5137.地球のために、植樹はいけない



ニューヨーク・タイムズ紙に「To Save the Planet, Don’t Plant 
Trees」が載っている。NADINE UNGERSEPT氏は、エール大学の准教授
である。この論調にビックリした。常識とは大きく違うからである。

地球温暖化を防止するために、森林伐採の中止や植樹を勧める方向
で国連では、各国の指導者が同意するかもしれないが、それが今ま
での常識であったが、その常識は誤っている。

事実、陸上と大気の間で、カーボン、水、エネルギーの循環があり
その振る舞いは複雑である。すべてを見ると、森で地球上を占める
と、地球温暖化にとっては良くない。

もちろん、それを直感ではわからない。木は光合成の力が驚く程小
さい。森は、化石燃料から出たCO2の4分の1を掃除してくれる。

森が温暖化を止めると理解されている。しかし、気象科学は違うこ
とを知らせる。太陽光が地球表面に降り注いでいるが、それが温度
上昇に関係していて、森の深い色が、太陽光を吸収して地球の表面
温度を上げてしまうことになる。

気象科学者は森の増加で表面温度上昇を計算した。その結果は熱帯
地域の森は温度を下げるが、冷寒帯地域では森が温度上昇を起こす
ことになる。

食物を得るために、人間は地球表面の50%を原始林や草原から穀
物や牧草地域に変えた。このことを科学的に認識してこなかった。
このため、今までは大規模な森が地球の温暖化に寄与しているかど
うかの見識を持っていなかった。

木から揮発性ガスが出て、それが空気を汚染し、人間の健康に悪い
ようだ。車の排気ガスなどを混合すると、より悪くなる。木は昼に
光合成で酸素を作るが、それを夜、木が呼吸することでなくなる。

アマゾンの熱帯雨林は、そのため、酸素補給の寄与をしていない。

ということで、森を増やすことが地球温暖化の解決策とはならない。

以上であるが、欧米は森に対して、このような感じを持っているの
で、今後も、高緯度地方の原始林や森はなくなることが確実である。

森林資源的には、なくなる方向になる。




To Save the Planet, Don’t Plant Trees

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