歌合戦:戯言「第68回(2017年)観覧記」


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第68回(2017年)雑記はこちら。

ことの始まり

 私と同じく歌合戦好きな方から「観覧はがき出したら当たったので、よかったら行きませんか?」とお誘いがあり、15年ぶりに歌合戦をNHKホールで見ることになりました。

注意

 このページに書かれていることは、2017年(平成29年)12月31日に私が感じたことで、とても主観的です。 後から録画したものを再生して確認、なんてこともできないので、現実と異なる記述もあると思います。 人間の記憶なんて、自分の都合のよいように書き換えられていくものです。
 あくまで一人の回想録として読んでいただけたらと思います。

座席決定までの道のり

列に並べるのは観覧する人がそろってから
 転売や同伴者(2017年は1枚の観覧はがきで2人まで観覧できました)の交代を避けるためか、座席引き換えの列に並べるのは観覧する人がそろってから、と観覧当選のお知らせには書かれていました。 実際、「もう1人はあとから来ます」と係の人に言って、「2人そろってから列に並んでいただくことになっております」と言われていた方もいらっしゃいました。
 遠方から当日やってきたり、仕事など用事を済ませてから遅れて来る家族や知り合いを待ってから並ぶと、列のだいぶ後ろの方になってしまいます。 それで不利にならないためか、次に書くことで緩和されるようになっています。

早く列に並んでも、前の席とは限らない
 これは観覧当選のお知らせに書かれていたり、NHKも時々言っていますのでご存じの方も多いでしょうが、「一般観覧者の」観覧席は抽選で決まります。 2017年は早めにチケット交換の列に並んだ方が整列担当のNHKの方に質問をしていて、「今年は1階は一般観覧者用の席は1割くらいしかありません」と言われていました。
 残りの9割は誰のための席なんだよ! いわゆる「関係者席」だらけなのかよ! と思ったら、ステージを前の方に拡張していました。 それでつぶれるのも5列分くらいかと思いますけど。
 私も誘ってくれた方と12時30分くらいから並びましたけど、結局割り当てられたのは3階の7列目。 3階席はステージがぎりぎり見えるくらいなので、審査員席や前方に拡張されたステージは、身を乗り出さないと見えません。 ステージに上るための階段は全く見えず、審査員席も端の方になると見えません。 もちろん、人の見分けなんてできません。 ステージの上の方にあるスクリーンに映し出される画面(テレビで使われる映像とほぼ同じものが映し出されます)だけが頼りです。
 前回は19時30分開演で、19時過ぎに到着したくらいなので、3階席の後方でも仕方ないと諦めましたが、なんかやりきれないです。
 誘ってくれた人、私の日頃の行いが悪くて申し訳ない…。
 一方、15時頃NHKに着いて、1階前方の席が割り当てられた方もいたようで、無理せず15時までに着くようにすればよいのですかね。

椅子、防寒具、間食をお忘れなく
 2017年の大晦日の東京は寒かったです。 雨が降るときもありました。 そこで15時のチケット交換開始まで待ったわけです。 早めに着いた人は雨をしのげるところで待てますが、風は容赦なく吹き付けます。 そして15時までは長い。 12時30分から並んだ私は2時間30分待ったわけですが、早い人は9時くらいから並んでいたらしいです。 小さなパイプ椅子持ち込み、防寒対策もばっちりです。 お昼をまたいで待つ人は昼ごはんも用意していました。
 NHKホール内には危険物は持ち込めませんが、当選はがきとチケットを交換してから開場時間までは自由行動なので、家に帰ったり、コインロッカーに預けたり(渋谷駅は満杯かもしれないので、山手線の近辺の駅や、駅から少し離れたところにあるコインロッカーを探すことになるかもしれません)、遠方から来られた方はホテルにチェックインして不要な荷物を置く時間はあります。
 こういうとき、困ることの一つがトイレですが、NHKは当選はがきとチケットを交換するふれあいホールの地下にあるトイレを開放しており、女性トイレに行列ができている、という感じでもありませんでした。

2017年の替え玉対策?
 2015年の歌合戦を観覧した人の情報では、当選はがきと座席番号が書かれたチケットを交換するために並ぶ人は当選した本人だけ、そしてチケットを渡された後には特段なにもなかったので、NHKホール周辺で「同伴させてください」と書かれた人と何らかの交渉をして一緒にホールに入ったり、当選者本人も入れ替われそうな気がしました。
 今回は写真入り身分証明書か、写真がなければ指定された身分証明書を2通持参して、申し込んだ人本人か確認します。 同伴の人は証明書の類は不要です。 チケットを渡された後、簡単には取れない専用のストラップを左手首につけられ、目では見えない特殊なインキを使ったスタンプを左手の甲に押されます。 最後に、別の人が特殊なライトでスタンプがちゃんと見えるか確認します。
 これにより、あとから本当に観覧する人と入れ替わることは難しくなります。 急きょ2人で観覧することに変更する場合は、再度列に並んで当選した人の本人確認からやり直しです。

1枚から7500枚まで
 番組開始前、総合司会の桑子真帆アナウンサーが観客に対して、観覧希望はがきを何枚出して当たったかを尋ねていました。 確率の話なので、当然1枚だけ出して当たったという方も結構いらっしゃる一方、最高は7,500枚ということでした。 この年の倍率は762倍だったと桑子真帆アナウンサーが話していましたので、7,500枚は明らかに出しすぎなのですが、倍率は事前にはわかりませんし、倍率と同じ枚数はがきを出したから、確実に当たるわけでもないので、絶対に当てたかったのでしょう。

トイレへ行くときは
 15年前は「ニュースの時間はトイレが大変混みあいます。 また、後半の冒頭は驚く演出を用意していますので(後半のトップバッターは氷川きよしでした)、本番前にトイレは済ませておいてください」と言われました。
 今回は「本番中にトイレに行く場合は、身をかがめてトイレへ行ってください」という事前説明に変わっていました。 やっぱり、トイレなしで5時間はきついよね(テレビ放送は19時15分からですが、NHKホールでは事前説明があるので18時45分までに席に着くよう言われます)。
 でも、本番中は当然ながら客席は真っ暗です。 通路にガイド用用の小さなライトがついているくらいです。 そして、トイレに行くのは高齢者が多いです。 目が悪く、足腰の弱い方もいらっしゃいます。 各フロアにはNHKの人もいるので、こういう暗い中での移動が大変そうな方のサポートをしていただけたらな、と思いました。

客席応援の練習
 拍手、ペンライトの点灯確認のほか、Sexy Zoneの「ぎゅっと」の振り付けとTWICEの「TTポーズ」の練習がありました。 TTポーズは楽なんですけど、「ぎゅっと」の振り付けは4回くらいやっても最後までうまくできませんでした(私の話)。 手を2回軽く握って左右に振って、はできるのですけど、最後ピースサインで人差し指と中指を2回曲げて、親指を立てて、がタイミング合わない。 私は3階席でどうせ映らないからいいんですけど。

本番中

 いよいよ本番。 肉眼で見えないところやホール以外の映像は仕方ありませんが、極力ステージ上方のスクリーンではなく、肉眼でステージの様子を見ようと決めました。

明日も~紅白2017ver.~/SHISHAMO
 ゲスト審査員の紹介、三津谷寛治の映像と続いたので、SHISHAMOの演奏機材セッティングと高校生ホーン隊のスタンバイに時間がかかっていたのでは?とお思いかもしれませんが、彼らは早々と定位置についており、かなり待ちぼうけを食わされている感じでした。

男の流儀~けん玉世界記録への道~/三山ひろし
 ギネスへの挑戦が失敗した瞬間、客席からかなり大きな「あー」という声があがりました。 テレビ放送の方では、音声さんはうまく処理したようで。

佐渡の夕笛/丘みどり
 歌前にゲスト審査員(吉岡里帆)とのトーク、506スタジオからの中継、そして丘みどりの曲説明におばあ様とのトークがありましたが、それでもステージ上のセット転換と丘みどりのスタンバイは間に合わず、司会者が場を持たせていました。

ぎゅっと/Sexy Zone
 練習でできないことは本番でもできない。 以上!

三津谷寛治からのダメ出し
 私の席は通路側から2席目。 通路側の人(観覧に誘ってくれた人)がトイレに行ったので、私もトイレに行きました。 どうせ映像はテレビと同じだから、家で録画したものを見直せばよい話だから。 そしたら、次の三代目 J Soul Brothersに間に合わなかった…orz。 彼らのパフォーマンスはロビーから客席に入る階段から眺めて、終わり次第席へ戻りました。

RAIN/SEKAI NO OWARI
 ここで、司会者や出場歌手、審査員が観ている画面と、NHKホールの上にあるスクリーンに映し出される映像が同一ではないことを知りました。 NakajinSaoriをはじめグループのメンバーに付き添われてピアノの特訓を受けているシーンが、スクリーンには出なかったのです。
 そして、曲の最中、雨が上がって虹がかかるような演出はテレビカメラが思いっきり引いて撮るので、プロジェクターもオフになりました。 3階席って切ない…。

渡月橋~君 想ふ~/倉木麻衣
 唯一3階席でよかったと思ったのはこの方の時。 十二単の後ろに広げた布が、3階席からよく見えました。 きれいでした。

中間審査結果
 3階席はメインステージ後方のスクリーンがほとんど見えませんし、ホールの上のスクリーンに映し出される映像にはテロップやワイプの類はほとんど入りません。 よって、白組優勢ということしかわからず。

紅白HALFTIME SHOW
 しばらく1階通路で歌っていた渡辺直美の姿は、肉眼では全く確認できず。

黒柳徹子
 ネット記事をご覧の方はご存じでしょうが、黒柳徹子は足腰を痛めていて自力の歩行が難しいので、ステージ上はキャスターのついた歩行器を使って移動していました。 歩行器使うと、元気なおばあちゃんのようにスイスイーと移動していました。

内村光良欅坂46の「不協和音」共演
 ステージ上は暗いので、怒鳴り声のような男性の大きな声と女性の悲鳴のような声が聞こえて「次の曲の準備に手間取ってるのかな?」と思っていました。 「不協和音」のパフォーマンスの最中に、3階席からは倒れた子がいたことなども気づきませんでした。 パフォーマンス後、再度ステージが暗くなり、また女性の悲鳴のような声と、スタッフが誰かを抱えながら退場しているように見えたことで、「平手友梨奈が『こんなことやりたくない!』といやがっていたのかな」と何となく考えていました。 のちに彼女を含む3人が倒れていたと知り、怖くなりました。
 欅坂46のスタッフの方、彼女たちのフィジカル、メンタルのケアをしっかり頼みます。

「ひよっこ 紅白特別編(その1)」
 事前収録の映像だし、とここで再度トイレに行きました。 ジジイになるとトイレが近いんだよ。

ENDLESS RAIN 2017 紅白スペシャル/X JAPAN
 「ENDLESS RAIN」のサビでToshIが歌わなかったとき、確かに会場から女性ファンと思われる歌声が聴こえました。 でも、観覧が抽選で決まる歌合戦で、そんなにたくさん「ENDLESS RAIN」を歌える人が揃う? この年、1階席のほとんどが観覧申し込みで当選した人に割り当てられなかったということは、ひょっとして「ENDLESS RAIN」を歌える人達が座っていたのかな、なんて思ったり。

明日はどこから/松たか子
 ステージ上に円形のお花畑を再現したようなセットでしたが、これは細かく分かれたシート状のお花畑をいくつもつなぎ合わせて作っていました。 敷いたり片付けるのに時間がかかるため、曲前には葵わかなと高橋一生とのトークがあり、曲の後に時間を気にせずしゃべるひふみんにわざわざ話を振って時間を稼いでいたわけで。

嵐×紅白スペシャルメドレー/
 今回はホールの上の方にあるスクリーンはなるべく見ないようにと思っていたので、櫻井翔の顔がどうとかいうことにはまったく気づかず。 それよりも、ステージ中央にミラーで目立たないようにしながらもスタッフが潜んでいたので、何の演出で使うのかな、と気になっていました。 「GUTS!」と「Doors~勇気の軌跡」の間に5人がステージに背を向けてCGで5人の前に描かれたドアが開く、というシーンを撮影するためのカメラが潜んでいたことを知るのは録画した番組を再生してから。

Hero/安室奈美恵
 このとき、ステージ上は積もった紙吹雪をきれいにしつつ、階段状のセットには白い布をかぶせ、カメラが入っていたステージ上の穴にも白い板がかぶせられ真っ白に。 そして、ステージ中央はせりで持ち上がるっぽい。 トリの石川さゆりの準備かな、と思って見ていたら、安室ちゃんの衣装も白、セットも白。 ネットに「安室奈美恵は途中からNHKホールに登場する」と書き込んだ人もいて、ちょっと期待する自分がいるわけです。
 安室ちゃんが映し出されてもしばらくはスタッフがまだ掃除を続けていたものの、ほどなくステージから誰もいなくなり、「これはいよいよ…」と思ったのですが、フルコーラスだったら長めの間奏の間にセリが上がって安室ちゃんが登場するのかな(この場合、1コーラス目は収録ということになります)、なんて思っていたら、最初のスローパートはバッサリカット。 曲もどんどん終盤に近付いて、絶対に中継で終わるとわかるのですが、「でもひょっとしたら…」と最後まで期待し続け、そして「やっぱり来なかったね」とがっかりする自分が残されました。
 ちなみに、ちゃんとNHKの歌合戦番宣番組を見ている方なら、石川さゆりがステージのリハーサルでセリで持ち上がった台の上で歌っていたので、変な期待はしなかったことでしょう。

審査結果発表
 「白だろうな」と思いながら、必死に赤を前にして麻布大学野鳥研究部に見えるよう努力してみましたが、それは周りの人も一緒で、それぞれ勝ったと思う色を前にして、身を乗り出していました。 ちゃんとカウントしてもらえたのか…。
 ステージの画面上の結果の表示が、最初赤と白が半分ずつから始まって赤優勢になったり白優勢になったりを繰り返し、最後真っ白になったので「そんなに大差だったのか?」と唖然としました。 なんとなく数字は目に入りましたが、20倍くらいの差がついたのかと思いました。 点差に関わらず、優勝した組の色だけにしたとわかったのは、録画した番組を見直してから。

放送終了後
 総合司会の桑子真帆アナウンサーが「ゲスト審査員の皆さんでした」などまだステージ上では何やら続いている感じでしたが、トイレ混むだろうなーと思って早々と退散しました。
 入場時に渡されたもののうちアンケート用紙、そして座席後方に貼り付けられていたペンライトはNHKホールを出る前に回収でした。

15年前のと違い
 観客に渡される光り物がサイリウムからペンライトに変わり、ペンライトは遠隔操作でオン・オフや色が制御されるので、光ったら「次の曲は客席で揺らせばいいんだな」とわかりやすくてよかったです。 サイリウム時代は、ステージ脇にいるスタッフが「〇〇色のサイリウム用意!」みたいなボードを事前に出すのですけど、ステージやスクリーンばかり見ていると気づかないのです。 3階席は特に。
 あと、15年前は視聴者審査が導入される前後で、視聴者としては審査に参加できるだけでうれしかったものです。 当時はインターネットではなく電話回線だったので、電話回線がパンクしないよう、事前に申し込んだ世帯から抽選で選ぶという形式でした。 今は普通にインターネットで双方向通信できるから、視聴者審査に参加できて当たり前で、しかもゲスト審査員票が自分達よりも重みがあると怒るとか、時代も変わったなと。
 それなら私からも。 「視聴者は各対戦ごとに投票できて、会場審査は1回しか投票できない」 これは不公平です。

久々にNHKホールで見て感じたこと
 歌合戦の舞台裏を放送する番組でよく見かけるのが、セット転換の大変さ。 ステージにメインの大きな半円の階段のセットがあり、その前方に大きな柱を出すのも、柱が重いのか、軽いけど倒さないように慎重に運んでいるのか時間がかかります。 そして、ステージ袖のスペースにも限りがあるわけで、ステージに出さない残りのセットを、次に使う順番を考えて収納しておく必要があります。
 階段セットが時々中央部分が階段が空きスペースになっている場合、単純にその部分だけ取り外してステージ横に持って行くのではなく、向かって左側の階段状のセットを分割して少しずつずらしたりスペースを作っていました。
 舞台スタッフの苦労を目の当たりにしたわけですが、これと引き換えに出場歌手の歌唱時間が削られてしまうなら、セットのバリエーションを減らした方が、色々な人が幸せになれるのではないかな、なんて思いました。

15年前も歌合戦に出ていた方々
 おまけです。

名前第53回
(2002年、平成14年)
第68回
(2017年、平成29年)
天童よしみ出場歌手出場歌手
TOKIO出場歌手出場歌手
五木ひろし出場歌手出場歌手(大トリ)
平井堅出場歌手出場歌手
氷川きよし出場歌手
「きよしのズンドコ節」
出場歌手
「きよしのズンドコ節」
安室奈美恵出場歌手特別企画の歌手
有働由美子アナウンサー紅組司会桑田佳祐中継担当
石川さゆり出場歌手(トリ)出場歌手(トリ)
 ずっと連続出場しているわけではない平井堅が15年前にも出場していて、氷川きよしは前回も「きよしのズンドコ節」、そして石川さゆりは前回も紅組トリだったということが意外でした。

最終更新 2018年4月26日