○茶の湯の世界

 まだまだ初心者の私ですが、少しでも茶道に関心を持つ方に参考になればと思い、自分の知識を整理してみました。

 お茶の作法というと堅苦しく難しいものと思うかもしれませんが、それぞれの動作にはなにかしら意味が込められています。それを知れば決して作法が形だけのものでないことが理解できます。お茶をいただく前に茶碗をどっちに何回まわすかとか、何口でいただくかとかはそれ自体が重要なのではありません。その意義をつかむことが大事で回数は関係ないのです。ただ、めいめいがバラバラにするより統一した方がわかりやすいし、美しいからです。

 

○シリーズ 数寄者への長い道

お茶の稽古の模様を日記調に綴っていきます。

番外編 江戸懐石にふれる〜八百善懐石料理研究会・体験入会〜

その15 茶を挽く

その14 ”家元茶道”との訣別

その13 大寄せの茶会批判

その12  夏の特別稽古

その11 灰の手入れ 

その10 ”楽茶碗の四〇〇年 伝統と創造”展を見て

その9 名水点てで思うおいしいお茶とは

その8 茶杓を削る

その7 風炉の季節のお茶

その6 茶陶その他茶道具について

その5 茶の湯の裾野を広げるには

その4 茶の湯とインターネット

その3 茶の湯に関する名著・古典

その2 炉の季節に名残を惜しんで

その1 新たなる修行の門出

番外編〜藤 竜也作陶展〜 

お茶のいただき方 

 旅行で庭園や寺院を訪れた時や、また美術館やデパートなどで抹茶を供する場に出会ったことがあるかと思います。作法を知らないということで後込みしていた方の為に基本的な作法をご紹介します。薄茶(うすちゃ、”おうす”とも言う)のいただき方です。ちなみに裏千家の作法を基にしていますので、他の流派と多少異なるかもしれませんが、それは重要な事ではありません。形ではないのですから。

 薄茶とはおそらく通常よく目にする濃さのお茶です。一方、濃茶(こいちゃ)と呼ばれるものがあり、薄茶の倍以上の濃さがありドロッとしています。薄茶は客毎に1服のお茶が立てられますが、濃茶は連客で1服となり、廻し飲みします。

お茶の立て方

 本来のお手前(てまえ)を教授するには力不足であり、流派による違いもあるので、家庭で抹茶を手軽に立てて飲むということを目的に説明します。薄茶です。

茶会、茶事

 茶事とはどのようなものか簡単にまとめました。

 また、”茶事体験会”にスタッフの一員として参画しております。ご関心のある方、是非ご参加下さい。

懐石 

 茶事で供される食事が懐石です。まさに日本料理の原点です。

茶の湯の歴史

 茶の起源は紀元前の中国にまでさかのぼります。日本へは奈良、平安の頃には伝わって来ましたが普及しはじめたのは禅宗の栄西らが茶の苗木を持帰り栽培を始めてからのことです。やがて茶をいただく作法が出来、いわゆる侘(わ)び茶として完成させたのがご承知の千利休です。

利休百首

 茶道の心得を百の歌に詠んだものです。実際に利休自身が詠んだものか後生の者が作ったものかはさだかではありませんが、茶の湯の精神をわかりやすく覚えやすくとしたところに大きな意義があると思います。また、茶の湯にかぎらず、ひろくもてなしの心を説いているとみなすことができます。

茶の湯の言葉

茶室

○千家十職 

茶道具の鑑賞(拝見)もまた茶の湯の重要な要素であり醍醐味でもある。道具の作り手には”千家十職”と呼ばれる者がある。

・陶器師    楽吉左衛門

・土風炉師   永楽善五郎

・釜師     大西清右衛門

・金物師    中川浄益

・表具師    奥村吉兵衛

・袋物師    土田友湖

・塗師     中村宗哲

・一閑張細工師 飛来(ひき)一閑 

・指物師    駒沢利斉

・柄杓師    黒田正玄

茶陶

 日本の陶磁器の発達には茶の湯の影響が多大でした。技術は外国から学んでもその作風は日本独自のものとなっていきました。特に桃山時代から江戸の初期にかけては日本のやきもののルネサンスと言えるでしょう。和物では茶人の好みとして”一楽二萩三唐津”という言い方をされてきました。

掛物

 俗にいう掛け軸。”掛物ものほど第一の道具はなし”(「南方録」)といわれ、亭主が客をもてなす心を表します。

茶入と仕覆

 茶入は濃茶を入れるもの。これを包む袋が仕覆です。

茶器

 一般に薄茶を入れるもの。棗(ナツメ)が代表的です。

茶杓

 お茶をすくう匙で、お茶人自身が作るのが本来。

茶花と花入

 茶事では中立ち、後入りの際、掛物から茶花に替えられます。掛物同様、もてなしの心を花に託して表します。

その他の道具

 水指、蓋置、炭道具など。

お茶の葉

 

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