今回は21世紀最初の号ということになりました。 そしてこの記念すべきナンバーで
紹介するのはニコンF3です。 1980年に発売され2000年10月まで製造されていました。
F、F2に続きニコンのフラッグシップ機の3代目として登場しましたがその後F4、F5が
登場した後も生産されつづけてきました。 1970年代後半から登場したAF機構がほとんど
すべてのカメラに組み込まれるようになった後も製造されつづけてきたことになります。
このことは20年におよぶカメラのあらゆる機構の電子化、自動化の動きのなかでシャッター及び
露出機構は電子化されていますが従来のメカニカル機の操作性を残したが故に長期間に渡って
製造されてきたということが言えるのではないでしょうか。 たしかにFから受け継がれた機械
としての精密感と操作性はフラッグシップ機としての名に恥じないものであると感じられます。
私の場合最初に使用した一眼レフカメラがニコンEL2であったこともありFマウントレンズを
多く所有しておりニコン機の使用頻度が一番多い訳ですが、その中でもF3の登場回数が群を
抜いています。 それは先ほど述べた機械としての魅力に加えF時代からつづくあらゆるFマウント
レンズが使用できることによります。 写真のレンズはご存知のようにライカのビゾフレックス用
のレンズですが長いフランジバックを利用してアダプターにより装着しています。 ライカ純正の
ヘリコイドを使用していますが繰り出し量が大きいのでちょっとした接写撮影ができます。 実際の
ところこのページのほとんどの写真はこの組み合わせで撮影しました。
私の撮影では高速の自動巻き上げも必要とせず、また1/1000秒より早いシャッタースピードもほとんど
使用することもないので現在の最新機にくらべれば見劣りするスペックも全く気になりません。 それよりも
心地よいシャッター音であるとか、トルクの変わらない巻き上げレバーの感触にシビレています。
ファインダー内のシャッタースピードと測光結果の表示に液晶を使用しておりあまり見やすいとはいえません。
また今後寿命の点で心配な面でもあります。 今後とも自分でピントが合わせられるかぎり大切に使用して
いこうと考えています。
|