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どろろ | ![]() |
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2007年作品。日本映画。138分。配給=東宝。監督=塩田明彦。アクション監督=チン・シウトン 。アクション指導=下村勇二 。プロデューサー=平野隆 。原作=手塚治虫 。脚本= NAKA雅MURA 、塩田明彦 。撮影=柴主高秀。 美術監督=丸尾知行。 編集=深野俊英。 音楽=安川午朗 、福岡ユタカ 。音楽プロデューサー=桑波田景信。 VFXディレクター=鹿住朗生。VFXプロデューサー=浅野秀二 。コンセプトデザイン=正子公也。 スクリプター=杉山昌子 。衣裳デザイン=黒澤和子 。共同プロデューサー=下田淳行。 照明=豊見山明長。 特殊造型=百武朋。 録音=井家眞紀夫 。百鬼丸=妻夫木聡、どろろ=柴咲コウ、 多宝丸=瑛太、百合=原田美枝子、鯖目=杉本哲太、お自夜 =麻生久美子、 鯖目の奥方(まいまいおんば)=土屋アンナ、チンピラ=劇団ひとり、琵琶法師 =中村嘉葎雄 、寿海=原田芳雄 、醍醐景光=中井貴一 手塚治虫の異色の漫画を妻夫木聡、柴咲コウ主演で映画化した。失われた元の体を取り戻すため、魔物との闘いを続ける百鬼丸と百鬼丸をつけ回す盗人・どろろが繰り広げるアクション・ロードムービー。原作を大きく改編し、過酷な環境に置かれた子供たちへの思いが、強く打ち出されている。その意味では「カナリア」の延長線上にある。 しかし、映像には、塩田明彦らしさが生きていない。もっと胸をえぐられるような大胆で繊細なシーンがほしかった。各場面の統一感も乏しい。「LOVERS」「HERO」「少林サッカー」のチン・シウトンを迎えたアクションシーンは、見応えはあるが二番煎じの印象を受ける。むしろ「少林サッカー」をさらに派手にして、笑いをとるくらいの方が良かった。公開前は、妻夫木聡、柴咲コウのキャスティングを疑問視する声もあったが、難しい役を見事に演じていた。 百鬼丸は失った48か所のうち24の身体を取り戻した。意味深な終わり方。「どろろ2」の可能性は大いにある。 |
マリー・アントワネット | ![]() |
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2006年作品。アメリカ映画。123分 。配給=東宝東和・東北新社。監督=ソフィア・コッポラ。製作=ソフィア・コッポラ、ロス・カッツ。共同製作=カラム・グリーン 。製作総指揮=フランシス・フォード・コッポラ、ポール・ラッサム、フレッド・ルース マシュー・トルマック。脚本=ソフィア・コッポラ。撮影=ランス・アコード。衣装デザイン=ミレーナ・カノネロ 。マリー・アントワネット=キルステン・ダンスト、ルイ16世=ジェイソン・シュワルツマン、ルイ15世=リップ・トーン、ノアイユ伯爵夫人=ジュディ・デイヴィス 、デュ・バリー夫人=アーシア・アルジェント、マリア・テレジア女帝=マリアンヌ・フェイスフル 、ポリニャック公爵夫人=ローズ・バーン、ヴィクトワール内親王=モリー・シャノン、ソフィー内親王=シャーリー・ヘンダーソン、ヨーゼフ2世=ダニー・ヒューストン、メルシー伯爵=スティーヴ・クーガン、フェルゼン伯爵=ジェイミー・ドーナン、プロヴァンス伯爵夫人=クレメンティーヌ・ポワダッツ ソフィア・コッポラ監督の「マリー・アントワネット」は、並みの歴史映画ではない。マリー・アントワネットを、浪費家で傲慢な女性ではなく、淋しがり屋の可愛い女性として描く。映像は、まさにソフィア・テイスト。可愛らしいお菓子やドレスが次々に登場する。音楽もロックやポップが基調。それが、柔らかな映像と響き合う。 ルイ16世役に甥っ子のジェイソン・シュワルツマンを起用する遊び心に満ちたソフィア・コッポラ監督は、既存のアントワネット像に挑戦するためキルステン・ダンストをキャスティング。アントワネットを普通の女の子に見せることに成功した。もともと、マリー・アントワネット像は、民衆の憎悪をかき立てるために、ねつ造されたもの。有名な「パンがなければお菓子を食べればいい」という言葉も、彼女の言葉ではない。歴史的な偏見から逃れるためにも、一見の価値がある。 ケーキ好きの人は、映画を見る前にケーキを食べておいた方が良い。登場するケーキの、甘くおいしそうに見えることといったら。 |
ドリームシップ エピソード 1/2 | ![]() |
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2004年作品。ドイツ映画。 87分。配給=トルネード・フィルム。製作・監督=ミヒャエル・ブリー・ヘルビヒ。製作総指揮=ミヒャエル・ヴァルトライナー。脚本=ミヒャエル・ブリー・ヘルビヒ 、アルフォンス・ビーダーマン 、リック・カヴァニアン。撮影=シュテファン・シュー 。音楽=ラルフ・ヴェンゲンマイアー。バルカン星人スパック=ミヒャエル・ブリー・ベルビビ、コーク船長=クリスチャン・トラミッツ、メタファ女王=アーニャ・クリング、ロック=ティル・シュワイガー、ジェンズ・モール=リック・カヴァニン 「ドリームシップ エピソード 1/2」は、2304年の地球からタイムマシンに乗り、人類滅亡の危機を回避しようとするオカマたちの奮闘を描くSFファンタジー。「スター・ウォーズ」「スタートレック」「マトリックス」などの分かりやすいパロディと下品なギャグてんこもりのコメディー。あまり、ひねりがないドイツ映画というところが、嬉しい。たまには、こういう限りなく能天気な作品で、素直に笑いたい。 |
NANA2 | ![]() |
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2006年作品。日本映画。130分。配給=東宝。監督・脚本=大谷健太郎 。製作=信国一朗 。プロデューサー=中沢敏明 、久保田修 。エグゼクティブプロデューサー=濱名一哉。原作=矢沢あい 『NANA』(集英社「クッキー」連載)。撮影=清久素延 。美術=磯田典宏 、野口隆二 。編集=掛須秀一 。音楽=上田禎。音楽スーパーバイザー=安井輝。音楽シーン監督=渋谷和行 。共同プロデューサー=川崎隆。照明=川辺隆之。装飾=西渕浩祐。録音=横野一氏工 。木崎ナナ=中島美嘉 、小松奈々(ハチ)=市川由衣、一ノ瀬巧=玉山鉄二 、本城蓮=姜暢雄 、高木泰士=丸山智己、岡崎真一=本郷奏多、寺島伸夫=成宮寛貴、芹澤レイラ= 伊藤由奈 、藤枝直樹=水谷百輔 2人の女の子の夢を追いかける友情物語から、二股と妊娠の物語へ。「NANA2」は、シビアな現実を突きつけてきた。シリーズ化を断念して、今回で打ち止めにするのなら、気持の良いストーリーのまま、終わらせることもできたはず。やや後味の悪い青春映画としてみれば、テンポ良く進めていることは認める。しかしラストがあっけないので、全体の印象で損をしている。 キャスティングで損をしたのは、ハチ役の市川由衣。宮崎あおいという独特な雰囲気を持った女優の後だけに、酷評されてしまう。うまくはないが、下手過ぎというほどではない。新しいハチには、なっていたと思う。中島美嘉の木崎ナナは、本当にはまり役。今回はハチ中心に物語が進むが、中島美嘉の存在感が市川由衣を圧倒していた。 |
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