今回紹介するのはオリンパスOM-2Nです。 オリンパスのシステム一眼レフシリーズの2番手として
登場しました。 シリーズ最初のモデルは当初M-1と呼ばれていましたが当時のライツ社からクレーム
がつきOM-1に変更になったそうです。 M-1と刻印された初期のモデルもわずかながら存在するようです。
OM-1はメカシャッターを搭載していましたが遅れること2年の1975年に電子シャッターを搭載したOM-2が
登場しました。 OM-2は世界初のTTLダイレクト測光による絞り優先オートを可能にしました。 レリーズ
前はシャッター幕に印刷された白いドットパターンの反射によりレンズから入射した光を測定します。 また
露光中もフィルム面に当たる光を測定し続けます。 1979年に若干の改良をくわえたOM-2Nが発表されました。
その後OMシリーズはさらなる電子化を推し進めたOM-4が1983年に、測光機構は電子化されたもののメカシャッター
を採用したOM-3が1984年に登場しました。 1980年代前半はオートフォーカスが実用化され各社からオートフォーカス
一眼レフが次々に発表されました。 オリンパスからは1986年にボディー内モーターを搭載したOM707が登場
しましたがこの機種を最後にAF一眼レフから撤退してしまいました。 現在デジカメ隆盛の時代になりオリンパス
も光学機器メーカーのみならず電子機器メーカーも参入してきたデジカメ市場で健闘しています。 OMシリーズの特徴はなんといってもそのコンパクトさにあると思います。 当時一眼レフカメラはミラーボックス を内蔵する必要があるなどの理由でレンジファインダーカメラに比べてボディーサイズは大きめでした。 そして 基本的に金属でできているためかなりの重量がありました。 動作音もクイックリターンミラーの動きのために 大きめでした。 もっとも当時一眼レフを持つことができなかった高校生の自分としてはこれらのことは欠点ではなく ステータスであるように感じていました。 オリンパスではこの欠点を克服するための設計を行いOMシリーズが誕生 しました。 実際ボディーサイズはLEICA IIIfとほとんど同じです。 ペンタプリズムの頂点が少し出る程度です。 カメラを持ち歩く際にこのサイズと重量というのは重要な要素です。 実はこのOM-2Nは唯一のOMシリーズでの所有カメラですが撮影感触はとても良好です。 まだカメラが電子回路の 塊ではなかったころの精密機械を操作するという感覚を十分に楽しむことができます。 ZUIKOレンズも優秀ですし まだまだ趣味の写真を撮るという範疇では現役機として活躍してもらえそうです。 |
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