2005年7月
近くの十字屋でAstor Piazzolla "Tango: Zero Hour"を買う。
子羊美容院で髪の毛を刈られる。すっきり、涼しくなりました。
某オークションで落札した新しいフィギュアが届きましたー。
かわゆい脳のフィギュアで分解できるのー。脳室の中の髄液が透明なプラスティックで再現されていたりして、凝っているんだよー。その形がなんとなくギーガーのエイリアンちっくなのー。
実物大なので結構場所をとるのが難点だわ、、、部屋が変なフィギュアや金物に占拠されつつある、、、
夜、愛用のThinkPadX31のHDDを換装する。某ソフト(Acronis True Image 試用版)で、DtoD領域を含めて完全なクローンが一発でできた。すごいにゃー、このソフト。
今までは40Gで、ちょっと狭かったのですが、新しいIC25N080ATMR04 (80G
9.5mm)は余裕たっぷりです。かなり静かで良い感じです。今は一万円ちょっとだしね。
学会では某くんが、金銭的報酬がある作業時の脳機能の画像化の発表をしていた。これって経済界から予算を取りやすいそうな、、、
仕事の本などを(めずらしく)買う。
ところで、台風がちょうど通過中で、中華街のお店はどこも(予約を取るような店以外は)臨時休業でした。閑散としてましたー。
まるでゴースト・タウン。
京都駅で最後にひとつ残っていた好物の精進弁当を買う。美味。カロリーも少ないし。
おもわず不健康ダイエットになってしまった、、、
「ユリシーズの瞳」はお仕事で上京するまでに見終わらず、ハービー・カイテルが巨大レーニン像と船に乗ったり、自分の過去に戻ったりしているあたりで、巻き戻して返却となりました。
現在、目標体重まであと3.5Kgです。
火曜にプレゼンがあるのに、準備が全然出来てない、、、しくしく、、、ストレス・ダイエットに入ってます、、、胃が痛い、、、
昼前に夜の仕事から帰ってきて、さあ仕事だ!とならずに、サンシャインカフェで読書したり、部屋の(と言うよりとりあえず机の上!!)を掃除したりして終わってしまった、、、
締め切り前の部屋が(今回は机の上だけ)きれいになる、、、学生時代と同じだ、、、
あ、サンシャインカフェのランチはタコライスでしたー。美味でしたー。「考える人」も買ってきた。
マラブーの『わたしたちの脳をどうするか』をやっと読みました。読みながら、ソーカルのことを思い出していたのですが(旧来の数学や物理の援用から、ニューロサイエンスの援用に時代が変わったのか?とか)、最後のインタヴューでも(訳者から)ふられてました。マラブーの返答はまともですが、訳者がソーカルが提起した問題から起こったいわゆる「サイエンス・ウォーズ」が「不毛な論議を引き起こした」と言っているのには「?!」でした。頭の堅い私には、あのインタヴューは本文より遥かにインフォーマティブなのでした、、、
この「わたしたちの脳をどうするか」を読んで、彼女の主張を理解できる神経科学者は、ごく少数でしょう、、、違うパラダイムで語っているからだ、とかバックグラウンドとして必要な知識が読み手に欠落しているからだ、とか理由付けは可能でしょうが、みもふたもない言い方だと「論理的でないからわからない」ということになってしまう。
マラブーが、可塑性と「プラスチィック爆弾」を結びつける度に、私は恥ずかしさと悲しみのあまりゲンナリしてしまうのです、、、そこにはなんの論理性もありませんよね。レトリックのみ、、、
ニューロサイエンスと社会との関連を論じる際には、より実証的なアプローチが必要でしょうし、個々の事例の蓄積が必要だと思います。向精神薬の発見が分裂病の治療を大きく変化させた(より社会的なインパクトのある)先例を(十分に)ひかずに、プロザックとかを例に社会との関連を論じてしまうのはあまりにあまりです、、、それは社会学の仕事だ、哲学の仕事ではないと言われてしまえば、それまでですが、、、
スピルバーグをからかっているところには、ついにんまりしてしまいましたが、タルコフスキーまで出てきた時はビックリしました。しかもドン・アスカリアン監督の「コミタス」同様に水面にゆれる水草でした、、、これって、、、
eBayで取れると思っていた1920年代の珍しい小型双眼鏡が落札数十秒前に他のマニアにさらわれていった、、、あまりに悲しすぎる、、、今回逃した双眼鏡はとても美しかったのでショックが大きいです、、、貧乏がニクイです、、、
とても美しい映像だけど、痛々しい映画でした。私には結構つらい映画でした。
それにしても、やっぱりあの海中から浮き上がってくる巨大な手がなんだかわからない。フェリーニの「甘い生活」でヘリで運ばれるマリア像と同様にわからない、、、 だれか教えて、、、
午後には京大であったカトリーヌ・マラブー氏の講演会「ふたつのメタモルフォーズの間のハイデッガー」にちゃりんこに乗って出かけました。
講演会は、そこそこの入り。わたくしも、若者たちにまじって聞いてきました。途中で知り合いの雑賀さんも闖入して来ました。(写真はマラブー氏と司会の多賀茂氏、ちなみに頭が写っているのは松葉祥一氏。会場には他に、雑賀さんのお友達の西山雄二氏も来ていて、質疑応答の時には通訳としてフランス語を巧みに操っていました。)
ハイデッガーをネタに話していたので、フランス語の中に、フランス語訛りのドイツ語の単語が入るという、拷問のような講演会でした。
もちろんフランス語で哲学を語られてもさっぱりわからないので、通訳さんの日本語に期待したのですが、こちらも何を言っているのか? 本当にこれは日本語なのか? といった感じで、難しすぎてさっぱりでした。
内容は、、、ハイデッガーの言う Wandlungen (変容)を、彼女なりの解釈で
他にも incubation(孵化)、とか gestation(妊娠)とか、plasticite(可塑性)とか、migration(移動、移住)とか、色んなちょっと科学的な用語に彼女なりのニュアンスを加えて話を進めていくのだけれど、、、
横で聞いたいた雑賀さんは「一体なにについて話しているんだ? 単語で話をするなよ、文脈で話しをしろよ」と文句を言っていました。
いつも感じるとっても「現代思想」的でポストモダーンにゃ講演会でした。
最後はニーチェのツァラトゥストラでしめて(煙に巻いて)いました。
さすがに質疑応答では、「今日の話はなにについての話なんだ? 形而上学についてか? ヨーロッパの歴史と解釈してもよいのか?」などの質問が飛んでいました。
でも、そんな質問のせいで、例の「歴史の終わり」の話になり、、、
ついでにレヴィナス批判などをちょっとしたり、、、
なんか物を知らない私には終始言葉遊びのように感じられたのでした。
例えば、メタモルフォーズには
とか、、、、
引用だけど
私は頭がまだ、ディックの「高い城の男」の世界(第二次世界大戦が枢軸国側の勝利に終わり、ナチス独逸と大日本帝国が世界を二分している世界)にどっぷり入ったままだったので、なんかその続きでシュールな世界として楽しめました。
帰りがけに彼女の著作『わたしたちの脳をどうするか』を買って、サインをもらってきました。ミーハーなわたし、、、
その後、祇園祭りの宵山なので、御池の北川くんのところで飲み会でした。北川くんはとってもリッチな独身生活をおくっていました。うらやましいなあー。
北川くんから、「UFO少年 アブドラジャン」のDVDを借りてきました。これ、宇宙人の話だし。
代わりにテオ・アンゲロプロスの「霧の中の風景」を借りてきました。
最近、宇宙人の出ない映画ばかり見ている私、、、宇宙戦争も見に行きたいにゃ。
テレビのアニメを見ながら、
などとアニソンを歌っていたのだけど、Kちゃんに、
と言われ、すっかり忘れていた夜の仕事の日であることを思い出し、世の中の全てが灰色で、世界が私に悪意を持っているような気がした、今朝の私だったのでした、、、
なんであんな太古のアニメを放送していたんだろう?と思ったらドラマ、やっているんですね、、、
で、明け方「まわり道」を見ました。教養がないせいかも知れないけど(ゲーテの原作を読んでいない)、なんかピンときませんでした。
寓話のスタイルが、たんに好みでなかったせいか?それとも、時代のずれのせいで違和感があるのか?でも、「ドイツのさみしさ」が良く出てました。
あ、ナスターシャ・キンスキーは良かったです。もし彼女がでてなかったら、あの映画は、40点です。
ちなみにナスターシャ・キンスキーの役名はミニヨン。ミニヨン、ミニヨン、、、なにかに似てる、、、そうだ、ミニョンさん(記憶を失ったチュンサン)だ!!
などと、映画に入り込めずにおかしな連想をしてしまう、未明の私なのでした、、、
写真ではわからないトカゲの皮の美しさと金色がとてもマッチしてます。
光軸が上下にずれていましたが、オーヴァーホールの時にプリズムのはめ込みが悪かっただけで、オーヴァーホールし直したら、ばっちり合いました。元々しっかりした作りなので、古いものでもきっちり直ります。
付属のケースもクロコダイルの革で素晴らしく美しい。
これが、1913年(90年以上前)に生産されたものなんですよ。これだけのものを作れたのに、戦争には負けちゃうんですねー。
通常は黒なんですが、他にこのような金色でトカゲ革のものと、貝(MOTHER
OF PEARL)で装飾された金色のヴァージョンも生産されたようです。
欲しかったドイツのSOMSO社(品質で他社とは格段の違い。別格のメーカー)のフィギュア(BS2-Modell)がヤフオクに出ていたので落札しちゃったのー。うふ。
あまりのマニアックさに競争相手も少なかったので、めちゃめちゃ格安でしたー。うれしー。
通常の脳模型も良いけれど、これはレアな、FalxとかSinusとか脳底動脈が良くわかるようになってるヴァージョンなのー。
それにしても、このSOMSO社のフィギュアはめちゃくちゃリアル。
頭蓋骨の色合いとか、Dura Mater の透明感をたたえた色調まで、現物そっくり。
ちなみに私は彼(フィギュア)にメガネかけさせたりしてます。ちょっと私に似てる、、、このフィギュア、、、
現在では実際に運動野に磁気刺激を与えて、上肢等の動きを記録する検査(経頭蓋的磁気刺激法
(Transcranial Magnetic Stimulation, TMS))が保険で認められて広く行われてます。
http://www.jnss.org/japanese/society/hyousi-b.html
で、どんな映画だったかなあーと検索すると、昔わたしが見た映画はヴィム・ヴェンダースの「夢の涯てまでも」Until the End of World(1991)のようだ。で、その確かに見たはずの映画のあらすじを読んだんだけど、さっぱりわけがわからない。こんなみょうちくりんな筋だったけ?
以下
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD16499/story.html
より引用
あらすじ
引用終わり
検索したら、「夢の涯てまでも」は本国ドイツでDVD3枚組みのディレクターズ・カット(279分!)が発売されていた。日本でも出るかな?
http://www.amazon.de/exec/obidos/ASIN/B00080SK3G/
さすがにヴェンダースマニアでもあの映画は辛かったらしい、、、
http://www.wim-wenders.net/movie/endworld.html
「ストリート・オブ・クロコダイル−ブラザーズ・クエイ作品集」を見ました。5つの短編集だけど、表題作の「ストリート・オブ・クロコダイル」がやはり良かったです。これの原作はブルーノ・シュルツの「大鰐通り」だそうな。
仕事の空き時間に、「シュワンクマイエルの不思議な世界」を見ました。
さすがに粒ぞろいの作品集でした。アルチンボルドへのオマージュ「対話の可能性」が好み。あと金物が好きなので、「陥し穴と振り子」とか。でもあんな目には合いたくないです。
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