★旅の思い出を写真でご案内します★

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2011年10月15日(土)〜10月18日(火)4日間


東西の架け橋であるシルクロード、その東の起点である西安には2200年の歳月を経て発見された秦の始皇陵を守る膨大な数の兵馬俑(へいばよう)があります。
壮大で圧倒されると言われる兵馬俑を是非目の当りに見てみたいと西安への旅を決めました。

17:30分/関西国際空港より中国山東航空にて空路、済南経由で西安へ。
関空から済南まで2時間50分、済南から西安まで1時間40分、日本との時差は−1時間、22時・西安に到着しました。西安国際空港は新しく大きな空港、現地ガイドの安(アン)さんの出迎えを受け、広い高速道路を通って市内の3連泊するホテルへ。阪急トラピクス「西安浪漫紀行4日間」の旅は26名のツアーグループで始まりました。
西安はこの季節22℃〜25℃/13℃〜15℃、今年の夏は雨が多かったようですが、旅行期間中晴天に恵まれました。陜西省(せんせいしょう)西安は人口800万人、国家プロジェクトによる「西部大開発の拠点」で開発が進められ、綺麗で大きくて活気ある新しい町と、かって長安と呼ばれ悠久の歴史が刻まれた古都西安が見事に調和した町でした。
太白山に残る万年雪から流れる水が美味しい、湿気なくカラッとしており冬でもマイナスにならず寒くても1℃〜2℃までと過ごしやすい気候、名物麺料理や餃子、しゃぶしゃぶなど、漢方薬草が色々入った食べ物がとても美味しい、温泉が豊富に湧いているなど、周〜唐の時代まで皇帝が70名以上ここで生活していたと言われる住みやすい場所でもあるらしい。
楽しみにしていた西安観光のハイライト、膨大な数の兵馬俑の写真からご案内します。



兵馬俑

4000年の歴史の中国、悠久の世界遺産その数41。1987年、「秦始皇陵」と共に「秦始皇兵馬俑博物館」が世界遺産に登録されました。
兵馬俑(へいばよう)は西安から東へ42qの所にあり、観光地としての兵馬俑へ高速道路が造られ、駐車場からゲート入り口までも綺麗に整備されている。「兵馬俑」は中国初の皇帝である始皇帝が陵の東1.5qの地下に自分の陵墓を守るための陪葬物として造られた、その数なんと8000体以上にはなるだろうと言われる兵士や馬の陶製の像である。
兵馬俑博物館の敷地内には見学出来る文物陳列庁の銅車馬館、1号坑、2号坑、3号坑などがある。まず銅馬車館で実際の1/2の大きさに復元された銅馬車(始皇帝が中国を巡行した馬車)や兵馬俑発見、発掘の経緯の説明展示を見た後、1号坑に向かう。
1号坑には東西230m・南北62mに深さ5mに掘られた地下坑道で、武装した兵士2000体が発掘され、38列に渡ってずらりと東を向いて立っている。兵馬俑の兵士像は平均身長178pと等身大でひとつとして同じ姿形のものはないといわれ、作りの巧みさを感じる。溝のような坑に元来あったように並べられ、兵士全員がこちらを向いて立っている様子は、中国を統一した秦軍の威容・権力を表し思わず固唾を飲む。テレビなどでは見ているのですが、実際にその全貌を目の当たりにすると感動する。空いている時間帯と言われる11時過ぎからの見学だったが、一番の見どころ東側の正面は大勢の観光客で大変な賑わいだ。広い1号坑ではまだ発掘されていない所が半分ほども残り6000体はあるとも言われ、未修復で修復待ちの兵馬俑も並んで待っている。
1974年井戸を掘っていて偶然発見した楊(よう)さんはお土産物屋の一角で本やCDにサインをしておられお元気でお目にかかる事が出来ました。
立派な建物、文物陳列庁の入り口
まず文物陳列庁へ
1号銅馬車・実際の1/2の大きさの模型です
始皇帝が中国を巡行した1号銅馬車
2号銅馬車、2200年前は金はなく銅から取った金を使っている
金を使った2号銅馬車

     
1号抗の入り口、大きな規模の立派な建物にビックリです
1号坑の入り口
整然と並ぶ兵馬俑、正面からその全貌を目の当たりにすると感動して、見ている自分が嬉しいような、信じられないような
何千体もの兵馬俑を正面から見る
天井は大きなドーム屋根になっている
側面からは少し低く近くに見える
ひとつとして姿形が同じ物は無い
姿形が同じものはありません
整然と並ぶ
平均身長は178cm、大きな兵士だ
髪の結いは風になびいているようにも見える
威風堂々とした白茶色の兵士像
まだ発掘中の1号抗
まだまだ発掘中です
整然と並んで修復を待つ兵馬俑
修復中の兵馬俑も並んでいる
1974年に農民の楊さんが井戸を掘っていて偶然発見されました
1974年に発見した楊さんとご対面です


2号坑は東西96m・南北84mの広さで太陽光が入らないよう工夫され、1号坑に比べると大分暗くなっている。この坑では1999年に初めて当時の色がそのままに色鮮やかに彩色されている武人俑6体が発掘されている。この綺麗な色は発掘されて空気に触れてしまうと、数時間、数日のうちに退色してしまうという。2000年以降、色止めの技術が確立するまで地中で保管するそうで、兵馬俑の発掘は事実上停止された状態で進められていない。2号坑には歩兵隊、戦車隊、騎馬隊などがあり、復元された兵馬俑には服の色に赤い色が残って見ることができるし、青銅製武器や武具なども展示されている。陳列ケースの中で色々な兵馬俑を見学する。
     
1号坑の北側20mの所にあります
2号坑入り口
深さ5mの所にあり、光が入らないように薄暗い
手つかずの部分が多い2号抗
彩色された兵俑はカラフルだったでしょう
服に赤い色が見えます
服装で位がわかります
中級の軍人、南地方の人
リボンの数が6つあり階級の高い人
6つの中国結びのリボンは将軍
大きく顔立ちからモンゴル族と
陳列されている馬とモンゴル族

3号坑は東西18m・南北22m、7mの深さに掘られた坑道。兵馬俑の最高指揮部隊で身分の高い人が多く見られ、4頭の馬に引かれた指揮車両もあるという。1号坑、2号坑に比べ7mの深さで上から覗き込んでも遠く感じる。掘り出したままの物や、未修復の状態で頭がまだ組み合わされていないものが多く見られる。まだまだこの先長くかかるでしょう。
しきられた部屋にいる兵俑
作戦部隊の部屋も見られるという
発掘中
ばらばらの状態

未修復、未完成のものが多い

秦始皇兵馬俑博物館と共に世界遺産に登録されている秦始皇陵は小高い丘にある陵墓。陵墓の発掘はまだ行われていないそうだが「史記」によると地下宮殿もあるようだ。秦始皇陵は行く人は少ないようで私達も車窓から遠くに陵をながめるだけである。
周りの山の木はザクロで兵馬俑博物館からの沿道にもザクロを売っているお店がたくさん並んでいる。日本のザクロとちょっと違ってとても大きく、皮は薄いピンク色をしている。ザクロの花は西安の市花で、ザクロのお菓子や搾りたてジュースも売っている。
小高い丘の上にあるという始皇陵を車窓観光で
世界遺産・秦始皇陵は小高い丘になっている


西安市内観光
かって長安と呼ばれた古都西安は秦始皇帝以来およそ2000年の間、漢、隋、唐の都であり、シルクロードの出発点としても有名である。現在の西安は中国が進める「西部大開発の拠点」であり中国西北部の政治と経済の中心地として発展を遂げ、大きくて活気溢れ綺麗な町。市街地は明代に造られた城壁に囲まれ、その内外に古都西安の多くの見どころがある。城壁の上は広く、約20分電動カートに乗り、シルクロードの出発起点・西門から南門まで一周の約1/4を巡る。
上から眺めると城壁内外に昔ながらの古い建物や町並みがあり、近代的な建物もあり、広い道路を多くの車が行き交っている。
毎年11月最初の日曜日には西安城壁国際マラソンがあるそうだ。
ホテルの窓から見た朝の西安、太極拳をしている人達が見える
ホテルの窓からは穏やかな朝の風景が見られます

城壁西門はシルクロードの出発点
シルクロードの出発点、城壁の西門
自転車や歩いて回る事もできます
電動カートに乗り城壁の上を巡る
城壁の上は広く古都西安を思う
城壁の上で遠くを見る
旧市街にある昔ながらの建物
城壁の南門の上から旧市街を見る@
古い町並みに新しい道路がミスマッチ
城壁の南門の上から旧市街を見るA
南門のそばにある古い建物
南門付近にある建物

大雁塔
慈恩寺は唐の第3代皇帝高宗が母・文徳皇后を供養するために648年に建てられた。大雁塔は慈恩寺の境内に高くそびえて建つ高さ64m、7層の塔で上る事もできる。玄奘三蔵法師がインドから持ち帰った大量のサンスクリット語経典や仏像などを保存するため652年に建立された。黄砂の影響で黄色っぽくなっているそうだが、立派な塔で西安のシンボルになっている。寺の敷地は大きく、鐘楼や2年前に建てられた大雄宝殿や唐代の建物が多くある。
大慈恩寺の入り口にかかる看板
江澤民揮号の大慈恩寺の看板
四角7層64mの高くそびえる塔
大雁塔は西安のシンボル
慈恩寺は広く、多くの建物や見どころが多い
修業をしていた玄奘三蔵法師の絵

小雁塔
小雁塔の創建は707年で仏僧儀淨ゆかりの地。大雁塔が建てられた半世紀後で、形や構造が大雁塔より小ぶりで小雁塔と言われた。15層だったが1555年・漢中大地震で塔頂がなくなり13層47mになっている。階段が狭く危ないので中は上れない。敷地内の通路際に唐・漢時代の彫物、魔よけの獅子などがたくさんある。台湾の故宮博物館には西安の宝物が一番多いそうだ。
小雁塔(薦福寺)の入り口
小雁塔の入り口
軒と軒の間が狭く、登頂がない
小雁塔の全貌
2m程の高さにある。唐・漢時代の物とは思えないくらい綺麗
唐、漢時代の魔よけの彫像が多く並ぶ

西安博物院
小雁塔の敷地内に2007年に出来たばかりの西安博物院。さわやかなカラッとした空気。7つの展示室に、西安周辺から出土した青銅器や陶器、玉器、仏像などが展示され、中でも唐代に多く造られた唐三彩の焼き物がとても見ごたえがある。
綺麗な建物で、中国の財力に驚く
いいお天気、西安博物院の玄関
唐三彩のグリーン・茶・ベージュのやわらかな色合いが美しい
唐三彩の焼き物が多く展示されている
小型の俑陶
兵士俑がたくさん

陜西歴史博物館
陜西歴史博物館(せんせいれきしはくぶつかん)は中国三大博物館のひとつで、陜西省内で発掘された3000点もの貴重な文物が展示されている。ここでも兵馬俑や唐三彩の焼き物も展示され、先史時代から秦代、漢代、隋・唐・宋・明・清代まで多くの文物が陳列されている。
多くの貴重な文物が多数展示
陜西歴史博物館の玄関
見ごたえあります
展示されている青銅器
目の前でゆっくり兵馬俑を見学する
兵馬俑の展示もある

興慶宮公園
唐代三大宮殿のひとつである興慶宮跡地に造られた公園。敷地は50万uあり、唐の6代皇帝玄宗と美貌の楊貴妃のロマンスはここから始まったと言われる沈香亭や、玄宗が政務を執った勤務本桜遺跡、阿倍仲麻記念碑がある。阿部仲麻呂(698〜770年)は、716年遣唐使に選ばれ日本から入唐している。政府の要職を務め、53年間中国で暮らしここで生涯を終えている。石碑には生涯の業績、望郷の念を詠った望郷詩、親友の李白が仲麻呂の死を悼み詠った詩などが刻まれている。公園では西安花博が開催中で、子供や家族連れが多く賑やか。中国の大学は9月入学、国慶節で2週間の休み中で、大勢の大学生がゲームをして遊んでいた。
日本と縁が深い
興慶宮公園の入り口
716年、遣唐使に選ばれた仲麻呂
安部仲麻呂記念碑
玄宗が政務を執っていた所
玄宗が政務を執っていた勤務本楼遺跡

青龍寺
空海(774年〜835年)は804年日本から入唐した多くの留学僧のひとりで、清龍寺で密教の教義を学んでいる。高野山に金剛峯寺を建立し真言宗の開祖である。香川県善通寺の出身で四国4県を表した唐時代の4つの白い玉石を配した空海記念碑があり、日本から贈られた桜の木が植えてある日本式庭園もある。
城壁のそばの環城公園には遣唐留学生として17年間唐で留学した、学者・政治家で岡山出身の吉備真備記念碑が建っている。活発な人的交流があった日本と縁の深い西安は歴史ある奈良・京都と姉妹都市である。
空海が修行した仏教寺院です
清龍寺の門
空海の経歴が書いてあります
空海の案内文
四国4県を表した4つの白い玉石が碑の周りに配して立つ記念碑
空海記念碑と周りに4つの白い玉石


西安の料理
西安では老舗「徳発長」で名物餃子宴を楽しみました。まず焼きそばや一口串カツ、キュウリのゴマ酢和えなど美味しい前菜が供される。続いて目の前でぐらぐら煮立った太后火鍋で真珠の粒のような小さな餃子がアツアツスープと共に供されスタート。蒸したての餃子がセイロに乗って湯気を出しながらやってくる。鳥や魚などの名前が付いたものはそのものの形をしていて面白い。中の具は色々、蒸し餃子、水餃子や焼き餃子、あげた餃子まで18種類の餃子を食べる。とても美味しくお腹いっぱい!餃子大好き!
西安はほかに麺料理もピリ辛麺から太いショウガ味の和え麺、煮込み麺などあります。しゃぶしゃぶは鍋の中にニンニクやクコの実、ネギ、ハスの実などが入って煮立ち、たれは大鉢にニンニク、ショウガ、ニラ、ナツメ、ネギ、ごま、ラー油、醤油などたくさん用意されて並び、各自で好みに合わせて調味する。牛・羊・チンゲン菜・ジャガイモ・えのき・春雨・麺・野菜も多く綺麗なお料理で、日本人向きに一人ひとりの鍋、取り皿、それぞれのとり箸も用意されている。西安では毎回とても食べやすくなっていました。

グリーンはほうれん草

珍しいチャーハン入り

エビとコーン

蝶々の形で鶏肉

鳥の形

白鳩の形

エビ餃子

猿の腰かけ入り


しゃぶしゃぶ、次々材料が来る

精進料理の前菜のすし

精進材料で酢豚

精進材料で肉だんご

椎茸とチンゲン菜

白菜のあんかけ

きしめん風うどん

太い目麺

(update:2011/11/10)
旅の撮影:CASIO EXILIM-Z300 10.1MEGA PIXELS


 

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