5025.自然の摂理の生活でもエネルギーが重要



昨日、温暖化、異常気象など環境問題を話したが、2025年まで
に、この対策を取ることが必要である。そのためには環境ビジネス
が採算性を確保して、儲からないと拡大しないと。

そして、どう自然の摂理での経済が成り立つかシュミレーションが
先に必要であると思うといた。

石油・石炭などの化石燃料なし、原発なしで、どうエネルギーを確
保するか、どうプラスチックなどの材料の代替を確保するか、その
代替を得ながら、今の食糧を得ることが必要になる。

人口が75億人であり、今後90億人になる人口を地球は支えられ
るのかという問題もあるが、ここでは考えない。現状の日本の生活
をどうすれば、自然の摂理だけで成り立つかである。

太陽から降り注ぐエネルギーは膨大であり、このエネルギーを100
%利用可能なエネルギーになれば、ゴビ砂漠約130万km2の太陽光で
世界のエネルギー供給はできてしまうことになる。

しかし、そのようなことができない。太陽光パネルの効率は15%
程度であり、太陽熱発電では40%程度になる。東京の設備稼働率
は20%で、このため効率は3%しかない。このため、いくら太陽
光発電を日本でしても全体で5%程度もならないのだ。

このため、太陽熱発電を砂漠でして、設備稼働率が40%とすると、
効率16%になる。この発電が一番効率が良いが日本に砂漠がない。

風力も風の強い所では良いが、これもタスマニアなど海岸線で高緯
度地帯が良い。日本では北海道の留萌から稚内の一体の海岸地域で
ある。この地域から東京に電気を運べれば、大きい。

北海道の風力資源量は19億KWであり、その1%が開発できれば、
設備使用率40%とすると、665億KWhになる。洋上も含めて10
%開発であると6650億KWhになる。風力は期待値が大きいことが
分かる。

地熱発電は、温泉と競合して、開発が遅れているが、20%程度は
開発できると見ると、全体資源量は2000万KW程度であり、300
億KWhである。

もう1つ、波力発電、潮流発電などがあるが、現時点、情報が少な
いので、ここでは計算外にしておく。

そして現時点、日本の電力量はここ数年頭打ちで1兆KWhであり、水
力が7.3%で730億KWh分がある。

10000億KWhー1030億KWhー6650億KWh=2400億KWh
が足りない。この足りない分をオーストラリアの砂漠で発電して、
持ってくることである。水素で持ってくると、効率が50%になる
ので、倍の4800億KWh程度が必要で、3000万KW程度の設備が
必要になる。

現時点最大の太陽熱発電所は、3機で39万KWであり、1機は10
万KWとなり、300機も必要になる。

この他に、木質ペレットなど植物由来燃料の火力発電が考えられる
が、あまり期待しない方が良い。やっても5%程度しかならない。

というより、プラスチック代替を植物由来から作ることで植物由来
の電気は考えないことにする。

もう1つ、忘れていた。自動車用燃料分の電気は、水素とすると、
太陽熱発電所か、風力発電所をその分増やすことが必要になる。

もう1つが、電気のピーク時対応をどうするかであるが、これは余
剰電気を水素に変換して置き、それを最大時、電気に変えれば良い。

というように、目算は立つのである。あとはどうコストを石炭火力
より安くできるかだ。現時点、一番安い電力は石炭火力であり、そ
れより安くなれば、皆が自然エネルギーに飛びつくことになる。

その姿を目指して、研究者は研究を続けて欲しいものである。

技術ベンチャーは、面白い製品を作って欲しいものである。

そして、企業家と研究者を結びつけることが重要なことである。

という方向で、応援団は頑張ってほしいですね。


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