OB仲間の鳥見のたより
(2012年7月〜9月) 同好会のOB仲間からの鳥見の便りを抜粋したものです。
珍鳥情報は検索されにくいよう、漢字名にしたり掲載を遅らせています。
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2012年 11月 1日更新



[9/27 奥多摩・吉野梅郷] 井上H
午前はサシバ2〜5が散発で移動、ハチクマが顔を出す程度  午後はサシバ8の群れや ハチクマがツミに追われて近づいて来たりしました。 他に地付のオオタカやノスリ、トビも現れました。

[9/7-18 フランス] 高野T
フランスに観光旅行に行ってきました。時期も悪く、都市部中心で湿地や 森林も歩く機会がないうえ、フランス式庭園というのは生物相が貧弱なのを知り、 鳥の姿は思っていた以上に少なめでした。
モンサンミシェルの尖塔の周りを舞うニシコクマルガラスの小群に、ローレンツ の「ソロモンの指環」で煙突の上を舞う記述を思い出しました。
また、ニースからモナコへ続く断崖に、Lesser Kestrelとの45年ぶりの出会いを 密かに期待しましたが、勿論ダメでした。
写真はカササギ以外はモンサンミシェルで。亜種タイリクハクセキレイは残念ながら 成鳥ではなさそうです。ほかには、イエスズメ、ズキンガラス、クロウタドリ、ユリカモメ、 セグロカモメ、ヨーロッパアマツバメ、アカゲラなど、普通種ばかりでした。
France

岡本
[9/15 鎌倉市岡本でサシバ、モズ] 上野N
猛暑続きの中、10日に一度の自宅周辺のBW。丘の上からキーキーという声で見たら、ハヤブサの若鳥が飛んでいました。
長福寺という寺の境内で、今秋初めてのモズを発見。 丘の上の高圧線鉄塔付近をトビと一緒に飛んでいるサシバが4羽見え、 ピックイーという特徴的な声も聞こえました。
(出た鳥)カワウ4、コサギ7羽、アオサギ6、カルガモ16、トビ4、サシバ4、ハヤブサ若1、キジバト、カワセミ、コゲラ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ウグイス、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス (21種)
[9/5 自宅周辺の鳥見] 上野N
1)ヒヨドリとハクセキレイを1羽も見なかった: 付近で繁殖もしていますが、あまりの暑さに移動したのでしょうか? ヒヨドリは前回(8/28)も3羽のみ。
2)ゴイサギ若鳥を観察:柏尾川にはアオサギとコサギ以外のサギは滅多に来ません。 ゴイサギ若10年間で初めて(成鳥は何度か記録)。
3)オオタカ成鳥3羽を同時に観察:3羽も同時に旋回しているのを見たのは初めて。 それも成鳥ばかり。 移動の途中なのでしょうか?前回(8/28)には、チョウゲンボウ♂を1羽観察しました。 チョウゲンボウは冬も含めて付近では滅多に見られません。 (出た鳥)カワウ、コサギ4、アオサギ6、ゴイサギ幼1、カルガモ13、トビ、オオタカ成3、イソシギ5、キジバト、イソヒヨドリ声、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス(17種)

ヘビウ
[9/5 ジャカルタ] 真柳
ジャカルタ(インドネシア)に出張、帰国日に2時間だけ歩いた ムアラ・アンケ自然保護区が唯一の鳥見。写真はアジアヘビウ。
アジアヘビウ、アオサギ、ジャワアカガシラサギ、ササゴイ、シロハラクイナ、コアオバト、ドウクツアナツバメ、ナンヨウショウビン、マレーコゲラ、コサンショウクイ、コシジロヒヨドリ、マレーシアセンニョムシクイ、ムナオビオウギビタキ、シジュウカラ、キバラタイヨウチョウ、スズメ。(16種)

ヘビウ
[9/9 ジシギ類の擬態] 岡部
川越近くのフィールドを探鳥中、水田の刈り跡にジシギ(タシギ?)を見つけました。 背を伸ばし、嘴を下に向けた姿勢で微動だにせず、約20分間同じ姿勢でした。 正面から見ると嘴から顔のパターンが見事に稲ワラに同化し、鳥がいるのが分りません。ジシギがまるでヨシゴイのような擬態をするとは知りませんでした。

[8/18-25 軽井沢の動物たち] 加藤H
軽井沢追分にある山荘裏に仕掛けた自動撮影カメラに、テン、クマ、キツネ などが次々に写り、山荘脇の小道は山から下りてくる動物たちの、 幹線道路のようです。 クマに関してはピッキオのスタッフにも連絡し対策をお願いし、近所の 方たちにも注意を呼びかけました。リスのみは手持ちでの昼間撮影です。
Mamals

キリアイ
[8/26 再び三番瀬のシギチ] 上野N、大場
比較的珍しいキリアイ(写)のほか、オバシギ、コオバシギなど一通りのシギチは 居ましたが、数が少なく、浜全体で100羽程度でした。
ミヤコドリ5〜6、シロチドリ、メダイチドリ、ダイゼン、トウネン、オバシギ5、 ミユビシギ、キリアイ1〜3、キアシシギ、ソリハシシギ、オオソリハシシギ(11種)

熊
[8/14 岩手タイマグラのクマ] 井上(祐):1982入学
6月に高野が訪問した時に、早池峰の麓にある彼の民宿の周りにツキノワグマが 度々出没すると聞きましたが、その後の様子を聞いた所下記のような便りを いただきました。
左の写真は庭に仕掛けたカメラに2日間で写った4枚(クマ、シカ、キツネ、 アナグマ)。右は明るくなってから庭先に現れたクマをコンパクトデジカメで 撮ったものだそうです。(高野)

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クマが自宅の裏に堂々と現れるようになってから4年が経ちます。むろん餌付け などするわけもなく、なぜ現れるのかがよくわからないまま、犬に番をさせ て、気まぐれに観察している程度でした。
昔の自分であれば、あれこれモニタリングや撮影手段などを考えて楽しんでいた はずですが、ふと気付けば家には子供がいるわけで、呑気に観察などしている 場合じゃないわけです。
折りしも今年6月、麓の集落で、知り合いが自宅の庭先でクマにかじられて失明 するという事件がありました。夜な夜なうろつくクマとばったり出くわしてしまう 状況は、全く同じなものですから、緊張が走りました。
昨年来、早池峰にシカが侵入してきたので、手遅れにならないうちに色々と対策 を取るべく仲間と動き始めました。センサーカメラも外国製が安価に手 に入る ので、5台準備してあちこちで調査を始めてます。
たまたま空いてるカメラを家の敷地内にしかけたら、こんなことになりました (上の画像参照、動画もありますが。。。)
なぜか皆我が家のほうに向かってくるのです。。。
シカ調査のために各所にしかけたカメラも、シカはむろんのこと、クマもだいた い写りこんで来ます。奥山の個体数の多さをうかがい知ることができます。
岩手における里山のクマ出没は、山に餌がないからではなく、全体的に個体数が増 大していることによる、いわば押し出されている状態と推測され てます。それ に加えてNewベアーの出現。。
人身事故は減ることはないでしょう。
タイマグラのクマは複数います。犬が吠えてもまったく気にしません。家の中か ら大声上げても動じません。
今年は前記早池峰のシカ駆除対策のために狩猟免許を取る予定になっていました が、このまま行くとついにクマの有害捕獲・・・ということにもなりか ねませ ん。クマの肉は大好物ですが、やはりそれだけは避けねばならないと思っています。 この10年で野生動物に対する自身の考えが根底から変えざるを得ない事態に直 面しています。
しかし、タイマグラばあちゃんがよく言ってた言葉ー
「人間のほうが後だべ。。」という気持ちを忘れずにいたいと思います。
11 Aug 2012 井上(祐)

モンゴル
[8/13-18 モンゴル] 岡部
一人でモンゴルに行き、ウギー湖(ウランバートルの西約350km)周辺で探鳥。 時期が悪いので、小鳥類はダメだろうと猛禽中心に探してきました。 草原を夥しい数のモウコユキスズメの群が占拠していて、あとはイナバビタキ とマミジロタヒバリが少々。
シベリアジュリンの小群を発見、美しい夏羽の♂をたっぷり観察。 湖面では何とアカツクシガモ数羽がオジロワシを追い掛け回しています。 ガンカモ類は疑傷行動はするが、モビング行動はしないと思っていたので、 わが目を疑いました。
鳥は少なかったものの、花盛りの高山植物と雄大な景色に感動しました。

発地
[8/16,17 南軽井沢・発地] 上野N
友人の別荘に行ったついでに近くの田園地帯を朝食前に各3時間ほど探鳥しました。 時季が悪く、囀りが聞かれず、カッコウ類の姿もなく、早朝なのでタカ類も飛ばず、 珍しい鳥は出ませんでした。
アオサギ、トビ、キジ、キジバト、アオゲラ、アカゲラ、コゲラ、 ヒバリ、ツバメ30羽ほど)、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、 モズ、ノビタキ、ウグイス、オオヨシキリ、セッカ、キビタキ、エナガ、ヒガラ、 ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、ホオアカ、カワラヒワ、イカル、 スズメ、コムクドリ(15羽±の群)、ムクドリ、カケス、オナガ、ハシボソガラス、 ハシブトガラス(35種) ほかにガビチョウ

雁
[8/15 佐渡だより] 近辻M
夏場の佐渡のトキ達は、どこで餌を食べたり休んでいるか判りにくい時期です。 私は、5月から新穂にいる時は毎朝モニタリングに出かけています。
今年初めて巣立った幼鳥たちは、足輪がないうえ、顔の色がオレンジから赤に なるところで、判定が難しくなりました。
北に帰らず居残ったオオヒシクイとマガン(長尾氏撮影)が、これも居ついて しまったインドガンと一緒にいます。

ツミ
[8/14 再び公園のツミ] 高野T、加藤H
6月に姿を消したと思っていた、中野区内の公園の巣に、3羽の幼鳥が居ることが分かり観察を続けた所、8/9に巣の脇の枝にとまるようになりました。日に日に行動範囲が広くなって、8/13頃皆巣立ったようです。
巣から30m程の木の枝では雌親が監視を続け、カラスを追い払ったり雄親が持ち帰る餌を巣に運んだりしていました。1回目が失敗して再度繁殖にトライしたものでしょう。  写真:高木の上で監視中の♀と、巣の脇の枝にとまる雛

地鴫
[8/12 茨城県稲敷] 井上H
"ふじしろ野鳥と楽しむ会"の観察会に誘われ、稲田の中の休耕地で オオジシギ(写)、 コチドリ、トウネン(夏羽も)、オジロトウネン、アオアシシギ、コアオアシシギ、 キアシシギ、クサシギ、タカブシギ、サギ類などが しっかりと見られました。

青脚
[8/12 東京湾岸シギチ観察] 上野N、大場、他2
葛西臨海、船橋海浜、谷津干潟などを巡り、オオメダイチドリ、オバシギなどの シギチと、アカガシラサギ(幼)などを観察。種類数はまずまずですが、個体数が 少なかった印象です。
コチドリ、シロチドリ、メダイチドリ、オオメダイチドリ、ダイゼン、 キョウジョシギ、トウネン、オバシギ、ミユビシギ、アオアシシギ(写)、キアシシギ、 イソシギ、ソリハシシギ、オオソリハシシギ、チュウシャクシギ、セイタカシギ (16種)

狸
[8/3-7 軽井沢で自動撮影] 加藤H
軽井沢の山荘に行った際、庭や脇の道にセンサーカメラを仕掛けてみました。 夏休み中で人が多く賑やかなので、撮れたのはやはり人慣れしたタヌキ。 試行錯誤で8回のセットで、2回(8/3、8/7)撮影成功。 2枚とも、午前1時台で山側に向かっています。

ケリ
[8/4 平塚シギチ観察] 上野N、大場、他1
内陸棲のシギチを探して平塚市の北に広がる田園地帯を回りましたが、 ケリ(写)8とクサシギ1、コチドリが見られただけでした。
カワウ、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、アオサギ、ゴイサギ1、カルガモ、コチドリ、ケリ、クサシギ、キジバト、カワセミ、ヒバリ、ツバメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、セッカ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス(23種)

白馬
[8/1-4 白馬にて] 奥村
五竜高山植物園、栂池自然園、八方尾根を歩きました。 カンカン照りで避暑とはほど遠い4日間でしたが、ホテルの脇の林に 野鳥が多く、アオゲラ、オオアカゲラ、ゴジュウカラなどが飛び回って いました。

岡本
[7/25 鎌倉市岡本] 上野N
熱暑の中、自宅周辺の鳥を見て回りました。 ツバメが14羽電線に並んでいました。燕尾の長い個体と短い個体が混じり、 成鳥と幼鳥の1番子と2番子なのでしょう。
シジュウカラの子連れの群れが、巣穴と思しき木の穴の付近に居ました。そばに 何故かメジロやスズメが来ていました。
川ではコサギが暑さ故か、堰堤の上で口を開けたまま立っていました。
カワウ、コサギ、アオサギ、トビ、カルガモ、キジバト、カワセミ、 コゲラ、ツバメ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、ウグイス、シジュウカラ、メジロ、 ホオジロ(稀)、カワラヒワ(繁殖)、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、 ハシブトガラス(20種)
(蝉の出現)アブラゼミ(7/15〜)、ミンミンゼミ(7/20〜)、ヒグラシ(7/22〜)

葛西
[7/15 葛西臨海公園] 岡部
池にはあちこちにセイタカシギ、砂浜ではコアジサシが営巣中、 遠くの砂洲にはミヤコドリ。
カイツブリ、カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、カルガモ、オナガガモ、 ホシハジロ、キンクロハジロ、ミヤコドリ、シロチドリ、コチドリ、アオアシシギ、 イソシギ、チュウシャクシギ、セイタカシギ、セグロカモメ、オオセグロカモメ、 ウミネコ、コアジサシ、キジバト、ヒバリ、ツバメ、イワツバメ、ハクセキレイ、 ヒヨドリ、オオヨシキリ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス(31種)

台湾
[7/9-11 台湾・台北市、斗六市] 真柳
台湾出張ついでにホテルの周りの散歩。ベニバトが多く見られたほか、夕方1時間 だけの台北植物園では、ズグロミゾゴイがミミズをとる姿をたっぷり見ることが できました。篭脱け?のシキチョウも。
コサギ、アマサギ、ゴイサギ、ズグロミゾゴイ、ベニバト、 ヒメアマツバメ、ツバメ、コシアカツバメ、シロガシラ、クロヒヨドリ、 タカサゴモズ、シキチョウ、セッカ、メジロ、シマキンパラ、スズメ、ハッカチョウ、 オウチュウ、タイワンオナガ (19種) --> (写真は2005.4.台北植物園で高野撮影)




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