今回紹介するカメラはクラシックカメラという範疇には含まれないと思います。
しかし発売からちょうど20年ということになってしまいました。 カテゴリーと
しては何の変哲もないオートフォーカスカメラです。 フィルムのDXコードにも
対応しています。 発売されたのは1988年で当時20,000台限定で予約販売された
そうです。 価格は50,000円で当時としてもこの機能のカメラとしては少々高め
だったと思います。 このカメラが話題になったのはアパレル業界とのコラボレーション
で生まれたということです。 つまりファッション業界のデザイナーがデザイン
したそうです。 たしかにいわゆるカメラデザインとは一線を画したデザインと
なっています。 限定品ということもあったのでしょうがそこそこ話題にはなった
ようです。 90年代にクラシックカメラブームと言われた時代には定価以上の価格
で中古カメラ店で売られていたのを記憶しています。 中古カメラファンの間では
好き嫌いが分かれていたようで私の周囲では全く評価していない人が多かったよう
です。 私はアルミ削りだしのような感触と奇抜なデザインは嫌いではありません
でした。 ただ中古価格で5万円以上を出す踏ん切りがつかず結局購入にはいたり
ませんでした。
このカメラは現在銀座で開催中の中古カメラ市で購入しました。 元箱入りで
未使用ということでした。 実際に触れてみると正面は削り出し風ですが裏蓋は
アルミ板を加工したという風情が滲み出ています。 非常にシンプルな構成で
操作部はほとんどありません。 シャッターレリーズはボディー中心の撮影レンズ
に向かって左サイドの大きなボタンとなっています。 撮影動作ということで
考えると少々違和感があり使いずらい印象です。 やはりカメラとしてバリバリ
使用するというよりは変わったデザインを愛でるという対象ということになる
ようです。 ただデザイン上のこととは言え新しいことにチャレンジしたという
ことでオリンパスには敬意を表します。
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