★旅の思い出を写真でご案内します★

bQ8

2009年2月28日(土)〜3月9日(月) 10日間




フランス国旗 通称:トリコロール

久しぶりに訪れたフランスは初めての南フランス・地中海に面したコートダジュールのニースからのスタート。バチカンに次ぐ世界第2の小国モナコ公国、フランスの個性豊かな地方や、シャガール、セザンヌ、ゴッホ、パリのルーブル美術館まで芸術家たちの足跡をもたどりながらフランス周遊10日間の旅です。
梅の花が満開の季節、関西国際空港12:35発エールフランス航空に搭乗し12時間半、フランスの首都パリにある広くて綺麗なシャルル・ド・ゴール空港へ。入国審査後、国内線乗り場に移動し最初の訪問地ニースへ1時間半の搭乗。
時差は−8時間でニース空港21:30着。空港から専用バスでホテルまで15分、ニースでは丁度カーニバルの開催中。ブルーのイルミネーションが綺麗で大勢の人でまだ賑わっています。フランス民謡「アヴィニョンの橋の上で」のメロディーと共にフランスの旅を写真でご覧下さい。
正式国名 フランス共和国
面積 約55万1695ku(日本の約1.5倍)
人口 約6,200万人(日本の約2分の1)
元首 ニコラ・サルコジ大統領
宗教 カトリック:約80%、イスラム:約7%
通貨 ユーロ



2日目 2009年3月1日(日)




カンヌからニース、モナコを経てイタリアに続く地中海岸がコートダジュール。その中心地ニースの朝はホテル9時出発のゆっくりのスケジュール。まずは映画祭でおなじみのカンヌ訪問から。季節は日本より暖かく、車窓から見るコートダジュール一帯は、あちらこちらでオーストラリア原産の大きなミモザの木に黄色い花が満開で美しい。小高い丘の上の方に目を移すと、城壁を巡らせて敵の侵入を防いだというかっての要塞村で、鷲(わし)が巣を作る時のような「鷲の巣村」が見える。600人ほどの人が住み、コートダジュールにはいくつかあるという。
5月中旬に行われるカンヌ国際映画祭の会場となる「パレ・デ・フェスティバル・エ・デ・コングレ」は赤い絨毯の敷かれた広い階段が目に入る。日本映画では「楢山節考」、そして2年前の「もがりの森」がパルムドール賞を受賞している。パレの前の石畳には手形がはめ込まれているが日本人として唯一・黒澤明監督の手形とサインがある。
海岸沿いの通りは高級リゾート地できれいなホテルやブティックが続いている。
  
パレ・デ・フェスティバル・エ・デ・コングレ
国際映画祭会場
黒澤 明監督の手形とサイン
日本唯一の黒澤監督の手形


 

モナコ国旗  
正式国名 モナコ公国
面積 1.95ku(皇居の約2倍)
人口 約35,000人
元首 大公アルベール2世
政体 立憲君主制
公用語 フランス語
通貨 ユーロ
 
F1グランプリ、グレース・ケリー、高級リゾート地で知られるモナコ。バチカンに次いで第2の小国モナコは今回の旅で楽しみにしていた所の一つである。
市街道路がそのままサーキットになる世界唯一のレース。今年のF1グランプリ第6戦モナコは、5月24日(日)3.2kmを78周して行われる。「ウイリアムズ・トヨタ」で2年目のF1シーズンにチャレンジする中嶋一貴さん。毎年フジテレビが中継しているそうでテレビ観戦がとても楽しみだ。スタート地点の道路にはしるしが付けられ、私達のバスも途中まで走行して少しだけ雰囲気を味わう。
ハリウッド女優で前大公レニエ3世の妃となり、1982年自動車事故でなくなったグレース・ケリー。今も私の記憶に残っているが、モナコの人たちにも愛されていたようだ。2005年になくなったレニエ公と共にモナコ大聖堂に眠っている。
「リヴィエラの真珠」と称られるモナコ。港には高級クルーザーが数多く停泊し、車窓から見えたグラン・カジノは高級社交場で世界のセレブが集うところ。周囲をフランスに囲まれ、国境に検問所はない。大公宮殿前の広場からの眺めは素晴らしく、街や港、F1グランプリコースも一望できる。もう少しゆっくり滞在して優雅なひとときを実感してみたい・・・
 
モナコ国会議事堂
モナコ国会議事堂
モナコ大聖堂
故グレースケリーが眠る大聖堂
   
宮殿前の丘から市街を一望する
モナコ市街と港、F1コースが眼下に
モナコ裁判所
裁判所
    
大公宮殿前では衛兵交替も見られる
いろいろな建築様式が見られる大公宮殿
車窓から:正面に見えるのがグラン・カジノ
カジノは正装で入場

 
人口40万人、フランス第5の都市ニース。はじめて訪れたニースの「ジャン・メドサン大通り」は、特大のハリボテの王様とお姫様がカーニバル会場に飾られ、大勢の人で賑やかだ。到着した28日(土)の夜は光のカーニバルでイルミネーションがきれいだったし、1日(日)は王様を海に流し、夜10時ごろより大掛かりな花火が打ち上げられた。
旧市街サレヤ広場では毎朝、野菜や果物、お花、香辛料などの市が立っている。
コートダジュール一帯に咲く満開のミモザの花は、ニースのカーニバル・パレードで花を投げる時に使われるそうで、お花売り場でもたくさんの切花を売っている。日本ではまだそんなに多く見られないが、帰国後NHKの趣味の園芸コーナーでミモザの植え方、育て方の放送をしていた。黄色い花は元気の出る色、案外育てやすいようで私も鉢植えから挑戦してみたいと思っている。
ニースの海岸通り「プロムナード・デザングレ」には、王侯貴族が避寒に訪れ「冬の宮殿」として建てられた豪華な別荘がある。伝統のネグレスコ・ホテルもその一つで豪華なホテルが軒を並べる。カーニバルの花合戦が繰り広げられる通りでもある。
サレヤ広場の朝市:綺麗なお花がいっぱい
きれいなお花がたくさん
こちらは新鮮な野菜売り場
野菜がいっぱい

ニース市内とトラムLRT(軽量鉄道)
2007年夏よりジャン・メドサン大通りを走る
伝統のホテル ネグレスコ
元王侯貴族の冬の宮殿
 
カーニバルで大通りのイルミネーション
ブルーが印象的
にぎやかな夜のカーニバル
大きな張りボテの王様、お姫様の人形

 
ニースにはシャガール美術館やマティス美術館をはじめ多くの美術館がある。シャガール美術館に入場鑑賞するが「マルク・シャガール聖書の目美術館」と言われているように多数の旧約聖書の絵が壁画やステンドグラスでも見ることが出来る。大きな多くの作品が幾つかの部屋に分かれて展示され、それぞれの説明を受けながらゆっくり鑑賞する。優れた発想と色彩感覚のシャガールの世界にしばし浸るひとときだった。
 
公園の中にあるマティス美術館
ロシア・エルミタージュ美術館で見た{ダンス」のデッサンがある
入場鑑賞したシャガール美術館
たくさんの大きな絵が展示されている

聖書をテーマにしたシャガールの絵
シャガール美術館蔵
旧約聖書の絵多数所蔵
大きなキャンパスいっぱいの絵


ニースは熟した黒オリーブで有名。25%生産。
ニース風サラダ
七面鳥、きのこソース、ポテト、人参
七面鳥のきのこソースがけ
かに、海老、ムール貝、カキ、アサリ、つぶ貝などたくさんの量
これで1人分のシーフード



3日目 2009年3月2日(月)




 
ゆったり2連泊したニースから西へ約2時間、人口13万人で画家セザンヌ(1836〜1906)の生まれたエクス・アン・プロヴァンスへ。セザンヌはパリにも行っているが生まれ育ったところが良くて、ここで亡くなった。アトリエにはテーブルの上に置かれた果物や水差し、静物、大きなイーゼル、キャンパスなど今も当時のままに保存されているが(内部撮影は禁止されている)、残念ながら描いた絵はほとんど残っていないと言う。
アトリエ横の建物でセザンヌの描いた絵などがビデオで紹介され見ることが出来る。
町の中心地ドゴール広場には、セザンヌが絵を描きに行く格好の銅像が建っている。
ドゴール広場から伸びるミラボー通りはプラタナスの並木が続き、53番地にはセザンヌが通っていたカフェ「レ・ドウ・ギャルソン」が今も営業中だ。
セザンヌと学生の町エクス・アン・プロヴァンス。多くの学生が学び音楽祭、学会などで訪れる人も多い。この町は湧き水が多く100ほどの噴水がある。
セザンヌのアトリエの門
アトリエに入る門
アトリエの入り口
2階がセザンヌのアトリエ
 
セザンヌの銅像
背中にイーゼルや絵の具箱をしょっている
ドゴール広場の大小の噴水
100ほども噴水がある
 
ミラボー通り53番地、セザンヌが通ったカフェ
カフェ「レ・ドウ・ギャルソン
ミラボー通りのプラタナスの並木
緑の葉があるときもキレイだろう



 
典型的な南フランスの地方都市アヴィニョン。全長5qの城壁に囲まれ、きれいでゆったりと流れるローヌ川のほとりにたたずむ中世の都市である。このホームページのbgsoundで使っているフランス民謡「アヴィニョンの橋の上で」はローヌ川にかかるサン・ベネゼ橋の事を言っている。12世紀の完成当時は全長900mの橋だったがたび重なる洪水によって流され途中で切れているままで、4本の橋げたと上にサン・ニコラ礼拝堂だけが残っている。澄み渡った空、太陽の光に照らされ輝いている橋はとても綺麗で、橋を見ながら有名なメロディーを口ずさんでみる。
サン・ベネゼ橋から歩いてすぐ、世界遺産アヴィニョン歴史地区の城壁の中に入ると「法王庁宮殿」に来る。法王庁宮殿は中世の一時期ローマ法王がローマでなく、アヴィニョンに住んだことがある。8年〜10年間づつ7人の法王が在位し建物もその都度大きくなり、天井や壁には今も立派なフレスコ画が残っている。現在は市の保有物になり、ステージでのコンサートや大広間でのパーティなどに使用されている。
世界遺産サン・ベネゼ橋(アヴィニョン橋)
洪水で途中で切れている橋
世界遺産法王庁屋上から見たサン・ベネゼ橋
橋とローヌ川ののどかな風景
  
法王庁の広場
とにかく大きい宮殿
法王庁の中:ここでコンサートも
ステージとして使われている


はんぺんのような魚のすり身
魚のすり身プロヴァンス風
お米がよく出てくる
マスのサフランライス添え
香ばしくて美味しい
豚の香草焼



4日目 2009年3月3日(火)





中近東の人が多くイタリアやアラブの影響が感じられるプロヴァンス。エクス・アン・プロヴァンスからアヴィニョンを通りアルルへと来ました。旅の4日目はアルルからポンデュガールそしてフランス南西部(ランクドック・ルシヨン)のカルカッソンヌまでの旅のスケジュールです。
アルルではゴッホの絵で有名な「はね橋」を一番楽しみにしています。アルルには友人として師として共同生活をしていたゴーギャンもいました。
旧市街のアルル唯一のローマ時代の「サン・トロフィーム教会」は丸いアーチのロマネスク様式の教会で正面入り口の彫刻は素晴らしい。
市庁舎とサン・トロフィーム教会のあるレビュブリック広場には大きなオベリスクがそびえている。
世界遺産「ローマ遺跡」の半円形劇場「古代劇場」は石の文化で、ギリシャ様式は柱が特徴、半円がローマ様式で両方がミックスした建設。写真で見られるように破壊されているが今もコンサートやオペラの会場として使われている。
ローマ時代(紀元1世紀)に建設された直径130m、2層、60のアーチからなるローマ時代の世界遺産「円形闘技場」。フランスで一番大きく、収容人員2万人、保存状態もよく今も使われている。
       
中世のサン・トロフィーム教会
彫刻が素晴らしい
レビュブリック広場のオベリスク
後ろが市庁舎

世界遺産アルルの古代劇場
ローマ遺跡半円形劇場
世界遺産コロッセオ 円形闘技場
ローマ時代の闘技場は今も使用
   
オランダ「ゴッホ美術館」でヴィンセント・ヴァン・ゴッホ(1853〜1890)の幼少時から晩年までの多くの作品を鑑賞し、足跡や作品の変化していく様子を見ました。そしてこのフランス旅行で今は復元されているヴァン・ゴッホ橋「アルルのはね橋」、「夕方のカフェテラス」として有名で今も営業中の「カフェ・ヴァン・ゴッホ」などゴッホゆかりの風景を訪ねる事が出来ました。「アルルのはね橋」は1888年に描かれた当時と復元された現在では周りの風景が大分変っているのですが仕方ありませんね。また晩年静養していた病院の中庭はゴッホが100年前に描いたそのままに再現され、綺麗な花がたくさん咲き「エスパス・ヴァン・ゴッホ」と言う名前の総合文化センターとして活用されています。多くの絵を思い浮かべながらしばしゴッホ晩年のアルル時代に思いを馳せたひとときでした。
復元されたヴァン・ゴッホ橋「アルルのはね橋」
周りには工場も
   
ゴッホの銅像
カフェのそばにあるゴッホの銅像
絵「夕方のカフェテラス」のカフェ・バン・ゴッホ
有名なゴッホが描いたカフェ

ゴッホが静養していた病院の入り口
総合文化センター「エスパス・ヴァン・ゴッホ」
中庭は当時のままに再現
いつも美しい花が咲いている


   
アヴィニョンとニームの中間あたりにある古代ローマ時代に造られた水道橋。2000年の時代を越えて残っているポン・デュ・ガールの水道橋は1985年世界遺産に登録されました。アヴィニョンの東にある水源地「ユゼス」からニームの町まで50q、わずか17mの高低差を微妙な勾配を造りながら延々と水が流れていました。ガンドン川に架かる三層構造の石造アーチ橋で、高さ49m、長さ275m、最下層は道路になって歩いて渡る事が出来ます。ゆっくり渡りながら振り返ると、光に当たってオレンジ色に輝く美しい世界遺産水道橋のアーチを目の当たりに見ることが出来ました。
世界遺産ポン・デュ・ガールの水道橋
大自然との調和が見事
光に当たりオレンジ色に輝く
綺麗でのどかな風景
    
ガンドン川に架かる水道橋を左岸から
綺麗な風景
右岸の水道橋のたもとまで歩く
空気もきれい

   
ポン・デュ・ガールから南へ230km、約4時間、古代ローマ時代の昔はスペインと南仏国境にあったヨーロッパ最大の城塞を持つ町カルカッソンヌ。フランス国内で人気bRの観光地である。(ちなみにbPはベルサイユ宮殿、bQはモンサンミッシェルのようです) 旧市街は2重になって堅固な全長3kmの城壁に囲まれ、52の塔やコンタル城、おしゃれなホテルやレストラン、お土産やさんがあり大勢の人が生活している。
1997年歴史的城塞都市カルカッソンヌは世界遺産に登録されました。
写真は上手く撮れていませんが夕食後見たイルミネーションに浮かび上がる城壁は、闇の中に浮かび上がり幻想的で美しい風景です。
52の塔を持つ城壁内、コンタル城
歩いて50分の見学
城壁内の旧市街の風景
オープンカフェも
    
2重になって堅固な入り口の城壁
堅固で2重になっている城壁
イルミネーションに浮かぶお城
暗闇の中に城壁が幻想的に浮かぶ


牛肉の煮込みシチュー
ビーフブルギニオン
初めて味わうとり肝入りサラダ
野菜と鶏肝のサラダ
白いんげんと肉の煮込み
カスレ



5日目 2009年3月4日(水)





カルカッソンヌから北へ約3時間、作物畑などの平地が延々と続く。道路がいいので揺れない。大きく蛇行するカオール川沿いの曲がりくねった道をたどって山の上に来ると正面に「フランスで最も美しい村」の一つと言われているサン・シル・ラポピーの村が現れ、山肌に建つひときわ高いサン・シル教会がまず目に飛び込んでくる。冬は遠くから見ると雲海の上にサン・シル・ラポピーの町が浮かび、幻想的な風景が見られると言う。この季節まだシーズンオフ、観光客も私達だけ。ギャラリーやレストラン、お土産やさんなど開いているところもまだ少ない。静かで、のどかで、俗化していない15〜16世紀の家々、石畳の道。丘の上に登りロット川の渓谷や町並を見下ろす。
       
中世の家々が建つのどかな風景
細い路地の両側に並ぶ家々
丘の上の展望台からの眺め
ロット川の渓谷風景

 
 
「1940年、4人の少年が犬を散歩に連れて行って犬が穴に落ちてしまった。探しに行って犬を引き上げようとしてふっと見ると壁に絵が描いてあった。学校の先生に伝え調べると、古い壁画だとわかった。」
ラスコーの壁画は狩猟民族や、赤い牛や馬などの躍動感あふれる大きな動物がたくさん描かれている。それぞれの絵は豊富な色彩と力強いタッチ、世界的に誇る動物の壁画の数々。1963年以降本物の壁画は保存のため閉鎖され、近くに本物と全く違わない洞窟を再現した。感嘆の声がでるほどのスケールの大きさと緻密さで再現された洞窟内部、それが「ラスコーU」である。少人数ずつに分かれ大きな洞窟に入り、実物そのままの素材を使い描かれた美しい壁画を見学する。1979年世界遺産「ヴェゼール渓谷の先史的景観と装飾洞窟群」として登録されました。およそ2万年前に洞窟の岩壁や天井に数々の動物や人の姿が描かれている。想像を絶する見ごたえ迫力のあるラスコーの壁画である。(内部の撮影は出来ません)
ラスコーUの入り口
ガイドの案内で入る
再現されたラスコーUの壁画(絵葉書)
見事な色彩、力強いタッチ


鴨料理
鴨とマッシュポテト
アサリのサラダ
貝のサラダ
魚とライス
魚の料理



6日目 2009年3月5日(木)





 
陶磁器と言えばイタリアの「リチャードジノリ」、スエーデンの「ロールスランド」、ドイツの「マイセン」、イギリスの「ウェッジウッド」、そしてフランスの「リモージュ」。白磁の薄く透き通るような乳白色の肌に、洗練された気品あるデザインと色彩で作られた花瓶やお皿、カップの数々〜〜。この町で生まれた画家ルノワールも、もとは絵付け職人だったそう。高級陶磁器リモージュ焼きはその昔王侯貴族に愛用され、今は世界中の有名な高級ホテルのフランス料理レストランでも使われている。工房内を見学し売店へ、旅の思い出に小さいお皿とカップを購入する。
 
リモージュ焼き工房のお店
店名BERNARDAUD
       
リモージュ焼の工房内
天井までびっしり
多くの陶器を乾燥中
高級陶磁器


 
フランス中部、1012kmのロワール川流域やその支流には14もの多くの古城が点在している。以前はシャンポール城とブロワ城に行き、大分前なのに印象深く残っている。今回訪れたシュノンソー城はロワール川の支流、シェール川にまたがって建てられた優美なお城。建物の外観を見ると一部修復中の所もあるが、1階2階3階とそれぞれの建て方が違っている。シュノンソー城は築城されて以来、何代にもわたって女性が城主を勤めている。ときには愛憎劇や確執もあったようで、庭園にはそれぞれの女性の名前が付いている。
アンポワーズ城はロワール川を見下ろす高台にあり、元は要塞であったがルネッサンスの粋を集めた綺麗なお城に改築されている。直径21mもある円錐のドームがあり、中は馬などが走られるようにらせん斜路になっている。
シュノンソー城の入り口の並木道
正面にシュノンソー城が見える
広い庭園と優美なお城
初期ルネッサンス様式

シェール川に浮かぶ姿は美しい
カトリーヌの庭園から見る
シュノンソー城の中
中は思ったより狭い感じ

    
シュノンソー城、綺麗なカトリーヌの庭園
フランス式庭園
高台にあるアンボワーズ城
ルネッサンス様式の建築


人参、トマト、レタス
サラダ
ポテト、トマト添え
ポークチャップ
フランスワインとワイン煮料理
鶏のワイン煮



7日目 2009年3月6日(木)





 
昨夜はロワールの古城見学の玄関口、フランスの首都だったこともあるトゥールに一泊。トゥール旧市街はモン・サン・ミッシェルに行く出発地点、晴天で朝8時の出発。
陽が射してきれいな地方の家々、のんびりと放牧されている乳牛や羊、農村、町の中心にある教会、時に見る荒涼とした芝生…、車窓から見るのどかな風景の数々。フランスは広いナ〜〜。途中休憩をはさみながら約4時間、277km。前方の地平線のかなたに小さいけどはっきりモン・サン・ミッシェルが見える。ワーと歓声、感激!! いよいよ楽しみにしていた旅のハイライト、一度は訪れたいと思っていた「世界遺産「モン・サン・ミッシェル」だ。
本で読んだり話で聞いたり、テレビの世界遺産紀行でも度々登場しているモン・サン・ミッシェル。世界的に有名だが、フランス国内からもたくさんの人が訪れるという。
すぐそばの駐車場で下車、こんな近くに駐車場が作られているのでびっくり。
2006年6月から、住んでいる人の生活を守るために「モン・サン・ミッシェル湾開拓プロジェクト」が始まっていると聞いていたから。
島唯一の入り口「前哨門」から入る。100mほどの狭い坂道の参道に、土産物屋、ホテル、名物の「オムレツ」が食べられるレストランなどがある。まず最初に昼食で名物の「オムレツ」を。卵をあわ立てた物の上にしっかり泡立て窯で焼いた卵がふわっと乗せてある。やや甘めの味付けでこれが有名な「モン・サン・ミッシェル名物のオムレツ!!」。修道士に手っ取り早く栄養を付けるために作ったのが始まりだそう。
急な階段を上りいよいよ修道院の入り口へ、大勢の観光客で賑やかだ。高さ80mの岩山に70mの修道院が建てられている。708年建立、11世紀から500年もの歳月をかけ増改築が繰り返され、大小の教会、礼拝堂、司祭館、庭園、食堂などがある。中世の巡礼地、天空の聖地、人々を魅了するモン・サン・ミッシェル。現在修道士4人、シスター4人の8人で40人ほどの人は島の外から通っているそうだ。
文豪ヴィクトル・ユーゴーは言った「モン・サン・ミッシェルはフランスにとって、エジプトにとってのピラミッドに似ている…」。ガイドの説明を聞きながら見学。修道院の上から海を見ると干潮時で砂の海がひろがっていた。
モン・サン・ミッシェル
憧れ、一度は見てみたい!

狭い大通りの参道
レストラン、ホテル、お土産屋さんなど
入り口まで急な階段を上る
急な階段を上ると入り口

最上階の美しい回廊
2列に並んだ円柱がリズミカル
教会の内部
ステンドグラスがない

          
修道院付属教会
年月を経て風格のある色に
ブクル塔と干潮で砂の海
綺麗な海の眺め

モン・サン・ミッシェル名物「オムレツ」
甘めのふわふわ卵
リズミカルな音で卵を泡立てている
かまどで焼く



8日目 2009年3月7日(金)





 
「フランス周遊の旅」はゆっくり、ゆったりの日程で疲れもなく早や最後の一日になり、明日は帰国の途につきます。名残惜しい最後のスケジュール、午前中はパリ市内半日観光、午後はベルサイユ宮殿観光です。今回はパリ市内をツアーのバスでぐるぐる回りながらセーヌ川やコンコルド広場、凱旋門、ノートルダム寺院、オペラ座、オルセー美術館などを懐かしく見て回り、パリの地理も大分理解できたように思います。
エッフェル塔見物は前回訪れた時と同じ、近くのシャイヨー宮の広場からの見物。時の経過で色は少し黒っぽくなっているが、変らぬ優美な姿でそびえている。夜には宿泊したホテルの窓から見えるエッフェル塔は、イルミネーションに輝いている。
ルーブル美術館は前庭にガラスのピラミッドが作られ、「モナ・リザ」の展示場所がリニューアルされ広い場所に変り、前回海外に出ていた「ミロのヴィーナス」は、はじめて見ることが出来た。大勢の入場者に驚きながらガイドの案内で数多くの名作の一部を鑑賞する。
    
エッフェル塔
パリ万国記念の塔

凱旋門とシャンゼリゼ大通り
風格とパリの中心
オペラ座
中にはシャガールの天井画が

セーヌ川のそばにオルセー美術館
セーヌ川沿いに建つ
ノートルダム寺院
南のバラ窓が美しい

ルーブル美術館
モナリザの展示場は人だかり

大勢の人だかり
レオナルド・ダ・ヴィンチのモナリザ
絵葉書です

ミロのヴィーナス
はじめて見る
ラファエロの天使
可愛い天使が二人
 
ダビッドのナポレオンの戴冠式
とても大きな迫力ある絵
ドラクロアの民衆を導く自由の女神
2階展示場


 
パリから南西へ25km、森の中に建つベルサイユ宮殿はルイ14世の時代の1661年から50年かかって建てられた。「最も大きく、最も豪華な宮殿を」と、設計、室内装飾、調度品、絵画などの工芸品、広い庭園や運河、噴水など豪華。特に2階にある「鏡の回廊」は、長さ75m、幅10m、天井の高さ12m、庭園からの光を取り入れ壁面の鏡に反射させ、豪華な装飾品に目を見張る。オーストリアのシェーンブルーン宮殿に行ったとき、ベルサイユ宮殿を真似て建てられたと聞いて以来訪れてみたいと思っていた。外観、内部の豪華な装飾、庭園などよく似ている。ロシアのビョートル大帝夏の宮殿も…世界中の宮殿に模倣されているそうだ。
1979年ヴェルサイユ宮殿と庭園は世界遺産に登録されました。
ベルサイユ宮殿の入り口と広場
大勢の観光客が訪れている
マリー・アントワネットと子供たちの絵
ルイ16世と結婚

庭園から見た正面の棟は左右400m
ルイ14世が建設
鏡の回廊の豪華な装飾品
金銀、シャンデリア、装飾、左壁面に鏡
 
庭全体は800ha以上ある
広い庭園に池、噴水、運河
宮殿の中から見る庭園の一部
幾何学模様のフランス式庭園



テリーヌのサラダ
にんにく、バター、パセリで作ったペーストを詰めて焼く
エスカルゴ
トマト味
チキンのソテー

bgsound:フランス民謡「アヴィニョンの橋の上で」
旅の撮影:CASIO EXCILIM-Z40 デジタルカメラ




旅行後記・・・前回のフランス旅行で行かなかったモナコ、ニース、カンヌなどの南フランスやモン・サン・ミッシェル、ベルサイユ宮殿を楽しみにしていました。
フランスではじめに驚いたことは、どこに行っても犬の「落し物」が多いということ。「踏んでしまうと散々な目にあいますから、足元を注意して下さい」と添乗員の方に度々注意されていました。カルカッソンヌのイルミネーション見物は足元も暗く危うし、危うし…。パリ市内は、近ごろは放置すると罰金が科せられるようになり比較的少なくなっているようですが、下を注意して歩くのが大事と実感しました。旅行中、犬を連れている人を見ましたが皆さん手ぶら・・・全員無事で何よりでした。
フランスゆかりの画家達の足跡に触れ、モンサンミッシェルの上まで上ってテレビで写るシーンを実感し、モナコにも行ってきました。自分の目で見て肌で感じてやはり旅はいいものです。帰国して早やひと月余りが過ぎましたが、楽しかった旅の思い出が昨日のことのように思い出されます。元気で海外旅行を楽しめたら一番の幸せです。
(update:2009/04/12)



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