最終更新日 : 1998年3月22日
FT-2
今回もちょっと変わったカメラを紹介します。 旧ソ連製の35mmフィルムを使用するパノラマカメラです。
フィルムを円周上にガイドし光軸がその円の中心を通る様にレンズを配置し、レンズのフィルム側に
スリットを置きレンズを一定のスピードで回転させてスリットを通った光線でフィルムの端から露光
するという構造になっています。 現在のカメラに付いているパノラマモードの様に上下をマスクして
プリント時に横長のパノラマプリントに仕上げるというごまかしパノラマではありません。 正真正銘
真面目なパノラマカメラです。 ブローニーフィルムを使用する日本製のワイドラックスというカメラ
がありますがまったく同じ方式となっています。 写真は正面から撮ったものですが前面真ん中に見える
円筒状のものがレンズと一体になって回転するスリットを有する回転ドラムです。 上面の”蝶ナット”
状のつまみがシャッターをチャージするためのレバーで1/3周程時計周りに回転してシャッターを
チャージします。 そしてシャッターを切ると逆方向に一定のスピードで回転してフィルムに露光します。
絞りの調節はなくシャッタースピードは4段階の設定ができます。 奥に赤く見えるものは水準器です。
前に述べた通り35mmフィルムを使用しますが普通のパトローネは使用できず専用のマガジンに詰め替えねば
なりません。 そういうわけで実際に撮影を行うのは少し面倒です。 またピント調節もできずパンフォーカス
で使用すると思われますが撮影結果をみるとピントが狂っていました。 ところでこのカメラは私の物ではなくT江氏の所有するものです。 入手の経緯はクリスティーズのオークション で落札したそうです。 |
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