久々の更新になります。 今回はフランスのカメラを紹介します。 私自身フランスとカメラというのは
結びつきません。 ヨーロッパのカメラメーカーといえばなんと言ってもドイツが有名でツァイスとライカ
が2大ブランドということになります。 私もレンズを含めフランス製の光学機器はこのカメラしかありません。
ライカ等向けの交換レンズのブランドとしてアンジェニューが知られていますが製造数が少ないのか中古カメラ
市でもあまり見かけません。 またあったとしても高価です。 このカメラは1919年に設立されたOPL社
(ルヴァロワ光学精機社)により製造されたものです。 この会社は第二次大戦前は測距義、照準器などの
軍用光学機器を製造していたそうです。 ドイツに占領されていた期間がありますのでその間はドイツ軍に
供給していたのでしょうか。 カメラの製造を始めたのは大戦後で始めはスクリューマウントのレンズ交換式
フォーカルプレーン機を製造してました。 つまり高級機を始めに製造したことになります。 そのスクリュー
マウント式カメラはFoca PFシリーズと呼ばれ、後にバヨネットマウント式のFoca Universalシリーズも販売
していました。 このページで紹介する機種はFoca Sportと呼ばれレンズ固定式のレンズシャッター方式カメラ
です。 会社の歴史の中では最後期にどちらかといえば低価格機種を発売したことになります。 1950年代後半
から1960年にかけて日本製のカメラが多く占めるようになっていたことと思いますがビジネス的には苦しく
なっていった時期でしょうか。 そして1964年には合併してOPLの名前は消えてしまうことになりました。
このカメラは2009年に松屋で開催された中古カメラ市で購入したものです。 Focaシリーズの中では低価格機種
でしたので手頃な価格で購入できました。 購入してから気づいたのですが上面カバーにフランス軍の刻印が
入っていました。 フランス軍の所有だったのでしょうか。 低価格機ではありますが連動距離計がついて
いますのでピント合わせに不安はありません。 しかしシンプルなクラシックカメラはネガフィルムを入れて
フォーカス、絞りそしてシャッタースピードを固定して写るんです感覚で使用するのが好きです。 いちいち
それらの設定を気にするより気が楽で外での撮影であればまず失敗しません。 シャッターを切る時にしっかり
固定することだけ意識していればちゃんとした写真が撮れます。 しかし2016年2月現在、画像が必要な場合には
デジカメを使用してしまいます。 数年前と比較してもその傾向が強くなっていると思います。 フィルムが簡単に
手に入らなくなったら銀塩カメラは完全に趣味の世界になってしまいます。 残念ですがこの流れに逆らうことは
できません。
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