2993.みかんのリサイクル



「ガイアの夜明け7/15」にやっていたみかんのリサイクルについて

http://blog.goo.ne.jp/thinking-eco/e/6958319836a320cf09d3f27cea5fbca5

夏には夏みかん、冬には温州みかん、砂糖煮やジャムもあり、みか
んはとても馴染みの深い果物ですね。
また、リサイクルなんて言葉は使っていませんでしたが、みかんの
皮は、昔から、漢方薬(陳皮(ちんぴ))や入浴剤、掃除にも重宝
されていました。

みかんなどの柑橘類の皮には、天然の油「リモネン」が含まれてい
ます。柑橘類の皮をよく見ると、表面に油の入ったプツプツしたも
のがありますね。この油が柑橘特有の香りの成分「リモネン」です。

リモネンの分子構造は、発砲スチロールの原料のポリスチレンと似
ていています。似ているものですから、約98%が空気でできてい
る体積の大きい発砲スチロールですが、リモネン液に簡単に溶け、
1/50の容量になるそうです。もともと2つの液は化学反応を起
こしたわけではありませんから、リモネンが蒸発するとポリスチレ
ンに戻ります。純度100%のポリスチレンを取り出し、再生発砲
スチロールを生産できるわけですね。この天然リモネンによる発砲
スチロールリサイクルシステムはソニーが開発したそうですよ。

また、「リモネン」はプラスチックにもなるそうです。コーネル大
学の研究グループがオレンジなどの柑橘類果実と二酸化炭素(CO2
)からプラスチックを作る方法を開発しています。リモネンの酸化物
と温室効果ガスであるCO2を、触媒を用いて反応させてつくるよ
うです。

日本でも、株式会社バイオテックマテリアルは、独自のバイオマス
プラスチック製造技術を生かし、みかんジュースの絞りかすとポリ
プロピレンを高温高圧で混ぜ、建材をつくっています。

化石燃料の使用量も減らせ、みかんも丸ごと有効利用でき、素晴ら
しい技術ですね。
いつまでもみかんを食べられる環境であって欲しいですね。
==============================
2008年07月07日(月)山梨日日新聞
農林業廃材活用し、プラ原料を開発
南アの工場 コスト、環境面で利点
プラスチックは粒状にして出荷する=南アルプス市戸田
 
 南アルプス市戸田に工場を持つベンチャー企業「バイオテックマ
テリアル」(本社東京都、保坂健社長)が、県産スギの皮やブドウ
の搾りかす、もみ殻などを主原料としたバイオ(植物系)プラスチ
ックの製造開発に成功し、本格生産を開始した。原油価格高騰で石
油系プラスチックが値上がりする中、廃棄される植物系の原料を有
効活用した環境に優しい製品。専門家からは「農林業と工業を結び
付ける新技術」と期待が寄せられている。

 同社によると、これまで多くが廃棄されていた植物資源に着目し
、スギの皮などのほか、ミカンの搾りかすなどの廃棄物を原料とし
て利用。工場に備えられたプラントの溶融装置に乾燥、破断した原
料と添加剤を加え、高速回転で混ぜ合わせる。独自技術で植物に含
まれる食物繊維を変性させ、プラスチックを生成。冷却して直径数
ミリのペレットと呼ばれる粒状にして出荷する。
Bio-tech Material/

コラム目次に戻る
トップページに戻る