◆さわやかな5月、念願の英国旅行に出発です。湖水地方の美しい自然、、スコットランドの伝統衣装タータンチェック、世界で最も美しい村と言われるコッツウォルズ地方、ロンドンの街や有名なビッグベンなど楽しみだ。11時45分、日本航空で関西国際空港を飛び立ち12時間半、ロンドン・ヒースロー空港で乗り継いで北へ1時間余り、グラスゴーへ到着する。グラスゴーはスコットランドで一番大きく、大学の街、ビジネスの街でもある。旅の2日目はグラスゴーから「エディンバラ」へ。英国が誇る世界遺産エディンバラ観光から首都ロンドンまで美しき英国周遊の旅が始まります。 |
5月11日(木) 2日目 |
●スコットランドの首都エディンバラは丘と坂と谷間の街。エディンバラ城の岩山の頂きからは、石造りの建物と雄大な眺望が美しい。新市街と旧市街はユネスコの世界遺産に登録され、中世の面影を現在に伝える美しい都市である。晴天で温かくカラッとしている。サマータイム期間中で日本との時差は−8時間。夜は9時頃まで明るい。 |
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ホリールード宮殿は300年前まではスコットランド王国の宮殿であり、立派な紋章が掲げられている。現在は英国王室のスコットランド滞在中の住居であり、エリザベス女王が園遊会などを開かれるそうだ。 |
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ゆるやかに石畳が続く上り坂を進むとエディンバラ城がある。標高130mの火山岩の丘の上に突き出すようにそびえ立っている。歴代スコットランド王の居城であった。礼拝堂や戦没者記念堂、時を告げる大きな大砲などがあり、現在でも中にはスコットランド軍の施設がある。ホリールード宮殿やお城などで、楽しみにしていたスコットランドの民族衣装を着ている男性達に出会った。伝統の衣装であるタータンチェックには、正装向き、昼間用、儀礼用、狩猟用と4種類の柄があるとか。靴下には常に黒いナイフがはさんであるそうだ。スカート、ハイソックス、ネクタイ、帽子、ジャケット、パンツ…。街中のお店ではタータンチェックの素敵なウール製品がたくさん見られた。 スコットランドを後にしてイングランドの北西端・湖水地方へと向かう。道の両端は全部、緑・緑・緑。ところどころの菜の花畑がとても見事な黄色をしている。羊の放牧も見られ丘陵地の牧歌的な風景がとても美しい。 |
5月12日(金) 3日目 |
●16の湖と約500の池が点在する湖水地方ではゆっくり2連泊。ピーター・ラビットの作者、ビアトリクス・ポターと、ロマン派詩人ワーズワースの故郷として知られている。緑豊かな美しい自然いっぱいの湖水地方。ワーズワースが住んでいた家と博物館やピーターラビットのミュージアムを訪れる。花や緑に彩られる中で、ライダル・マウントからタブ・コテージまでさわやかな風にあたりながらこの季節ならではの丘陵をウォーキング、中心部にある一番大きなウインダミア湖で遊覧船でのクルージング、蒸気機関車乗車など湖水地方の自然美を満喫した。 |
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5月13日(土) 4日目 |
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「嵐が丘」「ジェーン・エア」など英国文学史に偉大な足跡を残したブロンテ3姉妹(エミリー、シャーロット、アン)。ハワースの町には牧師の娘として育った家があり、当時のものが今もそのままに残されている。家のすぐそばには彼女達が遊んでいたヒース茂る不毛の丘陵地帯ムーア(荒野)が広がる。ムーアの上に立つとまさに暗雲と小雨模様…まるでエミリー・ブロンテのただ一篇の長編小説「嵐が丘」にぴったり、晴れていたらきっとこの感慨は湧かないだろう。荒涼としたムーアだが、8月末になるとムーアはヒースという群生植物で紫一色に染め上げられ、見事な美しさになるそうだ。 |
リヴァプールのアルバート・ドック | 英国最大のリバプール大聖堂 |
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リヴァプールは英国で2番目の貿易港で、ビートルズ誕生の地として有名である。アルバート・ドックにはビートルズ・ストーリーの博物館や美術館がある。ショップ、レストランなどもあるが、なぜか空き室が目につきお店に活気は見られない。来る2008年に「ヨーロッパ文化都市」と指定され、ビートルズ誕生の地もアピールして観光業に力を入れていくそうだ。 |
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ポート・オブ・リヴァプール・ビル | キューナード・ビル |
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5月14日(日) 5日目 |
白壁に黒い梁の商店街の建物 | チェスターの城壁巡り |
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ローマ時代からの歴史を持つ古都チェスターは城塞都市。街を囲んでいる城壁に上がり周りを歩く。途中、今も多く残っている白壁に黒い梁のロウズと呼ばれる素晴らしい木組みの建物やローマ遺跡、ビクトリア女王在位60年を記念した時計台、チェスター大聖堂など中世の面影を残す美しい風景を見る事が出来る。 |
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チェスターから南へ80km、セバン川の上流にかかっているアイアンブリッジ。長さ60m、幅7m、重量7t、ボルトを使わずクサビを使って架けられた世界初の鉄橋で、世界遺産に登録されている。ちょうど英国在住の日本人小学生達が遠足で来ていた。 |
●シェークスピアは1564年にエイヴォン河畔の小さな町ストラトフォード・アポン・エイヴォン(エイヴォン川のほとりのストラトフォードという意味)で生まれ、偉大な劇作家としてその名を世界中に知られている。町の中心部にある生家の庭には藤の花がきれいに咲き、誕生した部屋、16世紀の壁にかかっている布、ベッドなど、かなり裕福だったらしい当時の生活の様子を見ることが出来る。1582年に結婚したシェイクスピアの妻アン・ハザウェイの実家は大きな農家で、美しい茅葺屋根の外観や、内部の多くの部屋、調度品などで想像することが出来る。当時のままに残されている庭の花壇は手入れが行き届き、お花がたくさん咲いて美しい。 |
シェークスピアの生家 | シェイクスピアの妻アン・ハザウェイの実家 |
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シェイクスピアの故郷ストラトフォード・アポン・エイヴォンの町の中を流れるエイヴォン川。今回は小さな舟に乗り向こう岸へ渡り川岸の散策を楽しんだが、エイヴォン川の美しい自然の中を、リバークルーズや手漕ぎボートでの川下りなどもきっと心地よいだろう。 |
5月15日(月) 6日目 |
●「世界で最も美しい村」といわれているコッツウォルズ地方。北はストラトフォード・アポン・エイヴォンから南はバースまで続く160キロにわたる丘陵地帯にかわいらしい小さな町や村が点在する。コッツウォールズ独特のハチミツ色のライムストーンという石灰岩で造られた素朴な家々。どの町にも村にも採石場があり、それぞれの町・村全体で色合いが揃っている。家には木々が育ち、庭が作られ、花やハーブなどが咲き、自然のままのような印象でありながら手入れが行き届いている。家を取りまく庭園にいっぱいの愛情をかけているのだろう。旅の6日目は、中世から変わらないかわいらしい村の中で最も人気の高い4つの村を訪れる。 |
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●イギリスの紅茶の歴史は長く、一日の中で何度ものむ習慣を作った。ベッドティー、モーニングティー、アフタヌーンティー、ハイティー、ディナーティー・・・。午後のアフタヌーンティーは紅茶とスコーンや、サンドイッチ、ケーキなどの軽食をいただきながら、優雅なひとときを過ごす習慣。香りを楽しむためにストレートで、葉が大きく濃いのでミルクティーでなど、紅茶は種類も多く楽しみ方も多い。紅茶は好きでよく飲んでいたが、帰国後の我が家のティータイムは楽しかったイギリス旅行を思い浮かべながら、ゆっくり、のんびり楽しむように変わってきた。 |
5月16日(火) 7日目 |
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クレッセントとは三日月という意味で、240年ほど前にジョン・ウッドによって建てられ、バースを代表するパッラーディオ様式の美しい曲線を描く建物。30軒の集合住宅で、いま一軒借りるのに2億円とか。外観にはギリシャ建築のような石柱が見られる。 |
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バス(風呂)の語源になった世界遺産の街バース。2000年前のローマ浴場跡が当時のままに保存されている。立派な装飾と大浴場やプール、サウナ、休憩所など多くの人で賑わっていたローマ時代の一大保養地ローマン・バスを、日本語音声ガイドを聞きながら見学する。(写真で見るよりずっと大きい) |
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先史時代の不思議な石柱群遺跡ストーンヘンジは、ソーズべりー平原の芝生の緑が美しいのどかな雰囲気の中に、当時のままに立っている。横石が乗ったサーセン石の環状列石や、馬蹄形に配列された三石塔、はるか300km離れたところから運ばれたというブルーストーンの小さな石群などがある。上空からの写真を見ると円形になって巨石群が点在んでいる。音声ガイドを聞きながら1周する。太陽崇拝の神殿とか、天体観測のために造られたという説もあり、今なお多くの謎につつまれている不思議な遺跡だ。 |
5月17日(水) 8日目 |
●イギリスの首都ロンドンはヨーロッパで一番大きな都市。大都会であるロンドンの緑のあふれる公園の多さとそれぞれの広さに驚く。早朝、私達が泊まったホテルの前にある「ハイド・パーク」を1時間余り散歩したが、一面緑に包まれとてもきれいで、大きな木と芝生に野鳥やリスを見かけ、広すぎてとても全部回れない。ロンドンの歴史を物語る多くの由緒ある建物、通りのビルの窓辺に咲く花の数々、伝統ある王室御用達の老舗も多く、国際的な政治、経済、文化の中心地でもある。 |
バッキンガム宮殿の正面 | 宮殿前のヴィクトリア女王の記念碑 |
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エリザベス女王の住まいであるバッキンガム宮殿は街中にあり、すぐそばをバスやタクシーが走り、人の往来も大変多い。夏には宮殿の一部が一般公開されるようで、王室と一般の人との垣根が低いように感じる。宮殿前では11時半から楽しみにしていた衛兵交替式が繰り広げられるが、今9時40分、まだ早いので明日の自由行動の時にもう一度見学に来よう。 |
国会議事堂と時計塔ビッグ・ベン | BAロンドン・アイの大観覧車 |
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英国の国会議事堂はテムズ河に面して建っている。是非見たかった有名な時計塔の愛称ビッグ・ベンはとても大きい。あと2分で丁度10時になる。グッド・タイミング。耳を澄まして聞くと時報を告げる鐘の音は重厚な音色をしていた。 テムズ河沿いの国会議事堂の対岸に建てられた大観覧車は、25人乗りのゴンドラが32基あり約25分で一周する。晴れた日には、高さ135mの上から26kmの範囲が見渡せるとか。5年前にできたばかりで、そばに立って見上げると足がすくみそうに。 |
大英博物館の正面 | 古代エジプトの展示品 |
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旧石器時代から現代まで世界中の遺産が集結した世界最古の総合博物館。年間400万人以上の人が訪れるという。2000年にガラス張りの天井がある大きなホールが完成し、内部はとても明るくてきれいで見学しやすくなっている。時間が限られ、7万点はあるという古代エジプトの遺産の一部とジギリシャの彫刻などの展示を重点に見学する。写真には載せていないが、エジプトのミイラも展示されている。 |
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ロンドンから西へ車で約1時間、英国王室の居城ウィンザー城は、ウィンザーの街を見下ろすように小高い丘の上に建っている。重厚な外観に部屋数は1600室という。エリザベス女王は週末をここで過ごされることが多いそうだ。内部見学が制限されることもあるそうだが、今回は音声ガイドを聞きながら豪華な王室所蔵の絵画や装飾品が飾られた部屋を見学できた。とても素晴らしい。お城の入り口で思いがけずバッキンガム宮殿より一足早く衛兵交替式も見ることができた。 |
5月18日(木) 8日目 |
●旅の9日目、今日は帰国の日。ロンドン発18時55分のJAL関空直行便である。集合時間の15時ごろまでは自由時間。ナショナル・ギャラリーで絵画鑑賞をし、バッキンガム宮殿で衛兵交替式を見学、そして残った時間をフォートナム&メイソンでイングリッシュ・ティーと食事を…時間があれば街の中を歩いてショッピング、と計画を立てる。 まず10時開館のナショナル・ギャラリーへとロンドン名物のタクシーに乗車する。 |
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ロンドンには重要なものが2つづつある。繁華街、ビジネス街、広場など。その中の一つ、トラファルガー広場はナショナルギャラリーのすぐ前にあるロンドンで一番大きな広場。ネルソン提督の記念柱や大きな噴水がある。朝早いのでまだ観光客は多くないが日中は賑わうことだろう。 1824年創設された西欧絵画の傑作がめじろ押しのナショナル・ギャラリー。多くのコレクションの中から馴染みのゴッホ・モネ・ヴェラスケス・ラファエロ・セザンヌ・レンブラントなどの絵画を鑑賞する。静かでゆったりとして落ち着いた館内は、天窓から差し込む光線で微妙に絵画が変化しその違いを見るのもまた楽しかった。 |
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ロンドンで是非見たかったバッキンガム宮殿の衛兵交替式。昨日、現地ガイドさんから「治安のいいイギリスでも衛兵交替式の時間にはスリやひったくりが多く報告されているので少し離れたところで見てください」と言われていた。11時過ぎに宮殿手前の広場で場所を探していると、まもなく遠くから楽しい音楽の音色が聞こえてくる。音楽隊と鉄砲隊、赤い服に黒い帽子、かっこいい。あわてて写真を撮るともう目の前を通り過ぎていた。宮殿そばには行かれないので、その後繰り広げられたであろう格式ある交替式は残念ながら見られず。でも次回ロンドンに来た時は、もう一度もう少しそばで見てみたい。やはり大勢の人出だ。 |
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バッキンガム宮殿のそばで女王陛下の郵便馬車と出会う。燕尾服に山高帽子をかぶり、ロンドンの街にぴったりマッチしている。街を歩いていると背広に鞄、帽子、長い傘など着こなした紳士、またスーツをピシッと決めとてもおしゃれな女性などに出会った。ロンドンは住んでいる人もおしゃれでかっこいい。 |
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ロンドン名物の赤い2階建てバスがたくさん走っている。時には屋根がなくオープンな観光客用2階建てバスもある。タクシーも多くて拾いやすい。屋根のTAXIのサインが点灯している車が空車で自由時間の移動は全てタクシー、4回乗車した。がっしりとした車体で広く乗り心地がいい。運転手になるためには非常に難しい試験があるそうで、それだけに安心して乗ることができる。残り少ないロンドンでの時間を有効に使えて嬉しい。最後はフォートナム&メイソンでイングリッシュ・ティーと食事をしてショッピング。ピカデリー・サーカス界隈の賑わいを見ながら…、また来たいな〜〜〜。 |
●「イギリスの食事は期待しないでね…」とすでにイギリスを訪れた人達からよく聞かされていた。だから本当に期待しないで来たけれど、案外美味しいのでびっくり。それは世界の三大料理には及ばないかもしれないが、まず供されるスープが美味しいし、パンやデザートのケーキ、アイスなども美味しい。メイン・ディッシュの一部を写真でご覧いただきますが、それぞれ手が込んで味付けもよく食べやすい。これからイギリスに行く人に「食事も是非楽しみにしてね」と知らせてあげたい。 |
スコットランド名物スコッチエッグ![]() |
スコットランド名物チキングリル![]() |
スコットランド名物サーモンのグリル![]() |
イングリッシュ・ブレックファースト![]() |
マスのグリル![]() |
ビーフ料理![]() |
ポークソテー![]() |
テリーヌ![]() |
ローストビーフ![]() |
ビーフ![]() |
コテージパイ![]() |
ウインナとマッシュポテト![]() |
ポーク![]() |
仔羊のグリル![]() |
ロンドン名物フィッシュ&ポテト![]() |
●旅の回数を重ねるごとに、おみやげが少なくなっている。最近のツアーは観光に重点を置き、お買い物の時間が少ないので余計にそうなるのかもしれない…。今回のお買い物の一部をご紹介します。 |
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ウォーカーのショートブレッド(クッキー)、デイリーのチョコレート、 フォートナム&メイソンの紅茶、ティー・トレイ、ティー・ボール、ハチミツ、 ハロッズの2階建てバス貯金箱(中にキャンディ)、テディベアーのティートレイ、 ピーターラビットのコースター、ウインドウ・ステッカー、カップ、 スコットランドの花・あざみの刺繍のテーブルセンター、 ロンドンの筆箱、ビートルズ&セントアンドリュースの帽子〜〜〜 |
●スコットランドのエディンバラからロンドンまで、英国周遊の旅は花と緑と美しい風景が心に残る旅であった。道の両側には延々と続く緑の丘陵地に牧草地帯、その中に黄色が鮮やかな菜の花畑がパッチワークのように点在している。のどかに放牧された羊たち、牧歌的な風景がとても美しい。暖かい気候に恵まれ、バラの花こそ少し早かったが、八重桜、赤や白のマロニエの花、藤、ミモザ、しゃくなげ、ライラック、大手まり、チューリップ、パンジー…などお花も満開である。古きよき時代の伝統と美しい自然を守る英国の旅は、また訪れたい国でした。 旅の撮影:CASIO EXCILIM-Z40 デジタルカメラ bg sound : イギリス民謡 「グリーンスリーブス」 |