5042.日本環境ビジネス推進機構の第2回設立準備会



昨日、日本環境ビジネス推進機構の設立準備会に出てきた。この会
で講演した山本良一先生は、現時点で産業革命以前と比べて0.85℃
上昇している。産業革命以前のCO2濃度は280ppmが現時点は400ppmま
でになっている。2℃上昇すると元には戻らない危険な水準になる。

CO2濃度が450ppmでそうなるが、あと20年もするとその点になると
危惧している。新気候突入年については、地球の平均で突破年は2047
年と想定しているが、地域によっては大きく違う。

今の温度上昇はスピードが早く、歴史上3回の温度上昇があると言
われているが、白亜紀に5℃上昇した時には100年当たり0.000025℃
上昇であり、始新世の温度上昇は100年当たり0.025℃上昇であるが
、今回の上昇スピードは、100年当たり1℃から4℃と急速である。

このため、生物の適応ができなく、生物多様性を失う可能性がある
し、海面上昇や干ばつなどや気象変動も急速になり、農作物などに
大きく影響してくる。

特に気象変動が起こり、各地で異常気象になっている。2013年6月
にインドで洪水が起こる。フィリピンではスーパー台風ハイエンで
6300人が死亡している。2014年2月には英国でテムズ川が氾濫、イン
ドネシアでは毎年ジャカルタ洪水、森林火災が起きている。2014年
1月には米国で大寒波が押し寄せ、逆にモスクワでは2013年12月に30
℃の暑さで水着を着ている。つい最近では5月に北京では41.4℃の気
温になった。

というように、世界的な異常気象になっている。

先ほどの新気候突入年は、早いのはシンガポール2028年、ジャカル
タ、クワラルンプール、コロンボ2029年、ムンバイ2034年、カラチ
2035年、東京は2041年となっている。これはハワイ大学でシュミレ
ーションした結果がそうだ。

このため、至急に温暖化の対応策を実施する必要があると力説して
いた。

次に、軍司明徳さんの講演で、インドネシアの現状を紹介していた。
原生林を伐採して、パームオイルを生産するためのアブラヤシ農園
を作るために、年々原生林が縮小している。この影響でジャカルタ
では年に何度も道路冠水して、道路の案内人が金を取って、車を誘
導していると。なぜかというと、道に大きな穴があり、そこに落ち
てしまうので、案内が必要なのであると。

彼は、世界的な森林認証制度が有り、この認証を受けて木材を作り
、輸出している。主に欧州であるが、日本はこの制度を認めていな
く、売れないと。

また、マングローブの林を作り、そこでカニの養殖としているとい
う。後の懇親会で聞いてみると、やはり、苦労されていることが分
かる。

5024.熱帯雨林再生協力プロジェクトの現状で紹介したビーボ
コーポレーションの宮崎さんとはビジネス上での友達だそうである。

中国の環境関係者も多くいたが、地域別にそれぞれがグループを作
ってビジネスをしていることが分かる。

国内でのビジネス例としては、山村忠さんが「カーボン・オフセッ
ト」でのビジネス例を話され、鈴木和男さんがエコキャップ活動な
どのリサイクルや6次農業の話を出していた。

懇親会では、地熱でのクーラーを売るジオ・マックス池田さんや生
物の保護をビジネスにする高塚さんなどが参加していた。


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