NO.25

2008年3月16日(日)〜19日(水)まで4日間


1997年7月1日に中国に返還されたが、資本主義制度と法治主義が少なくとも50年間は変らないと保証されている。
経済形態は「一国二制度」で中華人民共和国香港特別行政区となる。
香港特別行政区旗に描かれている花は
香港のシンボルであるバウヒニア。

20年ぶりに再び香港を訪れる。
当時の香港はイギリスの租借地、香港啓徳空港は街の中心部にあり飛行機がビルの間を縫うように離着陸していた。
街中の頭上にあふれんばかりの色とりどりの看板とネオン、映画「慕情」の舞台になったレパルスベイ、水上レストラン「Janbo」などが特に印象深く、
アルバムをめくると昨日のことのように鮮明に思い出される。

AM:10時 JALで関西国際空港を飛び立つ。往路4時間、機中での昼食が終わるともう香港に到着する。
1998年、香港島の西・ランタオ島に開港した香港国際空港は啓徳空港に代わるものでその面積規模は9倍の広さを誇る。アジアの新しいハブ空港として24時間体制で機能し、広くて綺麗で多くの人々で賑わっている。
時差は日本の1時間遅れ。午後1時過ぎ、気温は20℃で晴れ、湿気は少ない。明るくて美人で元気な現地ガイドの「シルビア」さんに迎えられ、空港から綺麗な長い青馬大橋を渡っていると前方に大きな高いビルがたくさん見える。香港は香港島、九龍、新界、島々からなり面積は東京都の約半分、人口は700万人。まずは新しくなった空港から九龍市内へ、香港観光の始りです。旅の写真と共にどうぞご覧下さい。




九龍半島南部の市内エリアは商業の街と言われているようにショッピング街、有名なホテルやレストラン、市場などがたくさんあり、地元の人や観光客などで賑わっている。香港島より九龍の方が食事や買い物の場所は多い。
ビクトリア湾で隔てることわずか1.5kmで対岸には香港島があり、モダンな高層ビルが建ち並ぶ様子が良く見える。

まず訪れたのが道教の寺院・黄大仙廟。周りは高層住宅に囲まれ香港を実感する。
40cmはある特大の線香3本を立てお祈りをする。過去、現在、未来を意味するらしい。一心に祈る人々の姿、沢山のお供え物や立ち込める線香の香り、竹筒を振って占いをしている人もいる。参道には180軒の黄大仙名物の占い師の店も並び、多くの信者がお参りに来ていた。
黄大仙廟の入り口参拝者で賑わう境内


香港のメイン繁華街ネイザンロードの東側に平行にある女人街は路上マーケット。香港の庶民生活に密着した繁華街で女性用の衣類やバッグ、靴、アクセサリーなどから安物衣料、コピー商品まで露店がぎっしり並ぶ。昼ごろからの開店で夜には昼間の2倍の人出になるそう。一時間ほどしか時間がなく大急ぎで見て回ったが、商品があふれていて全然時間が足りない。ちなみに近くに男人街もあるそうだ。
女人街は女性用屋外ファッションマーケット


九龍城公園近くのフラワーマーケット通りには約200mにわたって花屋が並ぶ。花市場には綺麗な花が種類豊富で、日本に比べ格段に安く売られている。オランダや日本からの花も多くあり、お花の問屋街であるが卸の店も多い。園芸雑貨店は興味がありゆっくり見たいところだが駆け足見学でとても残念。今、日本画で描いている胡蝶蘭が驚くほど種類豊富に取り揃えてあり、思わず感嘆の声が・・・。
フラワーマーケット通りとたくさんの胡蝶蘭


香港のトップホテルとして有名な名門ホテル。豪華な造りと施設の充実、最上のサービスは1928年のオープン以来伝統を重ね、風格となって備わっている。アフタヌーンティーを楽しみ、ショッピングアーケードには一流と言われるブランドショップがたくさん並んでいるので目の保養と買い物をする。


夜8時から2階建てオープントップバスに乗り香港一の繁華街ネイザンロードを回る。道路にのしかかるように、立ち上がるとまるであたりそうな突き出た派手な看板がぎっしり並び、電飾しているのでとても明るく綺麗。香港随一の繁華街と看板、ネオン、夜間でも多い人と車・・・香港のイメージそのもので、裏通りにも多くのお店や飲食店があり、地元の人たちで賑わっている。


毎夜8時から15分間、香港島のビル20棟と九龍半島のビル13棟が一緒になって夜空を飾るように音楽とレーザーやサーチライトで、おおがかりな光のショー「シンフォニー・オブ・ライツ」が繰り広げられる。上海のビル全体のアニメーション画像での電飾にも感激したが、上海も香港も大掛かりな電飾をしますね。九龍半島側のビクトリアハーバー沿いで大勢の人に混じっての見学。足元にはジャッキー・チェンやブルース・リーなど著名スターの手形とサインが入ったプレートが埋め込まれ「アベニュー・オブ・スターズ」として楽しまれている。
九龍半島から見る香港島の光のショージャッキー・チェンの手形





香港経済の中心地は海岸線に沿って続く香港島の高層ビル群。啓徳空港があったので九龍半島は20〜30階建てが主であったが香港島は60階建てから一番高いビルで88階建てと後ろに迫る山をバックにビルとビルが天を突くように林立している。ここには世界中の銀行や大企業のオフィスが多く、一大ビジネス街を形成している。

九龍サイドと香港サイドはビクトリア湾を挟んでわずか1.5kmでスターフェリーが運行されている。海底トンネルや地下鉄などが3本あるがスターフェリーはいまなお健在で、観光客や庶民の足としてフル回転している。所要時間は約7分。旅情いっぱいのスターフェリーを懐かしく思い出し、前方に見える未来都市を思わせるモダンな超高層ビル群を眺めていると早や香港島に到着。
乗船したスターフェリーと、船から見た香港島の超高層ビル群


香港島の経済中心地からトンネルを通って山を越え、南側の映画「慕情」の舞台となって有名なレパルスベイへ向かう。山の裏側は白い壁に赤い屋根の西洋風洋館や高級リゾートマンション街が見え、ゆったりと落ち着いた感じがする。
目の前に白い砂浜と海岸線が突然開けた。砂浜を左手に歩くとビーチの突き当たりに極彩中国寺院や天后廟がある。縁起のいい太鼓橋や福の神の像などがあり渡ったりなでたりしてお祈りしている人が多くいる。
レパルスベイの周りの高級マンション寺の前にそびえ立つ2体の巨大な観音像

海に張り出した龍宮城のような中国神話の像


香港の観光の中で最も有名なのがビクトリアピークからの"100万jの夜景"。足元はセントラルのビル群、ビクトリア湾には船の灯かりがゆっくりと動き、対岸には九龍半島が・・・家庭の灯かりも加わりそれはそれは見事な100万ドルの輝きだ。
と期待して夜7時過ぎ、登山電車ピークトラムに乗車する。斜め37度の急勾配を登っていくと、右手にすこしづつ高層ビル群の灯かりが見え始め終点までの1.4kmを約8分で到着。2006年秋に新しくなったピークタワーのそばの展望台からの眺めは・・・。あいにく日曜日でオフィスの明かりは半分、少しもやがかかって"30万ドル"位の夜景だったが、美しさと風情は十分。写真は遠すぎて写らず、絵葉書でどうぞご覧下さい。
絵葉書に写る香港島・セントラルの夜景ビクトリアピークのトラム


文武廟は香港島最古の廟で文武二神を祀っている。中には2週間は燃え続けるいくつもの大きな釣鐘状の線香がつられ、線香と松明の煙がたち込めている。
文武廟玄関大きな釣鐘状の線香


香港島の北部沿岸を東西に結ぶ2階建て路面電車の本線。2階建て路面電車は香港を象徴する交通機関で1904年創業。車体いっぱいにカラフルな広告が描かれ、街の喧騒をよそに目抜き通りをゆっくり悠々と走っている。3つの路線のうち本線に乗車し、2階からの見晴らしの良い風景を楽しむ。


アバディーンは水上レストランの代名詞のようになった街だが、地元の人にとっては香港島有数のベッドタウンであり、水上生活者の街である。漁業で生計を立てている人々は船(サンパン船という)を仕事場兼住居としていたが、陸地に高層住宅が出来るとそちらに移るようになってきた。30年前は15万人もいたと言うが、今では水上生活者は少なくなってきているそうだ。観光客用のサンパン船に乗船し、船の住居と仕事場を見学する。
サンパン船に乗船して水上生活を見学アバディーンの港の中の風景


有名な水上レストラン「ジャンボ」、所有者はマカオのカジノの会社で、名の通り海上の巨大な総合観光施設である。海鮮料理がメインで船は改装でさらに豪華になり、夜は料理と共にきらびやかな夜景を楽しめる。
写真中央が水上レストラン「ジャンボ」





かって香港に行けばカジノのあるマカオに立ち寄るツアーが定番であった。が今は中国広東省・深センへのツアーが多く組み込まれている。今回訪れた深センの歴史や文化を知る「深セン博物館」、「「ミニチャイナ」や「中国民族文化村」、「シンセンナイトファンタジーショー」など規模の大きなテーマパークを目玉にした観光事業にも力を入れているのだ。
香港・九龍から北へバスで約1時間、出国・入国カードを書き、2つの税関を通ってから深センへ。中国のようなところもあるが道路は香港より広くてきれいで新しい高層ビルが多く、急速な勢いで変貌を遂げている様子が見えてくる。1980年に経済特区に指定され、3万人の町から28年後の今では平均年齢28歳の若い人たち1200万人の大都市になっている。昼1時九龍を出発してから夜10時ホテルに戻るまで深センの半日ツアーを楽しんだ。

中国の各民族の文化に触れられる中国民族文化村。22の民族の25の村が復元されている。立ち寄った住居では民族衣装を着た少数民族の可愛い女性や男性が迎えてくれた。すぐ隣には有名な中国全土・81ヶ所の名所を15分の1に再現した「ミニチャイナ」がある。広大な敷地に再現されているので遊覧車に乗って途中下車観光をしながら一周する。一度行った所はとても懐かしく、忠実に再現されているので感心し、はじめて見る所は興味深く嬉しい。
民族文化村入り口遊覧車に乗って一周

莫高屈蘇州・寒山寺

石林万里の長城


「民族文化村」と「ミニチャイナ」の間にある特設屋外ステージで行われる「シンセンナイトファンタジーショー」。総勢500人が毎夜7:30〜8:30まで一時間繰り広げるショーは大掛かりで綺麗でスピード感満点。大砲、花火、松明、滝、パレード、雑技、カンフー、踊りに馬、羊も出演。14歳〜28歳・平均年齢20歳という56の少数民族の人達。、背が高く超美人の女性達とハンサムな男性達が息つく暇もない速さで見せてくれる。最前列一等席での見学は迫力満点。中国は13億人の人口、素晴らしい技能を持った人がたくさんいるのですね。「シンセンナイトファンタジーショー」は言葉で言い表せないほど素晴らしく、とにかく機会があれば見て大満足間違いなし!!です。






世界有数の美食の都・香港。街じゅうが食堂街のように飲食店がひしめき合っている。今回の香港の旅は、朝はおかゆと点心、昼は飲茶料理と麺、午後のグランドハイアットホテルにてアフタヌーンティー、夜は本格的中華料理、そして香港代表料理部門で最優秀金賞を受賞した「太湖海鮮城」の創作料理、デザートでは果肉たっぷりのマンゴープリンや黄豆プリン、果物・・・と香港の美味しいグルメの世界を堪能した。お料理は前菜からデザートまで7〜8種類供され、お茶も2〜3種類楽しめます。
写真はその一部です。








話には聞いていましたが、まず空港が街中から離れ新しく大きく立派になったこと。
ターミナルの中は大勢の人たちで賑わい活気にあふれている。
以前の啓徳空港の跡地は10年を経て今もまだフェンスで囲ってある。
多くの住民から学校を建てて欲しいとの要望が多いそうだ。大学が不足しているらしい。
その周りには今も古いマンションがたくさん残り、
路地、路地を見ると竿にかかった洗濯物がニョキニョキと賑やかに突き出ている。
街の中には新しい超高層ビルがたくさん建てられてマンションも多いが
どこか懐かしい古いマンションもいまだ共存しているのだ。
香港はグルメの国、食べ物は美味しい。

朝食、昼食を済ませ3時半ごろからホテルのアフタヌーンティーに。
有名なホテルでロケーションもよく英国式のおもてなしをしていただくとつい食べてしまって、
夕食が少ししか食べられない贅沢な悩み。
お買い物天国でもある。日本でもブランド品は手に入りやすくなっているとは言え、
若い人たちには魅力ある香港であろう。
観光地はあまり変わっていないが、周辺に高層ビルが増えている分、景観の変化は感じる。
今回の深センツアーは楽しくとてもよかった。
ショーの1時間は驚き、感嘆、拍手、見事の連続。
九龍半島の埋め立てはほぼ終わり、香港島の港では今埋め立てが進んで
何年かあとに行くとまた変った景観になっているでしょう。
ホテルは新しい超高層のデラックスホテルに3連泊、気温は20℃前後で湿気も少ない。
搭乗時間は往路4時間、復路3時間、4日間の日程で荷物も少なく近いところの旅は気軽に出かけられて嬉しい。快適な香港旅行でした。


旅の撮影:CASIO EXCILIM 4.0 デジタルカメラ
(update:2008/04/05)



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