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日記:トムディックハリー

1月26日(火)

雪だるま・朝霞駐屯地・WAVE完結?

 

 

 

 先週の話で申し訳ないが、いつの間にやら神田雪だるまフェアが開催されていた。平日はほとんど表通りを通らないので気が付かなかった(^^;

 フェアの様子はこちらで確認できます。

 最近は日曜日も神保町近辺でウロウロという日々が続いていたので、たまには出かけてみようと云うことで陸上自衛隊朝霞駐屯地に行ってきた。

 朝霞駐屯地には陸上自衛隊広報センターという施設があって90式戦車とかコブラとかが展示されてます。

 これは屋外に展示されていた87式自走高射機関砲、通称スカイシューター。デザイン的に好き。

 売店があったのでレーション(野戦食)でも無いかと思ったけど、一般向けの非常食みたいな奴しかなかった。てなわけで自衛隊のロゴが入った靴下だけ購入。ちょっと厚手で寒い時期によさそう。でも帰ってタグを見たら中国製だった(^^;。それでいいのか防衛省。

 

 完結したんだかしないんだかよく分からなかった「WAVE」の連載ですが、未だ持ってハッキリしません。でもまあ今日の時点で監修依頼が来ないところを考えると、一応前回の34話で完結したと判断して良さそうです。ちなみの3巻刊行の話も多分なさそうです。

 てなわけで完結記念として最終話34話の原作を公開しておきます。単行本も出ないことだし(^^;

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「WAVE」34話

P1:扉

P2、3、4:コミケ会場
里子、矢部、聖子の順で並んで座っている。女社長は矢部と聖子の背後でハリセン持って立っている。
机の上にはディスク(5インチ)の山とデモ用のノートPC。
彼らの目の前をセーラームーン、ナコルル、キャミィ等のコスプレイヤー達が通り過ぎる。
矢部「今日は良い天気ですね」
前を向いたまま硬直しつつ舞い上がっている矢部。
里子「ええ…」困ったようにうつむいている
女社長「こんなところでお見合いやってるんやない!」矢部を叩く
女社長「さあさあ! X68版 98版 88版もあるでー 本家本元よりおもろーてしかも千円ぽっきりやー」ハリセン振り回す。

矢部「里子ちゃん 落ちゲー売ってるんか」デモ用の98ノートをのぞき込む
里子「うん 本当は対戦式の落ち物ゲームにしたかったんだけど…」
矢部ゲームをチョコチョコといじりつつ
矢部「へー、コラムスと違って4つくっ着くと消えるんか」「対戦式にしてもうちょっとグラフィック凝ったら結構おもろなりそうやね…」
里子「私そこまでプログラム上手じゃないから…」
矢部と里子がちょっと良い雰囲気になっているのが面白くなくて聖子がジトッと矢部を睨む。

P5、6、7:大阪日本橋
ドウモテックの店先。DOS/V仮面が踊りながら客寄せしている。「DOS/Vパソコンがー」「激安 激安」「激安だー」
堂本は店先のガードレールに腰を掛けている。繕は傍らに法衣みたいなのを着て立っている。
堂本面白くなさそうな表情。
堂本「先週出した雑誌の広告で、40万円のマシンに200台注文が来た…」
繕「一週間で8000万円でっか。そりゃけっこうでんな」
堂本「もう止めや…」
繕「へッ? まだまだ儲かりまっせ」
客がPCの入った段ボール箱を抱えて店から出て行く。
堂本「粗利も十分あるし… まだまだ売れるやろな」
店員の生気のない顔を思い浮かべる。
堂本「でも もう止めや…」 「どいつもこいつも生気のない顔しやがって 何考えてるかさっぱり分からん」
繕「そーでっか」表情変えずに、あまり意に介さない様子。
堂本「こいつ等が店にいるだけでイライラしてくる」 「おまえももう勘弁したるさかい どこなりと行ってまえ」
繕、堂本の顔を黙って見つめる。
堂本「二度とそのつらを俺の前にみせるんやないで…」
繕、やれやれという感じで
繕「ほな、そうさせてもらいますわ」

P8、9、10:水道橋
社内。女社長みんなの前で…
元気はつらつの調子で
女社長「このあいだのコミケの収支やー X68版が60本 98版が45本 88版が82本 売上は18万7千円」
女社長「コミケ参加費用が5千円 ディスク代が3万円 ラベル印刷代が8千円 経費が全部で4万3千円」
女社長「利益は14万4千円!」
一同「へー」
女社長「ただし… 事務所の家賃払ったらすっからかんや」 「てなわけで今月も給料無し!」
一同「えー!」みんな机に突っ伏す

女社長「そこで今度こそ起死回生の一発!」
女社長、里子を脇に置き肩を抱く。里子照れたような困ったような表情
女社長「この娘が考えた落ちゲーをベースにして一発当てたる!」 「テトリス見てみいや たいしたプログラムでもないのにアイデアだけで世界中で馬鹿売れや」
女社長「おまえは対戦ルーチン おまえはグラフィック周り改良 おまえはキャラデザ おまえはBGM」 メンバーを指さす。「今度こそ一発当てて自社ビルおったててやるー」やたらテンション高い。
女社長「タイトルは”ぽにょぽにょ”」 「納期は一ヶ月やでー!」
一同「うへー」机に突っ伏す

場面変わる
矢部、パソコンを打つ手を止めてふと前を見る。里子と聖子が仲良くお弁当をを食べている。
ちょっとほんわかした気分で窓の外を見上げる。
矢部モノローグ「そういや 繕とか堀川とか静ちゃんはどうしてるんやろな…」

P11、2:関西国際空港
空港ロビー。オープンカフェのようなテーブルで繕がビールを飲んでいる。
フラップボードがロサンゼルス行きのボーディング(搭乗開始)を表示する。
繕、憂鬱そうな怒ったような表情で立ち上がり、搭乗ゲートに向けて歩き出す。
(注:関空はフラップ式ではなくてLED表示式。ロサンゼルス直行便は現在はないがかつてはあった)

P13、14、15:静宅
1DK位の部屋。女の子にしてはあまり飾り気がない。6畳くらいのフローリングで片隅にパソコン用の机。机の上にはクアドラ800。
静「ねえねえ堀川君 インディゴ買って〜」
静、甘えるような感じで堀川の腕をつかみ胸に押しつける。
堀川、胸を押し当てられどぎまぎしてちょっとうろたえる。
堀川「イ、インディゴったって、500万はするで」
静「んーでも クアドラだとレイトレーシングでCG描かせるのに一晩掛かっちゃうんだもん」
静、上目遣いに ちょっと困ったような子どもっぽい表情。
堀川「そやなー」
堀川ちょっと考え込む
堀川「あのなー静ちゃん 俺ちょっと会社を興そうと思ってるんや…」
静、ちょっとびっくりした様子
静「会社って どんなん」
堀川「インターネットビジネスや」 「これから先インターネットの時代が来るのは間違いないんや」
「ネットワークやHTMLの仕組みは理解できてるんや… あとは静ちゃんのようなデザインセンスがあれば…」
堀川ちょっと思い切ったように
堀川「なあ静ちゃん… いっしょに会社をやらへんか…」
静、目を輝かせて
静「うん!ええわ最高 やろうやろう 堀川君いっしょにやろう!」
堀川に思い切り抱きつく。堀川、胸を押しつけられて、鼻血出そうになる。

場面変わる
静、キッチンで中華鍋をふるっている。
静「ねえ堀川君 もうちょっとで料理できるから先にビールでも飲んでいて…」
堀川、ちゃぶ台の前に座っている。ちゃぶ台の上にはビール瓶とコップ。
堀川「ああ…」
堀川、ふと本棚の隅に差し込まれた写真立てに気が付く。写真立てを手に取り表を向けるとそこには繕が写った写真。
堀川モノローグ「繕…おまえにだけは絶対負けへんで…」

P16、17:見開きモノローグ
1995年1月 阪神・淡路大震災
     3月 地下鉄サリン事件
衝撃の事件で明けた1995年。
この年の8月、コンピュータ界にも一つの衝撃が走った。
マイクロソフトWindows95の発売である。
ライバルであったアップル社のMacOSに対抗しうる
最新のグラフィカルユーザインタフェースを採用した
このWindows95は、また最新のネットワーク機能をも採用していた。
そしてちょうどその頃普及を始めたネットスケープナビゲータという
インターネットブラウザと組み合わさり、インターネット普及への起爆剤となった。
1995年。
それは、その後世界全体を巻き込むインターネット時代の幕開けの年でもあった。

P18:ロサンゼルス
ロサンゼルス空港玄関出口。リムジンバス乗り場。
繕、地図を開きながらちょっととぼけた様子で
「さーて、シリコンバレーってどっちやろ」

(注:シリコンバレーは通称であって地名としては存在しない。またロサンゼルス近郊ではなくサンフランシスコ近郊にある)

ここまで ここまでーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 「ヤングチャンピオン烈」2009年23号をお持ちの人は読み比べてみると面白いかも知れません。意外と変更入っております。