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2013/12/25
カネカ、還元型コエンザイムQ10による老化遅延などの作用メカニズムを解明
  http://news.mynavi.jp/news/2013/12/25/138/index.html
     マイナビニュース > テクノロジー > 医療/バイオ 2013/12/25 
 カネカが12月25日に発表したところに依れば、還元型コエンザイムQ10(還元型CoQ10)の摂取によって生じる老化遅延および加齢性難聴の進行抑制効果における作用メカニズムを解明したという。
 この研究成果は、信州大学大学院医学系研究科疾患予防医科学系加齢生物学講座の樋口京一 教授らとの共同によるもので、詳細はレドックスバイオロジー分野の国際学術雑誌「Antioxidants & Redox Signaling」の電子版(Fast Track)12月14日版に掲載された。

 研究グループのこれまでの研究から、還元型CoQ10 を老化促進モデルマウス(SAMP1)に、幼若期から継続摂取させると老化が遅延すること、ならびに幼若、成熟、高齢期(1・7・13月齢)の其々の時期からSAMP1マウスに還元型CoQ10を混合した飼料を摂取させると、マウスの聴力が、還元型CoQ10非摂取マウスでは全例が7月齢時に高音域障害を、13月齢時に中低音域障害を発現し、19月齢時にはほぼ完全に聴力を失ったのに対し、還元型CoQ10摂取マウスでは、いずれの時期からの摂取においてもその障害が低減されることを報告していた。

 今回の研究は、上記の効果のメカニズム解明を目指したもので、詳細な調査の結果、SAMP1マウスにおいて加齢に伴い長寿遺伝子と云われるサーチュイン遺伝子(Sirt1、Sirt3)の発現が低下し、ミトコンドリア量の減少及びその機能の活性低下がみられたのに対して、還元型CoQ10の摂取がそれらを抑制することが判明したという。

 これまでの研究から、Sirt3がマウスの加齢性難聴発症抑制の機構に必須であることや、ミトコンドリア機能の低下が老化や生活習慣病に繋がることが示唆されており、今回の結果と合わせることで、還元型CoQ10がサーチュイン遺伝子の発現を介してミトコンドリアの量を増やすと共にその機能を活性化することで、老化遅延および加齢性難聴の進行抑制効果を示していることが示唆された。また、適度な運動やカロリー制限がサーチュイン遺伝子の発現を高め、老化や生活習慣病の進行を抑制することも知られていることから、還元型CoQ10でも同様のメカニズムで老化や生活習慣病の進行を抑制する可能性が示唆されたとしている。

(株)カネカ > ニュースリリース 2013.12.26
  還元型コエンザイムQ10による老化遅延および加齢性難聴進行抑制効果の作用メカニズムについて
電波の医療機器等への影響 LTE方式の携帯電話端末についても従来と同様に
  http://www.qlifepro.com/news/20131225/the-result-of-lte-radio-wave-was-same-to-previous-test.html
     QLifePro > 医療ニュース > NEWS > 医療 2013/12/25
植込み型医療機器の動作への影響は確認されず
     総務省が12月25日に発表したところに依れば、平成24年度における電波の植込み型医療機器(植込み型心臓ペースメーカ及び植込み型除細動器)への影響に関する調査において、LTE方式の携帯電話端末について実機による影響測定を実施した結果、植込み型医療機器の動作への影響は確認されなかったという。
     総務省は、平成12年度から毎年度、新たに導入された各種電波利用機器を対象に、それらの機器から発射される電波が植込み型医療機器(心臓ペースメーカ及び除細動器)に与える影響について調査を実施しており、平成24年度は、新たにLTE方式の携帯電話端末について調査を実施。また、複数種類の電波を同時に照射した場合の影響については、本格的な調査を行うための試験方法が確立していなかったことから、予備調査として適切な試験方法の検討を行った。
     現在使用されている植込み型医療機器の中から選定した25機種(植込み型心臓ペースメーカ13機種、植込み型除細動器12機種)を対象に、スクリーニング測定を経た上でLTE方式の携帯電話端末実機を用いた影響測定を実施し、その影響の発生はなかったという。
     この調査結果を踏まえ、「各種電波利用機器の電波が植込み型医療機器へ及ぼす影響を防止するための指針」の対象をLTE方式の携帯電話端末にも拡張し、従来の携帯電話に関する指針を適用していくという。

▼総務省 報道資料 2013.11.14  http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02kiban16_03000187.html/

2013/12/24
腸内細菌叢は食事により1日で変化
  http://news.e-expo.net/world/2013/12/post-117.html
     健康美容EXPO > 健康美容EXPOニュース > 海外ニュース > 研究報告  2013/12/24
 米デューク大学ゲノム科学・政策研究所助教授のLawrence David氏らが、「Nature」オンライン版に12月11日版に発表したところに依れば、ベジタリアンから肉食へ、あるいはその逆へ切り替えるような食事の変更から1日以内に、腸内細菌の数や種類だけでなく、腸内細菌が発現する遺伝子の種類やその活動にも変化がみられるという。

 ヒトの腸には何兆もの細菌が棲息しており、消化、免疫のほか、体重にも関与していると考えられている。

 今回の研究は、この腸内細菌群とその遺伝子(微生物群ゲノムと呼ばれる)が非常に高い順応性を持ち、やって来るものに対して素早く反応できることを示したが、ヒトの健康にどのような意味をもつのかを正確に知ることは難しいという。

 今回の研究では、男性6人、女性4人(年齢は21〜33歳)を対象とした。被験者は最初の数日間は通常の食事をし、その後5日間は、植物性食品または動物性食品のいずれかのみの食事に切り替え、その後は元の食事に戻った。動物性の食事では腸内細菌に最も大きな変化がみられ、22種の腸内細菌の増殖が促進されたのに対し、植物性の食事では3種の腸内細菌が増加するにとどまった。この変化が何を意味するのかは完全には判っていないが、動物性食品によって増殖したいくつかの腸内細菌は脂肪の分解を助ける胆汁酸への耐性に優れたものだった。また、植物性食品により増加がみられたある種の腸内細菌は、食物繊維の取り込みに敏感であると考えられている。被験者が実験食の摂取を中止した後、約1日で腸内細菌が元に戻ることも判明した。

 このような細菌の変化から、脂肪性の食事とクローン病や潰瘍性大腸炎に関連がみられる理由を説明できる可能性があるという考えを示しているが、確かな知見を得るにはさらに研究を重ねる必要がある。

■(HealthDay News 12月11日)
 http://consumer.healthday.com/gastrointestinal-information-15/digestion-health-news-200/your-gut-bacteria-quickly-follow-changes-in-diet-study-shows-682980.html

2013/12/16
仏パスツール研究所との共同研究により、LB81乳酸菌の新たな可能性を発見/明治
  http://news.e-expo.net/release/2013/12/post-125.html
     健康美容EXPO > 健康美容EXPOニュース > ニュースリリース > 研究報告  2013/12/16
 (株)明治は、フランス・パスツール研究所(所長:クリスチャン・ブレショ)とLB81乳酸菌を対象に、2011年より共同研究を進めている中で、今般新たにLB81乳酸菌が腸管内に分布する免疫細胞に働きかけ、その細胞の老化を防ぐと共に、腸の炎症を抑え、腸管バリア機能※も向上させることを確認したという。

 これまで乳酸菌は、主に腸内細菌に直接作用して、善玉菌の増殖を促進し、悪玉菌の増殖を防ぐことで、腸内細菌叢のバランス、すなわち「腸内フローラ」を改善し、便秘や下痢の解消などの健康作用が得られると考えられていた。
 腸管内の免疫細胞の老化や腸管バリア機能の低下は、腸内フローラのバランスを崩して腸の老化を引き起こし、様々な疾病の原因となると考えられ、、LB81乳酸菌がこうした疾病を予防し、全身のアンチエイジング効果に寄与する可能性があるという。

 この研究成果は、12月11日、東京・港区のザ・プリンスパークタワー東京にて開催された明治ブルガリアヨーグルト発売40周年記念『乳酸菌研究成果発表会』において発表されたもので、共同研究の詳細なデータは、来年3月に発表予定という。

 明治の乳酸菌研究では、今回発表したLB81乳酸菌を始め、ピロリ菌を抑制するLG21乳酸菌、免疫機能に働きかける1073R-1乳酸菌など、人の体に様々な健康への働きが期待できる乳酸菌が見い出し、その菌を使ったヨーグルト等の商品を販売している。

※「腸管バリア機能」とは、食べ物と共に腸に入ってくる細菌やウィルス、腸内の悪玉菌が代謝の過程で産生する有害物質などを防ぐ腸のガード機能のこと。

≪詳細≫:
 ■◎株式会社 明治 2013年12月11日発表
   http://www.meiji.co.jp/corporate/pressrelease/2013/detail/20131211_01.html
    (株)明治 > 企業情報 > プレスリリース 2013.12.11

2013/12/12
LB81乳酸菌の摂取で腸管内の免疫細胞の老化を防止できる!? - 明治など
  http://news.mynavi.jp/news/2013/12/12/363/
     マイナビニュース > テクノロジー > 医療/バイオ 2013/12/12 
 明治と仏パスツール研究所は、LB81乳酸菌の摂取により、腸管内に分布する免疫細胞に働きかけ、その細胞の老化を防ぐと共に腸の炎症を抑え、腸管バリア機能を向上させることを確認したという。

 これまで乳酸菌は、主に腸内細菌に直接作用して、善玉菌の増殖を促進し、悪玉菌の増殖を防ぐことで、腸内細菌叢のバランス、すなわち「腸内フローラ」を改善し、便秘や下痢の解消などの健康作用が得られると考えられていた。今回の成果で、腸内フローラのバランスが崩れることで、腸管内の免疫細胞の老化や腸管バリア機能の低下により、腸の老化を引き起こし、様々な疾病の原因となることが示されたことになるという。

≪関連記事≫:
 ■明治は仏パスツール研究所との共同研究により、LB81乳酸菌の新たな可能性を発見
   http://www.meiji.co.jp/corporate/pressrelease/2013/detail/20131211_01.html
    (株)明治 > 企業情報 > プレスリリース 2013.12.11

2013/12/11
スマート乳酸菌(R)の腸管炎症抑制作用についての研究を発表/丸善製薬
  http://news.e-expo.net/release/2013/12/post-116.html
     健康美容EXPO > 健康美容EXPOニュース > ニュースリリース > 研究報告  2013/12/11
 神戸大学 Jarukan Lamubol氏が、2014年12月7日に神戸大学で開催されました農芸化学会関西支部例会第482 回講演会において、スマート乳酸菌(R)に関して丸善製薬との共同研究成果を発表した。

【演題】
 Lactobacillus plantarum 22A-3による腸管炎症抑制効果の作用機序の解明
【発表概要】
     過去の研究において、デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)誘導性腸炎マウスモデルを用いL.plantarum 22A-3の経口投与により腸炎を改善すること、また腸管組織における抗炎症性サイトカインであるTGF-β1 mRNAの発現が有意に増加する事が認められていた。
     そこでL. plantarum 22A-3による腸管炎症抑制効果におけるTGF-β1の寄与を調べるため、in vitro腸管炎症モデルを用いて検討した結果、L.plantarum 22A-3の細胞壁画分がCaco-2細胞に対してTGF-β1の産生を誘導することにより、RAW264.7細胞からのTNF-α産生を抑制し、腸管炎症を抑制する可能性が示唆されたとのこと。

≪詳細≫:
 ■「スマート乳酸菌(R)の腸管炎症抑制作用についての研究発表」
   http://www.maruzenpcy.co.jp/news/131211.html
    丸善製薬(株) > ニュースリリース 2013.12.11

2013/12/06
大豆がOKな人も豆乳でのアレルギー症状に注意 -国民生活センターが呼びかけ
  http://news.mynavi.jp/news/2013/12/06/351/index.html
     マイナビニュース > テクノロジー > 医療/バイオ 2013/12/06 
 国民生活センターは12月5日、「豆乳」「調製豆乳」「豆乳飲料」やその他の大豆を主な原材料とする飲料を含めた「豆乳等」を摂取することで、皮膚や粘膜のかゆみ・赤み・腫れ・じんましん・呼吸困難といったアレルギー症状を発症したという相談が増えていることを受け注意を呼びかけている。

クラス1とクラス2食物アレルギーの違い  食物アレルギーは、食物を摂取した時に、身体が食物に含まれるタンパクを異物として認識し、自分の身体を防御するために過剰な反応を起こすことで、その発症の機構から「クラス1」と「クラス2」食物アレルギーに分類されている。
 「クラス1」食物アレルギーは、通常の食物アレルギーで、食物が消化管から吸収されてアレルギーを起こすもので、代表的な食物としては卵や牛乳、小麦、そば、大豆などがある。
 「クラス2」食物アレルギーは、花粉中のアレルゲンタンパクやラテックスタンパクの吸入・接触によりアレルギーが発症した後、それらと類似したタンパクを含む果実や野菜などを経口摂取した時に口腔粘膜で発症するもの(交差反応)で、口腔アレルギー症候群とも呼ばれている。

 納豆や味噌・醤油といった大豆製品では症状が出ないが、加工の程度が低い豆乳などでアレルギー症状が出てしまう原因は、これまで大量の大豆製品を摂取してきたことによるものではなく、カバノキ科の花粉に含まれているアレルゲンタンパク「Pathogenesis-related protein 10(PR-10)」と似たようなアレルゲンが大豆にも含まれているために(大豆のPR-10アレルゲンタンパクは「Gly m 4」と呼ばれている)、カバノキ科花粉症患者の一部が豆乳等を飲んだ時に交差反応でアレルギーが発症してしまう可能性があるという。
 ちなみに「Gly m 4」は加熱や発酵など加工処理で活性を失い易いという性質があるため、味噌や納豆に比べて加工の程度が低い豆乳ではアレルギー症状が起こり易くなる。また、豆乳が液体であることも、豆乳でアレルギー症状が起こりやすいことと関係している可能性があるとしている。

 また、花粉のPR-10タンパクと似たようなアレルゲンは大豆以外にもリンゴ・モモ・サクランボ・ナシ・ビワなどのバラ科の果物にも含まれているため、豆乳等によるアレルギーの半数以上で、これらの果物を食べたときにも唇が腫れたり、喉が痒くなったりするアレルギー症状(口腔アレルギー症候群)が出ることが分かっており、若しリンゴやモモ等を食べると喉が痒くなるようなアレルギー症状を持っている人は、今後、豆乳等による口腔アレルギーを発症する可能性があると注意を喚起しており、もし摂取してアレルギー様の症状が出た場合は速やかに医療機関を受診することを進めている。

尚、豆乳等によるアレルギーに対し、国民生活センターでは、以下のような注意点を掲げている。

  1. 重篤な場合は、豆乳のみならず、もやし・エダマメ・豆腐で症状が出ることもある。納豆や味噌で症状が出ることは極めて稀です。
  2. 血液アレルギー検査での大豆特異的IgE抗体価検査は、陰性となることがある。診断には豆乳等の症状を引き起こした大豆製品による皮膚テスト(Prick-to-prick test)で陽性を確認する必要がある。
  3. 血液アレルギー検査で、通常全例がシラカンバやハンノキ花粉で陽性の結果になる。これらの検査は豆乳アレルギーの診断に大いに参考になる。
  4. 豆乳等によるアレルギーと関係ある花粉はカバノキ科の花粉(シラカンバ、ハンノキなど)です。スギ花粉で大豆アレルギーになることは無い。カバノキ科花粉は春に飛散する花粉で、スギ花粉の飛散時期と重複している。症状のみでは、カバノキ科花粉症かスギ花粉症かは判別できません。判別には医療機関でのアレルギー検査が必要です。
  5. 豆乳等を沢山摂取するとアレルギーになり易くなるわけでは無い。現在、豆乳等の大豆製品を症状なく摂取できている人が、今後も摂取し続けることは通常問題無い。但し、カバノキ科花粉症や、果物のアレルギーのある人は、現在豆乳等によるアレルギーが無くても今後、豆乳等によるアレルギーを新しく発症する危険性は他の人よりも高いと考えられる。

2013/12/03
アトピー性皮膚炎の湿疹は1日20mgの乳酸菌摂取で改善する!? - カルピス
  http://news.mynavi.jp/news/2013/12/03/052/index.html
     マイナビニュース > テクノロジー > 医療/バイオ 2013/12/03 
 カルピスが12月2日に発表したところに依れば、同社 発酵応用研究所及び、NPO法人アレルギー支援ネットワーク、あいち小児保健医療総合センターの伊藤浩明 内科部長、同アレルギー科の中田如音 医師らの研究により、通常の治療に加え「L-92乳酸菌(Lactobacillus acidophilus L-92)」を継続的に摂取することで、食物アレルギーを合併している乳幼児のアトピー性皮膚炎の湿疹を緩和する傾向と、皮膚の炎症マーカーが低下することを確認したという。詳細は「第63回 日本アレルギー学会」にて発表された。

 近年のアレルギー研究において、乳酸菌がその症状緩和に有用であるとの報告が多数なされている中で、乳幼児期にアレルギーになり易い体質があると、アトピー性皮膚炎や食物アレルギー等のアレルギー性疾患が重複して発症することが多く、早期治療が重要だと言われるようになってきている。今回、研究グループは、こうした症状の治療補助効果がL-92乳酸菌に有るのか否かの調査を行った。

 調査は、2011年/2012年6〜8月にあいち小児保健医療総合センター アレルギー科を受診した生後10カ月〜3歳未満の、食物アレルギーを合併するアトピー性皮膚炎の患児59名(平均年齢1.8歳)を対象に、アトピー性皮膚炎の標準治療に加え、「L-92乳酸菌」の粉末食品を6カ月間「毎日20mg摂取する群」と、「摂取しない対照群」に分け、その効果を比較した。
 それぞれの群に対し、摂取開始前、摂取開始から1・3・6カ月後に、SCORAD(アトピー性皮膚炎症状スコア)、血中マーカー、患児やその親の生活に関するアンケートによる調査(調査期間は2011年6月15日〜2013年3月31日)を行った結果、「L-92乳酸菌」を「毎日20mg摂取した群」はSCORADの変化について改善傾向が認められたほか、対照群と比べ6カ月間摂取後の血液中の総IgEの量が有意に低下していることも確認されたという。

2013/11/27
母親の腸管内のビフィズス菌は新生児に受け継がれる - ヤクルトが確認
  http://news.mynavi.jp/news/2013/11/27/273/
     マイナビニュース > テクノロジー > 医療/バイオ 2013/11/27 
 ヤクルトは、11月26日に発表したところに依れば、ヨーロッパ研究所、ニュートリシア・リサーチ・ユトレヒト・オランダの研究成果として、出産前の母親の腸管内に常在するビフィズス菌が新生児の腸管に受け継がれることを明らかにしたという。詳細は、米学術誌「PLOS ONE」に掲載された。

 ヒトの腸内には1000種超、約100兆個の細菌が棲みつき、複雑な腸内細菌叢(腸内フローラ)が形成されて、ヒトの健康や感染防御に影響を与えていると考えられている。また、胎児は母親の子宮内では無菌状態だが、出産時において産道に定着している細菌との接触あるいは近親者・医療従事者・環境を介して細菌と接触する機会に巡り合い、新生児の腸内細菌叢が形成されていくことが知られている。

 この腸内細菌の中でもビフィズス菌は、新生児の腸管内では、出生後の早い段階から多数を占める細菌として知られ、免疫が発達していない新生児の感染防御や乳幼児期の粘膜免疫系の発達において、重要な役割を果たすことが報告されてきたが、新生児に定着しているビフィズス菌の由来についてはよく分かっていなかった。

 これまでの研究から、出産前の妊婦及び出生後の新生児の便からビフィズス菌を経時的に単離し、8組の自然分娩母子のうち6組において、母親と同一菌株のビフィズス菌が新生児から検出されることを報告していた。今回の研究では、この成果を踏まえ、複数種類のビフィズス菌株に関して、腸管内に常在しているビフィズス菌をそれぞれ単離し、それらが同一の菌株であることの実証に挑んだほか、分娩様式の異なる母子を対象に、分娩様式による差異についての解析を行った。

 具体的には、ベルギー在住の分娩様式の異なる17組の母子(自然分娩:12組、帝王切開:5組)の便からビフィズス菌を経時的に単離し調査した結果、自然分娩で生まれた新生児11名から、母親と同一菌株のビフィズス菌(B. adolescentis、B. bifidum、B. catenulatum、B. longum subsp. longum、B. pseudocatenulatum)が分離され、自然分娩では母親から新生児へ複数のビフィズス菌種が受け継がれることが明らかとなったが、帝王切開で出生した新生児でもビフィズス菌が検出されたが、母親と同一菌株のビフィズス菌は検出されず、腸管内におけるビフィズス菌の定着も自然分娩児と比べると遅いことが確認されたという。

 今回の成果を受けて、母親から新生児へビフィズス菌が受け継がれることは、出生後早期にビフィズス菌が優勢な腸内細菌叢が構築され得る要因の1つと考えられ、また母親から受け継がれたビフィズス菌は腸管内において優勢に増殖して、免疫が発達していない新生児を病原菌から守っていると推測される。
 新生児の健康の為には、妊婦が良好な腸内環境を維持することが大切だと考えられる。

2013/11/24
理研などの共同研究グループ 食物繊維の多い食事が大腸炎を抑制することを発見
  http://www.qlifepro.com/news/20131124/reduce-the-high-fiber-diet-colitis.html
     QLifePro > 医療ニュース > NEWS > 医療 2013/11/24
酪酸が制御性T細胞を増やす
     独立行政法人 理化学研究所が11月14日に発表したところに依れば、東京大学、慶應義塾大学先端生命科学研究所との共同研究によって、腸内細菌が作る酪酸が体内で免疫系に作用し、免疫細胞である制御性T細胞を増やす働きがあるという。
食物繊維の多い食事が酪酸を増加
     研究グループは、マウスに高繊維食を与えると制御性T細胞への分化誘導が起こることを発見した。
     高繊維食を与えられたマウスは、低繊維食のマウスに比べ腸内細菌の活動が高まり、代謝産物である酪酸の生産量が多くなり、この酪酸が制御性T細胞への分化誘導に重要なFoxp3遺伝子の発現を高めていることから、食物繊維の多い食事を摂ると腸内細菌の活動が高まり酪酸が多く作られ、この酪酸が炎症抑制作用のある制御性T細胞を増やすと考えられる。
     大腸炎を起こす処置をしたマウスに酪酸を与えたところ、制御性T細胞が増えて大腸炎が抑制されたという。
今後の治療法や発症メカニズム解明に期待
     クローン病や潰瘍性大腸炎など炎症性腸疾患の患者の腸内では、酪酸を作る腸内細菌が少ないことが知られている。今回の発見で、腸内細菌が作る酪酸には炎症性腸疾患の発症を防ぐ可能性があり、今後の新たな治療法の開発などが期待ができる。
▼理化学研究所 プレスリリース 2013.11.14  http://www.riken.jp/pr/press/2013/20131114_1/

2013/11/14
腸内細菌の免疫反応抑制の仕組み解明 理研、大腸炎など予防
  http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG13046_T11C13A1CR8000/
     日本経済新聞 Web刊 2013/11/14
 理化学研究所の大野博司グループディレクターらが、英科学誌ネイチャー(電子版11月14日版)に発表した研究に依れば、東京大や慶応義塾大との共同にて、腸内細菌が過剰な免疫反応を抑える仕組みを突き止めたという。

 腸内細菌が食物繊維を分解して出来た物質により、免疫反応を鎮める細胞が増えるので、腸の粘膜に潰瘍ができる難病である潰瘍性大腸炎やクローン病などの予防や治療につながるという。
 腸には大腸菌などの細菌が500〜1千種類存在する。この腸内バランスが崩れると、免疫の異常による病気を引き起こすと考えられているが、詳しい仕組みは分かっていなかった。
 マウスに繊維質が多い餌を食べさせると、免疫の過剰な働きを抑える「制御性T細胞」と呼ぶ細胞が増加した。繊維質が分解されて出来た物質の中で酪酸が「制御性T細胞」を増やす効果が高いことを突き止め、大腸炎のマウスに酪酸を与えたところ症状は改善したという。

2013/11/09
口唇ヘルペス、アルツハイマー病発症に関係 慈恵医大
  http://apital.asahi.com/article/news/2013110900003.html
     朝日新聞 > apital > ニュース > 2013/11/09
 慈恵医大の小林伸行助教と近藤一博教授らが、11月10から神戸市で始まった日本ウイルス学会で発表したところに依れば、疲れると現れる「口唇ヘルペス」の原因である単純ヘルペスウイルスが、アルツハイマー病発症に関わっているという。

 単純ヘルペスウイルスは、感染すると脳から顔面につながる三叉神経に住み着く。50歳以上では感染率が7割を超す。普段は大人しいが、過労や過度なストレスで再活性化し、口の周りに水ぶくれをつくる。アルツハイマー病との関係が疑われていたが、はっきりしていなかった。

 アルツハイマー病患者85人、前駆段階の軽度認知機能障害(健忘型)の34人、健常者28人の血液で、単純ヘルペスウイルスが再活性化すると上昇する特殊な検査値を測定した結果、患者と健常者では中央値が76〜78と差はなかったが、軽度の人では86と高くなっていた。全員、水ぶくれなどの症状はなかった。軽度の認知機能障害が出始める少し前にウイルスが再活性化し、症状の進行に関わった可能性が考えられ、この指標を使えば、認知症状が目立たないごく初期の段階で診断ができる可能性がるという。

2013/11/08
トランス脂肪酸、米で全面禁止へ 健康への悪影響理由に
  http://apital.asahi.com/article/news/2013110800005.html
     朝日新聞 > apital > ニュース > 2013/11/08
 米食品医薬品局(FDA)は11月7日、ファストフードやお菓子などに多く含まれ、摂り過ぎると動脈硬化などの原因になるとされるトランス脂肪酸の使用を全面的に禁止する方針を固め、今後60日間で国民から意見を募り、開始時期などを含めた規制の詳細を決めるという。
 トランス脂肪酸は、植物油を加工して作るマーガリンや、お菓子や揚げ物油として使われるショートニングに多く含まれる。米国では2006年から、加工食品に含有量の表示を義務づけており、ニューヨーク市などの一部自治体では、独自に使用を規制していた。
 FDAによると、米国人のトランス脂肪酸の摂取量は、03年の平均4.6g/日 から12年には日本人並みの1g/日 にまで減少。健康への悪影響が指摘されたことで、自主的に使用を避ける食品メーカーやファストフード店が増えたことなどが影響したとみられる。 ただ、一般家庭でよく食べられている冷凍ピザや電子レンジで調理するポップコーン、コーヒー用クリームなど含有する食品はまだ多く含まれている。

 日本では、食品での含有量の表示義務や使用規制は特に無く、平均的な食生活を送っている日本人のトランス脂肪酸の摂取量は、健康上問題になるレベルではなく、現時点で規制強化の動きはない。1日に摂る総カロリーの1%未満にするよう求める世界保健機関などの勧告も満たしている。

≪関連記事≫:
米FDA、トランス脂肪酸の安全性否定へ転換―禁止に向かう公算
  http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702304218104579184331810559094.html
     ウォール・ストリート・ジャーナル > ライフ > ヘルス > 2013/11/08

2013/10/16
腸内細菌の脂肪酸代謝を解明/京都大学
  http://news.e-expo.net/release/2013/10/post-126.html
     健康美容EXPO > 健康美容EXPOニュース > ニュースリリース:研究報告 > 2013/10/16
 小川順 農学研究科教授、岸野重信 同助教、島 純 同特定教授(微生物科学寄附研究部門)、植田和光 物質−細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)教授らの研究グループが、清水昌 京都学園大学教授、有田誠 東京大学薬学系研究科准教授、新井洋由 同教授、國澤純 医薬基盤研究所プロジェクトリーダー、清野宏 東京大学医科学研究所客員教授らと共に、米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)の電子版(米国東海岸標準時2013年10月14日)に発表したところに依れば、腸内細菌における脂肪酸代謝の詳細を解明し、その代謝で特徴的に生じる脂肪酸が宿主の脂肪酸組成に影響を与えていることを明らかにしたという。

◎研究手法・成果
     漬け物、キムチ、ザワークラウトなどの植物発酵食品中にもよく見られる乳酸菌Lactobacillus plantarumを用い、食用油中に広く含まれる脂肪酸(リノール酸)がどのように代謝変換されるかを解析したところ、脂肪酸生合成に見られる不飽和化とは逆の飽和化代謝が進むことを見い出した。更に、この飽和化代謝に関わる酵素として複数のタンパク質を同定すると共に、それぞれの酵素反応生成物の化学構造を明らかにした。この結果に基づき、乳酸菌がリノール酸を多段階の反応を経てオレイン酸へと飽和化する代謝経路の全容を解明した。
     また、この代謝に関わる複数の酵素の遺伝子を特定し、その相同遺伝子の腸内細菌における分布を調べたところ、全ての酵素遺伝子を持つものや、部分的に持つものなど、さまざまな菌株が存在していることが判明した。腸管内では、相同遺伝子を有する腸内細菌の協調的な作用により、リノール酸に代表される食品由来の不飽和脂肪酸が飽和化されると考えられる。
     この不飽和脂肪酸の飽和化代謝においては、水酸化脂肪酸、オキソ脂肪酸、共役脂肪酸、部分飽和脂肪酸など、通常の脂肪酸代謝では生成しない特殊な脂肪酸が中間体として生成した。これらの飽和化代謝に特徴的な脂肪酸の組織分布を、腸内細菌を保持するマウスと腸内細菌を保持しない無菌マウスにおいて比較した結果、初期代謝産物である水酸化脂肪酸が、腸内細菌を保持するマウスにおいて特徴的に多く存在することを見い出した。この結果により、腸内細菌の脂肪酸代謝で特徴的に生じる中間体が、宿主の脂肪酸組成に影響を与えていることを明らかにした。
◎波及効果
     腸内細菌による脂肪酸の飽和化代謝の中間体には、腸管の蠕動運動を活発化するひまし油成分に構造が類似する水酸化脂肪酸、トマトの脂質代謝異常改善成分に構造が類似するオキソ脂肪酸、乳製品に含まれる抗肥満活性成分に構造が類似する共役脂肪酸、発がん抑制作用を有する部分飽和脂肪酸など、さまざまな生理機能が期待される脂肪酸が存在する。これらの脂肪酸の機能性脂質としての開発が期待されると共に、機能性脂肪酸を腸管内で生成し得る乳酸菌のプロバイオティクスとしての開発も期待される。
     また、今回見いだされた腸内細菌の脂質代謝は、反芻動物由来の食品(牛乳、牛肉など)に含まれ健康に良いとされる共役脂肪酸、悪いとされるトランス脂肪酸の生成にも関わっている。従い、乳製品中のトランス脂肪酸削減など、脂肪酸組成を制御する技術の開発に繋がると考えられる。

2013/10/13
乳酸菌とヨーグルト
  http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1124/20131013_01.htm
     河北新報社 > 特集 > 科学の泉 > 2013/10/13〜10/08
 河北新報社のサイトの特集・「科学の泉」というところに、東北大大学院農学研究科教授 齋藤忠夫氏の「乳酸菌とヨーグルト」の記事を見つけたので紹介します。

 この特集記事は、6回に亘っていて、下記のような内容となっている。

(1)食品製造など生活に不可欠 (2013/10/08)
   http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1124/20131008_01.htm
(2)血液型に合った菌、腸内守る (2013/10/09)
   http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1124/20131009_01.htm
(3)1000種類超す腸内細菌と共存 (2013/10/10)
   http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1124/20131010_01.htm
(4)ブルガリアの呼び名がルーツ (2013/10/11)
   http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1124/20131011_01.htm
(5)食前食後で効果に違い (2013/10/12)
   http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1124/20131012_01.htm
(6)大腸がん防ぐ数少ない食品 (2013/10/13)
   http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1124/20131013_01.htm

■食品製造など生活に不可欠
     地球上には沢山の微生物(細菌、酵母、カビ)が住んでいる。ブドウ糖から「乳酸」という有機酸を主として作り出す細菌を、特に「乳酸菌」と云い、大きさは0.5〜2μmの小さな生き物。乳酸菌の形には、丸い菌(球菌)や棒状の菌(桿菌)があり、べん毛が無く運動性が無い。乳酸菌は酸素が多いところは好まな嫌気性菌(酸素が嫌いな菌)に分類される。
     、細菌分類学上では、乳酸菌は多くの種類(菌属と菌種)が存在している。乳酸菌に有害なものは見つかっていないので、発酵乳(ヨーグルト)、乳酸菌飲料、チーズなどの乳製品をはじめ、味噌、醤油、漬物などさまざまな食品の製造に利用されている。最近では、乳酸菌が作り出す乳酸からプラスチックを作り、自動車パーツにも利用されている。人間の生活に欠かせない菌なのだ。
■血液型に合った菌、腸内守る
     イギリスのフラー博士は、1989年にヒトの腸内細菌のバランスを改善して健康に有益な働きをする生きた微生物を「プロバイオティクス」と定義しました。具体的には「乳酸菌」や「ビフィズス菌」を指し、腸内で有害物質を全く作らない善玉菌だ。「ビフィズス菌」も乳酸菌の仲間だが、酢酸を乳酸よりも多く作る(ヘテロ発酵)ことや酸素に特に弱い(偏性嫌気性菌)点が異なる。「プロバイオティクス」が作る乳酸や酢酸は、腸内では酸性に弱い悪玉菌の排除に役立つ。
     プロバイオティクスは、胃酸耐性・胆汁酸耐性・腸管付着性などの性質を持ち腸内で増殖し、便秘や腸内フローラの改善、腸内腐敗物質の低減などが期待される。齋藤忠夫教授らは、ヒト腸管に棲む乳酸菌の中に、ABO式の血液型を認識して結合する「血液型乳酸菌」を世界で初めて発見した。各自の血液型に合った乳酸菌が腸内健康を守っていると推定され、ヒトにはヒトの乳酸菌、A型にはA型の乳酸菌が存在すると考えて良いのだろう。

■1000種類超す腸内細菌と共存
     ヒトの腸内には100種類、100兆個の微生物が住んでいると考えられていましたが、糞便中の菌数を、栄養成分を含む寒天培地で微生物を増殖させて菌体の集落を数える「培養法」で調べていましたが、2012年には培養を一切行わずに、直接糞便中の微生物の遺伝子(DNA)を特異的に増殖させて検出する「メタゲノム解析」が実施された結果、実に1000種類以上もの細菌がヒトの腸内に存在することが分かった。ヒトの遺伝子は約3万個ですが、その150倍もの遺伝子数を持つ膨大な数の腸内細菌とヒトは共存しているのです。上位160種類の腸内細菌は各人に共通していましたが、ビフィズス菌は75番目以降の少数派でした。
     ヒトの腸内には培養出来ない日和見菌が圧倒的に多く、一方で善玉菌数は非常に少なく、日々のストレスにより減少傾向にあることが分かりました。日頃からその人固有のプロバイオティクスを大切にし、増やすことが健康維持に極めて大切であることを教えてくれました。
■ブルガリアの呼び名がルーツ
     牛乳を乳酸菌や酵母で発酵させた「発酵乳」が世界中に沢山ある。カスピ海近くのブルガリア地方では、古代より「ヨーグルト」と呼ばれる発酵乳があり、メチニコフというノーベル賞受賞者がこの地方に長寿者が多いのはこの食品の所為であるとヨーグルト長寿説を発表したことから、世界中にヨーグルトの名前が広がった。
     国際酪農連盟(IDF)は、ヨーグルトを2種類の乳酸菌(ブルガリア菌とサーモフィルス菌)を使って乳を発酵させたもの、と規定した。日本では世界に先立ち1991年から特定保健用食品(トクホ)が開発され、現在では1000種類以上のトクホが消費者庁から認可されて、トクホヨーグルトも約100種類が販売されている。これらのヨーグルトには、上記2種類の乳酸菌に加えて、ヒト腸内から見つけたプロバイオティクスを使用した「機能性ヨーグルト」も沢山あり、一般的なヨーグルトと比較して、より特別な生理機能を発揮するものもある。
■食前食後で効果に違い
     牛乳を2種類の乳酸菌(ブルガリア菌とサーモフィルス菌)で発酵させたヨーグルトには、沢山の乳酸菌体と菌が作り出した乳酸が含まれている。牛乳はいつ飲んでも良いが、ヨーグルトには食べる時期がある。よりカルシウムを多く摂りたい場合は、空腹で胃内pHが低い時が狙い目で、より多くのカルシウム分子がイオン化して吸収性が増す。
     一方、より多くの乳酸菌を摂りたい場合は、食後が良い。ビフィズス菌は特に胃酸に弱いので、胃内pHが高くなった時が狙い目だ。歳を取るにつれて牛乳を飲めなくなる「乳糖不耐症」が増えるが、ヨーグルトでは原因となる乳糖の約40%が乳酸菌で分解されている。 ヨーグルト中の菌体は、腸内の有害物質を吸着して速やかに排除するお掃除役としても、免疫機能を活性化して病気を防ぐ作用もある。また、ヨーグルト中の乳酸は、腸内pHを下げて病原菌などを排除して腸内健康を守る。
■大腸がん防ぐ数少ない食品
     食品は無限の種類があるが、大腸がんを防ぐという食品は少ない。便秘で悩んでいる方が多いと思うが、便秘はどこで起こるのだろうか? 便秘は小腸や大腸上部では起こらず、S状結腸〜直腸という限られた下部消化管で起こる。大切なことは、大腸ガンの80%以上が起こる場所と一致していること、更に潰瘍性大腸炎(UC)の初期炎症もこの場所で起こる。
     齋藤忠夫教授らは、この消化管下部に強く結合する乳酸菌やビフィズス菌を沢山見つけた。これらのプロバイオティクスを利用し、直腸等で悪玉菌の定着や腸管細胞への侵入を防ぐことで、食の欧米化により日本人にも急増している大腸ガンを予防するヨーグルトを開発しているという。
     ブルガリア地方では、1人当たり1日1Kgのヨーグルトを食べている。ブルガリアでは、便秘という病気もなく、経験もないという。ヨーグルトの整腸作用と便秘防止の威力が実証されている。ヨーグルトは大腸ガンを防ぐ数少ない食品と言えるだろう。
70歳代の体力、12年で5歳若返る 文科省調査
  http://apital.asahi.com/article/news/2013101300002.html
     朝日新聞 > apital > ニュース > 2013/10/13
 文部科学省が10月13日に発表したところに依れば、2012年5〜10月に、全国の6〜79歳の約74,000人を対象に実施し「体力・運動能力調査」において、高齢者の体力の向上ぶりが分かった。要因は、健康への意識が高まり、スポーツクラブなどで定期的に運動する人が増えた為とみられる。

 65歳以上は、調査を始めた1998年度以降、「握力」「上体起こし」「6分間歩行の距離」など殆どの項目で、記録が伸びていて、なかでも70〜74歳、75〜79歳は、男女とも全6項目の得点合計で過去最高を更新し、70〜74歳は2000年の65〜69歳、75〜79歳も2000年の70〜74歳の水準に並んだ。65〜69歳の男性の得点合計も過去最高だった。
 例えば、70〜74歳女性の「開眼片足立ち」は2000年の55秒0→70秒8へと16秒近くも伸び、2000年の65〜69歳の72.0秒に迫った。

 高齢者層は、フィットネスジムや草野球、ママさんバレーチームなどを含む「スポーツクラブ」への所属率が高く、女性では65歳以上、男性も75歳以上で40%を上回った。最も所属率が低い30代女性の2倍だ。
 スポーツクラブに所属している人の1週間の運動頻度をみると、「殆ど毎日する」という人の割合が25〜59歳は20%前後だったのに対し、65歳以上では30%を超えていたが、一方、20〜64歳の年代のうち、35〜39歳は男女とも得点合計が右肩下りだ。仕事や子育てに忙しく、運動する時間が取り難い影響と指摘されている。座った姿勢から上体を前に曲げ、柔軟性を測る「長座体前屈」は、この年代層の大半で低下傾向を示した。
 小中高校生(11、13、16歳)の運動能力は、ここ15年間で小学生男子の「立ち幅跳び」を除くすべての項目で横ばい、または向上傾向が見られる。しかし、1985年頃に比べると、中高生男子の「50メートル走」などを除き、依然として低水準だという。

2013/09/20
65歳はもう「高齢者」じゃない? 学会が定義を再検討
  http://apital.asahi.com/article/news/2013092000004.html
     朝日新聞 > apital > ニュース > 2013/09/20
 一般的に65歳以上とされる「高齢者の定義」について、日本老年医学会と日本老年学会が検証を始めた。身体能力からは75歳以上とする考え方もあり、再検討するという。年金や医療制度などの設計にも影響しかねないため、慎重に議論して欲しいものだ。

 総務省の人口推計では65〜74歳を「前期高齢者」、75歳以上を「後期高齢者」とし、高齢化率は65歳以上の割合を示す。国際比較できるよう、国連などで定められている分類だ。
 一方、近年、身体能力の高い高齢者が増えており、「前期高齢者は、高齢者と呼べない集団ではないか?」などの指摘も出ているため、老年医学会などは専門家15人による検討会を設け、高齢者の再定義ができないか、検討を始めたという。1年程かけて見解をまとめる予定とか。
 「社会的、政策的にインパクトが大きい」との意見もあり、定義変更の長所、短所も含め議論するという。

 東京都健康長寿医療センター研究所の調査では、2002年時点の65歳以上の身体能力は、日常的な歩行速度が男女共に11歳、握力で4〜10歳、10年前より若返っていた。大阪大病院老年・高血圧内科の入院患者のデータ(2012年度)でも「転倒の危険性が増すのは75歳以上」との結果が出ている。

2013/09/18
日本初上陸したスーパーフードの凄さとは
  http://news.e-expo.net/world/2013/09/post-102.html
     健康美容EXPO > 健康美容EXPOニュース > 健康食品 > 2013/09/18
 (株)アリエルトレーディング(東京都港区、空野優子社長)は、2013年10月25日よりプレミアム「スーパーフード」のリーディングカンパニーの米「Sunfood SUPERFOODS」からオーガニック美容・健康食品を発売する。新宿伊勢丹では9月から先行販売している。

 「スーパーフード」は、約30年前に米・カナダで確立された概念で、昨今のオーガニックブームと共に世界中に広がった。スーパーフードであるためには、<単体で12種類以上の有効栄養成分を含む食品であること>、特に脂質の部分で<低カロリーであること>、<食品とメディカルハーブの両方の要素があること>の3条件が必要とされる。

 アメリカでのブームを経て、日本でも食の安全への意識が高まり、有機食材に対する注目度も高まってるが、まだ認知度は低い。オーガニックへの関心が高まっているので、スーパーフードを啓蒙をしながら、広げていければと同社輸出入事業部部長の江口崇行氏は展望を話す。 日本初上陸となる「Sunfood」のスーパーフーズのライナップは、下記の13アイテム。
  •  「オーガニック アサイー パウダー」、
  •  「オーガニック マキベリー パウダー」、
  •  「オーガニック カムカム パウダー」、
  •  「オーガニック マカ パウダー」、
  •  「オーガニック レッドマカ パウダー」、
  •  「オーガニック カカオ パウダー」、
  •  「オーガニック カカオ ニブス」、
  •  「サン イズ シャイニング」、
  •  「オーガニック メスキートパウダー」、
  •  「ココナッツパームシュガー」、
  •  「オーガニック ゴジベリー」、
  •  「オーガニック ゴールデンベリー」、
  •  「ベリーアドベンチャー」
 パウダータイプは、食品にふりかけたり、スムージーに混ぜたりして摂取する。
 製品の原料は、全て有機栽培で、米USDAオーガニック認証はもちろん、日本の有機JAS認証も取得する(サンイズシャイニング除く)。更に全ての食品が、栄養価、抗酸化成分、ミネラル、ビタミン、アミノ酸、といった栄養素の含有量に厳しい基準を設定。加工の段階から、細心の注意を払い、スーパーフードとしてのクオリティをキープしているという。税込の価格は、レギュラーサイズ227gで4000円前後が主流。スモールサイズ、業務用サイズもある。

2013/09/17
抗生物質の多用で、薬物耐性菌の数・死亡者数が増加
  http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324481004579080304013994872.html?mod=WSJJP_Health_Latest_News
     ウォール・ストリート・ジャーナル > ライフ > ヘルス > 2013/09/17
 米政府が9月16日の報告書で発表したところに依れば、米国で毎年200万人以上が抗生物質に耐性を持った菌による感染症に罹り、そのうち少なくとも2万3000人が死亡しているという。この報告書は悪化する公共衛生問題に積極的な対策を打ち出すよう求めている。

 これ以外に年間約25万人がクロストリジウム・ディフィシレという細菌に感染し、このうち1万4000人が死亡しており、米疾病対策センター(CDC)は、細菌の脅威や抗菌剤に耐性を持った細菌の被害者数の概要を、初めて報告書で明らかにした。こうした耐性菌が大半の感染症を引き起こしている。
 公共衛生の専門家は、通常は無害な内臓の細菌から結核まで、それらを殺傷する目的の抗菌剤に対してダーウィンが自然淘汰と呼んだ適者生存の闘いに勝ち残る細菌の数が増加していることに警鐘を鳴らしている。 淋病のほか、医療施設での感染拡大が認められた「スーパーバグ(超強力な細菌)」など一部の細菌は、それを殺傷する抗菌剤のほぼ全てに耐性を持っている。

 この報告書は、過剰投与などを含め、抗菌剤への耐性が高まった理由を単刀直入に「ヒトにおける抗菌剤の使用の最大半分、動物における使用の大半がそれぞれ不必要・不適切で、万人の安全を危うくしている」と指摘している。
 細菌は抗菌剤による殺傷をかわし迅速に進化している。抗菌剤の多用はさらに薬物耐性を持つ細菌が増えることにつながる。そうした細菌は不潔な手や医療器具を通じて、或いは空気中で運ばれ、病院内や地域社会で容易に蔓延する。報告書の推定では、(そうした耐性菌の感染)治療には余剰な直接医療費として年200億ドルの費用が掛かる。
 CDCは、抗菌剤の一層思慮深い使用、耐性菌の追跡調査の改善、新薬の開発、耐性菌を迅速に検出する新たな検査を求めている。

 報告書に依れば、米国でヒトより動物に投与される抗菌剤が増えており、ヒトが食物から薬物耐性菌に感染する可能性がある。成長を促す目的での食料生産動物への抗菌剤投与は「段階的に廃止」されるべきだという。
 CDCは脅威の度合いに基づき、18の薬物耐性菌・真菌をランク付けした。3菌は「緊急」にランクされ、治療選択肢がほとんどなく広範囲にまん延する恐れがあることを意味する。この中には生命を脅かすクロストリジウム・ディフィシレが含まれ、抗生物質を最近投与され医学的処置を受けた人のほとんどがこの菌に感染する。同菌による死亡者数は2000〜07年に5倍以上増加している。

▼原題:Antibiotics Losing Battle Against Bugs: Report

2013/09/16
65歳以上、総人口の25% 80歳以上は930万人
  http://apital.asahi.com/article/news/2013091600001.html
     朝日新聞 > apital > ニュース > 2013/09/16
 総務省が「敬老の日」に合わせて行った人口推計で、65歳以上の高齢者人口が2013.9月15日時点で3186万人となり、総人口に占める割合が初めて25%に達したことが分かった。第1次ベビーブームに当たる1948年生まれの人が65歳になったのが要因。

 男女別では、男性が1369万人、女性が1818万人。年齢別では70歳以上が2317万人、75歳以上が1560万人、80歳以上が930万人だった。
 国立社会保障・人口問題研究所の推計では、高齢者の割合は2035年に33.4%となり、総人口の1/3が高齢者になる見込みだ。

2013/09/13
100歳以上、5万4千人 最多更新中 88%は女性
  http://apital.asahi.com/article/news/2013091300012.html
     朝日新聞 > apital > ニュース > 2013/09/13
 厚生労働省が9月13日に発表した所によれば、2013年9月15日時点で年齢が100歳以上の人が、54,397人になる見通しとなった。医療や介護の充実などを背景に、100歳以上の人は統計を取り始めた1963年以降、ほぼ毎年増加して、昨年より3,021人多く、過去最多を43年連続で更新する。このうち約88%を女性が占めている。

 人口10万人当たりで最も多い都道府県は、島根県(82.46人)。高知県(78.59人)、山口県(71.70人)が続き、最少は埼玉県(24.08人)。愛知県は27.66人、岐阜県は38.43人、三重県は41.47人。

 国内の最高齢者は、115歳の大阪市の大川ミサヲさんで、特別養護老人ホームに入所し、車いすで散歩するなどして暮らしている。男性の最高齢者は110歳のさいたま市の百井盛(さかり)さん。また、今年度中に100歳を迎える人は28,169人で、昨年より2,346人増えた。

2013/09/03
果物を食べて動脈瘤リスクを下げる
  http://news.e-expo.net/world/2013/09/post-102.html
     健康美容EXPO > 健康美容EXPOニュース > 海外ニュース:TOP > 研究発表 > 2013/09/03
 スウェーデン、カロリンスカ環境医学研究所(ストックホルム)栄養疫学部門博士課程のOtto Stackelberg氏らが、「Circulation」8月20日号に発表したところに依れば、果物を多く食べると、腹部大動脈瘤リスクが低減する可能性があるという。

 Stackelberg氏らは、スウェーデンの46〜84歳の8万人超のデータを分析。13年間の追跡期間中、1,086例に腹部大動脈瘤が認められ、うち222例が破裂した。果物(ジュースは含まない)を1日2人前以上食べていた被験者では、1日1人前未満しか食べていなかった被験者に比べて、同疾患のリスクが25%、破裂リスクが43%低かった。果物を1日2人前食べていた被験者ではまったく食べていなかった被験者に比べて同疾患のリスクが31%、破裂リスクが39%低かったという。

 研究者らは、果物に含まれる高レベルの抗酸化物質によって炎症が減少し、腹部大動脈瘤を予防する可能性があるとみているが、抗酸化物質を豊富に含む野菜を大量に食べても、腹部大動脈リスクは低減しなかったのは、「野菜には果物に含まれる一部の抗酸化物質が含まれていないためだが、野菜が健康にとって重要なことに変わりはなく、果物や野菜の摂取が、心血管疾患・2型糖尿病・高血圧・がんのリスクを低減する可能性を示した研究もある。
 今回の研究は、果物を多く食べると動脈瘤リスクが低減することを示したが、因果関係を立証するものではない。(HealthDay News 8月19日)

▼原題は、「Fruit-Rich Diet Might Lower Aneurysm Risk

2013/08/27
若く見られる人ほど身体機能も高く肌も美しい - ポーラ化成が確認
  http://news.mynavi.jp/news/2013/08/27/094/index.html
     マイナビニュース > 開発・SE > サイエンス 2013/08/27 
 ポーラ化成工業が8月26日発表した所によれば、実年齢と比較して若く見られる人は、老けて見える人と比較して身体機能が高い状態に保たれているという。
 尚、この成果の詳細は、2013年11月9日〜10日に東京にて開催される「第20回 日本未病システム学会学術総会」にて発表される予定という。

 一般的に身体機能は加齢と共に低下していくが、同じ年齢でも身体機能には個人差があり、年齢相応に機能が低下する人がいる一方で、年齢を重ねても高い機能を維持している人もいることは良く知られている。
 研究グループは、実年齢よりも高い身体機能を維持している人は、見た目も若々しく保たれているのではないかと考え、45歳〜55歳までの健康な「女性」を対象に、身体機能と見た目の関連性についての調査を行った。

 試験方法は、対象22名の身体機能として、下記の項目の測定を実施した。
 ・「血管状態・血液流動性(加速度脈波、静脈血流動性、爪上皮毛細血管状態)」
 ・「血中ホルモン濃度(エストラジオール、DHEA-S、IGF-1)」
 ・「 血中酸化LDL 濃度」、「免疫力(T細胞数、唾液中IgA 分泌量)」
 ・「自律神経活動度」
 ・「安静時代謝量」
 ・「集中力(集中力判定テスト:Stroop Color Word Test)」

 一方、「見た目」については、被験者の素顔の全顔写真を撮影し、その写真を被験者と同年代(40〜60歳)の一般女性18名に見せ、その顔が何歳に見えるのかを聞き取りし、その平均年齢を各被験者の「見た目」年齢として、その関連系について検討した結果、実年齢より「見た目年齢」が3歳以上若かった5名と、3歳以上老けている5名の平均値を比較したところ、3歳以上若い人では血管の状態が良く、形状が太く、はっきり見えたほか、動脈硬化などの血管障害を引き起こす血中酸化LDLが有意に低いことが判明したという。

 更に、実年齢よりも8歳若く見られた人の身体機能を、4歳老けて見られた人と比較したところ、先述の結果に加えて安静時代謝量、集中力、口腔内免疫の各指標が良好な値を示し、並びに肌状態についても、実年齢より8歳若く見られた人の角層細胞は保水能力、保護力ともに高く、同年代と比較してシワが出来にくいことが確認されたという。

 これらの結果を受け、日常生活の中で食事内容や生活習慣を整えて体内を健全な状態に保つことは、肌の美しさ、若々しさを維持するためには重要な要素であることが示唆されたことから、そうした体の内側からのケアを実践していくことで、年齢を重ねても美しさを保つことに繋がると考えられると、研究グループはコメントしている。

2013/08/26
コーヒー1日4杯以上、死亡リスク高め 米研究チーム
  http://apital.asahi.com/article/news/2013082600001.html
     朝日新聞 > apital > ニュース > 2013/08/26
 米サウスカロライナ大などが米医学誌に発表したところに依れば、毎日4杯以上のコーヒーを飲む55歳未満の人は、飲まない人に比べ、死亡率が高いとする疫学調査結果を発表した。
 研究チームが、米国の約44,000人にコーヒーを飲む習慣を書面で尋ね、その後17年ほど死亡記録などを調べた結果、55歳未満に限ると週に28杯以上コーヒーを飲む人の死亡率は、男性では1.5倍、女性は2.1倍になっていた。55歳以上では変化はなかったというもの。但し、今回の研究では、飲用習慣が変わる可能性や、煎れ方によって成分に影響が出る可能性などは考慮されていない。

 世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関は1991年、膀胱がんについてコーヒーを「発がん性の可能性がある」物質に分類。含まれるカフェインが心臓に負担をかけるとの見方もある。只今回の研究では全死亡率だけでなく、循環器病による死亡率も調べたが変化はなかったという。

 一方で、米国立保健研究所(NIH)などは昨年、50〜71歳の男女40万人対象の疫学調査で、コーヒーを1日3杯以上飲む人の死亡率が1割ほど低いとの結果を発表している。また含まれる抗酸化物質が健康に良いとする研究もあり、コーヒーは世界で最もよく飲まれている飲み物の一つだが、健康影響はよくわかっていない。
 コーヒーの功罪に結論が出るには、まだ時間がかかりそうだ。

   全日本コーヒー協会によると、日本人はコーヒーを週平均10.7杯(1日1.5杯程度)飲んでいる。

2013/08/16
生野菜+適度な運動=気管支ぜんそく緩和?
  http://apital.asahi.com/article/news/2013081600001.html
     朝日新聞 > apital > ニュース > 2013/08/16
 国立国際医療研究センター呼吸器内科の飯倉元保医師らが、2009年の1年間に同センターへ通院した気管支ぜんそくの患者437人(平均64歳)を調査した結果、適度な運動と生野菜を食べる習慣のある人は「症状が軽い」との調査結果を纏め、米科学誌プロスワン電子版に発表した。

 調査は、発作の頻度や自分でぜんそくをコントロールできているかなどの評価と、喫煙や運動、食事などの生活習慣について尋ねたもので、症状が軽い患者が多かったのは、65歳未満で、週に生野菜を片手に5杯盛る量以上を食べ、週に1時間以上の歩行運動をしていたケースだったという。
 医師らは、野菜の栄養成分や運動による筋力の維持が、何らかの効果を与えている可能性があると分析している。

2013/08/02
東京工科大学、ヒトの腸内細菌が鉄分の吸収を助ける働きを持っていることを解明
  http://news.mynavi.jp/news/2013/08/02/133/index.html
     マイナビニュース > 開発・SE > サイエンス 2013/08/02 
 東京工科大学(TUT)応用生物学部の斉木博教授らの研究チームが、ヒトの腸内細菌が鉄分の吸収を助ける働きを持っていることを明らかにしたと、8月1日に発表した。研究の詳細な内容は、2013年3月に「日本農芸化学会」において発表されている。

 鉄分は生物にとって必須の元素だが、自然界では3価の鉄として存在しており、水にはほとんど溶けないため、生物と折り合いがよくない。自然界では微生物が2価の鉄に還元することで水に溶けるようになり、植物等はこれによって生育に必要な鉄分を調達していることが判ってきている。

 食物中には、水に溶け吸収され易いタンパク質に結合した形で鉄分が含まれているが、消化の過程で遊離し、再び3価の鉄となる。人間の腸には、これを2価の鉄に還元して吸収する機構が備わっていると考えられている。
 マウスを使った実験では、3価の鉄を還元する機構を遺伝的に失くしても生育に影響が出ないことが判っていた。つまり哺乳類は、自身が3価の鉄を還元する以外にも鉄分を吸収する機構を持っていると考えられる。  今回、腸内細菌の鉄還元の能力が調査されて、小腸内に存在する4種の腸内細菌について、鉄の還元能力が調べられた結果、大腸菌・酪酸菌・乳酸菌・ビフィズス菌のいずれにおいても、腸内の酸素の無い条件で、3価の鉄を還元し2価の鉄とし、微生物の増殖が促進されることが判明した。

 腸内細菌は、哺乳類の腸内の環境を一定に保ち、腸における消化吸収を助けているが、今回の研究により鉄分の吸収にも一役かっていることが新たに判明した。

2013/08/01
全国一のご長寿はどこ? 市区町村別の平均寿命公表
  http://apital.asahi.com/article/news/2013080100001.html
     朝日新聞 > apital > ニュース > 2013/08/01
 厚生労働省は国勢調査に基づき「市区町村別生命表」を5年毎に纏めており、7月31日に2010年の市区町村別の平均寿命を公表したところに依れば、全国で最も長寿だった地域は、男性が長野県松川村(82.2歳)、女性は沖縄県北中城村(きたなかぐすくそん、89.0歳)で、最も短かったのは男女とも大阪市西成区で、男性は72.4歳、女性は83.8歳だった。全国の平均寿命は男性が79.6歳、女性は86.4歳だった。

 今回のデータは厚労省のホームページ(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/ckts10/index.html)で確認できる。

 
■平均寿命の上位5市町村
男性1長野県松川村82.2歳
2川崎市宮前区82.1歳
3横浜市都筑区82.1歳
4長野県塩尻市82.0歳
5沖縄県南風原町81.9歳
女性1沖縄県北中城村89.0歳
2島根県吉賀町88.4歳
3北海道壮瞥町88.4歳
4熊本県菊陽町88.3歳
5福岡県太宰府町88.3歳
 
■平均寿命の下位5市町村
男性1大阪市西成区72.4歳
2高知県土佐清水市75.6歳
3大阪市浪速区75.9歳
4青森市76.5歳
5青森県東通村76.5歳
女性1大阪市西成区83.8歳
2和歌山県御坊市84.0歳
3青森県階上町84.2歳
4大阪市東淀川区84.3歳
5青森県大間町84.4歳


2013/07/31
腸の冷えは万病の元? 腸内環境を整えるには
  http://www.j-cast.com/mono/bookwatch/2013/07/31180527.html
     J-CASTモノウォッチ > BOOKウォッチ > 2013/07/31
 “第二の脳”といわれる「腸」、神経伝達物質であるセロトニンの大半は腸の中にいる腸内細菌が作っていることが分かってきた。腸内環境の良し悪しは、美容や健康にも大きな影響を及ぼすとか。

 「長寿の人はみんな腸が元気。逆に腸に不調をきたす人は長生きできません」と云うのは、医学博士の松生恒夫さん。松生さんに依れば、人間の免疫システムの約60%は腸に集まっていて、腸が健康でないと、病気になり易くなったり、老化が進み易くなったりするという。では、どうすれば腸を健康に保つことができるのかは、松生さんの新刊『長生きしたけりゃ、腸は冷やすな』(主婦の友社/刊)から、腸内環境を整えるのに効果的な食事や生活習慣についての紹介記事です。

■“腸の冷え”にはカレーが有効
     「お腹が冷えた」と感じる、この“冷え”は東洋医学での概念で、西洋医学では「循環不良」「代謝の低下で起こる血行不良」。便秘や下痢などの身体の不調を招くだけでなく、腸の免疫力を弱らせるなど、まさに万病の元ともいえるものだ。
     この“冷え”は食事によって体を温めるという方法で対策が可能。腸を温めて働きを活性化させる代表メニューが「カレー」。例えば、スパイスの一つであるターメリックは、日本では「ウコン」として親しまれており、生活習慣病の改善に効果があり、他にもシナモンやジンジャー、クミンなど、様々なスパイスが豊富に使われているカレーは、体の保温力に優れているが、市販のカレールーはスパイスの量が少なく、調味によってカレーの味に仕上げられているので、健康を考える場合はスパイスから手作りしたほうが良い。
■健康効果に優れた油、エキストラ・バージン・オリーブオイル
     日本は世界に誇る長寿国だが、他に長寿の人が多いのが、サンマリノや地中海沿岸の国々。この地域では、がんによる死亡者が少ないことで知られている。
     その長寿の秘密は、オレイン酸の宝庫であるエキストラ・バージン・オリーブオイルにあると松生さんは云う。オリーブオイルには、高脂血症の改善やアンチエイジングに欠かせない抗酸化成分が4つ(ポリフェノール・ビタミンE・葉緑素・オレイン酸)が含まれているほか、カルシウムの吸収を助けたり、ピロリ菌を抑制するなど、その働きは枚挙にいとまがなく、更に、オリーブオイルを一時的に多量摂取した場合、短時間では小腸で吸収され難いので、この「吸収され難さ」が腸内のすべりをよくし、便秘解消に良い効果を与える。
■寝る直前の食事は厳禁
     夜型の生活を送ると、夕食の時間も遅くなり、食べてすぐに寝るという生活習慣となるが、その生活習慣は、十二指腸から「モチリン」というホルモンを十分に分泌させなくなり、冷えや肥満、腹部膨張感や便秘の元になる。
     この「モチリン」というホルモンは、寝ている間に消化管の内部をきれいに掃除し、朝の食事や排便に備えてくれるが、空腹でなければ十分に分泌されないという特性を持っている。
     そして、掃除が不十分だと、腸内の便や老廃物が完全に排泄されず残ってしまい、老廃物が腸内で腐敗し、腸の環境が悪化してしまうという悪循環に陥る。それを防ぐためにも、就寝1〜2時間前にはリラックスし、深く睡眠できる環境を整えよう。

2013/07/29
「トマトを超える」真っ赤なニンジン 機能性野菜ブーム
  http://apital.asahi.com/article/news/2013073000001.html
     朝日新聞 > apital > ニュース > 2013/07/29
ニンジン「京くれない」 ミニトマト「オレンジ千果」  真っ赤なニンジン「京くれない」はリコピンがトマトの2倍、オレンジ色のミニトマト「オレンジ千果(ちか)」はカロテンがニンジン並みというような、単なる変わり種では無く元来の栄養分もきちんと持っている「機能性野菜」をタキイ種苗(京都市)が発売した。

 国民の生活習慣病が増える一方、野菜を摂る量が少ないことが指摘されており、種苗各社は食べ易く栄養価が高かい機能性野菜の開発に力を入れ始めている。

 「タキイ種苗」は、苦味が少なく甘みが強い「こどもピーマン」など12品種を扱っている。「サカタのタネ」も、リコピンが従来の2倍あるミニトマト「アイコ」や、ビタミンCがピーマンの2倍強のパプリカ「セニョリータ」を販売している。
 発売された「京くれない」の一般向け希望小売価格は、税込み735円(350粒)。「オレンジ千果」は、同577円(18粒)。


2013/07/25
日本人女性の寿命、再び世界一に 平均86.41歳
  http://apital.asahi.com/article/news/2013072600001.html
     朝日新聞 > apital > ニュース > 2013/07/25
 
■平均寿命の上位5ヶ国・地域
男性アイスランド80.8歳
2香港80.6歳
3スイス80.3歳
4イスラエル80.0歳
5日本79.94歳
女性1日本86.41歳
2香港86.3歳
3スペイン84.97歳
4フランス84.8歳
5スイス84.7歳
 厚生労働省が7月25日に発表した「簡易生命表」に依れば、日本人女性の2012年の平均寿命が、再び長寿世界一になった。平均寿命は86.41歳で、前年を0.51歳上回った。男性も前年より0.50歳延び、79.94歳で過去最高になった。

 平均寿命は、0歳の平均余命を指す。平均寿命は、男女とも戦後直後の1947年は50歳代だった。その後、徐々に延び、女性は84年には80歳を、02年には85歳を超え、2010年までは26年連続で長寿世界一だったが、11年の平均寿命は東日本大震災の影響で男女とも短くなり、女性は27年ぶりに長寿世界一の座を明け渡していた。
 海外の国・地域のデータと比べると、日本人女性は11年に1位だった香港を抜き、10年以来の世界一に。日本人男性も前年の8位→5位になった。男性の1位はアイスランド(80.8歳)。
 がん・心疾患・脳血管疾患で亡くなる確率は、男性で53.04%、女性は49.32%で、男性は前年より上昇した。これらの疾患による死亡が仮にゼロになった場合、平均寿命は男性で7.37歳、女性で6.17歳延びる計算だという。


2013/07/19
乳酸菌の継続摂取により乳がんの発症リスクは低減できる - ヤクルトが確認
  http://news.mynavi.jp/news/2013/07/19/019/index.html
     マイナビニュース > 開発・SE > サイエンス 2013/07/19 
 ヤクルトが7月18日に発表したところに依れば、乳酸菌摂取と乳がん発症との関連を検討する目的で実施した疫学研究の結果、子どもの頃も含めた過去の食習慣で乳酸菌「ラクトバチルス カゼイ シロタ株(L.カゼイ・シロタ株)」を習慣的に摂ってきた人は、そうでない人に比べて乳がん発症リスクが低いことを確認したという。
 この成果は、パブリックヘルスリサーチセンターのがん臨床研究支援事業の一環として実施された研究者主導・疫学研究「乳酸菌摂取と乳がんの関連を検討するケース・コントロール研究」(研究代表者は京都大学医学部付属病院乳腺外科の戸井雅和 教授、統計解析責任者は東京大学大学院医学系研究科健康科学看護学専攻の大橋靖雄 教授)によるもので、詳細は科学雑誌「Current Nutrition and Food Science」に掲載された。

 乳がんは日本人女性が罹るガンの1位となっており、今後も罹患者数、死亡者数ともに増え続けることが予想されている。その増加の要因は、女性ホルモンの分泌が盛んな時期の長さに影響を受けることが知られているが、生活習慣、特に食習慣の関わりも大きいことが示唆されており、これまでの研究から、乳がん発症を抑制する食品因子として大豆イソフラボンが報告されているほか、プロバイオティクスのガン予防効果について関心が持たれるようになってきている。

 今回、ケースコントロール研究として、乳がん罹患者(ケース群)と非罹患者(コントロール群)との間で過去の生活習慣を調べ、L.カゼイ・シロタ株および大豆イソフラボンの摂取と乳がん発症の関連性を調査した。
 ケース群として国内14の病院から選定した40〜55歳の女性の初期乳がん患者(術後1年以内)306名、コントロール群として非罹患者662名(ケース群1名に対して年齢および居住地域が似通った人2名)を選定し、面接調査を実施し、10〜12歳、20歳、10〜15年前におけるそれぞれのL.カゼイ・シロタ株および大豆イソフラボンを含む飲食物の摂取状況を聞き、これら因子と乳がん発症リスクとの相関性を調べた結果、L.カゼイ・シロタ株の摂取頻度を週4回以上と週4回未満で比較した場合、週4回未満の乳がん発症リスクを1とすると、週4回以上のオッズ比は0.65となり、L.カゼイ・ シロタ株の摂取頻度が高いほど、乳がん発症のリスクが低減することが示されたというもの。

2013/07/18
コエンザイムQ10の摂取が慢性疲労症候群を改善させる - カネカなどが確認
  http://news.mynavi.jp/news/2013/07/18/114/index.html
     マイナビニュース > 開発・SE > サイエンス 2013/07/18 
 カネカが7月18日に発表したところに依れば、還元型コエンザイムQ10(還元型CoQ10)に、原因不明の疲労や倦怠感等の症状が長期に続く慢性疲労症候群患者に対して症状の改善効果があることを確認したという。この成果は、同社ならびに大阪市立大学医学研究科の渡辺恭良 特任教授(理化学研究所ライフサイエンス技術基盤研究センター センター長兼務)らによるもので、詳細は6月7日〜8日に開催された「第9回日本疲労学会総会」で発表された。

 今回の試験は、還元型CoQ10のカプセルと外見上見分けのつかないプラセボ(偽薬)カプセルを用いて、医師ならびに患者にはどちらのカプセルを摂取しているのかわからないダブルブラインド試験として実施された。
 対象者は慢性疲労症候群患者31名(還元型CoQ10群17名、プラセボ群14名)で、還元型CoQ10還元型(150mg/日)を3カ月間投与し、投与前と投与終了時の変化を疲労・睡眠・うつ症状に関する自覚的症状の得点・酸化ストレス・抗酸化力、計算課題により評価した。

 この結果、還元型CoQ10の血中濃度は有意に増加し、単純計算課題の回答数・正答数の有意な上昇(作業効率の改善)、中途覚醒回数の有意な減少(睡眠の改善)が認められたほか、指先の心拍変動を測定する加速度脈波による評価においても自律神経機能の低下の抑制が認められたという。研究者らは、今回の試験結果から還元型CoQ10による慢性疲労症候群の改善効果が確かなものであるとコメントしている。

2013/07/12
薬が効かない新たな「殺人菌」 国境越えた医療で拡散
  http://apital.asahi.com/article/news/2013071200003.html
     朝日新聞 > apital > ニュース > 2013/07/12
 抗菌薬の「切り札」、「カルバペネム」を分解する新たな耐性菌が、世界各地で急速に広がっているという。多種類の菌を行き来する五つの遺伝子が元凶だ。このほど日本で初報告された新型耐性遺伝子OXA48を持つ肺炎桿菌は、新耐性菌の代表であり、その現状と対策は・・・。

■国境越えた医療で拡散
     CREとは、米国で急速に広がる新型多剤耐性菌「カルバペネム耐性腸内細菌科の菌」という意味の英語の頭文字。殆ど全ての抗菌薬が効かない。
     CREが世界的に広がる背景には、外国で手術などを受ける医療ツアーの普及がある。英の感染研は、英国内のCRE患者の多くは、インドやパキスタンで手術を受けた人や、その人と接触した人だと発表している。
     医療ツアーがまだ一般的でない日本は、先進国でほぼ唯一の「CRE低汚染国」だが、海外で入院して帰国した人から見つかる例が増え始めている。昨年5月、80歳代の男性がエジプト観光中に高熱を出した。現地の病院に入院し、数日後に国立国際医療研究センター(東京都新宿区)に転院。この時の検便からCREが見つかった。

■恐ろしさ、3つの理由 CREの恐ろしさには、三つの理由がある。

 【理由1】遺伝子が五つ
     カルバペネム分解遺伝子は、少なくとも5種類見つかっていて、腸内細菌がそのどれかを持つとCREになるが、特徴が違う。種類が多いので検出が難しく、見落とし易い。
 【理由2】強力な増殖力
     CREは、驚異的な増え方をする。その秘密はリング状の細胞内物質「プラスミド」にあり、プラスミドは、自分の複製を作り他の菌に渡す。5種類の耐性遺伝子はこの物質に潜んでいて、プラスミドが複製・伝達されるたび耐性遺伝子も複製・伝達され、周囲の菌をCREに変えていき、分裂とプラスミド伝達の相乗効果で、爆発的に増殖する。
 【理由3】腸内潜伏
     CREに変化するのは、腸内に常在している平凡な大腸菌や肺炎桿菌で、腸以外の臓器に移動すると、膀胱炎や肺炎などを起こすが、普段はおとなしい。
     CRE遺伝子の一つ、OXA48を持つ肺炎桿菌を昨年に日本で初めて見つけた千葉県船橋市立医療センター微生物検査室の長野則之主任に依れば「自分の腸内細菌がCREに変わっても、健康な時なら気付かない」という。だが、いったん抗菌薬を使うと状況は一変し、腸内にいる「薬が効く」菌は死んでいき、CREが蔓延し、肺炎や敗血症を引き起こし、便を介して他人にうつる。仏では3年前にCREの院内感染が起き、5/7人が死亡した。
■封じ込めには基本の徹底
     現在、CREに効く薬はなく、新規抗菌薬の開発も滞っている。
     東邦大の舘田一博教授(感染症学)は、産官学が力を合わせて新薬開発を急がなくては、ペニシリン発見以前の暗黒時代に戻り兼ねないと危機感を示す。
     米政府は一昨年、新規抗菌薬には特許延長や優先審査など優遇するという創薬を促す新法を作った。
     新薬が登場するまでに出来ることは何か。 幸い、日本ではまだCRE汚染は広がっていない。専門家は、監視・院内感染予防策や検出技術の向上・抗菌薬の適正使用といった基本を徹底すれば、封じ込めは可能と口をそろえる。


2013/07/03
「レスベラトロール食品」規格基準の公示/財団法人日本健康・栄養食品協会
  http://news.e-expo.net/news/2013/07/post-100.html
     健康美容EXPO > 健康美容EXPOニュース > その他 > 2013/07/03
 団法人日本健康・栄養食品協会は、2013年7月3日(水)付で「レスベラトロール食品」規格基準を公示した。

 同日から認定健康食品(JHFA)マークの表示許可申請の受付を開始し、認定健康食品(JHFA)マークに係る規格基準はこれで64食品群になる。

-------------------------------------------------------
■名称の種類:レスベラトロール含有食品

≪製品規格≫:
■含有量
     ブドウ、リンゴンベリー、又はメリンジョ由来のレスベラトロール(レスベラトロール含有食品)
     各由来レスベラトロールの試験方法により定量する時、表示以上
     ゼラチン等の被包材比率:全重量の50%未満
■安全・衛生基準
  • イタドリ由来のレスベラトロール(エモジン)を検出しない
  • 残留溶媒          エタノール以外不検出
  • 水分(乾燥減量)固形状の製品に限る   8%以下
  • 有害汚染物質等
      ヒ素(As)          2ppm以下
      重金属(Pbとして)     20ppm以下
  • 一般細菌数         3×103個/g以下
  • 大腸菌群          陰性
  • 水分(乾燥減量)      8%以下
  • その他 崩壊性       2液を用いて60分以内
■1日摂取目安量
     ブドウ由来の総レスベラトロール類、リンゴンベリー由来のレスベラトロール 又はメリンジョ由来の総レスベラトロール類として 2〜100r
     レスベラトロールは、さまざまな植物等に含まれているポリフェノールである。また、スチルベン骨格を有するのでスチルベン誘導体の一種でもある。メタノール、エタノール、アセトンなどの有機溶媒に可溶で水に難溶である。
     ここで云うレスベラトールとは、ブドウ、リンゴンベリー、メリンジョなどに含まれるトランス‐レスベラトロールおよびその二量体等の重合体、もしくはそれらの配糖体を含むスチルベノイドポリフェノールの総称とした。
-------------------------------------------------------
▼「レスベラトロール食品」規格基準の「概要
森下仁丹、ザクロエキスが持つ抗糖化/長寿遺伝子活性化作用成分を同定
  http://news.mynavi.jp/news/2013/07/03/079/index.html
     マイナビニュース > 開発・SE > サイエンス 2013/07/03 
 森下仁丹が7月3日に発表したところに依れば、同社と岡山大学の伊東秀之 准教授、九州大学の片倉喜範 准教授らによって、独自の機能性食品素材である「ザクロエキス」が有する「抗糖化作用」や「長寿遺伝子活性化作用」に関する研究において、それぞれの作用を示す成分を新たに同定・発見し、詳細を「第13回 日本抗加齢医学会総会」にて発表した。

 今回の研究は、岡山大学との共同研究から、ザクロ果汁から糖分を除去し、ポリフェノール成分を濃縮して作製したザクロエキスにおいて、タンパク質とブドウ糖による糖化反応の結果作られる最終糖化産物(AGEs)の生成を強力に抑制することを確認。この活性成分の調査を行ったところ、ザクロ特有のポリフェノール成分(プニカリン、プニカラジン)に加え、エラジタンニンという種類のポリフェノールがいくつも連なった成分(ポメグラニインA、ポメグラニインB)の抗糖化活性も強いことを発見したという。
 一方、九州大学との長寿遺伝子活性化作用に関連した研究では、ザクロエキスやその含有成分をヒトの腸管を模した細胞に作用させたとき、細胞中の長寿遺伝子(SIRT1)がどのように変化するかの調査を実施した結果、ザクロエキスに含まれるプニカリン、プニカラジンが、SIRT1遺伝子の増強効果を示すことを確認したほか、これらの成分を作用させた細胞中のSIRT1遺伝子の量が増えていること、その活性の強さが長寿遺伝子活性化成分として知られるレスベラトロールと同等以上であることを確認したという。


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