今回でこのページも20回目となりました。 そして紹介するカメラはKONICA IIBmです。 50年代に現在のコニカがまだ小西六写真工業と称していた頃に発売されました。 本ページのVOL.2で紹介したKONICA IIIの兄貴分にあたるカメラです。 写真のように一目でわかるこのカメラのデザイン上の特徴は正面のレンズボード状の金属パネルの形にあると思います。 非対称なこのパネルの形状は撮影者がカメラを構えたときの左右それぞれの指がかりの位置に合わせた形であろうと思われます。 この左右非対称の曲線はこのカメラのクラス以上の高級感を感じさせるのに役立っていると思います。 レンズシャッター機ですが連動距離計を装備しています。 レンズはHexar 45mm F3.5ですがKONICA III等に装着されているHexanon 48mm F2より1.5段程暗いレンズとなっています。 フィルムの巻き上げ、巻き戻しは上部の大型のノブで行います。 ただシャッターはセルフコッキングではないので撮影毎にチャージする必要があります。 しかし巻き上げとシャッターレリーズは交互にしか行えないので二重写しは防止されています。
手にした感触は見た目どおりの重量感と高級感を感じさせる金属工作のおかげでなかなか良いものです。 撮影結果ももちろんなんの問題もありません。 このカメラにかかわらず写りという点では現在のカメラと古いカメラではほとんど何の違いも認められません。 特にサービス版でのプリントを見るかぎりでは区別がつかないと思います。 もちろん操作上の面では今のカメラの方が使いやすく文字どおりシャッターを押すだけで簡単に写真を写すことができます。 カメラという機械の進歩もさることながらフィルムなどの写真材料や現像処理の進歩も簡単に写真を楽しめるということに大いに貢献していると思われます。 皮肉なことにこれらの進歩のおかけでクラシックカメラを使ってその当時より簡単に撮影することが可能で、尚且つより高品質な写真(あくまで高画質であるということで写真の質は別問題)が得られます。 フォーマットによってはフィルムが製造中止になっているものもありますがフィルムの存在するフォーマットのカメラについてはできるだけ実際に撮影してやろうと考えています。 |