環境系の技術について



日本の環境系技術をこのコラムではお伝えしているし、私の講演を
お聞きになった方達も、講演の中心的な話題は日本の環境に対する
考え方とその結果の環境技術である。

日本の技術で、自然の摂理を利用した社会を作れるかどうかが、今
、一番知る必要なことである。そうすると、どの程度社会全体の体
系が、石油なし、原発なしでできるかということになる。すると、
資源と食糧については、リサイクル、リユース、リペア、リデュー
スの技術でできるかということと、エネルギー系は再生可能エネル
ギーで持続可能になるかという観点が必要になる。

もう1つが、その系で、どのくらいの人口が維持可能であるかと明
らかにすることである。

1.再生可能エネルギー技術
 ・太陽光発電のパネル
 ・量子ドット型太陽パネル
 ・太陽熱発電
 ・風力発電
 ・地熱発電
 ・水力発電:特にマイクロ水力
 ・波力発電
 ・熱音響エンジン
 ・木質ペレット
 ・芋発電:エタノール、ペレット火力で
  ・平松式発電機
 ・バイオエタノール
  RITE+ホンダで藁からエタノールを生成する工場を作る。
    三井化学が、遺伝子組み換え菌の効率をUPさせている。
  キリンなど各社が遺伝子組み換え酵母菌からエタノール生成
  を研究している。MITも同様な研究をしている。
  米国はトウモロコシから、ブラジルはサトウキビから生成。
 ・水素エネルギー(燃料電池車が普及するためには必要)
   岩谷、JX日鉱、太陽日酸
 ・直流送電
 ・メタンハイドレード
  日本近海で大量に発見

2.省エネ技術
 ・ヒートポンプ
 ・インバータ
 ・電力回生
 ・蓄熱材
 ・断熱ペイント
  サイペイント、日進商事、アサヒペン
 ・植物利用
 ・LED照明

3.水資源
 ・東レ、日東電工:逆浸透膜での海水の淡水化
 ・日本ポリグル:水の浄化剤(ポリグルタミン酸)
 ・旭化成、東レ、三菱レイヨン、東洋紡:精密濾過膜で汚水処理
 ・栗田工業、荏原、オルガノ:水処理技術
    汚泥微生物利用
 ・クボタ、酉島製作所:水ポンプ

  日本の課題は、技術を生かした運転維持まで行う水事業への進出
  メガウォーターが水運営事業に乗り出している。
  世界的にはスエズ、

4.砂漠の緑地化技術
 ・福岡正信は粘土団子により自然がもつ力を使った砂漠緑化を行
  なっている。
 ・精製したポリグルタミン酸で保水
 ・杉山龍丸はインドのパンジャーブ地方の緑化を1970年代に成功
  させている。
 ・遠山正瑛は中国で緑化
 ・現在:王子製紙が乾燥に強いポプラを開発している。

5.資源系
 ・レアメタル
  日本の近海で大量にある。どう集めるかが問題。ホヤなどの利
  用を研究中
  リサイクル:都市鉱山からの抽出も課題
 ・炭素繊維
  東レ、東邦テナックス、三菱レイヨン、クレハ、日本グラファ
  イトファイバー(新日鉄と新日石の合弁)帝人
 ・ペットボトル完全リサイクル:帝人、ウツミ+豊田商事
 ・ナイロンの完全リサイクル:東レ
 ・カーボンナノチューブ
  NECの飯島 澄男が発見し、この応用の商品が出てきている。
  キャパシタへの応用
 ・ネオジウム磁石
  1984年に日本の住友特殊金属(当時)の佐川眞人によって発明
  された。
 ・放射線グラフト重合
  海からウランや金属を抽出する機能性素材
  燃料電池の高強度電解膜
  など、いろいろな分野の素材が生まれている。
 ・人工光合成
  トヨタ
  ・ネイチャー・テクノロジー
 ・植物などからのナノファイバーなど
  セルロースナノファイバー、キチンナノファイバーなど
 ・水素細菌
  二酸化炭素と水素から有機物を作る

6.電池
 ・リチウムイオン電池
  松下電池工業、日立マクセル、NECトーキン
  GSユアサ、東芝、旭化成、セキスイ
 ・燃料電池
  水素で発電ができる。トヨタ、UTC、ジーメンスがトップ
  トヨタ、ホンダ、東京ガスなど 
 ・キャパシタ
    NECトーキン、三菱電機、日本ケミコンなど
 ・全固体電池
  トヨタ

7.製品、部品
 ・周波数フィルタ
  村田製作所
 ・ロボット
  テムザック、ホンダ、トヨタ、
 ・電気自動車
  三菱自動車、日産、富士重など
 ・電池電車
  川重
 ・ハイブリッド、燃料電池車
  ホンダ、トヨタ
 ・CAS:アビー

8.リサイクル
 ・微生物利用でレアメタルの抽出
 ・都市鉱山:日鉱金属、同和、リバーHD
      ボールミルでの分離法が有望
 ・エンビプロHD:リチウム電池
 ・アサヒHD:貴金属
 ・紙のリサイクル:大王製紙
 ・バイオコークス:植物起源のゴミなど
 ・バイオマテリアル
  みかんのリサイクル
 ・リン肥料
  下水道の汚泥から燐酸ナトリウム
 ・プラスチックの石油化:ブレスト社
 ・ペットボトル完全循環:帝人
 ・ナイロン完全循環:東レ
 ・石油の完全リサイクル

9.食品メーカ:発酵技術の利用等
 ・トレハロース、インターフェロン
 ・味の素:植物卵
 ・キッコーマン
  ・植物肉:不二製油、大塚食品、ダイズ
 ・ミドリムシから燃料、食糧:ユーグレナ
 ・人工光合成

10.医療系
 ・ガン治療:免疫系治療でワクチン
 ・BMI
 ・ips細胞
 ・ウィルスのワクチン

11.水産業
 ・魚の養殖技術
  近大
 ・ホタテの養殖(5年ものでブランドにした。)
  北海道猿払村(所得1人当たり3位 年収1000万円超)
 ・赤潮防止メカニズムの解明(冨栄養価を防止)
  瀬戸内海:里海
 ・深海魚の食用化
  プロスパー

12.農林業
 ・水耕栽培、植物工場  :JFE
  薬用植物(漢方薬)、機能性野菜
 ・温室
  カゴメ:大温室でのトマト栽培
 ・農業法人ー大規模農業
    セブン&アイなど
 ・有機農業ーエンドファイト
 ・土の分析
 ・流通の合理化:直販ー道の駅
 ・木材  :薬品注入圧縮材、リグニン、セルロースナノファイバー
 ・木材から化学薬品製造
 ・木質ペレット
 ・バイオコークス:石炭の代替=炭焼きの代わりに中山間部での産業になる。
 ・竹   :合板材
 ・EM法からの発展:複数微生物利用
 ・不耕起農業、自然農法(リンゴの自然栽培)
 ・里地、里山
  ・米粉でパン

13.海外農業支援事業
 ・ブータンの西岡京治
 ・ネパールのムスタンで農業指導:近藤亨
 ・アフリカのネリカ米で農業指導:坪井達史
  ・アグロフォレストリー(アマゾン入植の日系人)
  農業と林業を混ぜた農業

14.環境改善技術
 ・放射線量の減少:耐放射線菌、乳酸菌の突然変異など
 ・重金属の減少:耐性菌など

6208.日本復活には超円安が必要2021.12.05F
6207.日本の貧困化に備える2021.11.28F
6206.日本の再生戦略2021.11.21F
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6183.日本は貧しくも心豊かな国に2021.06.27F
6182.日本の資源再利用への道2021.06.20F
6181.脱炭素経済への転換2021.06.13F
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5586.脱石油“人工クモ糸”開発2015.12.29F
5584.熱音響エンジン2015.12.26F
5582.セルロース・ナノファイバー2015.12.24F
5581.圧電繊維の可能性2015.12.24F
5451.燃料電池の進化について2015.07.31F
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3614.21世紀、日本が石油産出国へ2010.04.27F
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3502.水素社会を目指して2009.12.23虚風老
3442.ネイチャー・テクノロジー2009.10.26F
3426.CO2排出権取引2009.10.12加藤&F
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3318.ジェトロファ2009.06.16F
3316.環境思想からの視点2009.06.14F
3310.農業技術で世界に貢献2009.06.07F
3210.EVの近未来と夢2009.02.21F
3207.森の再生2009.02.18F
3187.都市鉱山の活用法2009.01.30F
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2885.都市鉱山からの資源回収について
2872.林業と鉱山の再生
2845.電気自動車の今後
2837.「水」環境の復活
2762.電気自動車競争の行方について
2714.温暖化防止の新しい動き
2630.エタノールの問題点
2627.世界の原子力メーカ事情
2612.石油の変調
2584.デジタル時代の次は?
2491.農産物の危機
2468.不耕起農業の発展
2421.日本の循環型社会に向けて
2102.石油ピーク論
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1684.昆虫工場など地方振興策
1094.自然農法について
1057.日本の再設計(1)
584-2.環境倫理学とは
549.環境と文明の世界史(1)/ (2)/ (3)
500-1.エネルギー革命の意味
271-1.環境問題の4原則について
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