500−1.エネルギー革命の意味



古代、人間は火を利用して、暖と安全を確保した。その後、人間は
火を製造の道具として土器を作ったのでした。この発明した日本の
縄文人は、世界覇権を握ったようです。が、しかし覇権の概念がな
かったようですが、この日本から多くの縄文土器が世界に輸出され
た。しかし、火を起こす燃料は木であった。この木を燃料として使う
ために、その木をすべて切り倒した時点がその文明の終わりになっ
ているのです。このために、幾多の文明が破滅している。

そして、その後エネルギー源として木から木炭にはなったが、木を
原料としているため、その寿命はあまり変化がなかった。木炭は、
カロリーが高いために青銅器や鉄器の鋳造ができたため、一部の火
のエネルギー源が変わったのです。

しかし、人間の移動手段としては陸上は生き物で、海上は風力とい
う時代が長かったようです。太古から19世紀まで同じだ。
しかし、この木のエネルギーから転換する革命が起きる。この革命
は石炭をエネルギー源として使うことです。この発展系として確立
した19世紀は石炭の世紀であり、この石炭を動力して使う機械と
石炭を掘り起こした英国が世界の覇権を握ったのです。

そして、20世紀は石油の世紀で、この石油により、燃焼装置が内
燃機関となり小さく軽くできたため、飛行機などの今まで不可能で
あった空を人間が飛ぶことが可能となる。勿論、陸上、海上交通も
この内燃機関を利用した速度の速い移動機械ができた。

この石油の機械と石油を世界で掘りだした米国が、世界覇権を掌握
することになる。現時点も米国の世紀であるが、この世紀の転換点
に来ている。
それは、人間が石油を使いすぎて、地球の環境を壊し始めたためで
あるが、この石油から自然エネルギーの風力や太陽光や水力などの
エネルギーに変換せざるを得ないことになっている。この促進を決
めたのが、京都議定書であり、その議長国は日本であったのです。

この改革に大きな期待をしているのが、欧州連合で、緯度が高いこ
とにより偏西風が強く、風力発電適地を多く抱えているためもあり
ますが、京都議定書の遵守がしやすいのです。その上ドイツなどは
リサイクルなども盛んにして京都議定書の遵守を目指している。
1990年代に酸性雨などによる森林の破壊も多かったことを考え
ると、EUは、地球環境保護をせざるを得ない状況になっていたの
です。これに比べ、米国は石油文明を謳歌しているし、米国人口の
密度は大きくないため、自然破壊の度合いは少ないこともあり、あ
まり、京都議定書を重要視していない。そして、カリフォルニア州
の電力危機で、一層、エネルギーの需要が増加したため、京都議定
書を遵守できなくなったようです。

しかし、エネルギー革命は世界の覇権の変更を意味するので、欧州
は自然エネルギーにより水素を生み出し、その水素で燃料電池を駆
動することを目指している。これにより石油の世紀からの脱皮を図
り、米国覇権からの離脱を目指している可能性がある。
このための実験水素プラントをアイスランドに構築している。この
プラント建設にはBPなどの欧州の大手エネルギー会社も参加して
いる。

これに対して、米国は今までの石油の利用方法の拡大を目指してい
る。石油改質による水素生成である。この方法は米国の石油会社が
中心に研究している。

翻って、日本のエネルギー戦略はどうするかですが??
日本は回りに、石油資源がないことになっている。シベリアに天然
ガスがあり、ロシアは共同開発しようと提案しているが、北方領土
返還交渉のための取引材料にされ、進展していない。この開発には
エンロン等の米国企業も参加を表明している。これを早く実施した
いですね。

しかし、日本には基本的に石油資源や海外での石油権益はありませ
んから欧州と同じ自然エネルギー利用の方向が国益になると思う。
このため、CO2の削減を進めるために、政府は自然エネルギー利
用を促進するべきでしょうね。

エネルギー革命は、基本的な装置の全面作りなおしになり、大きな
需要を作り出すことになり、景気浮揚策には非常にいいと判断でき
るのです。非効率な公共事業を止めて、エネルギー革命をIT革命
と一緒に進めませんか???


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