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かっこ内はおおよその歌唱時間です。
見間違い、聞き違い、勘違いによる誤記や誤植もあると思いますが、発見し次第修正しますので暖かく見守っていただけるとありがたいです。
オープニング
東京上空を(CGで)飛んでいた不死鳥がNHKホールの客席上を(はりぼて?でワイヤーにつるされて)飛び、ステージ後方(のスクリーンに表示されて)飛んでいくと、ステージ上には出場歌手のみなさん。
安室ちゃんは最初からぶちかましてます。
白組の端の方では、DA PUMPとSomething ELseがはしゃいでいます。
LOVEマシーン/モーニング娘。(2) [3:00]
昨年のメンバーから1人卒業し、1人追加されて、この年も8人。
この年の忘年会ソングNo.1と紹介されていました。
この曲って、イントロ始まるときにメンバー8人で変なポーズとっているんだけど、白組から2人ほど紛れ込んでるのね。
本人たちは面白いと思っているのかもしれないけど、それほど面白くないから。
でも、そのあと曲の間後ろの方で盛り上げてくれていたのは、もちろん大感謝です。
歌詞はいつものテレビバージョンと同じ、歌唱時間は20秒ほど短く、イントロとアウトロが一部カットされていた模様。
この年を代表する歌なんだからせめて前奏部分のどじょうすくいみたいな振付けをカットせずに3分10秒程度でもよかったんじゃないのかな。
初出場だった前年はただの若手アイドル、この年はミリオンセラーを出して歌合戦のトップバッター、そして翌年以降しばらくは歌合戦前半のかなめとして重宝されることになります。
We can't stop the music/DA PUMP(2) [2:56]
2年連続で白組のトップバッターを務めた彼ら。
この曲は、当時彼らにとっての最高のシングル売り上げとなりました。
今回も4人おそろいの衣装です。
デビュー当時はメインボーカルISSAがしょっちゅう喉を壊して「やっぱり踊りと歌の両立は大変なのね」と思っていたけど、歌合戦に初出場した前年あたりからそんな心配も無用に。
サビの部分、ISSAのボーカルとバックコーラスの歌詞が違って、しかもバックコーラスのボリュームが大きいので、「この曲をテレビで歌うとISSAはよく歌詞を間違える」と書いたところ、ファンの方から「バックコーラスの歌詞が違うから、間違えているように聞こえるんですです」とお叱りのメールをいただいたのですが、改めて聴いてみると…、やっぱちょっと歌詞間違えてない?
春~spring~/Hysteric Blue(初) [2:35]
JUDY AND MARYのキャッチーな部分を増幅してメンバーを10歳ほど若返らせた感じのグループ。
ボーカルのTAMAが大好きというスヌーピーのキャラクター(翌年誕生50年だったらしい)が曲紹介およびパフォーマンスに参加。
紅組司会の久保純子アナウンサーが「いってらっしゃーい」と言ったらすぐイントロ始まってる。
メンバーまだ位置についてないんですけど・・・。
生演奏ではないことは百も承知なんだけどメンバーが全員演奏準備をしてから演奏始めるようにしてあげて。
しかも、白組司会の中村勘九郎が曲が完全に終わる前にしゃべり始めてるし。
3曲目で巻きが入るって、オープニングでどんだけ時間オーバーしたの。
ちなみに、「TAMAの声は特徴があるので、出場歌手全員で歌っている時でもすぐにわかる」とどこかの掲示板に書き込みがあって、改めて聴いてみてなるほどと思ったのは、前半の最後にあった全員合唱のとき。
ラストチャンス/Something ELse(初) [2:41]
NHKで歌う時は生ギター、生コーラスが多かったこの曲は、歌合戦でもおそらく生ギター、生コーラス。
レコード大賞ではTシャツ姿で歌っていましたが、歌合戦では皇室に招待されたかのような正装。
途中から白組歌手が後ろに出てきて応援というベタな演出も。
それにしても、イントロ、間奏が約半分にカットされ、最後の「give me a chance」の繰り返し回数も少ない。
モーニング娘。以上にカットされてるぞ(普通のテレビバージョンは3分30秒くらいだったような)。
この曲もミリオンセラーなんだからもう少し扱いをよくしてくださいな。
ゲスト審査員紹介
この年、著書「五体不満足」が話題になった乙武洋匡さんの当時のNHKでの肩書は「早稲田大学政治経済学部4年生」だったのね。
だんご3兄弟/茂森あゆみ・速水けんたろう(初) [2:44]
NHKの「おかあさんといっしょ」から生まれた特大ヒット。
2人はこの曲がヒットしていた当時のうたのおねえさんとうたのおにいさん。
CDの表記は速水けんたろうの方が先でしたが、紅組からの出場になったからか、歌合戦での表記は茂森あゆみが先。
CDで聴いたり「おかあさんといっしょ」で放送された映像とともに見る分には何も問題ないけど、歌番組で見る場合はテレビバージョンが短い曲にもかかわらずかなり長く感じます。
そこに配慮してか、曲の途中でcobaのアコーディオンソロを入れたり、2人がタンゴを踊ったりと歌合戦独自のアレンジ。
よって、歌合戦としては珍しく、いつものテレビバージョンよりも歌唱時間が長くなりました。
足摺岬/鳥羽一郎(12) [3:02]
曲紹介の最中に立川談志が登場。
「出演のオファーはしていたけど、来ないこと多いから」「自宅から歩いて2分だから」などと話している間にイントロスタート。
結局歌手名と曲名だけの紹介。
苦笑いしながら鳥羽一郎登場。
なんか、鳥羽ってこういうそんな役回り多いよね。
後ろで変な応援されたり。
しかし、演出に関しては大漁旗を振る人や、相差天王くじら神輿のみなさん、浜島町 伊勢えび男みこしのみなさんが神輿をかつぎ、くじら神輿の上には弟山川豊、伊勢えび男神輿の上にはISSAが乗るという悪くない演出。
ちなみに、この曲の終了後、ISSAは次の出番に備えて、衣装を脱ぎながら消えていきました。
でも、次の出番ってゴダイゴの曲紹介だから、そんなに急ぐ必要もなかったような。
単に暑かったのかな。
竹内結子、佐藤仁美、梅沢富美男登場
朝の連続テレビ小説「あすか」のメンバーだそうです。
竹内結子はこの後数々のドラマ・映画で主演を務めるようになるのですが、そうなってからじゃ絶対NGだろうな、という麗子像みたいな髪型です。
「おめでたいまんじゅうを持ってきました」と言って、紅白ではなく紅色二つのまんじゅうを持ってくるというベタなギャグ。
一緒に…/MAX(3) [2:57]
初出場の第48回(平成9年)、そして翌第49回と2年連続で後半の紅組2番手で登場した彼女たちもこの年は前半の紅組4番手という早い出番。
出場歌手が決まる頃まで大きなヒットに恵まれていなかったものの、MAXとして初めて踊らなかったこの曲が年をまたぐロングセラーになりました。
メインボーカルの中でも音程がフラット気味のREINAから歌い始めるので、聴いている方はどきどきもの。
動かなくても画面が寂しくないようにえらくボリュームのある衣装とバックを固める怪しげなダンサーCAGRで独特の雰囲気を演出。
白組有志によるご挨拶
白組司会の中村勘九郎が歌舞伎役者ってことで、歌舞伎の口上のようにご挨拶。
「北島三郎でございます」
「五木ひろしでございます」
「中居正広でございます(どなり気味)」
「石橋貴明でございます(どなり気味)」
「木梨憲武でございます」ときて、最後は「美川よ」で一同ずっこけるというオチ。
サバイバル/GLAY(3) [3:46]
この年のGLAYはカウントダウンライブを行うことを発表しており、白組4番手という早い出番。
NHKとしても本来はもっと後ろで歌ってほしいグループのため、この位置としては長い歌唱時間となっています。
この後、日本レコード大賞を受賞し、カウントダウンライブ会場へと向かうのですが、第48回の初出場を喜んでいた彼らの歌合戦でのパフォーマンスは意外にもこの回が最後です。
伝説のスーパーヒーローショー [4:38]
LAVALA KIDSが踊る中、プレゼンターのKinKi Kidsはワイヤーにつるされたオープンカーに乗って「フラワー」を歌いながら登場。
紹介されたのは、伝説のスーパーヒーローとは、国民栄誉賞を受賞した3人のスポーツ選手。
元横綱千代の富士である九重貢さん、元プロ野球選手の王貞治さん(当時福岡ダイエーホークス監督)、元男子柔道選手でロサンゼルスオリンピック金メダリストの山下泰裕さん(当時全日本柔道連盟 強化ヘッドコーチ)。
それぞれが子供たちへのメッセージを伝えます。
この時点でKinKi Kidsは正式な出場歌手としての歌唱はなく、初出場は17年後となります。
津軽の花/原田悠里(初) [2:43]
歌手を夢見て上京してから18年、念願の初出場ということで、同じく初出場の鈴木あみが応援、のはずが、全然やる気なし。
ステージ上には歌の舞台となった青森からねぶたのみこし。
そして、紅組演歌歌手(+α)が紙吹雪を投げ、2番は手拍子をして応援。
応援している歌手を見て思ったけど、デビューしてから歌合戦出場まで時間がかかった人、結構多いね。
原田悠里は、ロングセラーとなった昭和60年の「木曽路の女」や、平成3年の「雪割草」といった、大ヒットではないもののヒット曲を過去にも出していたので、なぜこの年初出場?という感はありますが、「津軽の花」が久々のヒットとなったことがあるのかも。
もしくは、北島ファミリー枠が一つ空いたか?
たしかこの年は譲二が・・・。
鈴木その子登場
美白の女王ってことで白組の応援ですが、ライトがすごい。
そして、鈴木その子にならって顔を白く塗った細川たかし、前川清もいますが、「時間がないので」といつも通り軽くあしらわれます。
このお2人は、次の歌手のお友達ということです。
冬の酒/吉幾三(14) [3:09]
吉幾三って、眼鏡はずっとつけてるんだっけ?
この時期の吉幾三って、ヒット曲ないけど2コーラスしっかり歌えるんだよね。
夢のしずく/松たか子(2) [3:19]
2年ぶりの出場。
前年は正月に公演を控えていたから出なかったのかな?
白組司会の中村勘三郎が、親戚でもあり、彼女の初舞台の時に彼女の父親を演じた縁もあって曲紹介。
作詞作曲も松たか子本人らしい。
出だしいきなり歌詞を少し間違え、さらに高音部で声がひっくり返る(実際にはCDでもファルセットを使っている部分なんだけど、地声からファルセットへの移行がうまくいかなかったということ。でももう1回ある同じメロディーではクリア)。
そう言えば初出場した第48回(平成9年)もひっくり返ってたような。
ボイストレーニングを積んで喉を鍛えろとは言いません。
癒し系とも言われる声質が変わったら元も子もないから。
でも、声がひっくり返らないようにする小手先の技術は身につけて下さい。
あとはもう少し力を抜いて歌えるとベストかと。
この当時はそう思っていたのですけど、彼女はむしろ声を張り上げる歌い方の方が得意のようで、そんな全力な歌い方で15年後に大ヒットを飛ばすのですが、残念ながら歌合戦出場は辞退。
歌合戦の舞台は18年後のことになります。
あの紙ヒコーキ くもり空わって/19(初) [2:44]
ここでも時間が押していたのか、バンド名の由来を聞いたあと、白組司会の中村勘三郎が「また今度ゆっくりお話ししたいです」と、とっとと送り出しています。
準備する間、イラストと作詞を担当している326との会話あり。
セットに326のイラストも多数あり、「顔似てますね」と言われて326は「え?」と驚いていました。
なんか企んでそうな顔つきが似ているのですかね。
今回は岡平健治はハープとボーカル、岩瀬敬吾はギターとボーカルというスタイル。
同時期、2人組デュオでゆずも人気がありましたが、彼らが歌合戦に登場するのはもう少し先のこと。
巨人軍の長嶋茂雄監督からの応援メッセージ紹介
白組応援だそうです。
ゲスト審査員とのトーク
ゲスト審査員席の草笛光子と。
今までのところ、紅組と白組とどちらが優勢か聞かれ、「まだわかりません。」と。
そりゃそうだ。
ここで攻守交替
アメリカ橋/山川豊(13) [2:45]
前年も歌った曲。
歌合戦での歌唱でより大きなヒットとなりました。
前年はカットされた2番の始めの歌詞がこの年はカットなし。
山川豊の隣には、この曲を作曲した平尾昌晃の姿も。
コーラスだけにしておいてくれたらいいのに、でしゃばりな彼がそれで終わるはずもなく、1番の一部、そして前年カットされた2番のはじめを一人で歌うという。
歌手に花を持たせんかい。
いや、これはこの年発表された平尾昌晃とのデュエットバージョンと同じ構成なんだそうで。
バックでは、ソン・フィルトルのムッシュかまやつと19の2人がギター演奏で参加していました(音は拾ってなかったかもしれませんが)。
望郷十年/香西かおり(8) [2:56]
大人っぽい歌手と紹介されています。
美人演歌5人娘の1人だったこともあり、会場からは男女問わず歓声も。
美人演歌5人娘も、この頃になると、売り上げもだいぶ落ち着いてくるのですが、まだヒット量産体制だったかおりは、この曲も10万枚を超えるヒット。
2コーラスで時間も約3分と普通の演歌のヒット曲の長さ。
バイラモス/西城秀樹(16) [2:54]
歌手や曲と全く関係のないピカチュウをはじめとするポケモンキャラが曲紹介に参加。
あ、一応「ポケモン」も秀樹が歌う曲もアメリカでも人気という共通点があったか。
同年ラテン圏だけでなく、当時ラテンブームだったアメリカでも1位を獲得したEnrique Iglesiasの"Bailamos"のカバー。
ちなみに、Enrique Iglesiasのお父さんであるJulio Iglesias(フリオ・イグレシアス)のヒット曲「ビギン・ザ・ビギン」が歌合戦で歌われたのは第34回(昭和58年)のこと。
ハーフタイムショーでの、紅組・白組そろっての歌唱でした。
秀樹に話を戻すと、今回のステージは宝塚歌劇団月組のダンスをバックに。
コートを脱ぐ早がわりもあり。
ヒットはしなかったけど、この頃の秀樹はいい具合に脂がのってます。
なんと、白組司会の中村勘九郎と秀樹は同い年なんだそうだ。
惜しむらくは、間髪入れずに次の曲(演歌)が始まるため、秀樹が最後の決めのポーズをしている後ろに、花柳糸之社中が映ってしまっていたこと。
河内酒/中村美律子(7) [2:36]
ここ数年、花柳木糸之社中の踊りに加え、他の出場歌手の応援が恒例になっており、この年も着物姿のモーニング娘。が踊りで応援。
「どこまで伸ばすんじゃい!」と突っ込みたくなる息の長さは健在。
花柳木糸之社中との兼ね合いがあるからか、歌合戦で歌うのは明るい歌ばかりだけど、是非とも「瞼の母」などの聴かせる曲を歌わせてあげて欲しい。
いっこく堂登場
当時人気だった腹話術師。
紅組司会と白組司会の人形を使って腹話術をやっていると、白組司会の人形が女性の声、紅組司会の人形が男性の声を出すように入れ替わってしまい、攻守交代を告げます。
長い間/Kiroro(2) [2:50]
前年のメジャーデビュー曲で1位&ミリオンセラー。
前年は対戦相手だった海援隊の「母に捧げるバラード」に合わせて、同じく母への愛がテーマの「未来へ」を歌った(歌わされた)ので、その穴埋めでしょうか。
この年は「最後のKiss」というアップテンポなヒット曲もありましたが、春のセンバツの入場行進曲であったり、NHKの「BSジュニアのど自慢」でよく歌われた曲だとか、NHKとしてこちらを歌ってほしい理由はいくらでもあるようです。
何気にメイクがビジュアル系というかサイケというか、変。
続・竹とんぼ~青春(ゆめ)のしっぽ~/堀内孝雄(12) [3:11]
曲紹介にNHK BSのキャラクターであるどーもくんとうさじい登場。
前年のヒット曲「竹とんぼ」同様に、イントロに語りのある曲。
「竹とんぼ」は間奏でも語りがありましたが、歌合戦では間奏の語りなし。
「続・竹とんぼ」はそういうものなのか語りはあったけどカットされたのかは知りません。
歌唱時間からすると、間奏の語りなしで3分超えているので、カットされたのかも。
風待ち湊/伍代夏子(10) [3:01]
曲紹介に、当時のプッチモニの3名が登場。
このときヒット中で、翌年ミリオンセラーとなった「ちょこっとLOVE」の一節も披露。
セットは「歌謡コンサート」のようなシンプルなもの。
それでいいと思うんだけど。
セット転換に時間を取られて歌唱時間が短くなるくらいなら。
魁三太郎、えなりかずき、桜金造、重田千穂子登場
「コメディーお江戸でござる」のメンバー。
なんか、観客置いてきぼりで4人ではしゃいでいる感じ。
数年後、まさかえなりかずきが歌手として歌合戦に出場するとは、当時は本人も含めて誰も思っていなかったのではないでしょうか。
愛の嵐/TOKIO(6) [2:57]
当時の彼らとしては、珍しくダンサーも変な演出(ドライアイスが噴き出したり花火使ったり)のないシンプルなもの。
衣装は相変わらず首や肩に宝塚みたいな飾り付けているけど。
当時の彼らは、同じ事務所のKinKi KidsやV6はカウントダウンライブを理由に歌合戦出場を辞退し続け、TOKIOは出場を続けるため「なんでTOKIOが出ているのに…」と言った声も聞かれました。
ジャニーズ事務所のことを知っている人だと、「TOKIOはジャニー喜多川社長の姪っ子であるジュリー女史の一押しグループだから」と思っていたり、私は「KinKi KidsやV6は出られないじゃなくて、事務所が出さないんだろうな」と思っていました。
TOKIOの知名度、大ヒットには恵まれないものの小ヒットを出し続けているという事実を考えると連続出場は問題ないとも思ってました。
同じ事務所の少年隊もヒット曲がなくなり、新曲を出さなくなっても出場し続けたし、紅組では榊原郁恵、森口博子のように圧倒的な知名度を背に歌合戦出場を重ねた歌手がいました。
決してTOKIO(そして西田ひかる)だけが特別扱いされているわけではありません。
歌唱曲については、個人的には2年ぶりに20万枚を超えるヒットとなった「君を想うとき」を聴きたかったけど、バンドっぽさや若さをNHKが要求しているなら、そして布袋寅泰が作った曲という話題性からこの曲が歌われたのかな。
のちに、布袋寅泰がギタリストや歌手として歌合戦に登場したり、ジャニーズ勢も「もうおなかいっぱいです」というくらいたくさん出場するようになるのですが、それはまだまだ先のこと。
my graduation '99/SPEED(3) [4:49]
翌年解散を発表したうえでの歌合戦出場。
歌唱曲に選ばれたのは、前年のミリオンセラー「my graduation」の冒頭にSPEEDの数々のヒット曲の一部をつなぎ合わせたスペシャルバージョン。
前半で最も長い歌唱時間。
メンバー最年少の島袋寛子が当時中学3年生ということで、出演できるギリギリの21時前の登場となりました。
初出場のときは緊張していた歌声も、今回は落ち着いていました。
最後には紅組歌手が後ろに集まるという演出は、まあ歌合戦ならでは。
平成12年の解散後、チャリティー企画で何度か期間限定の再結成をし、さらには本格的な再結成も果たして歌合戦にも出場するのですが、それは平成20年のこと。
そして今井絵理子が参議院議員となるのは平成28年のこと。
ゲスト審査員とのトーク
ゲスト審査員席の内館牧子と。
「SPEEDに新しい、良い2000年が来るように、心から祈っていました」とコメント。
ビューティフル・ネーム/ゴダイゴ(3) [2:52]
DA PUMPと森進一がラップ調(?)に曲紹介。
4曲の大ヒットを放って初出場した第30回(昭和54年)、そして翌第31回に出場して以来となる歌合戦。
名曲は色あせずとも、キーを下げても現在の音域ぎりぎりというタケカワユキヒデの歌声が時の流れを感じさせます。
第30回にも他のヒット曲(「モンキー・マジック」、「ガンダーラ」、「銀河鉄道999」)より売上枚数的には下のこの曲を歌っていましたが、民放色が薄いからか、国際児童年協賛歌で、NHKの「みんなのうた」でも使用されたことが大きかったのでしょうか。
ステージ上にはたくさんの子供たち。
シュガー&スパイスエンジェルズ、東京放送児童劇団、10-DOS/8-DOS、東京放送児童合唱団。
セットの階段上にいる子供たちは「1999」それから「2000」、そしてハートマークを人文字で作っていました。
せっかくヒット曲がほかにもあるのですから、今回はメドレーでもよかったのではないかと思いました。
吉本新喜劇から石田靖、藤井隆、山田花子登場
山田花子はこの年で3年連続となる応援ゲスト。
後に藤井隆が、そして山田花子までも歌手として歌合戦に出場することになるのですが、それはもう少し後の話。
Over and Over/Every Little Thing(3) [3:19]
動きのない3人組というのが歌合戦に合わないのか、初出場の第48回(平成9年)は山川豊が対戦相手、ミリオンセラーの「Time goes by」を歌った翌49回(平成10年)は1番の一部とアウトロをカットされるという扱いの悪さでしたが、この年はストリングス部隊とKMSダンサーズが周りを固め、歌唱時間も3分を超え自己最長。
しかし、こういう時に限って持田香織の声の調子が悪くて、久保純子アナウンサーの「今年を代表するバラードの名曲」という曲紹介もむなしく感じます。
と、当時は思ったんだけど、その後のボーカルスタイルの大きな変化を考えると、この時の歌唱って、まだまだオッケーじゃない?
君といつまでも/加山雄三(14) [2:46]
歌合戦で歌うのは4回目。
初出場だった第17回(昭和41年)は1番だけ(本来間奏部分に入るセリフをイントロ部分に持ってくる構成)、第32回(昭和56年)はメドレーの中の一曲として、そして第33回(昭和57年)は歌詞はフルコーラスでもアウトロがわずかにカットされていました。
今回ついにフルコーラス、イントロもアウトロもカットなしのフルバージョン。
でも、こういう時に限って歌詞を間違えてしまいます。
ゲスト審査員とのトーク
ゲスト審査員席の阿久悠と。
現時点での勝敗について紅組司会の久保純子アナウンサーから聞かれ、「勝敗はPK合戦になると思います」とコメント。
女のまごころ/藤あや子(8) [2:56]
あや子にとって初の前半トリ。
この頃って、美人演歌5人娘が前半のトリを務めることが多かったね。
東京砂漠/前川清(20) [3:16]
中村勘九郎の友人という大竹しのぶが携帯電話で呼び出されてやってきたんだと。
渡辺えり子、あと一人俳優がいましたが、すみません、私その俳優さんの名前が出てきません。
放送でも、名前のテロップは表示されませんでした。
中村勘九郎さん、頼むから歌手そっちのけでお友達と盛り上がらないで下さい。
鳥羽一郎の時もそうだったけど、メインであるはずの歌手をほったらかしにするのはあまりに失礼。
内山田洋とクールファイブでデビューしてからこの年で30年。
この曲を歌いたい、と前川清から申し出たそうです。
歌合戦で歌うのは、内山田洋とクールファイブ時代の第27回(昭和51年)以来。
21世紀の君たちへ~A Song for Children~ [4:30]
スティービー・ワンダーが曲を作り、さだまさしが日本語詞をつけた歌合戦オリジナルソングを、出場歌手で合唱。
大人数での合唱なので、ソロパートのある時にスタンドマイクの前に立ち、歌い終わると後ろに下がるという形。
ソロパートが2回あったのは安室ちゃんだけ?
西武ライオンズ松坂大輔投手登場
歌合戦の後半戦スタートを宣言し、ボールを客席に投げて、後半戦スタート。
松坂投手は当時19歳。
若い。
そして細い。。。。
Be cool!/野猿(初) [3:06]
とんねるずとフジテレビの番組製作スタッフによるグループが歌合戦初出場。
セリから上がってきた彼らは、第42回(平成3年)にとんねるずが初出場した時のようなかつら+全身ペインティング+パンツ姿。
総勢11名が動き回るので、気持ち悪い気持ち悪い。
間奏部分のラップ(とんねるずが担当)をアドリブでかえるあたりはベテラン芸能人の余裕。
曲の最後は、まずかつらを取って頭を下げると、「アリガトウ紅白1999」。
さらに石橋貴明が「来年は!」と言って、全身赤だった1人を除いて2人1組で肩車をして観客に背を向けると「辰」の字(白地に赤)、そして全身赤の人が背を向けると、赤字に白で「年」ってことで、「辰年!」
野猿は、フジテレビの番組を担当していたスタッフが大半ということもあり、デビュー当時に木梨憲武が知り合いのNHKの人に「『POP JAM』に出させてもらったりなんてことは…」と聞いたら、即座に「だめです」と言われたらしいのですが、視聴率のためなら他局出身の歌手でもなんでも使うという方針に変わり、この年の歌合戦の目玉の一つとして出場が決まったようです。
ところで、野猿のとんねるず以外の皆さんは一般社員のため、コンサートをしてもギャラではなくあくまで残業代とか休日出勤手当が支給されていたらしいです。
歌合戦のギャラもとんねるずのみ支払われて、他の皆さんは会社から通常の手当が支給されたということなんでしょうか。
Boys & Girls/浜崎あゆみ(初) [3:03]
この年1位獲得、そしてミリオンセラーを出してブレイクした浜崎あゆみが歌合戦初出場。
初出場ってことで、間奏とアウトロが少しずつカットされて、約3分の歌唱時間となっていました。
HEAVEN'S DRIVE/L'Arc~en~Ciel(2) [2:59]
初出場した前年よりは長くなりましたが、この年も歌唱時間が3分程度。
同じジャンルのGLAY(第48回(平成9年)~50回)や、LUNA SEA(第49回(平成10年))が3分30秒以上の歌唱時間を与えられていることを考えると、扱いが悪いんじゃないかなと思います。
ひょっとしたら、特に歌合戦を特別な音楽番組ととらえずに「3分に収まるようにお願いします」と頼まれたら、「はーい」と素直に応じているだけなのかも。
BE TOGETHER/鈴木あみ(初) [2:57]
デビュー2年目で初出場。
床をひきずるような長いコートを着て登場し、1番が終わるとコートを脱いでパンツスタイルに。
バックには流石組&SMOKE、そしてミュラーズ・ダンサーズという、まあとにかく大人数です。
「BE TOGETHER」はTM NETWORKのカバー。
民放番組の企画でモーニング娘。の「ふるさと」と鈴木あみの「BE TOGETHER」を同じ週に発売して、どちらがシングルチャートの上位に初登場するか、というものがありましたが、ふたを開けると鈴木あみの敵は浜崎あゆみで、初登場は浜崎あゆみの「Boys & Girls」に次ぐ2位、そして翌週1位を獲得しました(モーニング娘。が大化けするのは「ふるさと」の次のシングルとなる「LOVEマシーン」)。
ゲスト審査員とのトーク
ゲスト審査員席の松嶋菜々子と。
「紅組もいいけど、野猿のファンクラブにも入っているので、迷っている。」とコメント。
ブレイク前(NHKの朝の連続テレビ小説のヒロインが決まるまで)、とんねるずの番組でコントやってたもんね。
Fly/SMAP(9) [3:24]
10年前、ってことは第40回(平成元年)か、中村勘九郎がゲスト審査員だったときに、当時光GENJIのバックダンサーだったけど、一番光っていたと紹介。
歌、踊り、衣装に関してはいつも通り。
そんなことよりも、一組前のL'Arc~en~Cielの曲紹介にキムタクが出ており、その後のわずかな時間の間に衣装を着替えていたことだけが印象に残りました。
9回目の出場。
当時は「そろそろポップス系の大御所として後半のはじめではなく番組終盤での登場を定位置にしてもいいのでは」と思っていました。
そのうち「もういいです」ってくらい番組終盤に登場するようになります。
萩本欽一と紅組歌手のパフォーマンス
紅組がいかに結束が固いか、一糸乱れぬパフォーマンスを披露。
この年も、前年同様ポップス系からの参加が多く、Kiroroの2人、モーニング娘。から3人、茂森あゆみが参加。
演歌は坂本冬美とお笑い要員のよしみちゃん。
よしみちゃん、あなた振り間違えすぎだから。
NHKもそれを期待して、わざとよしみをメンバーに入れているのでしょうけど。
RESPECT the POWER OF LOVE/安室奈美恵(5) [3:48]
ゴスペル調のバックコーラスを従えて登場。
衣装もデニム地のワンピースで、ゴージャスな衣装が多かったこれまでの歌合戦とは違った印象。
この曲のヒット時には母親の死去という不幸があり、ブラウン管に映る彼女がずいぶんと小さく見えたものですが、大晦日の彼女はいつも通り大きく見えました。
Yei Yei/Sans Filtre(ソン・フィルトル)(初) [3:18]
最初、グループ名を聞いたとき、何者なのかわからなかったグループ。
メンバーは、堺正章、ムッシュかまやつ、井上堯之。
と聞けば、グループサウンズ世代の人は「ザ・スパイダースの人たちね」とわかるらしいです。
歌合戦はグループ・サウンズに厳しかったこともあり、ザ・スパイダースの歌合戦出場はなし。
堺正章は、ソロで第22回(昭和46年)から第27回(昭和51年)まで6回出場。
さらに白組司会を第42回(平成3年)から第44回(平成5年)まで担当。
ムッシュかまやつは、昭和50年に「我が良き友よ」という大ヒットがあるものの、歌合戦は初出場。
井上堯之は、ギタリストなのでソロでの出場はありませんが、沢田研二のバックバンド(ザ・いのうえバンドだったり井上堯之バンドだったり)として出演経験あり。
第49回(平成10年)、ヒット曲もないのに返り咲いて持ち歌でもないディズニーメドレーを歌った西田ひかるを非難した人達は多かったのですが、このグループのいきなりの初出場については、当時のネット上ではほとんど文句はありませんでした。
個々人の知名度、音楽性、芸の高さは皆も認めるところでしょうが、誰も知らない新曲(歌合戦では異例中の異例で、発売前の曲です)を歌合戦で披露するのはいかがなものか。
井上順も加えてザ・スパイダースとして往年のヒット曲を歌うのであれば私は何も文句は言いません。
爆笑問題と優香登場
優香はこの年癒しキャラとしてCMで人気が出たため、お父さんたちへの癒しのメッセージを届け、爆笑問題の太田光は「癒し」に対抗して優香を氷のうで冷やそうとしたり(冷やし)、楽屋で弁当のふたをなめたと言ったり(いやしい)、それを田中裕二に突っ込まれるというオチ。
You are the one/globe(3) [3:48]
平成8年に、TK presents こねっとという小室ファミリー総出演のグループでリリースされ、ミリオンセラーとなった曲のglobeバージョン。
globeとしての歌合戦出場はこの年が最後。
出場歌手の中にいる歴代司会者紹介
白組は第37回(昭和61年)から第39回(昭和63年)まで司会を務めた加山雄三、前述の堺正章、そして、第48回(平成9年)と第49回(平成10年)に司会を務めた中居正広の3人。
中居正広は、初司会だった第48回は40度くらい熱があったんだそうだ。
一方、紅組は第38回(昭和62年)、第39回と第48回に司会を務めた和田アキ子と、第47回(平成8年)に司会を務めた松たか子。
中居正広はこの後、紅組の司会も務めたりしますが、もう少し後の話。
ゲスト審査員とのトーク
ゲスト審査員席の女子プロゴルファー福嶋晃子と。
「どちらも素晴らしいです」と教科書通りのお答え。
続いて、狂言師の野村萬斎と。
「勘九郎さんに泣いてほしいから白にしようかなと思いつつも、女性が好きなので紅かな」とひねったお答え。
紅白50回 ザッツ・エンターテイメント [7:03]
紅組の応援は宝塚歌劇団月組(あら?前半では秀樹のバックで踊っていたような…)。
この時のスターは真琴つばさ、紫吹淳、檀れいといった顔ぶれ。
続いて紅組歌手が男役姿で登場しますが、中村美律子、藤あや子、伍代夏子、香西かおり、MAXという顔ぶれ。
MAX以外にお手すきの若手歌手いなかったんでしょうか。
続いて、白組はDA PUMPの4人が歌舞伎四人衆(って何?)に扮して歌舞伎と殺陣を披露。
犬塚信乃(YUKINARI)、弁天小僧(ISSA)、天竺徳兵衛(SHINOBU)、蘭平(KEN)と演じているのですが、歌舞伎のメイクなので、誰が誰やら。
後から出てきた西城秀樹が「今のはたしかにDA PUMP」と言ってフォローしています。
秀樹は早がわりを披露して、「ヒデキ、カンゲキ」と決めゼリフ。
あとはスターかくし芸大会でおなじみの連獅子を五木ひろし、鳥羽一郎、Something ELse、19、山川豊が演じます。
白組は演歌勢とポップス勢のバランスよかったね。
厚塗りで秀樹以外はどれが誰なのかわからなかったけど。
そして、最後は紅組歌手も加わって「ショーほど素敵な商売はない」を歌って(たぶん、歌っているのは宝塚のみなさんでもなく、舞台上にいなかったコーラスのみなさんかな)おしまい。
と思いきや、セリから椅子に座った森繁久彌と付添人のような飯島直子が上がってきました。
飯島直子が「森繁久彌さん、ご挨拶をどうぞ」というと、立ち上がって挨拶をし、その後無駄話を始めます。
八王子の友達が大成功して…みたいなことをしゃべり始めたら、飯島直子が持つ携帯が鳴り、「時間だそうです」と森繁久彌の話を打ち切って、ここでコーナーがおしまい。
この森繁久彌の扱いはひどいという意見は、年明けによく目にしました。
飯島直子はなんで携帯電話を持っていたのかというと、当時携帯電話会社のCMに出ていたからです。
彼女の扱いも遺産目当てで高齢の男性と結婚した若い女性みたいでどうかと思うけどね。
山田五十鈴登場
翌年、芸能生活70周年だったんだそうだ。
次に歌う八代亜紀、そして彼女の「舟唄」が大好きなんだそうだ。
舟唄/八代亜紀(21) [3:12]
第44回(平成5年)以来6年ぶりの歌合戦。
そして「舟唄」を歌うのは、大トリだった第30回(昭和54年)、大トリの時以上の歌唱時間となった(気がする)第42回(平成3年)以来8年ぶり3回目。
衣装は亜紀にしてはシンプル。
赤地のスパンコールのロングドレスの左胸部分にトリの羽のような銀色の飾りがついたもの。
神田川/かぐや姫(初) [3:18]
21年ぶりの再結成だとか。
「神田川」が大ヒットした昭和48年は2番の歌詞に出てくる「クレパス」が商品名のため、「クレヨン」と変えて歌ってくれないかとNHKが交渉したものの、だめだったという噂も。
南こうせつがソロで初出場してた第43回(平成4年)に「神田川」は歌合戦初披露となり、その時はちゃんと「クレパス」と歌われていました。
かぐや姫としての出場は今回が初めて。
2番は伊勢正三や山田パンダも少しソロで歌っていました。
かぐや姫としての出場は今のところこの1回だけで、かぐや姫のヒット曲は「神田川」のほか「妹」も南こうせつがソロで出場した第44回(平成5年)に歌っています。
舞の海関登場
この年、現役を引退したんだそうです。
着物は日本の伝統文化なので、(着物をよく着る)紅組に頑張ってほしいとコメント。
さだめ雪/長山洋子(6) [2:52]
洋子は当然和服。
そして、セットも大きな三枚の美人画。
さらに、おそらく花柳糸之社中の方々舞っていました。
櫻の花の散るごとく/細川たかし(25) [3:06]
三枚の美人画が裏返ると大きな満開の桜の絵。
1番が終わると、絵はステージの上の方に消え、提灯を持った丈の短い振袖姿の花柳糸之社中のみなさんがステージ上を進んでくるという、文字で書くと変な演出ですが、なかなか曲調とあっていたと思います。
たかしの衣装も和服で、白地に「たかし」って書いてあったのかな?
スポーツヒーローショー [5:03]
日本チアリーディング協会のみなさんが踊る中登場したのは、プレゼンターのV6で、「Believe Your Smile」を少し披露。
紹介されたのは、柔道の前田桂子選手と阿武教子選手。
久保純子アナウンサーがエスコート役を木梨憲武と言い間違え(本当は堀内孝雄)、マイクを持つ岡田准一も、コメントを言う選手の二人もぎくしゃく。
続いて、体操の塚原直也選手。
エスコートは持田香織、マイクを持つのは井ノ原快彦でここはスムーズ。
続いて女子レスリングの浜口京子選手。
エスコートは谷村新司。
後に霊長類最強女子と呼ばれたあの方は、まだジュニア選手だった頃。
その後、紹介されたのは水泳の近内圭太郎選手と田島寧子選手(あれ?去年もいらっしゃった?)。
エスコートは加山雄三。
そしてサッカーから鹿島アントラーズの平瀬智行選手。
エスコートは松たか子。
ここまでは翌年のシドニー・オリンピックや世界選手権での活躍が期待される若手選手で、最後に登場したのは、後半の開幕宣言もした西武ライオンズの松坂大輔選手。
エスコートはV6。
そして、最後にもう一度「Believe your smile」をちょっと歌っておしまい。
この時はプレゼンターだったV6が正式に歌合戦に出場するのは第65回(平成26年)まで待つことになります。
君影草~すずらん~/川中美幸(12) [2:28]
前年の「二輪草」がこの年の上半期まで売れ続け、続いてこの曲もヒット。
間奏では和田アキ子、原田悠里、Kiroroがすずらんを出すマジックを披露。
この年の女性演歌のヒットとしてはトップクラスなので、2コーラス歌ったとはいえ歌唱時間が短いような。
アウトロをカットしなくてもよかったのに。
永遠に薔薇の時を/美川憲一(16) [3:47]
衣装はバラの妖精ではなく、完全に妖怪。
ひょっとしたら、後年のLADY GAGAがグラミー賞授賞式で着た氷の女王のような衣装は、この年の美川憲一の衣装を参考にしたのではないかと思うような(嘘です)、氷イチゴ的な何か。
そしてダンサーやセットはエジプト風というアンバランス。
1番が終わると、憲一はプリンセス・テンコー指導のイリュージョンで粉々に砕けたかと思いきや、黄金の玉座に座って登場。
これならエジプトも納得。
こちらは、後年Katy Perryが"Dark Horse"のミュージック・ビデオで参考にしたのではないかというような(嘘です)、キンキラキンな衣装に変身。
この年、ついに歌手別視聴率で宿敵・小林幸子を抜いたらしいです。
スポーツ新聞でのイリュージョンのために億単位の保険をかけたという話題作り、衣装の豪華さ、早がわりのあともさらに玉座が高くなっていくという変化を持たせたあたりが小林幸子に勝った理由でしょうか。
ゲスト審査員とのトーク
ゲスト審査員席の大関・出島武春と。
「接戦で、どちらに入れようか迷ってます」と、優等生なコメント。
SWEET MEMORIES/松田聖子(13) [3:43]
同じ福岡出身で、彼女の大ファンという浜崎あゆみが曲紹介に参加。
そういえば、出身地だけじゃなく、同じ所属事務所も在籍していたこともあったよね(在籍期間はかぶってないと思うけど)。
そして、そういえば初期の浜崎あゆみの歌い方って、松田聖子を思わせるものもあったような。
聖子は3年ぶりの歌合戦。
そしてなつメロ歌手の仲間入り。
歌合戦でなつメロを歌うことを否定しているわけではありません。
歌合戦でなつメロを歌うのは演歌歌手だけに与えられた特権のような風潮はやめて欲しいので、ポップス系もばんばん往年の名曲で勝負して欲しいと思うときがあるのです(基本はその年の曲を歌ってほしいけど)。
今回は渡辺貞夫のサックスのサポート付き。
衣装が相変わらずぶりぶりですが、場末のキャバレーで歌う青江三奈のような露出度高めな衣装(もちろん、胸元は大きく開き寄せて上げる)でもよかったと思います。
惜しむらくはフルコーラスではなく2コーラスだったこと。
神田うの登場
白組のおじさん3人に、次の曲のインパクトあるサビの振り付け「A CHI CHI A CHI」の指導をしています。
GOLDFINGER '99/郷ひろみ(20) [3:08]
四十路半ばにしてラテンのリズムでヒットを飛ばしたヒロミ・ゴー。
いつもよりも多めのダンサーWingersとともに飛ばす飛ばす。
ファーのジャケットの下は、丈の短いタンクトップで贅肉のない腹や筋肉質の肩を見せるため、いつもより余計にジャケットプレイを披露しています。
踊れる曲が番組後半に登場するのはうれしいです。
もっと後ろ(トリの二つ三つ前)でもいいと思います。
風に立つ/坂本冬美(12) [3:17]
曲前に珍しく、安室奈美恵がぶちかまさずに久保純子アナウンサーと話すシーンがありましたが、それは曲とは無関係。
今回の冬美の髪型も気合いが入ってます。
大きな風が吹いてもびくともしないボリュームです。
バックでは梅沢富美男が舞いを披露していました。
元禄名槍譜 俵星玄蕃/三波春夫(31) [5:56]
白組司会の中村勘九郎の同級生のお父さんらしい(ってことは、同級生は三波豊和か)
第40回(平成元年)の「昭和の紅白」に出場して以来10年ぶりとなる三波春夫の曲のためだけの大きな屏風をバックに約6分の大熱唱。
歌合戦で三波春夫の雄姿を見るのは、これが最後となりました。
やんちゃ酒/小林幸子(21) [3:24]
この年の衣装のテーマは「かぐや姫」ということでかぐや姫の南こうせつが白組から応援に駆けつけていました。
酒を飲むとけんかっぱやくなる旦那を持つ妻と、かぐや姫と何のつながりがあるのかという突っ込みは無用です。
1番を歌い終ったところで早がわり+巨大化+背景登場、最後に駄目押しのようにバックにさらに大きな背景が加わる演出は第48回(平成8年)の「越後情話」と同じです。
今回の場合、最後に登場する大きな背景はかぐや姫だけに月らしいです。
衣装が大型装置になってから、本番での装置の故障にも遭ってきた幸子、今回は電飾は使わなかったらしいですが、バックから照明をあてたりするので、例年同様光っていました。
ゲスト審査員とのトーク
ゲスト審査員席の乙武洋匡と。
「早く小林さん月から帰られて、来年も素晴らしいステージを見せていただければ」と、頭の回転よさそうなコメント。
続いて、同じくゲスト審査員席の田村亮子選手と。
こちらは「勝敗を決めるのがもったいない」と優等生なコメント。
そして、同じくゲスト審査員席の津川雅彦と。
翌年の大河ドラマの宣伝をしつつ、谷村新司が親友とアピールしつつ、郷ひろみと松田聖子の対戦はNHKやるな、と面白いコメントをしてくださいました。
奇跡~大きな愛のように~/さだまさし(11) [4:27]
最初、この回のさだまさしの歌声を聴いたとき、どうしちゃったんだろうと心配するくらい喉のコンディションが悪そうに思いました。
でも、その分、魂のこもった歌のような迫力を感じました。
故郷/由紀さおり(20)・安田祥子(8) [3:04]
前回2人で「故郷」を歌ったのは、阪神淡路大震災があった年の第46回(平成7年)。
今回も塚田佳男のピアノをバックに歌いました。
前回同様3番まで歌いましたが、ハーモニーは前回と異なり2番(前回は2番と3番の間のスキャットと3番)。
あとは2人のユニゾンをお楽しみください、という歌合戦では珍しい趣向。
ちなみに、由紀さおりは第23回(昭和47年)にも「故郷」という曲を歌っていますが、こちらは同名異曲。
こちらもよい曲です。
おふくろさん/森進一(32) [3:25]
この年で4回目の歌唱。
今回は、なんというか、プレーンな「おふくろさん」。
歌詞はオリジナルのままの3コーラス。
天城越え/石川さゆり(22) [3:40]
さゆりの代表曲。
初めてトリを務めた第37回(昭和61年)、第48回(平成9年)と歌って、この年が3回目。第37回のみ1ハーフでしたが、第48回も今回も2コーラス。
最後のさゆりの表情を見たら、「これは本当に最愛の人を誰かにとられるくらいなら、本気でやっちまいそう…」と思わせる曲。
この3年後の第53回(平成14年)で再び紅組トリとしてこの曲を歌い、以降「津軽海峡・冬景色」と並ぶ、歌合戦におけるさゆりの二大歌唱曲となります。
昴-すばる-/谷村新司(13) [4:25]
ヒットした昭和50年には歌われず(この頃はまだアリスとしての活動もしていたからかな)、初出場した第38回(昭和62年)、大トリを務めた第42回(平成3年)、そして第45回(平成6年)以来の歌唱。
演出は照明とコーラスだけでシンプルですが、それで十分。
この頃の谷村新司って、いい意味で顔も声もいやらしい。
川の流れのように/天童よしみ(4) [2:48]
よしみの衣装、川の流れというより空の気流に乗って飛んでいきそう。
「川の流れのように」は、美空ひばりが亡くなる年に発売した曲なので、当然本人は歌合戦で歌っていません。
でも、人気のある曲のため、第45回(平成6年)はキム・ヨンジャが歌っています。
天童よしみをはじめ、美空ひばりにあこがれたという女性演歌歌手は、ひばりの影響が強くて、下手するとひばりの歌まねになってしまうのですが、よしみはよしみらしく、力強く歌っていました。
夜空/五木ひろし(29) [3:12]
昭和48年のヒット曲。
昭和48年のレコード大賞はこの曲で受賞しました。
でも、この頃の五木ひろしは一年に複数のヒット曲を出していたため、同年の第24回の歌合戦で歌われたのは「ふるさと」という曲。
「夜空」は歌合戦初披露です。
曲のアレンジは2番に入るとスローに。
そしてサビになると再びアップテンポになるんだけど、ちょっと歌声と演奏のタイミングずれてたのでは、という意見も。
でも、視聴者は誰も歌合戦バージョンのアレンジの正解を知らないので、答えは知りません。
あの鐘を鳴らすのはあなた/和田アキ子(24) [4:04]
発売当時、レコード大賞最優秀歌唱賞を受賞しながら歌合戦では歌われなかったこの曲も、第42回(平成3年)に初めて歌合戦で歌われて以来3回目の歌唱。
トリで歌うのも2回目。
スカート嫌いの和田アキ子には珍しく、ロングドレス。
パイプオルガンの伴奏でサビの後半を歌って始まり、2コーラスという変則的なアレンジ。
お決まりでコーラスがつくのに、ステージ上にコーラス隊はいなくて、トリとしては寂しい感じ。
第45回(平成6年)のように、バックコーラスを大勢従えた演出がよく似合うと思うのですが、トリでこの曲を歌う時はなぜかこれといった演出がありません。
この年の大トリがにぎやかな演出であっただけに、どうもNHKの扱いの差を感じてしまいます。
まつり/北島三郎(36) [4:09]
こちらも、歌合戦で歌われるのは3回目でトリも2回目。
違うのは2回とも大トリということ。
唐津曳山取締会と新町曳子のみなさんが踊ったり神輿をかついだり太鼓を叩いたり、ステージを埋め尽くしていました。
放送後、ネットでは「口パクではないか?」という意見が複数ありました。
ラストの「これが紅白まつりだよ」と歌詞を変えて歌っているあたりが、そう言われれば…、と思いますし、「口パクでは」と思えば思うほど、それらしい箇所が見つかるのですが、私には本当のところはわかりません。
エンディング
客席のうちわを見て、紅組司会の久保純子アナウンサーが「白だと思います」と言っている声をマイクが拾ってました。
計算は前年同様麻布大学野鳥研究部のみなさんと、珠算有段者のみなさん。
客席審査の集計結果を発表する前から、久保純子アナウンサーが再度「白になってますね」と発言。
客席審査の結果は、
紅組 1,217
白組 1,479
白組優勢のため白組にボール2個が加えられ、ゲスト審査員+NHK番組制作局長の11個のボールと合わせた結果は、
紅組のボール6個に対して、白組のボール7個で白組優勝でした。
客席票の差も262票だし、ゲスト審査員票では紅組優勢だったんですね。
最後の「蛍の光」の指揮はもちろん宮川泰。
ここでも、ぶちかましていない安室ちゃんが映っていました。
この年はミレニアム・カウントダウンがあったから、機嫌がよかったのかな?
進行
演奏準備が始まる前にイントロが始まったり(カラオケの時)、曲が終わる前に司会者がしゃべり始める場面が多かった気がします。
演出
大きなセットに照明だけ、というシンプルな演出が多かったと思いました。
特に終盤。
歌合戦の場合、歌手ごとに演出を変えるといっても、NHKホールの大きさの制約からいくつかのセットの配置を変えたり、セットに何かつけるくらいしかバリエーションを増やせないので、それならセット自体は変えずに、照明やダンサーで変化をつけるくらいでいいと思います。
つまりは、今回の演出はよかったんじゃないかと。
歌唱順
紅組からスタートして、前半は白組で終了(前半最後に全員合唱がありましたが)。
後半は白組でスタートして白組で終了。
白組よりでしたね。
この年も終盤に演歌・歌謡曲が集中しますが、その中にフォーク(ニューミュージック)があったり、唱歌があったので、曲が偏っているという印象はありませんでした。
歌唱時間
前年より、短い曲と長い曲の差が広がったかな、という印象。
でも、長い曲に関してはできるだけ歌唱時間を確保しようと感じがしました。
その分、進行急いでましたけど。
全体として
紅組と白組の審査票が拮抗していた最後の時期だったのかな。
2000年代に入ると、大トリは白組ばっかり、審査票も白組優勢で、勝敗判定がつまらなくなる、ある種の氷河期に入るので、最後のよい歌合戦だったのかも。
それでも、紅組トリはバックに誰もいなくて、白組大トリは人だらけ、みたいなアンバランスさはすでに1990年代から始まってますね。
この頃は、まだ勝敗が互角で、ほぼ一年ごとに紅組と白組が優勝していた時期だったので、「今年は黒星が先行している白組を勝たせるつもりなのね」と思っていたのですけど、2000年に入ってからの歌合戦はどうしちゃったのかな。。。