3442.ネイチャー・テクノロジー



東北大学の石田先生が実践しているネイチャー・テクノロジーを知
って、新しい学問の形を発見した。その学問を見てみよう。
                 Fより
http://ehtp.kankyo.tohoku.ac.jp/ishida/

地球の生き物を参考にして、その構造を真似した最先端の材料や物
体構造で、人間に非常に有益な技術を探そうとする学問がネイチャ
ー・テクノロジーである。江戸時代の本草学の現代版である。

この中から、ふくろうの羽を模した静穏な風力発電装置の羽や新幹
線のパンタグラフを生み出し、かたつむりの貝で水で汚れを落とす
外装材、洗面装置などを生み出している。

この次の課題がトンボの羽の構造を真似した風力発電装置を作るこ
とだそうである。この風車の話が出ているサイトを見つけた。
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トンボ風車でCO2の削減!    2009年10月19日
http://blogs.dion.ne.jp/03capricius04/

トンボは昆虫の中でも、飛行能力が大変優れていて、空中で静止し
たり、後ろ向きに飛んだり出来ます。こうしたことが出来るのも4
枚の羽根をバラバラに動かすことが出来るからで、大変早いスピー
ドで動かしているのです。また羽根の構造にもその秘密が隠されて
います。というのも他の昆虫とは違って、胸の筋肉で直接羽を動か
すようになっており、1秒間に20回から30回ほど羽ばたき、速
いものでは60kmから80kmもの速さで飛ぶトンボもいるそう
ですが、一般的には、時速20〜25kmくらいだそうです。それ
でも空中で静止したり、バックしたりできるのは、前後の羽根を別
々に動かして、自由自在に飛ぶからです。

さらに安定した飛行が出来るのは、前羽根の動きを後羽根が追うよ
うな形で羽ばたくことで常に浮力を得ることができるようになって
いるのだそうです。またトンボの後足には羽根のスイッチのような
役割もあって、後足が棒などにかかると感覚毛から信号が胸の筋肉
に伝わり羽根が止まり、後ろ足が離れれば羽根が動くというように
大変上手くできているのです。ちなみに棒などに留まって周りに危
険がないとわかると羽をぐっと下げるので、羽根を下げていたら安
心して休んでいると言う証拠でもあります。

このトンボの羽で風車を作りたいと研究している人がいるのです。
小型で低コストの羽根ができると言うのです。しかも風速1kmで
も風車が動くのです。今までの風車は風速が5メートル以上なけれ
ば羽根が回らなかったのですが、これなら風の弱いところでも風車
が建設できるわけで、建設場所の制約を受けにくくなります。反対
に風速が30mになるとその風車は速すぎて壊れてしまうそうです。
実際の風車はそうならないように回転が遅くなったり、止まったり
するようになっていますが、トンボ風車はそれでも壊れずに回るそ
うです。

風車を作るとコストがかなりかかりますが、例えば100万円かか
っていたものが1万円で出来ればそれをたくさん作ったほうが安く
なると言います。と言うようにトンボ風車を使ってCO2を削減し
ようとしているのです。今回のCO2を25%削減するというのは
今までの発想のままでは出来ない数字だと言います。

【トンボの羽根】
トンボの羽根は、実は航空力学の先端機能を備えている。表面の凹
凸が気流に上手く乗るよう生まれながらに設計されており、昆虫の
なかでも最速の飛行力を持っている。
例えばトンボの羽根を応用して風力発電の模型を作ると、風速1mで
も徐々にスピードが増し、羽根がどんどん回る。同様に比較するた
めにつくった一般的な模型は、風速1mでは動かないばかりか、強
い風で回ると羽根が折れてしまう。
しかしトンボの羽根のほうは、いくら強く回転しても折れない。

この羽根を航空力学や風力発電に利用する可能性が研究されている。
もし風力発電に生かせるなら、CO2排出を25%削減できる、という。



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