伸ちゃんのクラシックカメラページ


VOL.5


最終更新日 : 1997年11月30日




CANONET G-III QL17 (CANON 40mm F1.7)


今回は国産カメラを紹介します。 大ヒットしたキャノンのコンパクトカメラ”キャノネット”シリーズの最後期の機種になります。 初代キャノネットは1961年に発売され今回紹介したキャノネットG-III QL17は1972年の発売ですから約11年にも及ぶロングセラー機ということになります。 写真のカメラは母方の従兄弟が中学生の時に買ってもらったものです。 多分修学旅行用に買ってもらったものだと思いますが当時の定価は29、000円とありますので中学生に買い与えるものとしてはなかなか高価な買い物であったと思います。 その従兄弟も現在では30代後半となり実家を出ていますが、最近その家を改装した際に出てきたものです。 発見時にはケースに入っていましたがそのケースはボロボロになっていました。 しかしボディーの外見は比較的綺麗に保たれていました。 1点だけ裏蓋とボディーの遮光スポンジが溶けだしてドロドロになっていました。 これは撮影上必要な箇所なので溶けたスポンジを丁寧に取り除き新たに遮光布を貼りました。 電源は現在では製造していない水銀電池(H-D)ですが銀電池(SR44)にアルミ箔で嵩上げして無理矢理使用しています。 露出計も生きておりメーター指針押えによるEE機構もばっちり動作しました。 他のカメラと比較してみましたが概ね露光も合っているようでした。 ピント合せは二重像合致式の連動距離計で行います。 撮影結果も上々です。 ただ一つ難点を言えばシャッターを押した時の感触が何かをグニューとつぶしたような感じでイマイチ気持ちが良くないことです。 しかし現役コンパクトカメラとしてまだまだ使っていくつもりです。
この後1970年代の後半から各社ともこのクラスのコンパクトカメラはどんどんオートフォーカス化されていきました。 キャノンからも1979年に最初の”オートボーイ”シリーズが発売されました。


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