人類の起源については結構勉強しましたが、まだこれから新発見があるでしょう。

1999.10「ネアンデルタール人と現代人」河合信和(文春新書)

1999.12「ヒトの誕生」葉山杉夫(PHP新書)

1999.12「性の進化、ヒトの進化」古市剛史(朝日新聞社)

2000.02「子宮の中のエイリアン」エレイン・モーガン(望月弘子訳:どうぶつ社)

2003.01「天才と分裂病の進化論」DavidHorrobin(金沢泰子訳:新潮社)

2006.07「あなたのなかのサル」フランス・ドゥ・ヴァール(早川書房)

2012.03「ヒトはいかにして知恵者となったのか」ペーテル・ヤーデンフォシュ(研究社)

以下脳と心へのアプローチに入ります。最初に、心は必ずしも脳を必要としないかもしれない、という話。

2006.10「昆虫-驚異の微小脳」水波誠(中公新書)

2011.05「ダンゴムシに心はあるのか」森山徹(PHPサイエンス・ワールド叢書)

まずは身体性、つまり、脳の主人は身体であってその逆ではない、ということ。忘れやすい事実です。

2002.10「ヒトのからだ-三木成夫(うぶすな書院)身体論集成-市川浩」(中村雄二郎編:岩波現代文庫)

2003.01「精神としての身体」市川浩(講談社学術文庫)

2002.02「身体性とコンピュータ」より:岡田美智男,佐々木正人,三嶋博之編、共立出版

2003.01「脳と身体の動的デザイン」多賀厳太郎(金子書房)

2006.09「サイボーグとして生きる」マイケル・コロスト(ソフトバンククリエーティブ)

2008.09「人とロボットの秘密」堀田純司(講談社)

脳は神経ネットワークであると言ってみても始まらない。その解剖学的構造とネットワーク機能がどう関わって具体的な機能を生み出しているのか?その解明にモデル計算が有用です。

2002.11「ヒト知性の計算神経科学」川人光男、銅谷賢治、春野雅彦(岩波科学に連載)

2005.06「考える脳考えるコンピューター」ジェフ・ホーキンスとサンドラ・ブレークスリー(ランダムハウス講談社)

脳の部分的機能疾患によって逆に脳の機能を推定することが出来る。

2000.03「生存する脳(Descartes'Error)」アントニオ・R・ダマシオ(田中三彦訳、講談社)

2005.06「妻を帽子とまちがえた男」オリバー・サックス(晶文社)

2009.10「脳のなかの幽霊」ラマチャンドラン(角川書店)

意識をどう考えたらよいのか?まずは一般的なおしゃべりから。

2001.02「解明される意識」ダニエル・C・デネット(山口泰司訳、青土社)

2002.02「意識と脳」山本健一著(サイエンス社)

2005.09「意識の科学は可能か」苧坂(おさか)直行編(新曜社)

2003.11「意識とは何か」茂木健一郎(ちくま新書)

2006.11「クオリア入門」茂木健一郎(ちくま学芸文庫)

我々は明確に自分の意志を意識し、その命令で自分の行動が起きている、と考えているけれども、それは意識の作り出す幻想(物語)である。

2001.06「意識とは何だろうか」下條信輔(講談社現代新書)

2005.09「サブリミナル・マインド」下條信輔(中公新書)

2007.03「マインド・タイム」ベンジャミン・リベット(岩波書店)

2008.08「脳と人格はいかに統合できるか」片山容一(科学08.04号pp.834)

2009.08「つながる脳」藤井直敬(NTT出版)

2011.06「脳はなぜ心をつくったのか(ちくま文庫)脳の中の私はなぜみつからないのか(技術評論社)」前野隆司

2013.02「心をつくる:脳が生み出す心の世界」クリス・フリス(岩波書店)

最後はやや雑談的な本。

1999.07「感性と脳」セミナー(花王SRC)

2001.09「美を脳から考える:芸術への生物学的探検」レンチュラー、ヘルツバーガー、エプスタイン編(野口薫・苧阪直行監訳、新曜社)

2007.02「脳と心のバイオフィジックス」松本修文編(共立出版)

2007.02「脳のなかの水分子」中田力(紀伊国屋書店)

2013.02「ニューロンから心をさぐる」櫻井芳雄(岩波科学ライブラリー)

吉田民人は物質・エネルギーという概念と対を成す概念として情報を広く定義し、単なるパターンとしての情報に意味を見出すことで記号段階を作り出したのが生物である、とした。RNA、DNAというプログラムを内在する自己組織系の誕生ということになる。更に、社会的動物であるヒトは巨大化した脳の機能を使って記号と意味との結合を恣意的なものに変容させてシンボル記号を発明した、ということですが、まあ、この辺りまでを首尾一貫した理屈で繋いで見せようというのが複雑系の理論であるとも言えます。普通では読む気力の起きない複雑系の本を厳選して以下に要約してありますので、なかなか役に立つ書評かと思います。

2011.10「自己組織化と進化の論理」(1~3)スチュアート・カウフマン(ちくま学芸文庫)

2013.01「脳はいかにして心を創るのか」(1~6)ウォルター・J・フリーマン(産業図書)

2013.01「カオス的脳観」(1~2)津田一郎(サイエンス社)

2013.02「ダイナミックな脳-カオス的解釈」津田一郎(岩波書店)

2013.02「カオス科学の基礎と展開」井上政義+秦浩起(共立出版、1999年)

2013.03「複雑系脳理論」(1~5)津田一郎(サイエンス社)