6179.地球温暖化防止技術について



世界は温暖化防止で、再生可能エネルギーやEV車に向かっているが
、コストパーフォーマンスが悪い。今後の方向性を検討する。 
                        津田より

0.米国および世界の状況
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NYダウは、コロナで2020年3月23日に18,591ドルまで急落したが、
2021年5月7日は34,777ドルで過去最高額になっていたが、5月21日は
34,207ドルで、24日は186ドル高の34,393ドル、25日は85ドル安の
34,312ドル、26日は10ドル高の34,323ドル、27日は141ドル高の
34,464ドル、28日は64ドル高の34,529ドル。

5月24日週は、戻しの上昇であった。銅、木材、小麦、トウモロコシ
などのコモディティ価格や仮想通貨が下落して、再度株式相場に資
金が戻ってきたようである。

株・債券からコモディティ・仮想通貨に資金が移り、しかし、仮想
通貨やコモディティ価格の上昇で、中国が規制をかけたことで、コ
モディティの価格、仮想通貨も下落して、再度株式市場に資金が戻
っているように見える。仮想通貨が下落したことで金価格も上昇し
ている。

その上に米国は特別給付金を9月6日まで出して、失業中の方が収入
が高い状態が続いている。このため、雇用も増えないことで、供給
不足になり、物価は上がっている。

バイデン政権は、2022年度の予算を660兆円支出する予算教書を議会
に出した。財政支出を拡大して、景気維持を図るようである。

1.日本の状況
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日経平均株価は、コロナで2020年3月19日に16,358円まで下げ、2021
年2月16日に30,467円と高値更新し、5月21日は28,317円で、24日は
45円高の28,364円、25日は189円高の28,553円、26日は88円高の
28,642円、27日は93円安の28,549円、28日は600円高の29,149円。

日経平均は28日600円上昇して29,000円を回復した。レンジから上に
抜けたようである。大方の企業決算が出て、決算が非常に良かった
。その上に、ワクチン接種の一日当たりの接種回数が上昇して、9月
にも景気回復がくると予想できて、コロナ被害企業の株が上昇して
いる。

その上に、SBGの利益4.9兆円で、EPSが2050円と、PER=16倍とする
と、株価は32,000円となるし、15倍でも30,000円になる。これに、
やっと市場は反応した。

27日までは、有力ETFのMSCIの組み入れ株式から日本企業27
銘柄が外されるという情報で、そこまでは機関投資家が日本株を買
えなかった。しかし、3兆円もの売り出しを27日終了1分前に行った
が、株価への影響がほとんどなかった。

ということは、その株を買った機関がある。考えられるのはGPIFし
かないが、どうなのでしょうかね。まさか日銀でしょうかね。

そして、無事に通過したので、28日は大幅な上昇になっている。今
まで買いを控えていた機関投資家が買いを膨らませたようだ。

2.コロナ・ワクチン接種状況と五輪開催
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6月20日までの緊急事態宣言延長は、北海道、東京、愛知、京都、大
阪、兵庫、岡山、広島、福岡の9都道府県と、6月20日まで現に宣言
中の沖縄も含めると10都道府県。
6月20日までの蔓延防止等重点処置延長は、埼玉、千葉、神奈川、岐
阜、三重。

そして、ワクチン接種は、現状では1日50万回以上の接種で、6月中
旬には1日100万回になるという。もし、100万回が早期に実現すると
、五輪開催もできることになる。6月中旬には一般企業の家族を含め
た社員にも接種するから、五輪選手や大会関係者全員もワクチン接
種が完了していることになる。

あとは、観客をどこまで入れるかの議論になる。映画館、野球の球
場には客を半分入れることが許可するなら、五輪も同じにすること
でしょうね。

今後の感染状況によるところが大きいが、旅行業界の赤字が大きい
ので、救済するためには、50%の観客を入れて、そのほとんどを旅
行業者経由にしたほうが良い。

ということで、あと数か月で、日本も集団免疫ができて、正常な生
活に戻れる事が見えている。株価もそれを見て上昇している。

菅政権は、7月末65歳以上への接種を完了し、かつ五輪開催を行い、
その後、選挙でしょうね。五輪の結果、五輪後に感染者数増加で重
症者が増えたら、選挙に負けて菅首相の退陣になるし、選挙に勝っ
たら菅首相の続投でしょうね。その分岐点になっている。

ここで、小池都知事が中止と言っても、中止はしないはず。しかし
、6月にある都議会選挙は、中止といった方が勝利になるので、言う
可能性はあるが、小池都知事の首相への転身は絶望的になるでしょ
うね。私は言わないとみる。

3.コロナウィルスの起源
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「P0593.新型コロナウィルスで株価急落へ」2020年1月27日号で、最
初にコロナウィルス感染症を述べ、日本の防疫体制が弱いことを問
題視した。「P0595.免疫機能無効化実験中のウィルスか」2020年2月
10日号では、武漢ウィルス研究所から流出した可能性を述べた。

以後、このコロナ対応策を述べて、コロナウィルスの起源の議論を
封印してきた。しかし、米国立アレルギー感染症研究所のアンソニ
ー・ファウチ所長は新型コロナの感染拡大について、もはや自然発
生によるものだとの確信が持てないとコメント。「中国で何が起き
ていたのかを引き続き調査するべきだと思う。実際に起きたことが
解明されるまで可能な限り調査を継続した方がいい」と述べた。

この見解は、「p0596.新型肺炎ウィルスが自然物か人工物か」2020
年2月12日号で、このウイルスは、ウイルスの「機能獲得性研究」の
途中物であろうとしたが、ファウチ所長も、同意見ということであ
る。

それも、ファウチ所長が武漢ウィルス研究所に研究資金を出してい
たという。バイデン大統領も米CIAに報告書を求めている。

というように、再度、この議論が起きている。それに対して、中国
は、猛烈な反発をしている。

米国は再調査を中国に要求しているが、中国は受けないでしょうね
。しかし、今後のパンデミックを考えると、コロナウィルスの起源
を調査するべきであると思う。

4.地球温暖化防止について
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この分野は、勤めていた頃から長いこと研究してきたが、結論から
述べると、太陽光発電の効率が日本の気候では低く、砂漠地帯の無
価値な土地がないとうまくいかない。

風力発電は、洋上も含めて、北海道の留萌とその沖しか適地がない
。九州では台風で、日本海側は冬の落雷で設備の損傷が大きいこと
で、採算に合わない。福島沖の風力発電設備を終了したのは、採算
が合わないからだ。洋上風力でも風の強い所でしか採算が合わない
のだ。

ということで、日本の電力を低コストで太陽光と風力で賄うことは
無理である。このため、日本での再生可能エネルギー普及が頓挫し
た。

米国や中国の砂漠での太陽光発電では、原子力発電より安いコスト
で発電できるし、高緯度の英国などでは、洋上風力発電で原子力発
電より安いコストで発電できる。日本ではできない。

太陽光発電の現方式では、効率向上も限界がきている。これ以上の
効率化は難しいようである。

米国の砂漠や英国の洋上と同じようなコストで発電できる資源は、
地熱しかないが、日本では温泉との取り合いになっていて、全然使
わないし、規制緩和もしない。このため、日本での再生可能エネル
ギー開発は無理と見ていた。小水力発電での河川利用でも規制が多
すぎである。

エネルギーはすべての産業の基礎であり、値段が安くないと、すべ
ての産業の競争力を損なうので、コストミニマム化がどうしても必
要なことである。

しかし、2050年までにカーボン・ニュートラル化するという。そし
たら、砂漠地域に太陽光発電して、電気を水素などに変換して、日
本に持ってくることを考えた方がよい。原油の代わりに水素を輸入
することになる。

しかし、太陽光発電をする国とは強い同盟関係を確立しないといけ
ない。エネルギー確保は、安全保障上の問題である。とすると、中
国ではなく、オーストラリアとなる。

水素は燃やすと水になるので、カーボンニュートラルになる。原油
の代わりに水素を輸入することである。または、水素と2酸化炭素
を化学反応させて、有機化合物を作り、それを持ってくるでもよい。

水素の単価が安ければ、水素エンジンでよいはず。エンジンは従来
技術であり、水素を燃やして内燃機関で車を走らせればよい。
現時点でコストが高い燃料電池で電気に変える必要はない。有機化
合物で持ってくるなら、マツダの希ガスエンジンで燃焼できる。

水素エンジンや希ガスエンジンの最適なエンジンは、ロータリー・
エンジンとなり、マツダが息を吹き返すことにもなる。電気をため
る蓄電池とモーターがいらない分、コストも安い。

従来技術と水素を組み合わせて、再生可能エネルギーを完成させて
いく方が、ここ30年程度では正解ではないかとみる。そして、人工
光合成技術が完成すると、2酸化炭素と水から有機化合物ができる
ので、希ガスエンジンが復活することになる。コスト的にも一番安
いはず。

今後、燃料電池と蓄電池のパーフォーマンスが向上したら、徐々に
水素エンジン・希ガスエンジンから燃料電池に移行すればよいこと
になる。

トヨタの豊田社長は、早期にエンジンがなくなると、日本の自動車
関連の雇用が守れないというが、その通りであるし、日本の一層の
貧困化につながる危険性もある。

問題は、水素の供給ステーションがないことである。このため、有
機化合物で最初は持ってくる必要になるが、この化合物製造コスト
が問題になる。コスト的にはEV車の方が優れている現状にあるが
、充電時間が長いし、電気を作る方法としては水素輸入しかない。

CO2削減目標を上げざるを得ないと、一時的には原子力発電を利用す
ることも必要になる。その場合でも、安全性の問題を優先した小型
原発を開発するしかない。

日本は、半導体、AVや電気・電子産業など徐々に強い産業を無くし
てきたことで、国内での貧困化が進んでいる。このため、日本の強
い技術を使って、温暖化防止技術を体系的に整備していくしかない。

今でも強い産業は、エンジン技術、微細加工技術と化学分野であり
、ここに大きな資金を投入して、新しい技術を開発して、カーボン
・ニュートラル化ができないかと思う。

ここで、もし、自動車産業も弱体化したら、日本の未来はない。豊
田社長と同じ危機感を持つ。

さあ、どうなりますか?



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