第58回(2007年)雑記


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雑記
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かっこ内はおおよその歌唱時間です。

 見間違い、聞き違い、勘違いによる誤記や誤植もあると思いますが、発見し次第修正しますので暖かく見守っていただけるとありがたいです。

オープニング
 いきなり白組司会者の笑福亭鶴瓶の薄い頭のどアップから。 白組の歌唱曲を覚えきれていない様子を伝えますが、SMAPの歌唱曲が「こうがんファイター」?とか口走っています。 そしてステージ上では紅組司会の中居正広の広げた赤い扇子に「ポロリ」と書かれていたり。
 その後、久々に(未確認)司会者による選手宣誓がありました。

Special LOVE Mix~幸せの平成20周年Ver.~/ハロー!プロジェクト10周年記念紅白スペシャル隊モーニング娘。(10)&℃-ute(初)&Berryz工房(初) [3:27]
 ハロー!プロジェクト10周年記念紅白スペシャル隊とは、総勢23名によるスペシャルユニット。
 「LOVEマシーン」(モーニング娘。、この曲は何気に今回で4回目の歌唱)~「付き合っているのに片思い」(Berryz工房)~「都会っ子純情」(℃-ute)~「LA LA LA幸せの歌」(全員で)のメドレー。
 もう、私が知らない人ばっかりだ。 ℃-uteは前日に日本レコード大賞の最優秀新人賞を受賞していますが、そんなことは触れられず。
 そして、曲が始まってもなかなか舞台袖にはけない紅組歌手陣がいじわる(「LOVEマシーン」の冒頭で各グループがアップになるのに、紅組歌手がじゃまになってメンバーが映らなかった)という声も。
 ハロプロ関連グループの出場はこの年でいったん終了となります。

さそり座の女2007/美川憲一(24) [2:30]
 「昨年(2006年)も歌ってなかったっけ?2004年にも確か・・・。 この曲ばかり歌いすぎでは?」というネガティブな印象を吹き飛ばす白組トップバッターとしてのパフォーマンスでした。
 これまでとの違いはパラパラバージョンということ。 彼の歌唱は大して変わらないんですけど。 そして早替わりありというのも変わりなし。 今回は「さそり」のイメージにぴったりの真っ赤なドレスに衣替えです。 早替わりの後、真島茂樹とIKKOが応援に駆けつけ、脇でダンスしてました。
 このお三方は同じグループの方ということで、歌の後のやりとりの濃いこと。 こんなもん、大晦日のNHKを見ているお茶の間に届けて大丈夫だったのでしょうか。

 今回のトップバッター、紅組3組に対抗して白組(桃組?)は美川憲一+真島茂樹+IKKOと、数を合わせた感じ。

 そして、一組対戦しただけで、攻守交替となります。 なんだこりゃ。

兄弟船/鳥羽一郎(20) [2:18]
 美川憲一同様、この方も前年と同じ歌。 こちらはいつ歌ってもアレンジも衣装もさして変わらず。
 桃組3名の濃いしゃべりのあとすぐにイントロが始まるという厳しい状況でのスタート。 しかし、さすがに何度も歌合戦で歌っている曲だけに、すぐに男臭いステージにします。 さらに両軍の出場歌手がバックで手拍子。
 正統なパフォーマンスなのですが、その前がインパクト強すぎて、あっさりと終わってしまいました。
 「兄弟船」ばっかり歌っている感じの彼ですが、「鳥羽一郎は歌合戦で見たいけど、『兄弟船』以外知らない」という声が多いのでしょうか。 もしくは、NHKのど自慢でこの歌を歌唱する人が相変わらず多いのか。 「兄弟船」ばっかり歌うなら、毎年出場する必要性を感じないのですけど。 そして彼は決して「兄弟船」だけの歌手ではないと思うのですけど。 「河内なんとか」ばかり歌う歌手にも同じことを思います。

金沢の雨/川中美幸(20) [2:34]
 あらら、この年の演歌のヒット曲がこんな早い位置に。 演歌の新しいスタンダードを生み出す気などさらさらないように感じられる曲順です。 さらにアウトロが短かったりして扱いが悪いです。
 この年の前半戦に登場した演歌で、年明けのオリコンシングルチャートに返り咲いたのはこの曲だけ(年末年始ずっとチャートインして再浮上した曲なら、北山たけし水森かおりの曲があります)。
 幸せな夫婦演歌なので、曲紹介には審査員の藤原紀香・陣内智則夫妻もステージ上に登場しました。 夫婦の営業方針なのかよく知りませんが、テレビでの夫婦ツーショットはもうないとか(残念ながら2009年に結婚生活を終えたこのお二人、ひょっとしてこの時点で既に?と思ってしまいます)。

ゲスト審査員紹介
 ステージ上にゲスト審査員が並んで紹介を受けました。 だから藤原紀香・陣内智則夫妻がステージ上にいたのですね。

 ここから4曲メドレー。

Beautiful Life/w-inds.(6) [2:02]
 いつになくダンサーが多いです。 3人とバックダンサーの衣装が色遣いなど大差ないので、アップじゃないと3人が埋もれている状態。
 ボーカルの慶太はすっかりほおがこけて大人の顔つきに。
 歌唱時間は2分ちょっとという歌合戦としては異例の短さです。 もったいない。 しかし、この年は彼ら以外にも歌唱時間が異様に短い方々がいました。

だんじり/中村美律子(12) [2:15]
 3年ぶりの歌合戦返り咲き。 ヒット曲を出しての返り咲きというよりは、大手事務所に移籍したから返り咲けたという話が聞こえてくるので個人的にこの方の出場は不満。
 1ハーフという若手ポップス歌手のような構成が「ぎりぎりで出場を果たしました」というような残念な感じを醸し出しています。 歌の善し悪しを知るまでもなく終わってしまうみたいな。 でも、この年の前半戦には、その後何組もの演歌歌手が同じような「残念な構成」で登場することになります。 この年のヒット曲を歌ったあの女性も。
 ところで、今回のおみっちゃんの衣装はデザイナー・コシノヒロコがトータルコーディネートしたという話。 頭のでかいやつとか、なにあれ?
 この曲と次の曲はマッスル・ミュージカルのメンバーのパフォーマンスがバックで繰り広げられました。 歌以外のいろいろなことに気を取られるステージでした。

男鹿半島/北山たけし(3) [2:30]
 CD売り上げから見ると、今年はひょっとしたら譲二さんが入れ替わりで返り咲くかな、と思っていたら、この方が連続出場しました。
 もう3回目の出場なのですね。 知名度が上がっている気がしないのは私が演歌に興味がないからでしょうか。
 でも、ずっと男歌を歌い続けているので、そのうち鳥羽一郎と入れ替わるのかな、という気も。 がんばれ「若手演歌歌手」。

じょんから女節/長山洋子(14) [2:37]
 この年ヒット曲なかったし、何を歌うのかしら、と思ったら21世紀に入ってからの彼女の代表曲を歌唱。 歌合戦で歌うのはこれで3回目。
 この年の前半戦は、全般に歌唱時間が例年よりも短い歌手が多く、この方もご多分に漏れずでしたが、そんな中でも、三味線を弾く皆さんが立ったまま弾いていたり(歌合戦の演出としては、普通座って演奏します)、三味線の音をメインにしたアレンジにして趣向をこらしていました。
 歌合戦でこの曲を3回歌うのなら、「なみだ酒」や「めおと酒」といった、歌合戦では歌われていない初期のヒット曲を歌えばよいのに、と思ったこともありますが、この2曲はヒット曲ではあるけど洋子の個性が出ている曲ではなく、カラオケ向きの歌いやすい曲。 ヒット当時は2コーラス歌えなかった初期の代表曲の「捨てられて」もありますが、今の彼女の年では振り付け演歌も厳しいか。
 洋子の個性が際立つ三味線の弾き語りを選んだということは、「じょんから女節」を21世紀の演歌のスタンダードに育て上げるつもりだな?NHK

Lovers Again~紅白バージョン~/EXILE(3) [2:23]
 3年ぶりの歌合戦。 2年前はファンとのカウントダウンイベントを優先したという話があった気がしますが、1年前はなんで歌合戦出なかったんでしたっけ。 メンバーチェンジでごたごたしていた時期だったのかな。
 レコード大賞最優秀歌唱賞ということには触れられず。 そしてタイトルに「紅白バージョン」とついている割には別の曲を混ぜることもなく、あっさり終わってしまった印象。 ストリングスを加えたアレンジが紅白バージョンということでしょうか。 通常のテレビバージョンとの違いを知っている方は教えてください。
 歌合戦での扱いは地味でしたが、年末の音楽番組でよく披露したからか、年末から年始にかけてオリコンシングルチャートを再浮上していました。

俄然Yeah!/mihimaru GT(2) [2:00]
 ステージの端の方で歌い始め、ステージ中央へ移動。
 今回もダンサーたくさんいるなー、hirokoの衣装派手やなーと思っている間に終わりました。 間奏ほとんどなしの1ハーフで歌唱時間2分ちょうどって短すぎませんか。

WaT紅白セレクション/WaT(3) [2:06]
 「紅白セレクション」っていっても、過去2回しか出場してないやん。 それじゃあ「僕のキモチ」と「5センチ。」のメドレー?と思ったら、まず各自のソロ曲である「AWAKING EMOTION 8/5」と「君に贈る歌」をちょっとずつ歌い、そのあと「僕のキモチ」の短縮版が1コーラスという構成でした。 彼らも歌唱時間短いね。
 「紅白セレクション」は、歌合戦で歌った曲からのセレクションではなく、歌合戦のための曲のセレクションという意味だったのですね。
 ちなみに、今回は「僕のキモチ」を歌っている最中にカメラのコードが引っかかってスタンドマイクがぶっ倒れるというハプニングはなし。

白組楽屋訪問
 歌合戦初の楽屋訪問ということで、TOKIOクール・ファイブがテーブルに介しているところから中継。 スキマスイッチのお二人もいたのですが、スタッフのような地味な映り方でした。 クール・ファイブ宮本悦朗とのコンビプレーで疑似ポロリもあり。

サクラ色/アンジェラ・アキ(2) [2:38]
 桜の花びらっぽい紙吹雪が舞い散る中でのピアノでの弾き語り。 歌唱は1ハーフで、やはり短い気がします。 昨年と比べると歌唱時間が約1分短くなっています。
 ところで、赤いシャツとジーンズというのは彼女のトレードマークなのでしょうか。

若槻千夏と柳原可奈子登場
 着物姿です。 次の曲にちなんできれいどころとして招かれたのかと思ったら、次のパフォーマンスに登場する女性陣がきれいという話(若槻千夏と柳原可奈子がきれいかどうかは・・・)。

君は薔薇より美しい/布施明(23) [2:38]
 元宝塚歌劇団の伊央里直加、風花舞、貴城けい、初風緑、星奈優里、蘭香レアとの共演。 宝塚といえば大階段、歌合戦はいつも大階段のようなセットがありますから、当然のようにイントロで階段から降りてきました。
 歌の方は今回はややジャジーなアレンジで、1ハーフという、今まで歌合戦でこの曲を歌っていたときより短い構成。
 この人、「シクラメンのかほり」「マイウェイ」「君は薔薇より美しい」の3曲であと10年くらい出場しそうだ。

無言坂/香西かおり(15) [2:24]
 ハロプロのメンバーが合唱で参加。 本当に合唱に参加しているのかしら。 ママさんコーラスの方がボリューム大きいよ。
 そして、やはり今回も間奏なし1ハーフという構成でした。
 歌合戦において何度も「無言坂」を歌っているのは、スタンダード化を目指しているというより、歌を詰め込みすぎの年に短めの曲として選曲されている気がします。 初出場より前のヒット曲である「雨酒場」とか「恋舟」を歌って欲しいなあ。

そして、神戸/前川清(28) [2:48]
 曲の前に、この年変なムード歌謡で話題になったムーディ勝山のパフォーマンスがちょっとだけあり。
 そのムーディ勝山とクール・ファイブがバック・コーラス。 前川さん、歌唱の途中でムーディ勝山を見て笑いそうになっていました。
 クール・ファイブとの共演は大方の予想通りですが(前年、クール・ファイブとの共演はもうしないと言っていた気がしますが)、歌唱曲は「恋唄」ではなく「そして、神戸」。 歌合戦では前川清のソロとして何度となく歌われていますが、内山田洋とクール・ファイブ時代のヒット曲であり、意外にもヒットした1972年には歌合戦に出場していません。 つまりは待望のステージ。
 前川清の粘着系のボーカルと、ドラマチックな伴奏がマッチした名曲だと思いますし、個人的に大好きな曲ですが、歌合戦ではこの曲はしばらく禁じ手にして欲しいなあ。

ひとり薩摩路/水森かおり(5) [2:31]
 前回ようやく後半戦に進出したのに、また前半戦に戻って来ちゃいました。 午後8時代序盤での登場。 そしてまた2コーラス歌えず。 前年よりも派手な色遣いとなったドレスと花柳糸之社中の舞がせめてもの救いでしょうか。
 「ひとり薩摩路」は、この年発売された女性演歌で最も売れたシングル(曲紹介でも触れられました)。 だったらちゃんと後半戦に配しましょうよー。

企画「おしりかじり虫」
 関根勤・麻里親子、タカアンドトシによる曲紹介。
 約1分と、意外と短かったね。 でも年明けのオリコンシングルチャートを再浮上してたよ。

視聴者審査員による審査発表
 白組優勢

会いたかった/AKB48(初) [1:35]
 意外だった初出場歌手の一組。
 パフォーマンスはお口パクパクっぽいです。
このグループから始まって紅組3組がひとまとめで一組分という扱いなので、当然ながら短めの歌唱時間となっています。
 しかし、この時は将来このグループが紅組を背負って立つ存在になろうとは思ってもみませんでした。

恋しよう♪/リア・ディゾン(初) [1:19]
 初出場候補に挙がっていると報道されたときは「マスコミがあおっているだけで、出場は難しいだろうけど」と思ったら、本当に初出場してびっくり。
 そして噂になっていたその歌唱力にびっくり。 あなたはグラビアだけでいいです・・・。

空色デイズ/中川翔子(初) [1:22]
 この方は大ヒットはありませんが、知名度を考えれば妥当かなと思う初出場歌手。 よって、初出場の3組ひとまとめという扱われ方はちょっともったいないかも。
 でも、これで親子2代の悲願をついに達成(お父さんも歌手で、歌合戦出場は果たしていません)。
 ご自身のブログを番組放送中にも頻繁に更新していたそうです。
 そして、年明けのオリコンシングルチャートに返り咲きました。

なんてったってアイドル/AKB48リア・ディゾン中川翔子 [0:34]
 最後に3組そろって「なんてったってアイドル」のサビを歌唱しておしまい。 リア・ディゾンは歌ってませんでしたけど。
 わざわざ誰の持ち歌でもない「なんてったってアイドル」を歌うのは、「3組ひとまとめ」ということを強調するためでしょうか。 以前、NHK-BS2で放送されていた「アイドル・オン・ステージ」では、番組終盤にメドレーコーナーがあり、最後は「なんてったってアイドル」で締めていたので、それにならったのかもしれません。

愛君浪漫/米米CLUB(5) [4:15]
 「愛してる(歌合戦初披露)」~「君がいるだけで」~「嗚呼!浪漫飛行」のメドレー。
 11年ぶりにグループ再結成しての歌合戦返り咲き。 実力あるし、一般受けするし、ステージが華やかなグループだから、当然の返り咲きなのでしょう。
 歌が始まるまでにステージ上にいた少女たちを追い払ったり、カールスモーキー石井が軽くしゃべっていたりで1分ほどかかっていますが、4分を超える破格の扱い。 だって紅組の3組をこのグループだけで相手にしているわけですから。
 パフォーマンスのあと、白組司会の笑福亭鶴瓶と米米CLUBカールスモーキー石井とのトークがありました。 ゲスト審査員の藤原紀香と上田桃子が(世代が違うのに)口ずさんでいたそうです。

Peace loving people~スペシャル・ピアノ・バージョン~/絢香(2) [5:00]
 昨年の「三日月」で見せたアカペラからのスタートと同様、彼女の歌声を十分にお楽しみください、という感じでバックはピアノ(塩谷哲の演奏)だけ。
 そして「Peace loving people」を2分30秒ほど歌うと、白組のコブクロも登場して「WINDING ROAD」をショートバージョンで披露。 ショートバージョンといってもやはり2分30秒ほど歌っています。 合計で5分という歌唱時間。 扱いの悪い歌手2組分以上の長さです。
 でも、どちらかというと2曲目の方がメインじゃない? 年明けのシングルチャートで「Peace loving people」を収録したシングルもチャートに返り咲きましたが、それよりも勢いよくチャートを駆け上がったのは「WINDING ROAD」の方でした。

ゲスト審査員とのトーク
 プロゴルファーの青木功選手と上田桃子選手をステージ上に招いて。

リンク/ポルノグラフィティ(6) [2:37]
 白組司会の笑福亭鶴瓶は「ポルノグラフィティ」と言いづらいそうです。 オープニングで「ポルノグラフィティ」と何度もつぶやいていたのは、そういうことでしたか。
 1ハーフで、歌合戦でのいつも彼らの歌唱時間と比べると短め。

ゲスト審査員とのトーク
 茂木健一郎をステージ上に招いて。 ゴローちゃんも同席しています。 せわしなく次の曲へつなぎました。

奏(かなで)/スキマスイッチ(3) [2:45]
 この年のヒット曲ではなく、ブレイクのきっかけとなった2004年のヒット曲を歌唱。
 アウトロがほとんどありません。 余韻に浸るまもなく次の曲へ。

舟/伍代夏子(14) [2:18]
 客席通路から歌い出し。 後ろには浴衣姿の中川翔子AKB48が続きます。
 このとき、ステージ上ではスキマスイッチやバックバンドやストリングの方々が撤収していたのでしょう。 ステージに上がったのは1番を歌い終わってからでした。
 前年の返り咲きから引き続いてこの年も出場。 今回の歌唱曲も大きなヒットではありませんがロングセラー。 でも1ハーフなので短いわあ。

吾亦紅/すぎもとまさと(初) [3:04]
 某大物(体がでかい)女性歌手に曲を提供したことがありながら、「知らない」と言われたベテラン作曲家。 自ら歌った曲が話題となり、ヒットチャートを上がりました。 話題になった時期が秋頃と遅かったので「今年の初出場は難しいか」と思いましたが、やや青田刈り的な選考の傾向も手伝って見事初出場。 58歳での初出場は当時としては歌合戦史上最高齢という話でした。
 スローな曲ですがちゃんと2コーラス、さらにサビを繰り返す歌唱。 でも意外と歌唱時間は長くないです。
 NHKの「『千の風』に続け!」という思いが感じられます。 NHKの思いに答えるかのように、年明けのオリコンシングルチャートで2位まで上昇。

待つわ’07/あみん(2) [3:22]
 この年グループとしての歌手活動を再開し、歌合戦にもカムバック。
 NHKで何度も取り上げられていましたが、個人的には「返り咲きはしんどいかな」と思っていました。 25年前の第33回(1982年、昭和57年)の初出場の頃と比べると、どうしても勢いが・・・と思ってしまって。
 でも彼女たちの登場で視聴率が上昇し、全国の視聴者の関心が高かったことをうかがわせます。 初出場した25年前のようなひたむきさはありませんが、その代わりに包容力のあるお母さん二人での「待つわ」。
 あみん解散後、岡村孝子はソロシンガーとして一時代を築きましたが、それを感じさせない緊張っぷり。 テレビで生で歌うのは再結成後初という話も聞くので無理もないか。
 初出場の際はミリオンセラーながら1ハーフという短い歌唱時間、今回は2コーラス歌いました。

ルビーの指輪/寺尾聰(2) [4:05]
 前年の暮れにリリースしたアルバムがヒットし、そのアルバムに収録していた往年の大ヒット曲を披露。
 この人の返り咲きは妥当なところ。 そして歌唱時間も前回出場時よりかなり長め。 かわいそうなくらいカットされている他の出場歌手と対照的。

 ここの2組、NHKの大人向け歌番組「SONGS」に出演した歌手同士というNHKがらみの事情を考えなくても、久々に活動を再開した大ヒットを持つ歌手同士ですから、懐メロがよく歌われる現在の歌合戦に返り咲いても問題ない気がします。
 1994年にいしだあゆみ海援隊研ナオコ渡哲也が何の脈絡もなく返り咲いた時みたい。
 いや、同じ曲ばかり歌う演歌歌手が連続出場するくらいなら、歌合戦から遠ざかっている歌手が1回だけ返り咲くという趣向は大歓迎なので、批判しているわけではないですよ。

Jupiter/平原綾香(4) [3:12]
 今回は何を歌うのかしら、と思ったら、2004年の大ヒット曲かつ彼女の代表曲でした。
 新潟県中越地震で仮設住宅に仮住まいしていた全世帯が今年全員引っ越したということで、俳優の船越栄一郎(中越地震をテーマにした映画に主演)さんが新潟県の旧山古志村からの中継で曲紹介。
 パイプオルガンやゴスペル調のコーラス、バンドによる伴奏と前回歌唱時とはかなり趣の異なるアレンジ。 歌唱時間も前半戦に登場した歌手の中では長め。
 歌合戦の影響か、年明けのオリコンシングルチャートに返り咲きました。

BoAウィンター・バラード・スペシャル/BoA(6) [2:43]
 「LOVE LETTER」~「メリクリ」のメドレー。
 歌合戦の若手レギュラーとなった彼女ですが、前半戦終盤での登場は初めて。 ダンスがないステージだったからでしょうか。
 毎年顔の印象が変わる彼女、今回も頬がこけてメイクが濃くなって大人の顔になったなあと思いました。 ジェニファー・ロペスみたい。 ちょっと頬がこけすぎ?

スタートライン~新しい風/馬場俊英(初) [2:34]
 プロボクサーの内藤大助選手が曲紹介に参加。 どちらも中年の希望の星。
 サウンドプロデュースしたというコブクロ小渕健太郎がギターで参加。
 個人的にはノーマークだったおっちゃん。 夏にTOP20入りしていたのですね。 ごめんなさい。 でも、初出場するほどの売り上げではなかったのですよー(オリコンの集計での話)。
 私の歳になるとこの曲の歌詞が心にしみます。
 歌合戦の影響で、年明けにオリコンのシングルチャートを急上昇しました。

Birthday/さだまさし(19) [3:23]
 森進一と並んで前半戦トリでよくみかけるさだまさし。 白組司会の笑福亭鶴瓶が出演するテレビ番組「鶴瓶の家族に乾杯」のテーマソングを歌唱。
 鶴瓶が司会決定したときに(まださだまさしの出場が決まっていないのに)この曲を歌合戦で歌うようリクエストしたとか。
 年齢とともに歌い方が変わり、最近は往年の透き通る高音ではなくなったことをすぐ忘れてしまうので、歌合戦のたびに「喉の調子が悪いのかな」とどきどきしてしまいます。

夜桜お七~大晦日スペシャル~/坂本冬美(19) [3:30]
 意外にも前半戦のトリは初めて。
 「大晦日スペシャル」と銘打つからには、早乙女太一がバックで舞うだけではないですよね? という期待どおり、途中から多数のバックダンサーがついたり、さらには過去2回の歌唱(1回は紅組のトリ)ではカットされたアウトロもノーカットで、おきまりの見返り姿のポーズで決めてくれたりとスペシャルなステージでした。
 でも、できればヒット曲を出していただいて、後半戦の終盤で見たいわあ。

企画 ZARDメモリアル [4:39]
 大阪NHKホールからの中継。 生前の映像にバンドの生演奏をかぶせる形で「揺れる想い」~「グロリアス マインド」~(坂井泉水のメッセージ)~「負けないで(テレビ朝日の映像提供)」のメドレー。
 「生前歌合戦の出場を望んでいた」とナレーションがありましたが、出場の機会が無かったことが悔やまれます。 というか、本当に出場を望んでいたのかしら。

審査の中間発表
 前回よりも差が縮まった気がしますが、まだ白組優勢。

恋桜/小林幸子(29) [2:51]
 後半戦トップは幸子。 ここ数年の歌合戦は、第2部トップバッターがアカペラでいきなり歌い出すという演出が多かったのですが、今回はステージ上のSMAPとのトークを挟んでの登場。
 今までで一番大きくて派手だそうです。 今回のテーマは万華鏡だとか。 でも10年くらい前に見たことあるような。 そしてあまりインパクトがない。
 登場時間がだんだん早まり、後半戦のトップまで来てしまって、次は前半戦ののトリ?

RETURNER ~闇の終焉~消え逝く武士への鎮魂歌~/Gackt(5) [4:30]
 ここ2年ほど歌合戦に出場していませんでしたが、大河ドラマ出演、そしてオリコンシングルチャート1位をひっさげて、後半戦白組トップバッターとして返り咲き。
 NHKの101スタジオからの中継。
 すごい大がかりです。 彼以外の歌手だったら、恥ずかしがってうまくパフォーマンスできないのではないかと思う演出。 曲中に大河ドラマ「風林火山」の映像が挿入されるというベタな演出もあり。 Gacktのシーンだけでなく、他の出演者のアップもたくさん入って、大河ドラマの宣伝も兼ねていた感じです。
 この曲も年明けのオリコンシングルチャートに返り咲いた曲の一つ。

CHU-LIP/大塚愛(4) [2:53]
 初出場した第55回(2004年、平成16年)以来となる後半戦紅組2番手。
 明るい曲調だと後半戦序盤で、スローだと前半戦終盤という珍しい方。
 なんかメイクが・・・。 どうしちゃったんでしょう。 歌い方もわざとくせをつけているような。

青春 SEISYuN/TOKIO(14) [3:11]
 前年は中島みゆき作品、そして今年は長渕剛作品。
 ジャニーズっぽくない骨太な、そしてそれが無理矢理ではなく自然なグループになりましたね。

特別審査員とのトーク
 新垣結衣をステージ上に招いて。 新垣結衣がファンという槇原敬之とのトーク。 白組司会の笑福亭鶴瓶が「かわいい顔」と発言しましたが、新垣結衣ではなく槇原敬之のことでした。 うーん・・・。

GREEN DAYS/槇原敬之(2) [3:57]
 第42回(1991年、平成3年)にミリオンヒット「どんなときも。」で出場して以来となる歌合戦出場。 別に16年ぶりのヒットというわけではなく、1992年以降も数年にわたり大ヒットを連発していたました。 でもその時期は辞退組に入っていたという話も。 今回の出場は心境の変化か、移籍したレーベルの方針か、はたまた家でも建てたか?
 FNS歌謡祭でのパフォーマンスのように1ハーフで終わるのかと思いきや、約4分という長い歌唱時間。 歌詞はノーカットだったのではないでしょうか(未確認)。 「どんなときも。」以外のヒット曲、「もう恋なんてしない」も「No.1」も「SPY」も歌合戦で披露されなかったことを埋め合わせるかのような扱いでした。
 個人的にはこの曲を生で歌うときのはっちゃきっぷりがちょっとどきどき。 スーツの胸ポケットに忍ばせた伊勢エビのような物体も気になります。
 「GREEN DAYS」は1994年のNo.1ヒット「SPY」以来13年ぶりとなる、オリコンシングルチャートでTOP3入りを果たした曲ではありますが、彼の往年の大ヒットと比べると、ヒットの規模はかなりおとなしめ。 それでも年明けのオリコンシングルチャートに返り咲きました。

ゲスト審査員とのトーク
 藤原紀香、陣内智則夫妻をステージ上に招いて。

Together When…/浜崎あゆみ(9) [3:28]
 前年はシングル曲ではなくアルバム収録曲を歌唱し、この年はダウンロード配信のみのシングルを披露。
 衣装はおきまりのボリューム感のあるスカート。 今回はさらに胸元の開いたデザインでした。
 そしてややお決まりになりつつあるフラット気味のボーカル。 年明けに左耳の聴覚を失ったことを公表しましたが、フラット気味のボーカルに関係しているのでしょうか。

ゲスト審査員とのトーク
 岡島秀樹投手をステージに招いて、氷川きよしも交えて。

きよしのソーラン節 YOSAKOIソーラン紅白スペシャル/氷川きよし(8) [3:15]
 タイトルからわかるように、民謡の「ソーラン節」をベースにした曲。 間奏でYOSAKOIソーランのグループをパフォーマンスが入り、ひょっとしたらオリジナルの「きよしのソーラン節」には入っていない「ソーラン節」のフレーズも伴奏に入っていたのかもしれないけど、きよしファンではないおっさんにはどこまでがCDオリジナルで、どこからが歌合戦独自のアレンジだったのか、よくわかっていません。
 とにかく、迫力のステージでした。 主にバックで踊っていた方々。 きよしもバックに負けじと「歌いきった!」と顔芸のような迫力ある表情でしめくくりました。

シアワセ/aiko(6) [2:46]
 すっかり歌合戦におけるポップス歌手の中堅どころに収まった感のあるaiko
 珍しく露出度の高い衣装です。 胸元も開いているんだけど、ayuとは対照的にどきどき感の全くないデザイン。 ほっそいの。
 歌唱は最近の歌合戦のパフォーマンスとしては安定。
 でも後半戦に登場した歌手としては歌唱時間が短め。 その代わり、曲の後になぜか白組司会の笑福亭鶴瓶と長時間トークしていました。 トークするくらいなら、歌唱時間をもう少し長く・・・。

愛のうた/倖田來未(3) [2:36]
 前年は「夢のうた」、そして今回は「愛のうた」。
 紅組司会は中居正広なので、話題の人の曲を紹介しわわけなのですが、何もサプライズはなく。
 2年連続で「エロかっこいい」とかいう紹介がなくて普通のパフォーマンスというのがよいです。 衣装も適度なエロさを残した「高級なドレスを着たあばずれ(いい意味で!)」みたいなイメージでナイスです。
 次回はまた番組終盤に出てきてください。 でも、発言には気をつけて!

恋におちて-Fall in Love-/徳永英明(2) [2:27]
 この年大ヒットしたアルバム「VOCALIST 3」収録曲。 第33回(1982年、昭和57年)に榊原郁恵イルカの「なごり雪」を歌ったときのように、オリジナルよりも先にカバーバージョンが歌合戦で披露される形となりました。
 初出場だった前年と比べるとCD売り上げは大幅アップしているのですが、歌唱時間は短くなりました。 なぜかしら。
 歌合戦初出場の2006年はご自身の代表曲、今回はカバー曲と来たので、今度はご自身の新曲で出場していただきたい。
 そして「恋におちて」オリジナルバージョンを歌合戦で聴きたかったなーとも思いました。 あれだけの大ヒットが、なぜ歌合戦で歌われなかったのかしらねー。

 この倖田來未vs徳永英明の対決、ヒット曲同士の割にはかなりあっさりとしていました。 まさかこのお二方にこの年のテーマであった「歌力」はないという判断か?

友達の詩/中村中(初) [3:00]
 2006年からのロングセラーとなった曲で初出場。
 大ヒットではないものの、この年のやや青田刈り的な初出場歌手の人選にマッチした感あり。
 紅組からの出場からということで衣装は真っ赤。 彼女を紹介するVTRが用意され、その中でも「性同一性障害」ということにも真正面から触れています。 このVTR、進行が押していたためカットされる危険があったのですが、紅組司会の中居正広がそれを頑として認めなかったとか。 やるじゃん中居君
 パフォーマンスの方は、お決まりのピアノの弾き語りではなく、立ってマイクを持っての歌唱。 おかげで着飾った全身像を見ることができました。
 そして年明けのオリコンシングルチャートで累計の売り上げが10万枚を突破。

哀歌(エレジー)/平井堅(5) [3:43]
 大ヒット「瞳をとじて」をトリの前で披露して以来の歌合戦。
 歌合戦の舞台で歌うのが暗い「哀歌」なんて渋い。 でもパフォーマンスはこれまでの彼の歌合戦での中では一番激しかったかも。 マイクを飲み込みそうな勢いでした。
 この人、常に大晦日のスケジュールを空けておくほど歌合戦に協力的でも、「絶対に出ない」と拒否するほど非協力的でもないので、5回目の出場で2回目の返り咲き。 出場するときにはNHKも手厚く扱っている感じ。

企画 小椋佳×美空ひばり「愛燦燦」 [4:57]
 正式な出場回数は1回ですが、今回で3回目の出演となる小椋佳。 同じく第24回(1973年、昭和48年)に落選して以来、生前・没後合わせて3回目の登場となる美空ひばり
 美空ひばりの生前の映像・歌声に小椋佳が歌声を合わせるという趣向。
 このパフォーマンスを「企画」ではなく、紅組の応援としておけば・・・。

ゲスト審査員とのトーク
 中村勘三郎、坂東眞理子をステージ上に招いて。 さらには東京タワーの展望台にはプレゼンター・薬師丸ひろ子が。
 彼女も近い将来に歌手として出場してくれないかなー。
 当時は「無理だろうな」と思っていましたが、もうちょっと待ってね。。。

帰ろかな/北島三郎(44) [2:55]
 出場歌手がバックに並び、「知っている歌として」口ずさむという演出。
でも日本に来て日が浅いリア・ディゾンは当然ながらこの歌を知らず、歌詞を覚えられなくてリハーサルで悔し泣きしたという報道も(この曲でなく、「なんてったってアイドル」の歌詞が覚えられなかったという報道もあり)。 無理に覚えさせるんじゃなくて、歌える人だけ後ろにいればええやん。
 サブちゃんは70過ぎとは思えない安定した歌唱。 彼にしては早い出番ですが、紙吹雪はいつも通り大量に降ってきました。

珍島物語~絆~/天童よしみ(12) [3:52]
 代表曲の一つである「珍島物語」をアレンジを変えて歌唱。
 「珍島物語」のサビの一部をアカペラで歌うところから始まり、1コーラスの途中までは伴奏はほとんどなく、よしみちゃんの歌声だけで力強く迫ります。 いつも通りのアレンジになっても声量は変わらず、むしろさらに力強くなり、ヒット当時の第48回(1997年、平成9年)にはカットされて1ハーフだったものが、紅組トリかのようなステージとなりました。

蕾/コブクロ(3) [4:22]
 レコード大賞受賞曲。 ということには触れられず、曲が生まれたいきさつが説明されました。
 なんか歌合戦における確固たるポジションを築いた感じです。

LIFE/中島美嘉(6) [3:09]
 前回は後半戦の序盤で登場しましたが、今回は彼女の定位置である番組終盤に戻ってきました。
今回で6回目の出場となる彼女、歌唱も落ち着いてきて、こちらも歌合戦でのポップス歌手の中堅どころとしてのポジションを固めているようです。
 前回のNANAメイクも恐かったですが、今回のエジプトの壁画に出てきそうなメイクもなかなか恐い。

仲間由紀恵登場。
 前年まで2年連続で紅組司会を務めた仲間由紀恵が登場。 次の歌の紹介をします。

ハナミズキ/一青窈(4) [3:15]
 2年ぶりの歌合戦出場。 今回で4回目の出場、うち3回は歌唱曲が「ハナミズキ」。 前2回は曲が年をまたいでヒットしたことによる選曲。 そして今回はベストアルバムが大ヒットし、その収録曲ということでの選曲っぽい。
 前2回もそれぞれ異なるアレンジでしたが、今回はバックに大学時代のサークル仲間による手話とコーラスがつきました。 歌詞の構成もちょっと変わって、1コーラス目が短い代わりに2コーラスのあとにもう一度サビの繰り返しがありました。
 そして最後はマイクを置いて手話で「君と好きな人が100年続きますように」。

仲間由紀恵引き続き登場。
 ここでも仲間由紀恵が次の曲の紹介に関わっています。

千の風になって/秋川雅史(2) [4:34]
 前年の歌合戦の歌唱でヒットに火がつき、クラシック歌手初のシングルチャート1位、ミリオンセラー、そして年間シングルチャート1位を獲得した曲。
 前年にはバックにイメージ映像がつきましたが、今回はシンプルなセットと照明だけ。 もう「千の風になって」も秋川雅史も有名ということですね。 最後は前年以上に歌い上げていました。
 そして、年明けのオリコンシングルチャートで3位まで再浮上。

ゲスト審査員とのトーク
 宮崎あおいをステージ上に招いて。 宮崎あおいが曲紹介。

ア・イ・シ・テ・ルのサイン~わたしたちの未来予想図~紅白ヴァージョン/DREAMS COME TRUE(12) [5:14]
 吉田美和の旦那が亡くなるという悲しい出来事もありましたが、歌合戦ではそんなことには触れられず。
 まず詞をアレンジした「未来予想図II」を少し披露し、その後「ア・イ・シ・テ・ルのサイン~わたしたちの未来予想図~」へ。 涙はなし。

弾丸ファイター 紅白SP/SMAP(15) [5:07]
 「Dear WOMAN」~(珍しく早替わりしてます)~「弾丸ファイター」のメドレー。
 関東地区の歌手別視聴率トップ、名古屋地区では50%を超えたとか。
 でもなんかこう、前に歌ったグループとの落差が・・・。 「弾丸ファイター」なんて、歌い出しの正しいメロディがわからなかったよ。
 彼らが「トリは演歌」とか「トリはひとり」とか「一組一曲」とか「歌の下手な人は序盤にしか出られない」という数々の歌合戦の慣習をぶち壊してきた事実は評価したいです。 あっぱれです。 でもやっぱり「もう少し歌がうまくならないかな」と思います。

 「勝手にしやがれ」「ペッパー警部」「もしもピアノが弾けたなら」「わたしの青い鳥」「ロマンス」「ジョニィへの伝言」「UFO」「時の過ぎゆくままに」「あの鐘を鳴らすのはあなた」「北の螢」「契り」「津軽海峡・冬景色」と作詞家・阿久悠の代表曲の映像が流されました。
 残り4曲は全て阿久悠作品のなつメロです。

あの鐘を鳴らすのはあなた/和田アキ子(31) [4:02]
 またあの鐘を鳴らしちゃいました。
 大勢のコーラスを従えてのパフォーマンスは舞台映えすると思いますし、歌唱も追悼の気持ちがこもっていたと思いますが、もういいって。

北の螢/森進一(40) [3:52]
 「おふくろさん」は諸事情により封印されましたが、彼には他にもヒット曲がたくさんあります。
 なぜか木村さんが曲前に阿久悠の言葉を朗読していました。 でも曲紹介ではない。
 「北の螢」は第35回に紙吹雪の中、白組トリとして熱唱した曲。 今回も熱唱。

津軽海峡・冬景色/石川さゆり(30) [3:18]
 前年は前半戦のトリ、そして今回は紅組のトリ。
何度も歌われている曲ですが、曲のエンディングのアレンジがいつもと違う盛り上げ方。 もともとフルコーラスでも3分40秒程度なんだから、2番が終わった後の間奏をカットしなくてもよかったのに。 対戦相手のひろしの曲はもっと長いんだから。
 なんというか、よく歌合戦で聴くからあっさり終わってしまったという感じ。 他のサイトでは「気迫が違った」みたいな感想が多いです。

契り/五木ひろし(37) [4:34]
 3年ぶりの白組トリ、そして5年ぶりの大トリ。 大トリでないトリの時には勝率がめっちゃ悪い五木さん。
 進行がかなり押していたようで、ゆっくり話す時間もなくイントロがスタート。 でも大トリらしいたいそうなアレンジでした。
 惜しむらくは、この年のヒット曲「ゆめかぜ」が歌われなかったこと。

世界に一つだけの花 [4:26]
 審査発表までの時間つなぎと称して、出場歌手による「世界に一つだけの花」の合唱。 SMAPの5名と曲の作者である槇原敬之くらいしかマイクを持っておらず、当然ながら他の出場歌手の歌声をマイクはほとんど拾っていません。
 どこが「出場歌手による」やねん! これでは、実質トリが白組のひろしで大トリが同じく白組のSMAPやん。

エンディング
 この年は、勝った組の色で東京タワーをライトアップするという趣向。
 東京タワーが白くライトアップされました。 つまり白組の勝利でした。
 ラスト、「蛍の光」の指揮をしたのは前回と同じく平尾昌晃


司会
 今回、約半世紀ぶりに紅組に男性司会者を配したわけですが、特に違和感はありませんでした。 普通の歌番組みたい。
 そして笑福亭鶴瓶が延々としゃべること。 台本通りではない、生の言葉っぽいしゃべりで、歌合戦のガチガチ感がなくてとてもよかったのですが、その分、中居正広や総合司会がかなり苦労して埋め合わせをしていたのではないかと推測します。
 紅組歌手の司会なのに鶴瓶が長々としゃべって、中居正広は歌手名と曲名を言うだけというシーンが何回もありました。

進行
 歌以外の余興が何もない歌合戦は久々? 私が歌合戦を見始めてから初めてかもしれません。
 その代わり、後半戦にやたら曲や歌手を紹介する映像が入っていました。 幅広い世代に浸透するヒット曲が少ない今の時代、曲や歌手の背景を時間をかけて説明したいというNHKの意図だと理解しました。
 事前に作成した映像を流した方が、司会者に余計な負担をかけないし、時間の計算がしやすいということもあったのでしょう。

歌唱順
 後半戦に演歌の新曲が少ないですねー。 演歌は今までの蓄え(なつメロ)で十分ってことでしょうか。 現在の歌合戦の終盤に固まるベテラン勢が去ったあとどうするんでしょう。 白組のトリなんて五木ひろし北島三郎で30年以上回しあって、21世紀に入ってからは時々SMAPが入る程度で代わり映えしません。
 あと、「歌合戦」と対戦をあおるなら大トリは基本的に白組という構成をなんとかしていただきたいです。

選曲
 以前は演歌・歌謡曲系の特権だったその年に売れた曲でない曲をポップス系も選曲するようになりました。 さらには「お茶の間に浸透してないけど、NHKとして推薦する曲」のような位置づけでいわば翌年以降にヒットして欲しい曲も歌われるようになりました。
 その方針の良い悪いは論じませんが、「一年を代表する曲を歌っていただく」という性格の番組ではなくなったんだなあ、と改めて思いました。

歌唱時間
 前半戦に歌手を詰め込みすぎでかなり歌唱時間が短かったように感じました。 3組ひとまとめだったAKB48リア・ディゾン中川翔子が2分超えなかったのはわかるとしても、他にも2分程度の歌唱時間しか与えられない歌手の方々がいたのは、出場歌手にして失礼ではないかと。  後半戦は歌の背景を時間をかけて説明し、歌唱時間も前半戦よりは長めだったと思います。でもなぜかこの年にヒット曲を出したり支持された歌手の歌唱時間の方が短かったような。

審査方法
 中居正広が紅組司会だから「少しは紅組勝利の可能性がある」と思ったのか、またゲスト審査員と視聴者・会場の審査員の票の重みを同じにしましたが、当然?白組の勝利でした。
 特に会場の審査員は実質SMAPの2回目のパフォーマンスとなる「世界に一つだけの花」の後に投票ですし。 もう少し紅組と白組の票が拮抗するように審査方法を考えるか演出・曲順を考えて欲しいです。

全体として
 「2009年の60回に向けて歌合戦を盛り上げていく」という気持ちは伝わりましたが、61回目以降は考えていないように感じました。 だって相変わらず締めはなつメロ(過去)を重視しているし、ポップスや歌謡曲には歌合戦から新しいスタンダードを生み出そうという人選や選曲があるのに、歌謡界で一番再建が待たれる演歌にはそれが感じられないし(北山たけしは若手演歌のホープとして育てられているというよりは北島ファミリー枠だし、「吾亦紅」は歌合戦で取り上げなくてもヒットしていただろうし)。
 60回まで盛り上げるだけ盛り上げて、きれいにやめちゃうんですかね。
 でも歌に関係のない企画が減ったのはよかったです。 歌合戦ですから。
 前半戦の曲数を減らし、後半戦にその年ヒットした演歌を増やし、トリはポップスでも演歌でもソロでもグループでもいいからその年の歌で、というのが個人的な希望です。
 なんやかんや言っても、まだしばらくは歌合戦を見続けます。