アニばら観察日記
白馬に乗った美しいひとを想いながら天国へ旅立つ王子様。
いろいろな意味で、超絶悲しみの王妃様・・・
第33話 「たそがれに弔鐘は鳴る」
前回の更新から派手に間が空きました・・・なんかいろいろ、いろいろあったんです。
それで夏の間、私なりに七転八倒してみましたが、過ぎ去ってみると何故あそこまでテンパる必要があったのか?と思う部分もねぇ、多い。というか殆どが無駄な足掻きだったというか、一言「落ち着け」と言ってやりたい、あの頃の自分に。
お、お、お、お、ぉぉぉぉぉぉ(嗚咽)こんな私のしょうもなさと比べて、これから先のアニばら世界ときたらどうだ?どうなんだ一体!?
お子様には超難解、意味不明ながらも「よくない状況なんですねぇー」とつくづく思わせるアイテム満載でお送りします アニメ・ベルサイユのばら 第33話 たそがれに弔鐘は鳴る の巻。
予告編は・・・おや?肝心の人物が出ておりませんね。それに、原作ではこの辺りは夜明け前とはいかずとももぅ少し明るい予感に包まれた箇所があってもいい感じだったと思うのですが。
あぁ此処はアニばら黄昏ワールド・・・夜明けどころか間もなく真っ暗闇の夜がやって来ます。
日没を迎えこの世とあの世の境が曖昧になる頃、薄暗がりの中で怪しく蠢く妖怪変化・・・というのは何も日本昔話の中だけの話ではありません。アニばら内にも相当アレな魑魅魍魎が跋扈しておりますよ。その筆頭はまぁ、ロベスピエール先生でしょうか。その弟子サンちゃんの暴走も止まりませんし、私利私欲にまみれた貴族たちもなんですし、やがては麗しき王后陛下もかくも残酷な変貌を遂げて参ります。
というところで、第33話の様子を具体的に見ていくとしましょう。
国王より遥かにデカい態度で政治的専門用語をズラズラと並べ立てる側近(リーフレットには法官Aとあります。この人、首飾り事件の時の裁判長様なのでは?)この期に及んで自分の事しか考えられないいやらしい眼つきの腐敗貴族ども、荒みきったパリでハイエナと化した野良犬くん&既に見慣れた感のあるパン屋襲撃犯~・・・そんな救いの無いめんつの活躍を更に盛り下げるのは勿論このひと!アコーディオンの調べに乗せ鋭く時代を切り取る吟遊流しのおっさん。彼もねぇ、アニばらを代表するシンガーソングライターとしてすっかり定着致しました。っていうことで、のっけから負のオーラ全開で乙女のピンク色な想いをブッた斬る出崎編!!こんな真っ黒な連中にオープニングを支配されたんじゃ~~~改めて今回は萌え萌え♪な場面なんぞは期待できません。それどころか主要キャラにはバンバン死亡フラグが立ち始めます。
ひぃーーー・・・・・・顔面蒼白。っていうか、まぁ前回も前々回も、え~と、もっとずっと前から人は亡くなってますよね。よって「何を今更」な気も致しますが、ちょっと待って。今回はタイトルを見て貰って解る通りある人物の死がもうそのままメインテーマになっているのです。こーゆー感じ「さよなら、妹よ!」以来でしょうかね?なので、悲しいかな“死”というものにやや慣れっこになってしまった全世界アニばらファンの皆様も、ここはひとつ初心に返って、ある人物とその周辺の人々の心の動きに注目し、是非とも新鮮な気持ちで「あぅっあぅっ~・・・」と涙して戴きたいものだ。と思います。
そーゆー事で、本日のAパートです。
ややや?意外な場面からスタートしますね。今日は非番でたまたま時間があったアンドレが雪の降る中ベルナール・シャトレの演説を聴いています。そこで若干胸に熱いモノが込み上げたりしたんでしょうね。仕事が終わり引き上げるベルナールを呼び止めるアンドレ。やけにフレンドリーなベルナールの対応が気になりませんか?この雰囲気、黒い騎士事件ですったもんだし別れた後、久しぶりに会った・・・という感じではありません。久しぶりは久しぶりなんでしょうが、少なくともオスカル様に「礼を言うなら私ではなくアンドレに言え」と言われボケッと「アンドレ?」と聞き返していた奴の反応ではない。きっと、あの後しばらくしてアンドレはパリに奴の様子を見に行った事があるのでしょう。そこで、まぁ~アンドレのことですから意外なくらいに打ち解けて、安酒場に行って、ひと通り「俺の波乱万丈武勇伝」なども披露し、聞いたベルナールはイイ感じにジャーナリストスピリットを刺激されるなんかして、時には「お互い早くにママンを亡くしているのかよ~・・・」とホロリ共感の涙を流しつつ肩を抱きあい、もしかしたら共にフランス衛兵隊B中隊提供・魂の男賛歌なども口ずさんだりなんかもしたかもしれない。そして当然、あの~・・・目のこと、ごめんなさい・・・!と謝罪する機会なんかもあったのでしょう。
そうでなければおかしい。むしろ不自然だ。そのくらいにこの時両者の間に流れる空気は和やかですっかり『お友達』って感じなのです。
時間がなくてあれでしたが、出崎監督ならこの二人の友達としての馴れ初めを、きっと魅力的に描いてくれたことと思います。今はもう永遠の夢になってしまいましたが、男女間のどーたらこーたら以外にもこーゆーところの妄想、けっこう楽しいと思うので・・・今後できたら勝手に決め付け妄想しUPしていきたいな(恥)と思います。
で、アンドレに演説を聴いて貰えてちょっと嬉しいベルナール。すかさずフレンドリーな態度で自宅に彼を持ち帰ります。すると待っていたのはこの人。ロザリー・ラ・モリエール!?
「なんで?どうして??」と一瞬狼狽するアンドレが意外にもキュートです。どうしても何もないだろう?あの時のあれはさぁ、語弊はあれど飢えた羊の群れ(群れではないが)に瀕死の狼をあてがってやったって事で・・・羊は肉食だったので思いのほかメキメキと回復した狼を美味しく戴いてしまっても無理はない。そりゃ実際手を出したのは狼なんだろうけど、とにかく餌を放り込んでやった形になったのは間違いないでしょ。語弊、ありますけどね。
あー・・・ロザリーとベルナールは親睦を深める過程で実は過去に繋がりがあったという事に気付いて、そんで急速に仲良しになったものと思われます。そのあたりの悲惨な昔話をロザリーから聞いて薄く記憶に残していたかもしれないオスカル様ですが、流石にそれとこれが同一人物だとはあのクソ忙しい時には思わなかったわけで、だからこれはオスカル様的には信じられない偶然。
一方、盛り上がる二人にとっては『再会できたのはオスカル様の奇跡的采配による運命っ!どどど~・・んっ・・・!!←効果音』という図式になるのだと思います。
で、二人は結婚したのかぁ!?そうか、そうか、良かったじゃん♪と明るく寿ぐことのできるアンドレの単純さと人柄の良さになんだか心が洗われる場面・・・
ですが、ちょっとロザリー?あんたはどうなんだろう?「あたしったら、あたしったら・・・アンドレに大怪我を負わせた輩と調子よく結ばれてしまって申し訳ないっ!お許し下さい・・・ご報告なんて出来たもんじゃなかったんですっ!」という気持ちは分からないでもないですが、それでもねぇ・・・今ここでアンドレに会わなかったら一生黙ってるつもりだったの?それはやっぱり、不誠実というものではないの?手紙のひとつくらい書こうと思えば書けたはず。オスカル様から受けたお恵みに対してやっぱり貴女はまだまだですね。という・・・小さな鉛が胸にころんと落ちるような感覚がこの脚本にはあるのです。
しかし、が、しかし!オスカル様はお元気ですか?の質問に対してどーゆーわけか非常に明るい調子で「元気だよ!あのあと転職したけど相変わらずバンバン頑張ってるよ!!」と答えてやるアンドレの屈託のなさがー・・・鉛を消化してくれてます。
なんか、すごいな・・・アンドレという男。と、一見何でもないようなこーゆー場面で実感してしまう(笑)
うまく説明できないけど、こーゆー人・・・すごいと思う。。。
で、お茶だけ出し、気まずいのか即退場するロザリー。ベルナールと同様、今はロベスピエール先生の組織で働いているというところがちょっと宗教団体のそれっぽくて私は抵抗あるのですが、しかしアンドレは「幸せそうだな、君たちは」と言い・・・って、これは本心ではないと思います。
いろいろ複雑な思いがあって、なんて言っていいか分からない中でとりあえず言った台詞が「幸せそうだな」だったってだけ。
俺はチョンガー街道まっしぐらなのに、羨ましいですねぇ。
夫婦で同じ職場ってところは俺もまぁ、当てはまってはいるんだけどね、でもなぁ、実際結婚ってなると夢のまた夢だもんなー・・・ああ遠い。。。とかって雑念も入ったと思うし。何より「黙って聞いてりゃー貴族の馬丁ごときで満足している男とは思えんとかなんとか・・・いや、けっこう満足してたんだけどねぇ、ご主人様は生憎ただの貴族じゃねえし。でも解雇されたのさ・・・だから今は貴族の馬丁ごときですらないんだよね。ふふふ、エリート雑魚集団にあって唯一ノーブル担当?単なる一兵卒も、まぁいいものだよ。ん?馬丁ごときを何故解雇されたかって?なぁ?なんでだと思う?」というような独白がアンドレの脳内ではあったでしょうが、時間もないことだし話がややこしくなるので口には出しません。
「美味しい珈琲だ・・・」という一言でお茶を濁す、大人なアンドレ・グランディエ。
てか、お茶じゃないんだ?物書きが好むのはやはりカフェイン含有量の高い珈琲なのかね?
といったところで、君たち頑張った甲斐あったじゃないか!!
1789年1月。国王ルイ16世は来たる5月1日、
ベルサイユにおいて三部会を招集、開会すると布告した。
そうですか・・・時は既に1789年。。。
って、いつの間に!?ここへ来て1分1秒が惜しいアニばら黄昏ワールド・・・
はて、冬場のヨーロッパの日没時刻は何時だったかのう?と呑気に考えてみたりしますが、
とにかく展開速いでづ~~~っ・・・!!
場面転換。オスカル様ぁーーーーーーっ(涙)・・・大人の事情で32話から半年間ブッ飛ばされているんですが、お元気でしたかっ?マジでお元気でしたかぁ~~~!?とロザリーが気にするまでもなく私がお足元にすがりついてご心配申し上げたいわっ!でも、オスカル様はアントワネット様からの火急なお呼び出しにより先を急がれているところなので、足元でウロウロした日には馬脚で蹴り飛ばされるのは必至!いけずな人~~~・・・っ!!
等と言ってふざけていていい場面ではありません。
事態は深刻、めちゃめちゃシリアスな展開を迎えています。
ムードン城。ベルサイユでもプチ・トリアノンでもなく、病弱な王太子ジョゼフの為にアントワネット様たちが移り住んだ城・・・なのだそうです。そこへオスカル様が緊急で呼ばれました。「ジョゼフがしきりと貴女に会いたがっています」という理由で。これがただの風邪なら「あのなぁ」と思うところですが、なんとジョゼフ殿下は脊椎カリエス。殆ど毎日一緒にいるはずのお母さまではなく、お父様でもなく、末期症状に苦しむ彼が会いたいひとはオスカル様。でもねアントワネット様、もぅそんな事でショックを受けているような段階ではないです。ただただ死を待つのみ・・・という絶望的な状況にあって会いたいひとには会わせてやりたい。やりたいことはやらせてやりたい。体が動く残された僅かな時間のうちに。という感じでしょうか・・・
で、脊椎カリエスとはどんな病気か?以下↓
肺からの結核菌が血行性に運ばれて発症する結核性脊椎炎です。脊椎の部位別には腰椎、胸椎、胸腰椎などの順に多く、頸椎はまれです。
最初に椎体が破壊され、次いで椎間板にも病巣が波及し、進行すると隣接した椎体にも病巣が広がります。病気が進行すると、椎体内に乾酪壊死といわれるチーズの腐ったような壊死巣が形成され、椎体周囲に膿瘍が形成されます。腰椎では腸腰筋の筋肉内に膿瘍が形成されますが、椎体周囲の膿瘍や腸腰筋膿瘍は重力のため臀部、鼠径部などに降下して流注膿瘍となります。さらに進行すると椎体が潰れ、後弯変形を生じます。
脊柱後弯変形は、脊髄麻痺や心・肺機能障害の原因となるため注意が必要です。また、近年はHIV感染が結核感染の危険因子として注目されています。
インターネット某所から引っ張って来ましたが、恐ろしい・・・本当に恐ろしい病気です。現代では治せない病気ではないのかもしれませんが18世紀フランスでは回復の見込みはないでしょう。この時代の医学がどんなものだったのか知りませんが、ひたすら療養して傍らで祈祷師が祈り、捧げモノだと言って僧侶を全国から集結させ、寺院を建立するくらいじゃないですか?(そりゃ日本だろ。奈良時代とかの)
殿下はまだ7歳なんだそうです。子供だと病気の進行も早いですよね。痛み止めも何もない時代に死を待つだけの生活は本当に過酷です。そして、これは同じ母親という立場から見てなのですが、ご本人以上にアントワネット様がお気の毒でたまりません。。。
あぁさて、殿下にとってオスカル様というのは燦然と光り輝くスタァです。
母であるアントワネット様を始め殿下の周りには優しく美しい女性たちが大勢いたと思いますよ。その中でオスカル様が特出した存在であったのは勿論近衛連隊長という他の人にはないめちゃくちゃスペシャルでマーベラスでエグゼクティブな肩書きがあったから。
仮面ライダーやウルトラマンやポケットモンスター等が無い時代だからこそ、普通そこらへんに向かうはずの幼児の萌えを一手に担い「ベルサイユ宮殿で僕と握手っ!」状態のリアルスーパーヒーローオスカル様っ!!そこへ某ロックグループ伝説のギタリストが難病と闘う少女を応援するため自らも骨髄バンクに登録し「病気を克服したらコンサートを見に来るんだぞ。最前列で聴かせてやるからな」みたいな雰囲気もプラスした特別な、それはもぅ特別な関係性であったと思う・・・そーゆー特別感がオスカル様を見つめる殿下の眼差しに溢れています、これでもかという程に。
溢れて溢れて、ついには愛情が飽和状態になり、告白したーーー・・・
あぁ・・・“彼女”は仮面ライダー以上の存在であった。
スーパーヒーローと伝説のギタリストに光源氏が藤壺を慕う生々しくもピュアな想いを足して最後うたかたの恋で割ったかのような幼い殿下のこの情熱よ!!くぅ~・・・ここを観る度にアンドレが抱える諸々の障害なんぞはマジ屁でもない!と叫ばずにはいられないっ!!
痛々しいくらいに健気で美しく哀しい殿下の恋・・・この場面、秀逸です。
第33話にして号泣してしまう~~~。。。。。。。
オスカル様も殿下も愛し過ぎます。
ふたりの傍に白馬が戯れ、春の柔らかい陽射しの中では束の間、嘘のように痛みも消えたことでしょう。いつまでも、いつまでも、こうしていたい。と呟く殿下の姿は“大人になってから観るアニばら、感動のベストシーン”の間違いなく上位にランクされる素晴らし過ぎる名場面・・・思い出すだけで涙が出ます。
子供に愛されるという幸福とその子は不幸な理由で間もなくこの世を去ってしまうのだという絶望感。天と地ほどにかけ離れた感情を抱えるオスカル様のご心痛を思うと、これまた胸が張り裂けそうになります。
第33話、重いです。なんというか・・・今の私にはこのへんが本当に重い。その重さで親になったことを実感するのです。母子手帳なんかよりずっと、アニばら第33話だよ、重要なのは。。。
素晴らしく聡明で申し分のない程に美しく思いやり深く育った愛しい我が子。病魔に侵されもうじきこの世を去る運命だなんて、一体何と引き換えにすればこの残酷な運命から逃れられるのでしょうか?はい、少なくともフェルゼンに出番はありません。勿論、これは彼にとっても激痛には違いない。しかし「前を失礼しますよ」と言い静かに通り過ぎて行く陛下のお姿がー・・・太刀打ち出来ない程に様々なモノを背負って余の黄昏ライフここに極まる。という感じで・・・言葉がありません。フェルゼンごときが醸し出す悲壮感ではもぅホントに、駄目だぁ~・・・・・と完敗を認めるしかない。
そーゆーわけで、フェルゼン伯爵。オスカル様に伝言を残しスウェーデンに去ります。
なんかねぇ、完敗ですが、考えれば相当に気の毒なんですよフェルゼンも。この人、死んだつもりで国を捨てフランスの行く末を見届ける覚悟だったでしょうにね・・・アニばらよ、本当に容赦のない・・・鬼だ!これのスタッフさんは総員鬼だ、まったくもって(涙)
再び場面展開。
ケツアゴが帰って来ました。失業保険とかないでしょうに(一身上の都合で出てきてないだけだし)この男は半年間も無収入でどうやって生活してたんでしょうか?養う者が居なければどんなに生活が荒れ果てようとも構わないわけなので、まぁ大丈夫だったんでしょうねぇ。半分ハイエナ化して生き延びていたのかもしれないし。
で、今回戻って来た理由は「ついに生活費が尽きた」とかではなく、三部会が召集、開会されるのをなんとしてもこの目で見たい。というものらしく・・・さいですか。という感じです。今ね、正直温度差あんのよ。というアンドレのクールさ(?)がいいです。
で、あっという間に5月になり・・・三部会開会の時がやって参りました。
警備をするオスカル様がベルサイユ宮の窓を見つめ殿下とのひと時の語らいを思い出されています。もうよくなる事はないのだと悟った殿下は来世での意気込みをオスカル様に伝え、これはまぁプロポーズだと思っていいのでしょうが・・・あの~来年の事を言うと鬼が笑うというなら来世結婚して下さい!と言うのは誰が・・・笑えますか!?
笑えるわけがない。笑えるわけがありません。今生でのことよりも下手をすると数段胸を打ちます。しかもこの状況でのことなので、もぅ堪りません。。。
そして、その堪らなさを流石にこらえ切れずアンドレに漏らすオスカル様。普段このような唐突な台詞はね、まず飛び出さないと思うのです。なので一瞬意味が分からないアンドレ。でも、すぐにピンときたはずですよ。そして、一緒に堪らなくなったはずです。かけてあげるうまい言葉は見つからなかったでしょうが・・・
で、行進です。・・・ロベスピエールって31歳なんですか?嘘でしょ!?いやーケツアゴみたいに架空の人物なら原作と年齢変えることは可能ですが、ロベピ先生は実在なのでどんなに老けて見えようが31歳。でもまぁこれはこれ。実際は45歳くらいに思っていてイイと思います。
ニッポンの国会議員数も相当あれですが、三部会に参戦する議員の数も半端ありません。平民議員だけで621人もいるっていうんですから・・・なんか多く感じませんか?いや、感じるだけで実際は妥当な数なのでしょうが、多い気するなぁー。で、それを単純に3倍した数だと2000人弱になるわけで、物凄い適当にですが、まぁそれくらいの人数から総スカン・・・どころか憎悪の塊を投げ付けられたかのような格好のアントワネット様。
歴史に対する評価や認識というのは日々変わってゆくもので、現代ではマリー・アントワネットはむしろ「革命の犠牲者」だという説が圧倒的だと思われます。フランスは戦争で財政難に陥ったのであってアントワネット様の贅沢が致命傷だったわけではないし、パリ中にバラ巻かれた中傷記事の内容も殆どが嘘っぱちであった事が分かっている。当時の貴族はうまくいかない現状をオーストリア女である王妃ひとりに擦り付けておこう!そうすれば自分らは安泰だ。という考えからいろいろ悪口を言っていたんだよ~と言っている番組をついこの間見ました。酷いのぅ。それって史上最悪のイジメだよ。と思った・・・でもまぁ、そう言われるようになったのは最近の事かもしれず、少なくともアニばら制作当時はまだアントワネット様はバリバリ悪女で名を馳せていたのだろうから・・・ここから彼女の悪行(?)はヒートアップしていきます。
うー・・む、出崎監督ったら彼女のことキライなのよね。少しでも好意を持ってくれていたらねぇ、もうちょっと違う描き方があったでしょうに。やや残念です。
はい!今回萌えられる場面があるとしたらここから先数分間です。
白熱してにっちもさっちもいかない三部会。もともと腐った一部貴族の造反で始まったという議会なのだから想像するにろくでもない展開なのだろう・・・てか、造反って言葉難し過ぎるだろ?今に始まった事じゃありませんが、アニばらのこーゆー配慮のなさのお陰で私は小学生の時分から局地的難語に詳しかったもんね。
で、脱線しましたが議場を警備する衛兵隊の皆さんはいつ取れるか分からない休暇に思いを馳せボーーー・・・としていたのでしょうか?普通に見逃すはずのない大きさのビンを放置していたのでオスカル様ね、小言のひとつも言いたくなりますよ。で、代表して「すいませんでした」と一歩前に出てくるアンドレ・・・たいした距離じゃないんだし割れモノなんだし「おいおい放り投げずに手渡ししなはれ、危ないじゃないか。部下たちが怪我でもしたら大変だ」と思いますが、これはオスカル様が横着したってわけではなく、空き瓶を持つと投げてしまう、もしくは撃ってしまうのは彼女の癖。っていうか習性なわけですよ。武官の哀しさというやつです(第25話 かた恋のメヌエット参照)。で、キャッチできずに仕事を増やすんだもんな~・・・これはどっちが悪いのか。投げた隊長か?キャッチできなかったアンドレか?連帯責任だな。と言うことはどうでもよく、アンドレ・・・アンドレが私の投げたモノをナイスキャッチできないなんて・・・・・まさか、まさかおまえの右目・・・?とプチ愕然となるオスカル様。
この場面、このままいけば更に心配するオスカル様の「アンドレ、アンドレ・・・!?」なお姿が見れたと思うのですが、ケツアゴがフォローしてくれちゃったんで片付いちゃいました。
う~・・む、いい奴なんだけどねぇ、もう少し隊長と元従僕の絡みを見ていたかった。。。
といったところで、アントワネット様を乗せて大急ぎで走り去る馬車が・・・殿下の容態がよくないことを如実に物語っております。うっうっうっ・・・・・
いやーーー最近よく雨が降ります。三部会の議員たちはよほどの雨男揃いなのか?開会してからというもの天気予報は傘マークのオンパレード。西岸海洋性気候じゃないね、このフランスね。。。
それはまぁいいとして、オスカル様とアンドレ。こーゆー時なので和やかなムードこそありませんが、以前と同じ関係性に戻ったようです。お互い大人で、しかも喧嘩をしていたわけではないので、よけい難しいと思うのですがね。なんというか、一言「ごめんね」で解決する類の問題ではないので・・・でも、そうですよねー時間が解決って、こーゆー事なのかもしれないですよね。誰も何も変わっちゃいないよ・・・・・本当に、誰も何も・・・です。オスカル様の思考の恐らく大半を占めていたであろう殿下のご容態。それを忘れたわけでは勿論ありません。最悪なことを口に出しても、もぅどうしようもないだろ・・・という思いがあったから「それよりもうひとつ心配事が・・・」となったわけです。で、背中で「ほう、どんな事だ」とか言うアンドレ。
憎らしいくらいにアダルトでシリアスな空気が充満している為ナイフを持って飛び掛るようなやんちゃな真似はちょっと出来かねます。
なので寿命は縮まず、どうした目の検査か?見えるかちゃんと・・・見えるよ。本当に?くどいぞ。よせよ悪い冗談は。という・・・この単調さが妙にセクシー・・・っ!!異様にドキドキする結構な場面なんだから作画を、もっとさぁ、投げずにやってくれよ。。。
大人の事情で裏方が火の車なのか近頃残念なことが多いです。はい・・・出来る限りお察ししますよ・・・でも、イイ場面の絵だけはちゃんと描いて下さい、お願いだから。。。
なんて言ってる間に目を負傷し多少なりとも聴覚が発達したであろう男よりも全然地獄耳のオスカル様がノートルダム寺院の鐘の音をキャッチ。第1話からそうでしたが雨に混ざる重要な音源(ひとの会話含め)をオスカル様は聞き逃しません。バイオニック・ジェミー並みの聴覚です。
1789年6月2日。王太子ルイ・ジョゼフがついに危篤状態に。
そして、6月4日。
駆け付けた父、母に対して発した台詞が7歳男児の言葉とは思えません・・・どんなにか苦しいでしょうに。それよりも他者を思いやる精神・・・既に神の領域におられるルイ・ジョゼフ殿下に止めどなく涙が溢れ画面をまともに観ることが出来ません。。。
「もう一度、ベルサイユに帰りたい・・・」
そうです、帰りたいのはトリアノン離宮ではなくベルサイユ。
ベルサイユには・・・オスカル様がいます。オスカル様に憧れ精一杯想いを寄せた幼い日々、その素晴らしい記憶が溢れているところです。
ああ、ベルサイユ・・・そうだ、この物語、ベルサイユのばらってタイトルでしたねぇぇぇ~・・・・・・と、視聴者も漏れなく、どうしようもなくベルサイユが恋しくなるから不思議です!!
こーゆー持っていき方を職人技と呼ばずして何と呼ぼう!?
家族で帰ろう・・・素晴らしき哉ベルサイユへ。
そうだ!馬車の護衛はおまえの大好きなオスカル・フランソワに・・・だって彼女も家族の一員。運命共同体であったあの日に帰ろう・・・幸せだったあの頃に、みんなで帰ろう!!
まだ誰も何も変わっちゃいない。時代の分岐点にあって今がまさに転換期なのだという重々しい空気の中で、キャラクターたちの「あの日に帰りたい!!」という心の叫びを聞かずにはいられません・・・。
ルイ・ジョゼフに限ったことではなく、父ルイ16世、母マリー・アントワネット、そしてオスカル様、更にはアンドレまでもが、革命を前に足の竦む思いでいるのが痛々しい程に伝わるのです。感じるのです。
では原作ではどうだったか?恐らくそのような感情は見てとれなかったはずです。キャラクターたちは前を向いていた。三部会には確かにフランスを救う明るい兆しがあったのです。
ところが、アニばらはそういう風には描きません。
原作に忠実でないのは民衆や革命家たちの溢れる情熱を表現する技量がなかったとかそんな事が理由では勿論ありません。
この脚本がネガティブであるかどうか議論する前に、ここは完全なる分岐点であるのだとベルばらファンは理解しなくてはいけない。理解したうえでここの指揮官=出崎監督に付いていけるのかどうか、三部会が始まり益々暗黒な世界になりつつあるアニメに乗っていけるのかどうか、これからやって来る悲劇の連射を受け止める覚悟があるのかどうか、漫然と観ていないで私たちは真剣に考えないといけません。
不幸中の幸いで次々訪れる不幸を知らずに死んだ殿下と違い、私たち視聴者は直視しなければいけない。それを思うだけでリアルに足が竦む第33話。思い切った見事な作りこみです。
子供騙しではない本気のアニメ芸を今回も堪能させて戴きました。
登場するキャラクターが可愛いとかカッコいいとか、絵が綺麗とか丁寧だとか、そーゆーのは勿論、作品のクオリティーをあれこれ言う上で大事な要素ではあります。がしかし、それだけでない。そーゆー表面上の云々ではない部分、たとえば幼い子供が子供なりに体験してきた楽しいことや素晴らしかったあの日の記憶。そういったものがテレビの中のキャラクターにも在るはずだ・・・その素晴らしかったもの、かけがいのないものが果敢なく散っていってしまうという恐怖。明るくない将来をただ傍観することしか出来ない事への居た堪れなさ、居心地の悪さ。
私は幼少時アニばらを観ている最中、なけなしの経験を総動員して自分に重ね合わせ、本当に怖くて夜震えていたものです。そして、そーいった体験をさせて貰った事というのは他にあまりないのですね。アニばらは凄い・・・・・と思う所以なわけです。
はーーー・・・久々にアニばら観察日記を書くにあたりテンションが変なところにイッてしまった為、気合が空回りした箇所も多々あるとは思うのですが、全体的に「こいつは本気でアニばら好きなんだなぁ」と感じて戴けたら・・・それで私も無事往生できる感じです。
って、まだまだこれからさっ!!アニばら黄昏ワールド、頑張って直視するど。
ゴーーー・・ン。。。。。つづく。
このサブタイトルなに?34話にしてスポ根ものにギアチェンジですか!?
いくらなんでもそりゃーねぇわなぁ!?出崎監督?
って、もぅおまえは居ないのか~~~号泣
第34話 「今“テニス・コートの誓い”」
月日は流れ流れて・・・悠久の時を経ての更新となります。
くっ・・・無念、歯軋りっ 冒頭でダラダラ謝罪するよりかは反省の気持ちを内容に反映できるよう、ガンバリマッスル。
というわけで、1789年のフランスは極東の島国以上の梅雨空に覆われ湿り気たっぷり。セル画にカッターでキズつけてっていうよりも描いてますよね、がっつりと。白い線がハッキリと確認できます。すんごい重たそうな雨なもんで・・・いやセーヌ川が氾濫しないかとか、そーゆーのも心配だし、洗濯物はもっぱら部屋干し、ただでさえ足りない食料だっつーのにカビ生えるのが怖くて長時間の保存は不可。それに衛兵隊B中隊の諸君の寝床ときたら、なんなら天然ウォーターベッド状態でいくらファブリーズしたところで立ち込める男のイカ臭さはいかんともしがたく、もーーー嫌だ、こんな生活。布団乾燥機の支給を国王に直訴してやるって息巻く隊員が続出するのも無理はない。それを「まぁまぁ」とたしなめるオスカル隊長のお顔にもね、青いタテ線がくっきりと、見えるではないですか。。。てか、線どころじゃなくてさぁ・・・眉毛と瞳の間の空間、真っ黒だもんね。どんだけ掘りが深けりゃあんな陰が出来るんだ?そりゃもぅトム・クルーズもビックリでしょうって話です。
アニばら34話、今に始まった事ではありませんが絵が雑です。
漫画でいうと原稿になる前の、もしかしてネームに彩色しちゃってるんじゃないの!?ってくらいのラフさ(笑)この世界観ぜったい少女マンガ発祥のモノじゃないよ~週刊マーガレットだよ?ベルばらだよ!?いいんですか、こんなに乱雑で。と毎回吠えておりますように、抗議したい気持ちは勿論あるんです。でも、何を言ってるんだ、これこそが俺のベルばら。俺のオスカル。埃をかぶった化粧箱からいい加減出て来なくちゃならないのは君たちの方だ。多少デッサン狂ったくらいでガタガタ言ってちゃ時代についていけないぜ!!!で、目で見るな、心で感じろ。って出崎監督は思っていたかもしれないし。とにかく、私はこの描きなぐられたキャラクターたちに40年以上夢中なんです。更新してないからといってアニばらへの情熱がちょっとでも薄れたと思ったら、大間違いなんですからねっ(絶叫そして泣)
とまぁ、すいません。久しぶりの執筆活動に興奮しております。
アニばらーズハイなこの感じ!!あぁ、生きてて良かった・・・・・っ!!!
と、私などは愛しきホームグラウンドの懐かしい薫りに包まれひしひしと幸せを噛み締めているわけですが、画面に映る方々のお顔は・・・暗いです、険しいです。何なに?デッドコースターにでも乗っちゃったの!?ってくらいに死亡フラグも立ちまくり?
というわけで、休みなしでひと月半。ケツアゴに指摘して貰わなけりゃオスカル様の体調不良にも気付けないアンドレに軽く憤ってみるところから第34話を見ていきましょう。
・・・あんた、冒頭からがっかりさせてくれるなよ~頼むから(泣)と思われましょうが、既に目ぇ殆ど見えてないんで。そのへん失明の危機にない視聴者の皆様は彼のことをあまり厳しく責めたてるものじゃありません。それこそ大目に見てあげて下さいよ・・・(ところで、ケツアゴの「おめえの、あの隊長さんよー・・・」発言、萌えますよね。アンドレに気ぃ使ってないでもっと大っぴらに心配してくれてさえいたら。ってちょっと思うけど)
で、何故にオスカル様はこうも蒼白なお顔をされているのかと言うと、です。休みなしでひと月半、パンティー(ごめんなさい)までびっしょりになるような悪天候のなか傘もささずに議場を警備して回られたかと思ったら翌日は打って変わって紫外線ぎらぎらの炎天下で日干しになるような日々だと思うのです。もちろん、警備以外の雑多な任務だって黙々とこなされているはずですし、ジョセフ殿下ご逝去のショックからも恐らく立ち直れてはいない。もしかしたら空いた時間にアントワネット様のもとへ赴き誠心誠意お慰めになっているかもしれず、そこで更に悲しみを深めているかも・・・というのは後のエピソードから可能性低いような気も致しますが、とにかく、メインのストレス!明るい兆しが無い。ということではないでしょうか?今更原作と比べてあーだこーだ言うのはナンセンスだとしてもアニメの守ってやらねばならぬ人々の人相と性格のこの悪さよっ!!特にリーダー=童貞・ド・ロベスピエール。いや、こいつのプロフィールたいして興味ないけど童貞ってことはないと思うね。自分の意地と理想の為に盾にする女の一人や二人は普通にいそうだし、第一潔癖って印象はないです。だいたい政治家で童貞ってどうなの?そんなね~世の中の50%を知らないって事でしょ?チェリーボーイに政治は無理だよ。そんなの非現実的だっつ~の。失敗するに決まってらぁ。という、私自身が無差別に童貞嫌いであるということを何もここでカミングアウトする必要もないわけで、ここのくだり要らなかったなぁと思いつつ・・・ロベスピエール!早くも悪の総統臭ぷんぷんさせやがって三部会とやらは大丈夫なのか!?本当に!?と、とにかく不安になります。
で、時間かかってますけどオスカル様の体調の件です。
・・・くぅー・・・「なんだかなぁ~・・・・・」という激しい不安感と疲労感を振り払いどうにか自分自身を立て直そうと思われたのでしょう。また視聴者に分かりやすく今のお立場、ご状況を説明する必要があった為「今の私の任務云々」とお喋りになり、咳。
(絵がキタナイキタナイ言いましたが、この場面のオスカル様・・・疲れて雨にうたれるオスカル様・・・壮絶な美しさです。。。ごくっ、荒木プロ凄い・・・!!)
・・・・・・・・・・・・・血・・・・・・・・・・・ですか!?
やーーーーーー・・・OPの間考えましたけどねぇ。喀血って、まずいですよね。。。
オスカル様が自ら「がんばれ、オスカル」とおっしゃった時には逆貞子化しテレビの中に入り込み「がんばっちゃ駄目だ~よ~ぉ~~~」と、まぁとにかくお止めしたい衝動に皆さん駆られたと思います。が、そのあと血なんか吐かれては貞子の方がきっと卒倒してしまう。ついでですが『リング』が流行った頃はテレビと言えばまだブラウン管だったのに、今の貞子はあの薄い液晶とかプラズマテレビから出て来るんですよね?なんか怖さ半減しませんか?今時の物凄いクリアな画面からズルズル出て来られてもねー・・・シュール過ぎてもうどうでもいいや。ゴキジェットで撃退してやろ。と要らん事で行数使ってすいません。
で、オスカル様はついに血をおはき遊ばされ、観てるチビッ子も大慌てなオープニングだったわけです。そぅ、これを初めて観た時、しっかり観たと記憶があるのは小学2年生くらいの時なんですが、血をはく=結核=不治の病=・・・ジ・エンド。という知識まではないわけです。でも、大変まずい事態だ、どうしよう。と猛烈な衝撃を受けたわけで。放送終了後に台所にすっ飛んで行って「咳と一緒に血をはくってどーゆーこと!?」と夕餉の支度に忙しい親に詰め寄ったものです。で、状況が飲み込めず狼狽する親から「は?何?肺結核とか、そーゆーこと?」とかいう大変ポピュラーな回答を得たわけですが・・・実のところ原作のオスカル様がなんで血をはいたのかは謎なんですよね?
しかし、はい。アニメのオスカル様は喀血の原因わりとハッキリしています。
過労でございますよ。
・・・激動の時代に美人薄命じゃ~~~~・・・嗚呼どこまでも日本っぽい。。。
というわけで、視聴者は言うなれば爆弾抱えた状態で今後の展開を観ていかなけりゃならなくなったわけです。ただならぬ気配が漂っておる・・・絵もストーリーも、それまで触れていたNHK推奨アニメや世界名作劇場などで培われたシンプルなアタマではどう処理していいか分からないくらい急激に、残酷に変化していくのです。夕飯前の『マンガの国』なんちゅーユルい放送枠(関東なんでその頃再放送はテレ東でした)なのに全く夢みていられない・・・むしろ現実の厳しさを嫌と言う程に突きつけられてゆく恐ろしの国だったっけなぁー・・・(でも萌えた。とにかく萌えた♪)
というわけで三部会は荒れ放題。誰もかれもが悪人面で人を罵りギャンギャン自己主張する様は、怖いんですってばホントに。。。
で、怖いから、やめやめっ!!もお閉鎖しちゃえ!!って事がお偉いさん達の間で決定し、具体的な閉め出し要員として呼び付けられた我らが衛兵隊B中隊。何故かこの命令を聞く際は助さん格さん、もといアンドレとケツアゴも一緒なんですね。
あー、この場面どうしようね・・・実際ブイエに意見してみたところでどーにもならないわけで。そんな事できるもんかと激昂するオスカル様に同調したい思いは勿論あれど、ロベピその他の平民議員のツラを思い出すとなー・・・いっそ閉め出してやりたい気持ちもよく分かるので辛いところです(そんなんでいいのかよ?)
で、命令をきいたものの決断できず助さん格さんに意見を求めるオスカル様。「かまうこたぁねえよ」って・・・そうなんだけどサ、明らかに悪い方向へいくって分かってんのに憂鬱だな、もーーーー・・・で三部会とオスカル様の体調は悪化の一途を辿るのでした。。。
それで今回のサブタイトル「今“テニス・コートの誓い”」なのですが、ジュード・ポームを分かりやすくテニス・コートとしてしまった為にうっかり『エースをねらえ!』的なムードが漂ってしまいスポ根エキスがほとばしっては「岡っ!!」「コーチっ!!」「女の成長を妨げるような愛し方はするな」で藤堂さん絶句・・・みたいなノリを期待してしまいがちですが、どうかアニばら世界に帰って来て下さい。
閉め出された平民議員たちがわらわらと移動した先は当時大流行していたという(へー、そんな余裕あったんだ?って思いましたよ私は・笑)ポームの競技場。ここの方が本来議員じゃない人も入れるわけだし、スタジアムで大群衆が盛り上がった時の高揚感とかってね、それこそスポーツ観戦時や野外コンサートの時を思い出して戴ければいいと思うんですが、半端ないですよ。そりゃーロベピ先生の演説も普段の何倍もかっこよく響いた事でしょう。実際かっこよかったんだと思いますがね。で、何故銃を担いでちょっとおちゃらけてんのか知りませんがケツアゴが鬱な気分のオスカル様にチクリと言い。非常に悪い予感がするなー・・・というところで場面転換となります。
いやー、今回はですね、一見地味で暗いだけのように思われますが実は結構笑えます。もうね~この人なに?こいつが入って来てオスカル様が一番に思った事って「おや?出版社違うけどいいのかな?」じゃないの(笑) 陸軍大佐ショワズイエ・ラ・ボーム。
あの~『はいからさんが通る』ご存知でしょうかね?あれに出てきた印念中佐ですね。トレードマークのお髭が一緒で明らかに同族の陰湿さを漂わせています。知らなかった・・・大日本帝国陸軍の印念中佐のルーツがお仏蘭西に有りとは。きっと革命で日本に亡命して来て、そこで意外にも適応し、土地は違えども軍人の道を歩むことにしたんでしょうね・・・つぶしきかなさそうだし。まぁいいけど。
で、ショワズイエみたいなオリジナルキャラ超好き。
わざわざこんなところで凝った名前つけて局地的に大活躍させてしまうセンスが素晴らしいよ~アニばら。悪人は特にキャラ立ってるわ。で、特別出演のショワズイエとかいうこのおっさん、そりゃこんな事オスカル様に命令したって今度こそ聞くわけないわなってやり方で議員入場の指揮をお取り遊ばして、予定通り平民議員どもをイラつかせます。でも、その後ブチ切れたのがオスカル様だった・・・というのは予定通りではなかったんでしょうね(笑)平民議員に暴力振るわれたとかなら即刻逮捕、連行、処分とか出来たんでしょうにオスカル様に背負い投げされちゃって、現代だったら某tubeで即日アップされ“世界のトンデモ映像 情けない軍人編”とかで話題になり大いなる笑いと涙を誘ったことでしょう。はい、末代までの恥です・・・印念、よく見とけよ~~~♪)
いや~しかし、オスカル様も罪なことしますね~。公衆の面前であれだけ派手にやっつけちゃうなんて、某大阪市長の橋○氏とかも大喜びしちゃいそうな展開でしたね。いや笑ってる場合ではなく、こーゆー事すれば後が怖いです・・・。それを覚悟して、っていうより瞬間的に怒りのリミッター振り切っちゃって「わーーーっ」ってなったのと、やはり、きよらかさ皆無と言えども一応はロベスピエールその人に冷静に国民に選ばれてここにあるという誇りはなんたらかんたら言われたらねえ・・・それに引き換え私ら貴族ときたらどうよーーー!?って、情けなくてたまらなくなったのでしょうとも。「やめたまえジャルジェくん」なんて言われて「はい、そうですね」で引っ込むなんて出来ないしさ。印念とにかくムカつくし。何よりこれでB中隊の諸君が「隊長カッコいいーーーっ!!」なんつってテンション上げてくれたんだろうから今後の為に良かったんです。そんでオスカル様はアワワワッ何てことを~~~!?な印念に「私は警備の責任者として不慮の大事故が起こらないよう処置をしただけだ。そうブイエに伝えとけ!!」と鬼の形相で一喝。なんたって准将>大佐だからね、背負い投げはやり過ぎな気ぃするけど、悔しかったら出世してみろヴォケ!という感じで、ここは視聴者一同も思いっきりスッキリしておきましょう。
そーゆーわけで、一連の嫌がらせでより一層不満を募らせた平民議員が国王陛下のご命令を聞くわけもなく。国民議会を解散しなけりゃ退場もしないという事態になりました。
こーゆー展開になるの分かってただろうが・・・とケツアゴでなくとも溜息と苦笑いが止まらない感じです。で、はい。懲りずに印念中佐(違います。ショワズイエ・ラ・ボーム大佐です)がオスカル様を呼びに来まして・・・はい、ここからが本日のクライマックス!!よーく目をこらしてご覧下さいね♪
いやー議場を警備しなきゃなんねえはずなのに、なんで俺たちまで呼ばれたんだ?で不安を感じるケツアゴに足で小突かれオスカル様の後を追うアンドレ。薄暗い廊下でオスカル様に「なんで付いて来るんだ?」みたいな顔をされた際の彼の情けなさは秀逸ですので是非ご注目戴きたい。
「・・・い、いっしょに・・・」って。。。
一緒になんなのだ?「アランが一緒に行って様子見て来いっていうもんだから・・・」ってのはあまりにもあれなので、せめて「なんか心配だから一緒に行ってもいいかな?」とかって事なんだと思うけど、「・・・い、いっしょに・・・」って弱いなぁ~~~(笑)今に始まった事じゃないけど。で、結局部屋には入れて貰えず廊下で待機。これが後でとっても役に立つのだけど、最初観た時は脱力しまくって「大丈夫かよ~・・・」って私つぶやいちゃいました。
脱線しましたが、いざ修羅場に突入です。
ブイエが怒ってますがな。やはり印念のやつ「危機一髪!ジャルジェ准将が暴動を回避してくれました~~~!!」なんて報告はしていなかった模様で(当たり前ですがね)、きっと「命令無視して酷いったらないんです~~~よよよ~~~おケツ痛い・・・」な感じだったのでしょう。ああホントに情けない(笑)見たわけじゃないけど想像してブイエ将軍もどっちもどっちだという思いがあったのかもしれません。だからまだこの時は冷静でいてくれたのでしょう。でも、ここからのやり取りはマズいです。
隊長ったら軍事法廷など怖くねえとか言っちゃうし。
もはや本格的な命令違反なので「はい、アウト!!」になり~の流石のおとっつぁんの古い友人御符をもってしても「じゃーやむを得んなっ」で逮捕するっていうからサァ大変っ!!
冒頭で血ぃ吐いたってだけでこっちも血圧上がってるんですっ!この期に及んで監獄にブチ込まれるお姿なんて絶対に見たくありませんよっ!!どーーーするんですか!?とアタフタしてる間にブイエが立った・・・ブイエが立ちましたね。なんというか「クララが立った」的な感動を覚えるのは私だけでしょうか・・・?この人、立てるんですね。って馬鹿にし過ぎ?いや~立っただけではなく、意気揚々とオスカル様にピストルを向けるショワズイエ・ラ・印念らに謀反人を厳重に拘束しとくようにとの命令を残し、どこぞの教授総回診よろしく手下を大勢引き連れて、更には馬に跨って自ら命令を下しにB中隊の面々の元へ赴かんとするのだから、こんな行動的なブイエは初めてだ。
(へーーー・・・と唸って、ちょっとドキドキしてしまう私は萌え方マイノリティ♪)
なんつって邪道で多少テンション上げたところへ更なる萌え爆弾を投下してゆくので画面に集中して下さい。
なんと言いましてもこの場面での話の流れ、原作と比べると特にオスカル様の態度などは冷静に描かれてます。
ここまで来たら流石に己ひとりの力でどうにかなるわけもなく、煮え滾る思いはあれど・・・という歯痒い気持ちでいっぱいなわけです。で、B中隊の諸君はどう出るのだろうと考えるんですね。自分なんか比べ物にならないくらいの権力をもった陸軍最高司令官からの命令を一体どのように受け止め行動するのか?あれ程に血気盛んな男たちです。これまで共に行動して来た間にも様々な局面があったことでしょう。その男たちが将軍から直に下される命令です、従ったらもうそれはそれで仕方のない事。というか、そうなったならば逆に「すまない」という思いがオスカル様の胸に込み上げたことでしょう。オスカル様とはそういう人です。ところが、実際はそうではなかった。無抵抗の状態でガラス窓から一部始終を見守るオスカル様、勿論この時部下が何を言っているかまでは分かろうはずがありません。が、しかし、聞こえなくても感じ取れるものはあるはずだと思うのです。
あぅ~~~・・・私はむしろ、むしろアンドレや父上にこの場面を見せてやりたかった。
壮絶なる感動!!
ただでさえ五臓六腑に男汁が染み渡るアニばら後半戦ではありますが、ここ、ここは特筆に価します。
全編を通して瞬間男汁放出率ナンバーワンな場面と言ってよいでしょう!!
『俺たちに命令できるのは俺たちの隊長だけだっ!!』
でございますよぉ~・・・
くぅーーー・・・こーゆー事言ってくれちゃうから私はアニばらが好きなのです。
ただ単に平民議員に銃を向けるなんて出来ないと言ってるのとはわけが違います。
ケツアゴは陸軍最高司令官に向かって「オスカル・フランソワが俺たちB中隊隊員との間に築き上げた信頼関係に貴様なんかが土足で割り込んで来るんじゃねえよっ!!!」と言ったのと同じ。ただ反抗されるのとは屈辱度が異なると思うのです、こんな言い方されたらば。これにより「隊長が隊長なら部下も部下だ。まったくよく仕込んであるもんだ」のブイエの台詞も生きてきます。これまで必死で頑張って来たであろうこと(アニメはそーゆー細かい部分は描ききれてなかったので)を想像し、っか~~~・・・苦労が報われたぜっ!!と一気に溜飲を下げることだって出来るじゃないですか!!はぁーーーーー・・・観ていてよかった・・・第34話。
気弱なチビ、ラサールがケツアゴの呼びかけに真っ先に賛同し命令を拒否したというのも、ちくしょ~・・泣かせやがってよぉ(感涙)この男は短期間のうちにオスカル様をきっと、急速に好いていっているのであろうなぁという事をうかがわせ、分かりやすいラブシーンなど無くても私は十分、十分萌えられるぜいっアニばら第34話っ!!!と独り鑑賞中に絶叫する始末です。
ということで、ハイボルテージな私の書く観察日記は読者さまのテンション等はお構いなしに佳境に入っていくわけですよ。
いやはや、もうねー・・・アニメのブイエはジャルジェ親子に個人的な恨みなどないばかりかむしろ長年援護し何かあった時にはかばってきたはずなんです。それがです。微妙にベルサイユも驚く程の大舞踏会を台無しにされた時の不満も手伝い可愛さあまって憎さ10万倍くらいになってしまったんでしょう!見せしめの為にお前の部下12名は銃殺にしてやっから覚えとけっ!となったからもぅホントに大ピンチです。更に大変なことに平民議員の排除は近衛隊がやるっていうもんだから~って、これはあえてオスカル様の影響を色濃く受ける近衛にやらせる事によって軍の規律というか現実というか持てる権力の偉大さを見せ付けてやろうというブイエの反抗心の表れかもしれん。だがなー、それが命取りであった事を次回思い知れっ!!
そーゆーわけで、大脱走っ☆・・・
こっから「ちょっと、ちょっと」の連続ですから(笑)
まずは自分に向けられたライフルの銃口をガシッと掴み持ち上げ、ターミネータースピリットの炸裂ぶりを見せ付けるオスカル様。そこから「悪いが通して貰う」で別の銃を構える男の手にチョップを決め。いや皆さん「四方から狙われてて勇気あるな~」と感心している場合ではありません。その後は重心低めの猛ダッシュで途中(恐らく)頭突きあり。猛然と逃走を試みるも真横からタックルを受け「そんな転び方して鼻とか顎とか折れませんか!?喀血はあれでも鼻血は流石にファンの心が折れますぜっ隊長ぉーーーっ!!」という状況。もう座って観てられません。一目散に加勢に入って差し上げたい思いが込み上げます。
そんなところでようやっとアンドレ登場!
オスカル様の叫びを聞きつけドアを開けた瞬間「え?何おれ出遅れた!?」とばかりに急発進する彼が今ほど頼もしかった事はありません。状況が飲み込めてない彼はとりあえず「てめえ何オスカルに触ってんだよっ!」という理由でもって2、3人殺す勢いで突進。ビビッた見張りの隙をつきオスカル様の今度はエルボーが炸裂したのでしょう。襲われるショワズイエ・ラ・ボーム大佐の「ぎゃ~~~~~っ」というお顔がたまりません(爆笑)
いや、ここでどんな恐ろしい思いしたか分かんないし最後くらいちゃんと名前呼んであげますよ。
はーーーーー・・・嵐が去った後の司令官室。逃げる二人の後姿を唖然と眺めつつ、つくづく「あいつら、コワイ・・・」by ショワズイエって感じだったんだろうなぁ。あの凶暴さ、ジョーズとかクロコダイルとかの方がまだマシじゃー・・・ってところでしょうか。ご愁傷様です。。。
んで、なんとか逃走に成功したオスカル様&アンドレは議場へ向け馬をカッ飛ばします。あまりにも真剣な形相に久々の登場であるジェローデルに萌える余裕すらなく・・・てか、オスカル様に「まずいっ・・・!彼なら平然と武力行使してしまうに違いない!」と思われているジェローデルってどうなの!?って事が若干アタマをよぎりますが、それが普通だからね!?
そーゆーわけで、オスカル様、平民議員、近衛連隊の三つ巴=大波乱の展開を予想させる激しいグルグル演出で軽く目を回したところで、続く!!!
(物凄くシリアスな回の感想文を相当ふざけて書いてしまった点、深くお詫び申し上げます)
ペガサスの如き白き翼を持ったオスカル様、
困惑のなか吹き荒れる誤解の嵐に、巣離れってマジ楽じゃないっつ~の!?
第35話 「オスカル、今、巣離れの時」
はい、とうとう此処まで参りました。第35話「オスカル、今、巣離れの時」であります。
巣って・・・と、なんか最初は妙に違和感ありましたが、慣れてみるとしみじみ「そうか、そうか」という感じです。
嗚呼、オスカル様、巣離れ、なう・・・というわけで、今回のジャルジェさんちの荒れっぷり、壊れっぷりときたらこれまでの比じゃ~ありません。もぅ、なんというかね・・・
制作者が意図したかどうか解らない部分が本~当~・・・に、凄いのです☆
と言ったところでいきなり脱線しますが、先日『40周年記念ベルサイユのばら展』(2012、9月13日~9月24日:松屋銀座開催)に行って来ましたですよ。原作や宝塚のみならずアニメ関連の展示ブツも今回は見学できるという事で、私としてはそれはもぅアッツーイ期待を寄せておりました。
で、行ってみて・・・素直に驚きました。あ~ホントに、“ベルサイユのばら”ってひと口で言っても、その実態は実に様々、いろいろなジャンルがあるんですね!という・・・今あえて新鮮な発見、フレッシュな驚きであります。
まずはかの有名な池田理代子先生による不朽の名作があり、その名場面(てか最近は120%ヲタクのSSだろそれは!?という脚本も多いようですが)をこれでもかとショーアップし絢爛豪華の限りを尽くしたヅカばらがあり、登場人物たちのほのぼのシュールファンタジーな日常ライフで老若男女を楽しませて下さるベルばらキッズがある。え~・・と、今回は無かったことにされたようですが巨匠ジャック・ドゥミュ氏による実写映画なんかもありますし、かつてはバレエにもなったと聞きますし、パチンコ業界でも押しも押されぬ存在感を発揮しているらしいベルサイユのばら。
とにかく世の中には星の数ほどオスカル様が存在するわけなんです。
で、その中で、あぁ殆どインフレ状態とも言えるその中で一体どのオスカル様がど真ん中にくるのか。自分にとって“我が心のオスカル・フランソワ”とは誰なのか。
そのあたりを改めてしっかり確認する意味でも今回のベルばら展・・・私にとって大変大きく重要なイベントでありました。
まず、原作のオスカル様です。こちらの隊長が放つ奇跡的ともいえるオーラは何度読んでも文句なしに「半端ねえっ!」なのであります。最初原作の原画が展示されてるコーナーなんかは人気少女マンガ云々じゃ済まないですよ、まさに国宝展クラスの迫力と有り難さに満ち満ちておる・・・私などはただただ圧倒され仏像を拝むかの如くガラスケース内の原画に手を合わせ、ひたすら「なんまいだ・・・」という感じでした。
その後、華々しさ極まれりといったムードのヅカばらコーナーへ・・・こちらの舞台衣装の展示、心からキレイだと思いましたが現在あいにく好きなスタァさん不在のため萌えるまでは至らず、てか、私の場合、憧れのスタァさん達が金に糸目を付けず全力で大好きなベルばらのコスプレをしてくれるのだっ!というところに素晴らしい萌えがあったわけで、確かに昔は夢中になりました。でもお目当てのスタァさんが退団されて萌え終了。宝塚の場合、哀しい哉そーゆーこともあるかと思うんですね。。。
で、いよいよ己の気持ちを再確認することになるわけなんですが、そもそも私にとってアニメのオスカル様は架空の人物じゃないんです。
田島令子さん演じるオスカル様が登場する時、背景に薔薇は飛び散りません。またヒロイックな演出や理解しやすい独白で場面を熱く盛り上げるようなことも、しないのです。
アニメのオスカル様から感じられるのは降り続く雨による湿気や荒涼とした空気が運ぶ砂埃の息苦しさ、そして「今まさに、そこで生きているのだ!」というなんともいえない現実感!疲労感!!そして滲み出るヒューマ二ティー・・・っ!!!
うわ~~~オスカァーーーーールッ!!!!!
とまぁ、志垣が叫ぶ前にフライングして大絶叫してしまいたくなるくらい愛してる、いや、愛してしまった・・・たとえようもないほど深く。号泣!というわけで、毎度お騒がせしてすいません。改めて、自分はアニばら猛烈LOVEなんだという事をお伝えしたかっただけなんですけどね。。。
そーゆーわけで、ベルサイユのばら展。アニメブースは全体的に紺色で統一され、その内容通り極めて無駄のないストイックな世界観を保って下さっていたわけなんですがー・・・
だからこそねーーー・・・グッときちゃう。。。
ストイックだからこそ生々しい・・・深い海の底にいるような紺色の壁の前であの衝撃的な感動を思い出し、隊長、俺ってば人前だっつーのに泣けて来る始末だよ・・・アーーー・・・メン。
という・・・当初の予想通り、私はただただアニばらに泣き、いい加減化粧も崩れたところで改めて、田島令子さんのオスカル様に生涯の忠誠を誓ったわけです。
といったところで第35話の観察日記、なんとここからが本編です。
予告編を観て下さい・・・どうやら、どうやらオスカル様は近衛連隊の議場突入を防ぐ事には成功した模様です。が、その結果、父と娘の間に渦巻いてしまうらしい愛と憎しみ・・・・・って、この2点がジャル親子の間に渦巻いてしまうのは今に始まったことではないような気もしますが、いかんせん状況がハードです。そこで「なんなの!?この父親、娘を斬り付けようっての!?」と、あくまで原作は知らないふりして悲鳴を上げてみる私なんですが、今回ね、この『オスカル、今、巣離れの時』皆様も出来る限り原作忘れましょう。その方が面白いところにご案内できそうです。
ベルばら展行って改めてアニばら愛フルスロットルな私は「どんな事があろうが、誰になんと思われようが、アニばらの真相を語れるのは俺だけだ」の決意を新たにしました。なので独自解釈で今回(は特に)突っ走ります☆ 最初に断りましたので後で「おめぇ、コレはそんな話ではないぞ!」等とおっしゃられても困ります。
なので・・・読んで下さる皆様はどうぞ半分諦めつつ、寛大な心でお付き合い戴きたい。
1789年、6月23日。
ルイ16世の解散の命令を無視して三部会会議場を占拠した国民議会派の議員たち。
その排除命令を受けたのはオスカル率いる衛兵隊B中隊であった、がオスカルはその命令を拒否。
その後、アランを含む部下12名もオスカルに同調し命令を拒否。
そして今、オスカルは三部会会議場へと向かう。衛兵隊に代わり出動命令を受けた近衛連隊の会議場突入を阻む為に・・・・・
っか~~~~~~~・・・・まさかこんな形で連隊長との再会が叶おうとはっ!!!
ジェローデルだって、今、巣離れの時。ですよね・・・これって。
どんな理由があろうとも、現役の近衛連隊長である彼が兵を撤退させたっちゅ~罪は、一体ナニをもってして償えるものなのか!?いきなり本筋とは違う部分の心配をしてしまうのはこの場面、物凄い状況のわりに放送時間の都合なのか巻き過ぎの感があり、クソッこんなイイ場面なんだからもっと丁寧に時間かけて見せてくれよ~~~・・・という不満があるからです。
とはいえ、正味23分の連続アニメ、そんなこと言ってても今更どうにもしようがありません。なので、例によって足りない部分は脳内で勝手に補うことにして(たとえば去ってゆく際ジェロの中で謳われたであろう連隊長に捧ぐ一世一代“愛と信頼”のポエムなど)、映像化されてる部分を先ずはしっかり観ていきましょう!!
開口一番「私は近衛連隊長ジェローデル大佐!」と大きく自己紹介する彼を見て「近衛連隊長か・・・今は貴方が、近衛連隊長なのか」と何故かしみじみ感慨深い。
ジェローデルよ、オスカル様から一方的に「私の後任にはお前を推挙した。あとはよろしく頼む」と告げられ去られたあの日から、選びたかったであろう道を諦め愛するひとの願い通り、貴方は必死に責務を果たして来たに違いない。
王室を守るため、ひいてはフランスを守るため、出会いの瞬間からおよそ20年・・・オスカル様と共に命をかけて闘って来た青春の日々よ!
くぉ~~~・・・かつての近衛連隊ツートップの間にあるこの信頼感、熱き絆をナメるなよっ!!と私は大声で叫びたいっ!!
いえね、この場面、アニばらにしては中途半端に原作に寄せてしまった為にところどころでスベッた感が否めません。ハッキリ言えばこちらのジェローデルは「マドモアゼル・・・」等と呟く必要さえなかったのです。元連隊長がえらい剣幕で駆け付けて来られ「引け!」と言い、さぁ撃て、武器を持たない平民議員に銃を向けると言うのなら、先ず私の屍を越えてから行くがよい、以上。
圧倒的に元連隊長の勝ちでございましょうとも。
アニばらでは原作など問題ではないくらいオスカル様とジェローデルの関係性が濃ゆいのです。濃ゆいが故、ある意味第30話でろくなアプローチが出来なかったといっても過言ではなく、とにかくこの二人は絶対的な信頼関係にあるといっていい。だから撃てるわけがない・・・屍を越えるなんて事はハナっから出来るわきゃーないのです。
で、それは最初っから分かりきってる事だから、どうです?一連の会話の後オスカル様は少しも清清しい様子などは見せません。例えるならば自分に身も心も心酔し懐きまくってる犬をしばらく放置したあと突然帰宅し、ただいまの代わりに「さぁ、噛み付いてみろ!」とドヤしつけるようなもんです。哀れ・・・そこで忠犬ジェロにできることなどありましょうか・・・涙。。。
そう、改めて文章化して気付きましたが二人は対等ではない・・・惚れた弱み、という以前に、第1話で敗北したあの時から二人は全く対等ではないのです。
それがいいのか悪いのか・・・いや原作のジェローデルを愛する方々がアニジェロを眺めてどう思うのかとか、もうそんな事はどうでもいいんです!
とにかく私はアニばらのこうした状況だからこそ萌え、そしてリアルな人間関係云々について物思い、ラスト猛烈切なくなってしまう・・・
断っておきますが、二人の関係が対等でないからといってジェローデルに主体性がないという事ではないのです。
彼は馬鹿な男ではありません。人並み以上のプライドだって持ち合わせているでしょう。しかし、突き抜けられないのです。
三部会会議場に立て籠もる国民議会派を武力をもって排除、始末することが王室を守ることになるのか?なるわけないのです。窮地に立たされ目先の事しか考えられなくなっている国王の側近に比べ、体を張って議員の命と権利を守ろうとする連隊長。長い目でみて、どちらがフランスを救うことになるかくらい、彼は咄嗟に判断できる男だったと思いたい。そう、彼だってそのへんモヤモヤしていた。でも、決断できなかった。そこへ連隊長が飛んで来て、すぐさま退却しろと言い・・・
嗚呼、オスカル様に心からの拍手と敬礼を送って彼は会議場を後にしたことでしょう。もしかしたら「近衛隊長にはオスカル以外ない」と国王に進言した若き日の自分を思い出していたかもしれない。そして、やはり間違いではなかった、あの時の自分の判断は!と胸を熱くしていたかもしれないのです・・・
そーゆーわけで、オスカル様の人間性がすんでのところでフランスを救ったこの場面、ところどころしっくりこない所があるのでそーゆー部分は己で修正を加えつつ噛み締める程に、味わい深いです・・・感動!!
ついでに、救われた議員らはこの強烈なる守護神オスカル・フランソワに免じてこの後会議場を出たはずです。近衛連隊が彼らが武器を取るその日まで私たちは待ちましょうというならば我々だってまともな議論が再開されるその日を信じて、ここは一旦引き下がりましょう。となったに違いない。暴力に訴えるのではなく誠心誠意話し合えというオスカル様の教え(?)が胸に染み渡ります・・・ううっううっううっ・・・・・・
とAパート初っ端でオスカル愛を煮え滾らせたところで、こいつら~・・・まだこんなこと言って、もぅ救いようのないアホどもです。でも、それでいい。もぅあんた達はそれでいいんです・・・。
近衛連隊の議場突入を妨害したオスカル准将に厳罰を!と息巻く人々。中にはジャルジェ家から貴族の資格を取り上げオスカル様は国外追放が当然だとか何とか言ってる輩もいる程で「望むところだ!是非ともそうしてくれっ!」とちょっと思ったり(でも既に手遅れなんですけどね・涙)あーもう陛下、貴方はどう思ってるんですか!?自分の意見をもっとしっかり・・・ってところで親父が何か恐ろしい事を決意しちゃったみたいだからサァ大変!!ごくっ・・・。。。
あーーー・・・こっからが本日のハイライトです。
ジャルジェ家の皆さま、内海賢二さん、田島令子さん、志垣太郎さんのお声の演技がごっつ~見事です。
これねぇ、アニメのアテレコじゃないですよ。なんといっていいか解りませんが・・・そんなもんじゃない迫力があります。私事ですが目がちょっとあれなものでよく目を閉じて声だけ聴いてみたりするのですが、アニメを超えて、物凄く鬼気迫るものがあるのです。
よくよく考えてみれば田島令子さんも志垣太郎さんも声優というより俳優ですよね。だからオスカル、アンドレという役を演じるにあたって特にキャラクターの持つ珍しい個性を膨らませようみたいな、変わったことはしていないわけです。要はリアルな男女として非常にナチュラルに喋っておられる。特にオスカル様は男装の麗人だから・・・という気張った素振りのない普通に美しい女の人の声なんですよ。
これね「少年から成人女性、動物から果てはモンスターまで。私は出せる声に幅があります!」とかって自信持った声優さんがもしオスカル様を担当されていたら・・・きっとおかしな事になっていたと思いますよ。そんな奇をてらった演技をアニばらの脚本は求めていません。だから凝った事した途端、浮くだけです。過剰に盛り上げてくれなくて結構、インパクト狙いではなくもっと繊細な、むしろ「・・・・(無言)・・・・」の部分を上手く表現して下さい。
と、これはまぁ、好みがあるので断言はできませんが、少なくとも現在アニばらを熱愛される方々は田島令子さんの隊長だから付いて行ってるわけです。そーいったですね、ファンを骨抜きにする唯一無二の素晴らしい演技が、後半戦にきてもぅバンバン出て参ります。
秋の夜長にアニばらの醸し出すどうしようもないリアル感、時にはどうぞ目を瞑って・・・ご堪能されてみては、と思います。
といったところで、すいません。今は目を開けていて下さいね!キャラクターの動きや表情、やっぱり大事です!!
父に呼びつけられ、この時オスカル様は既に「成敗されるであろう」と思っていたんでしょうね。当然、その覚悟があってやった事だと思います。でも、切り抜けられる事なら切り抜けて、まだ救いたい命というものが彼女にはある。で、原作には無いこの会話です。
思い残すこと、それは部下12名の命の処遇、自分が犠牲になって彼らが助かるのなら喜んでこの命を投げ出すが、そうはいかないので今ここで死ぬわけにはいかないのだ。と、
・・・これがアニメのオスカル様なのですね。
生きてる限り、隊長職に就いてる限り、彼女が心を砕き身を砕く先にあるのは常に自分以外の人のことなのです。
そして、謀反を起こした自分のせいで父までが命を絶つという結末に溜まらず流した涙の意味というのが~・・・深い、深過ぎるぜ、アニばらさんよっ!!と大のオトナも思わず目頭を熱くしてしまう、これぞ究極の親子・ド・愛憎劇っ!!「優しいことを言う・・・」でやおら娘に剣を振り下ろさねばならぬ親父の姿に泣かぬ人間なんかは即刻この世から消えてしまえっ!!というくらいの超名脚本、名演出っ!!!多少作画が乱れてたところでそれが何だ!?のスーパーエモーショナルな展開がここにはあるのです。
そして飛び込んで来たのは勿論この男!アンドレ・グランディエ氏が内海ラオウの前で超スゴ技を披露してくれたので私はホントに腰が抜けました。
何故抜けたのか?もうねー・・・どうにもこうにも彼の愛、というか信念?モノ凄いじゃないですか・・・そしてそれに対応する親父の勘違いぶりときたら!!もはやオスカル様は置き去り状態、男二人でガンガン突っ走っていく様はそんじゃそこらの極道映画の比じゃ~ない激しさなのです。
詳しく説明すると、この場面ね「・・・それが、おまえの気持ちか」あたりからレニエさんは何か違った方向へイッてしまっている。それがアンドレの誘導により白熱してきて「貴族の結婚には国王陛下の許可がいるのだーっ!!」でついに怒髪天を突いたご様子。そしてアンドレの「ただ、ひとを愛するのに、たとえ国王陛下と言えど他人の許可がいるのでしょうか!?」で、大爆発。
はい、お父さんはとっくの昔から娘は従僕とデキていた。
と思っちゃったんです☆
自分の目を盗んで何年も前からイイ関係だった二人。由緒正しいジャルジェ家の家訓を忘れ、どんどん平民側に思想が傾いていったのは・・・貴様オトコが原因だったのか~!?てなもんです。
いやー・・実に大忙しな親父の脳内ですが「そうか、だからあれ程熱心に勧めてやった縁談にも乗り気じゃなかったんだな!かつては燃える恋も・・・とかなんとか言ってしんみりしくさって、長年アンドレの野郎と○*#@☆!ヾ△だったんだろ~がっ!?」とかって事も頭を過ぎったかもしれませんね・・・溜め息。
平民の分際で主人の目を盗み大事な末娘とこっそりねんごろだった男、そりゃビンタの一発もお見舞いしたくなりましょう。(私は「お父さんっ!誤解ですっ!」と危険を顧みず乱入してやりたい気持ちでいっぱいですがね・・・トホホ~・・・)
という経緯があっての・・・「二人とも許せん・・・」なのです。
・・・お父さん・・・もぅ何が理由で怒っているのか分かりません・・・震。。。
とにかく勘違いパニック内海ラオウ、落雷をバックに凄まじい形相なのでさっきの100倍こ・・・こわい・・・っ!!
んで、一連の誤解をすっかり肯定する感じでどっしりと座り込む男、アンドレ・グランディエ。
こんな時になんですが土下座って「改めましてお義父さん、お嬢さんを僕に下さい」な感じに見えなくもない・・・ですが言ってる台詞は違います。「では先ず私からお斬り下さい。一瞬とはいえ私が後では愛する人の死を見ることになる。それは、あまりに悲しい・・・」案外ポエマーなアンドレはこーゆー時にすんなり出てくる台詞も抜かりなく、ラオウと片目で堂々とメンチきる様子と相まってなんか知らないけど結構なド迫力です。お、オスカル様が・・・後ろのオスカル様が、あの~・・・感動しているっていうより、引いてるんじゃないですか!?と声をかけてあげるのもはばかれるくらい出るとこ出て来たグランディエ氏、そればかりかラオウよりも圧倒的優勢であるところに彼の底力を感じずにはいられないのです!!
で、よかった・・・ベルサイユからの急使が来てくれたお陰でラオウは引くことが出来ましたね・・・
いや~・・・ばあやさんも同じように誤解、しちゃったんでしょうか?
とにかくラオウの涙と「命拾いしおって・・・この馬鹿者めが」がいろんな意味を持ってハートを打ちます。
馬鹿者めが・・・嗚呼ホントに、誰もかれもが愛しき馬鹿者めが!!でありますね・・・号泣。
(貴様の妄想が一番のバカ者だろーがっ!と読んで下さった方は笑って下さってケッコーです)
というわけなので、この場面、嵐の後で原作のように「・・・愛して・・い・・・る・・・」などと言って抱き合いチッスを交わし、結ばれてる場合ではないのです。がっつりデキてると思われてんだから。もぅなんか、オスカル様的には「え~と・・・この後私は一体どうすれば?」って感じだと思いますよ。
まったく・・・“ベルサイユのばら~男のロマン編” だから
こーゆーノリも美味しいけどネ♪
ってところで場面展開、こいつらです。
そうですか、あんた達がオスカル様に同調し命令を拒否した勇気ある12名なんですね。最後までお顔を覚えておきますよ~!ってところで意外と明るく能天気な12名、とにもかくにも裁判で言いたいこと言ってスッキリしてやるんだと息巻いてるそばから「そんなこと出来るわけないじゃん。問答無用で5日後に銃殺決定」という主旨のことを看守より告げられます。
大ショックでしょうねぇ・・・・・ちょっ、ちょっと待ってて。先を観て来ますからね・・・
で、再び場面展開。
お、オスカル様・・・あの~、そちらのお帽子はスナフキンか誰かから借りて来られたものなんでしょうかぁ・・・?
いやー・・・ちょっと見たことない出で立ちだったので新鮮な驚きがありました。たぶんあれでしょうね、以前パリでアンデッドもどきの暴民たちに囲まれた時の教訓で、なるべく目立たない汚い格好をしていらしたんでしょう。今、再び襲われて、しかも殺されてる場合ではないのだという緊張感があったのだと思います。なんせパリに単身いらした理由「アベイ牢獄に囚われた部下12名を救ってくれ」とベルナールに頼みに来たんですから。もぅねー・・・こんな事してることが王室にバレたら今度こそ大変です。なので万が一尾行されていた時のことも考え、泣く泣くスナフキン帽子でのダーティ変装だったのでしょうとも。・・・くぅ~・・・にしてもなぁ、オスカル様にこんな格好までさせちゃうなんて、アニばらの脚本、ホント罪だよぉ。
で、オスカル様、実に丁重な物腰で作戦の内容を伝えます。
そして「おい、ベルナール、貴様・・・オスカル様へご恩返しをするチャンスだぞ、分かってんだろうな?」と視聴者が睨みつけているのを察知したのかどうなのか、快く承諾するベルナール。
そういえば、アンドレは居場所を教えただけで付いては来なかったんだ?どうして~?なんていう疑問も沸くんですがね「いま父上に大きな誤解をされてるところだし、二人でいるといろいろ余計な問題が勃発しかねないので・・・私一人で行くから。いや、いいって!本当に一人の方がいいんだって!!」というような事を言って、お一人で出て来られたんだと思いますね私は。
オスカル様、いろいろな方面にお気を使われてぇ・・・ホントにお疲れ様です・涙。。。
そーゆーわけで一発演説してなんとしても釈放を実現させたいと思うんですが、どうでしょうか?とロベスピエール先生にお伺いにやって来たベルナール。もとはと言えば自分らの為に12名は投獄されたんだと思えばね、尚更「是非ともおやんなさい」でしょうとも。
そんなところへまたしても物騒な横レスを入れて来るサンちゃんのテロリスト根性、アニばら後半の彩りとしてこーゆー感じはなかなか冴えた演出ですね。なんか、嫌な予感がするわ☆
で、はい、いよいよ演説の日です。
ほっとけないオスカル様は万にひとつでも作戦が妨害されるような事があってはまずいという事で、パリへ部下全員を連れて警備に出かけます。きっと集会を途中で遮るような輩が現れたら蹴散らしてやるおつもりだったんでしょう。で、まんまと現れました。殺気を感じて振り向いたら目の前にテロリストのリーダーが!!・・・いやー・・・今回は部下に頼らず自ら仕掛けて来ましたね。その気概、なかなか立派ですよサンちゃん!!
さぁ、人混みの中、タイマンでのウルトラファイト、地下水路みたいなところに引きずり込んで闘いを続行する二人ですが・・・
なんせこの時オスカル様は弱っています。
病魔に身体を侵され体力的にも精神的にも既にグッタリだったはず・・・そのグッタリさ加減ときたらたとえキューピーコーワゴールドアルファを百錠のんだとしても復活できないくらいだったんだと思うんですね。なので、材質不明、装着方法不明(恐らく必死で吸っている)な仮面が割れ、慌てて逃げるサンちゃんにサーベルが届かず、逃がしてしまうわけで。お元気な時だったら水路に引きずり込むまでもなく、やっつけていたと思いますよ・・・取り逃がして肩でゼエゼエいうオスカル様、嗚呼もぅホントにオイタワシイ~・・・。。。
というようなことがあり姿が見えないオスカル様。彼女を探して右往左往するアンドレですが・・・あんた物凄い心配していたんでしょうが?だったら見つけた時もっとオスカル様の普通じゃない様子に気を配んなさいよ!!と言いたくもなります。が、時間の都合上仕方ないのです。ここは個々で妄想しオスカル様のファイティングスピリットをねぎらうとして・・・
どうだ?どんな様子だ・・・アンドレ?
やりましたよ!オスカル様の目論見通り、パリ市民は大挙してアベイ牢獄へ押し寄せたようです!
そしてオスカル様、ここぞとばかりに話を盛ってベルサイユに使いを出したんでしょう。
アベイを取り囲んだ市民3万人、更に増え続けてるのでこれ以上は警備不能!暴動が起きるのは時間の問題!!一刻も早く12名を釈放しないことにはパリ大炎上で壊滅状態@*★#ж~~~っっ!!!とかなんとか・・・いいから、盛っとけっ!!責任は私が取るっ!!!てなもんです。
で、あーーーーー今回のラスト、物凄く、物凄くイイです。アニばらの良さが端的に表れたまさに珠玉のエピソード、最高の名場面と言えるでしょう。
「アラン、これはベルナールの力でもないし、
ましてや私の力でもない。すべて民衆の力だ」
燃えるような夕日をバックに取り戻した12名を迎えるオスカル様。原作とは違って隊員たちは泣いて隊長に飛びついたりは致しません。その代わり、釈放されたケツアゴはこう言い放つのです。
「隊長さんよ、あんたもだいぶ世の中ってもんを分かりかけたようだな」
まさかの上から目線に憤慨、どころか猛烈に胸が熱くなるから不思議です。。。。。
上記のオスカル様の台詞、田島令子さんの演技は絶妙です。
限りなく謙虚でいながら勝ち取った結果に気分が高揚しているオスカル様、そんな様子がこの短い台詞によくここまで込められるもんだと感動しますよ。
言い方ひとつでドラマが生まれ、感動が広がるのだとしたら・・・この時のケツアゴはオスカル様を見てゾクゾクする程の興奮を覚えたに違いないのです。
そしてそれはきっと感謝を超えた運命の鼓動・・・
革命のプレリュードが最高に盛り上がった瞬間であった事でしょうね。
うお~~~~~・・・っ!!アニばらっ!!!
魂の還る場所アニばらっっ!!!
テンション上がり過ぎてもぅこれ以上は書けないので良かった、ここで続くで。号泣・・・・・・・(どうだろう、この大長文?あたしゃ今後のことがホントに心配ですよ・・・)
革命を描くぞという出崎の意気込み!凄いぢゃないかっ!!!
嵐の前奏曲、締めくくった女ふたりの涙が美し過ぎて、嗚咽しました・・・
第36話 「合言葉は“サヨナラ”」
ご無沙汰しております。。。
嗚呼っ!緊迫するアニばら後半部と比べてうちのこの更新ペースの緩さときたら…悠長過ぎて全くもってオスカル隊長に顔向けできません。いえ、分かってます・・・アニばら関連執筆しないで日頃おまえ何やってんだよ?と、ちゃんと反省してますってば。。。
いやーーー・・・立ち寄って下さる皆様に「日常の雑事に追われ、この人アニばらどころじゃなくなってるんじゃないの?」と、ついついそのように思われがちだと思うんですが、違うんです。
私と言う人間、どこまでいってもアニばら愛を原動力として生きております。
しからば何も更新できていないからといって妄想までストップしたと思われるのは、あまりに悲しい・・・・・
妄想、むしろカラダを壊す勢いで、しています。オハヨーからオヤスミまでのいかなる時間帯であろうとも、ふとした際にムラムラと湧き上がるオスカル様へのこの想い。現実世界で感動的な出来事や情報に出会おうものなら、それはすぐさまアニばら脳で都合よく自動ヲタク変換されるので萌えの供給が途絶えることは決してなく、日ごと燃え上がる隊長への愛・・・っ!!
ジュテーム、ア・モーレ、アイ ラブ ユー、愛しているよ★オ・ス・カ・ル!!!
何も更新滞ってた分を取り返そうと気張って言っているのではありません。
もうねぇ、残り5話・・・5話になってしまったんですよ。これまでもそうでしたが、この先のアニばらは強烈です。
理代子先生の偉大な原作を知らない人々がアニばらだけを観て号泣し、フランス革命がもたらした悲劇とその渦中懸命に生きた男女がいたことを知る・・・そしてその素晴らしい愛の軌跡に大きな衝撃を受けました。
大袈裟でなく、それは幼い子供が見たら後の人格形成にまで影響を及ぼす程の衝撃です。悲しくて切なくて苦しくて、美しい。そして人間の逞しさに心を打たれ、鑑賞後高鳴った胸の鼓動がいっこうにおさまらない事態にハッとするのです。
私がそうでした。アニメを超えた感動。鑑賞後、並々ならぬ興奮と熱狂と「ああ・・・私は今、生きているんだ」という鮮やかな実感!!
思えばアニばらによって私は初めて『自分でものを考える』という事をしました。
親に諭されるでもなく、先生に教えられるのでもない。
己の中に渦巻いた熱い感情、居ても立ってもいられず誰かに大声で
「物凄い体験をしたっ!!」と知らせたい。
自分の中で起こったナニかについて自発的に世界に発信したいという衝動に駆られた、それは最初の体験でした!そしてそれは何故なのか?極々シンプルに“感動”とは何なのか・・・?
はぁはぁ・・・ガキンチョなので漠然としたものでしたが、どうして人は生まれて来るのか、どうして頑張って生きていかなきゃならないのかを、私はアニばらを観たことによって真剣に考えるに至りました。小学校低学年での話です。
スーパーエディケーショナル ジャパニメーション アニばらっ!!!
昨今生きていくうえで何よりも大切と言われる“自己肯定感”とか、そういったことに関しても、アニばらを真剣に鑑賞するにつけ自分の中で何かが音を立て閃き羽ばたいてくる感覚がありました。神がかった言い方をするならば、それは激動の18世紀:フランスを生き抜いたオスカル様からの啓示であったと思うのです。
うわあぁぁぁ~~~・・・
改めて、こんなに熱くなってるんですけど、どうしようね?・・・アーメンっ♪
とまぁ、皆様、2013年2月現在もわたくしはのめり込むようにアニばらを愛し続けているわけなので、ここはひとつ「よしよし」という感じで、これから始まる第36話の観察日記にお付き合い戴きたい。
さて、今回の「合言葉は“サヨナラ”」でありますが、容赦ない展開に次ぐ展開で、夢みる乙女心をガンガン突き放します。
先ず掴みの部分ね、ここからしてなんですか?ジャック・ネッケル大蔵大臣と悪の総統臭漂わせつつのロベスピエール先生の怪しい密談場面。こんなんで女性客が呼び込めるとでも!?なんてクレームばかりを口走る方が居るとしたら、そーゆーお客さんの御入場をアニばらはあえて望んでおりませんのでお引取り戴いて結構です。
えー、今回脚本を書かれているのは女性ですが、思い切った見事な削ぎ落としっぷりです。
あー、原作のこのあたりにたっぷりと漂う少女の大好物と言いましょうか・・・
ラブロマンス要素が全面的に割愛され、甘みはゼロに近い。
あんた、人間生きていくには糖分はかかせないよ、もぅちょっとさ、甘さをプリーズ・・・と何やら過酷なダイエットで糖質を絶ち栄養失調になって倒れる寸前といった具合のストイック過ぎるムードに流石に弱音のひとつも吐きたくなる感じです。ですが、気をしっかりもってご覧下さい。この先のアニばら、真剣に視聴すればしただけ得るものがございます。
甘ったるいだけの人工甘味料ならそんなもんは要らんのや(絶叫)!!
や~~~・・・それにしてもね、父が謀反人はこの手で成敗云々事件の後の愛の告白ね、あれすんごい名場面なのにスルーした甲斐があったわ・・・お陰でもぅ今かなり減量できたもの(泣)。
てか、ハッキリと死亡フラグが立った今、もうあんまり時間が無いと思うのですが、アナタ達、どうするんですか!?と、子供の頃は二人の愛の行方にそれはそれは気を揉んでねー・・・悶々としたもんです。やはり、オスカル様とアンドレの心ときめく華やかなエピソードが観たかったから。
でもね、やはりアニばらの魅力はそこではないんですね。
原作の主人公を悪党にまで貶めてしまった点はどうかと思いますが、それを含めてロマンチックで美味しい要素を極限まで削ぎ落とした非常に筋肉質なこの展開、このアプローチは独立した作品としてちっとも勿体無くはない。むしろこれで大人の鑑賞に堪え得る稀有なアニメーションに仕上がったのだと私は思います。
視聴者に伝えたい事は『フランス革命』そのものであり、世界史のハイライトが物語の主役としてどっかりと鎮座するアニばらの脚本はスタッフさんが本気であることを教えてくれる・・・
嗚呼スタッフの皆さんの血の滲むような努力と情熱が革命の嵐とシンクロしてビシビシ伝わって来るようではありませんか。
もう他のは見れない!このくらいハイテンションでないと革命だなんて言わせない!!
地球上すべての世界史の先生に「アニばら観てみからフランスの歴史を語ってくれよ~!!」と懇願したいくらいの気持ちになりますよ。だってホントにね、すんごいんだから~、もお★
そーゆーわけで、第36話。ウマ面チョビ髭、アフガンハウンドみたいな変な髪型をした不健康そうな大蔵大臣を甘いボイスでホメ殺すロベスピエール先生・・・なんや流血の事態を避けたいので是非貴方のお力を貸して戴きたい!とか言ってますが真意は分かりません。なんか信用できない感じなのです。この男には徹頭徹尾闇がある。言葉通りに聞けば彼は決して悪い事は言ってません。
しかし、この二人の話し合い・・・聞いてしまった事で視聴者は少なからず居心地が悪い気がするだろう?そーゆー意図を感じます。
で、のっけから暗雲垂れ込めてて嫌だなー・・・ってところへ「こうなりゃ民衆と全面戦争ですわよ」と言わんばかりのアントワネット様がご登場。で、やおら背筋が凍りつくオスカル様。当然アンドレの半裸を見て「いやん☆」とかってなってる余裕は彼女にはありません。
てか、この人・・・本当に気の毒だよぉ(涙)。。。。。。
このあたりのアニメのオスカル様なんですがね、確かに彼女は隊長です。実力も実績も知性も根性も美しさも、何をとっても原作のオスカル様に引けは取らないお方でしょう。
しかし、アニメのオスカル様から漂うのは一番にどんよりとした中間管理職の哀愁。だったりするわけです。
隊長として颯爽と活躍されててカッコイイというよりも、上と下、右と左の板ばさみになって苦悩しているが故の濃厚な疲労感。どう見ても彼女は疲れきっていて覇気がない。過去にも酷い仕打ちを受け耐え忍んでいた場面がありましたが、醸し出すムードはベルばらっていうよりもレ・ミゼラブルですよ!?という印象であることが少なくないのです。でも、それが何か?アニばらはファンタジーとしての女隊長なんて甘ったるい演出はとうの昔に捨てているのです。まさに歴史の大転換期を迎え誰もが今日を生き延びる為に必死になる。そんな時代に女性で軍の隊長。今にも国民大量虐殺の指揮を執れとの命令が下るかもしれない・・・そんな状況にあって貴女だったら颯爽としていられるのですか?って話です。
どうでしょうか?どだいアニばらは週刊マーガレットの読者層や宝塚歌劇を愛する方々の嗜好には合わないものなのかもしれません。
少なくとも、そーゆー既存のファン層に喜んで貰おうという気遣いが一切感じられません。
それよりも、アニばらは少女マンガなど読んだことのない頭の固いビジネスマンであるとか、親日家でもっとニッポンの国民性について知りたいと願う外国人の方とか、そーいった方々のハートに合致する種類のものなのではないだろうか?と、無い頭で私などは懇々と考えてみたりするわけなんですね。
あ、そうそう、先日新聞を読んでいて真面目なコラム(?)の中にガンダム世代、ワンピース世代の考え方の違いについて云々・・・という文章がありましたが、あーーー・・・ならば絶対自分ガンダム世代の感覚保持者だわ。昭和ばんざい、高度成長期ばんざい☆という気持ちになりました。
脱線しましたが、とにかく出崎さんはマリー・アントワネットが嫌いだったのでしょうね。。。
これについては・・・残念です。話数に余裕がないのでアントワネット様を魅力的に描くのは難しい。でも、前半部の長浜さんはもっともっと好意的にみてくれていたじゃないですか。あの頃の彼女と今の彼女、ホントに別人ですよ。予告編のオスカル様でなくとも愕然とします。ベルばらの真の主人公なのに・・・・・しかし、それについていくら嘆いていても始まらないので割り切りましょう。例によって足りない部分は妄想する、自給自足が苦しみならいくらでも苦しもう。
そーゆーわけで権力の亡者と化した人々の、もはや肉弾戦の修羅場のような様相を呈してきた第36話。
フランス全土から10万を超える軍隊を呼び寄せ戦闘に備えると宣言する暴君マリー・アントワネットの弁を回想し思い悩む・・・というより、ここはもうハッキリと何某かを決意した様子のオスカル隊長が超クールです。
この場面、直前に部下アンドレがパリ巡回の時間ですよと呼びに来た際に激しく咳き込んでいかにも苦しげなオスカル様。アランに代理を頼まねばならぬほど重篤な様子なのに特に問い詰めることをせずに軽く「そうなんだ?お大事に~!!」みたいな調子で去るアンドレに「馬鹿野郎」と思っている方も多いと思います。が、ここで病状についてしつこく追求されたらオスカル様は困るのですよ。異様な事態であることはアンドレだって気付いていますよ、きっと。
でも、だから何が出来るっていうんだ?
今この場では突っ込まないでいた方がいい案件というのが世の中にはあって、そーゆーのに対してのスルースキルは大切です。特に都会とか戦場とかの過酷な場所では。
と思うのですが、それでひとつアンドレを見逃してやって下さいませ。
んで、死期を悟りひとり何かを決意しちゃったようなオスカル様。何気ないけど凄く巧い演出ではないですか。はい、こーゆーところはスルーしないでしっかり観て下さいね。
そんなこんなでねー・・・、恐ろしい顔をした兵隊さん大集結でごった返すパリの街。
ナレーションで次々と紹介される軍隊名やパリの地名に妙なリアリティを感じていつしか戦争報道番組でも見ているかのような気分になります。いやね、これらが実在したものなのかという確認はしていません。しなくても、フランス革命時の混乱というものはこーゆーものだったのだろうな。と、アニばらの怖い展開を観て激動の時代にタイムスリップしてみるわけです。すると、これは決して過去の出来事ではありません。現代でも世界のあちこちで紛争が勃発し大勢の罪なき人々が弾圧され殺されていっている。悪夢ではなく実際に起きていることです。こーいった場面を必要以上に詳しく丁寧に挿入し状況の厳しさを思い知らせてくれるアニばらという物語。
ホントにね~・・独自にピューリッツァー賞でも差し上げたいよ。
といったところで場面転換。
久しぶりに柔らかな空気が漂う優しいトーン・・・暗過ぎるパリの様子にもう少しで胸焼けしそうだったからホッと致します。
アニばらの大好きなところ、え~と、いっぱいありますが、燻し銀なおじさん達の描写が巧いところなんかもそのひとつです。悪役と並んでね、おじさん達ホントにイイ味出してくれてます・・・。
と言ったところで、独断で『燻し銀ベストファイブ』を選定すると・・・
1位 ダグー大佐
2位 画家のアルマンさん
3位 ブイエ将軍
4位 メルシー伯
5位 ラソンヌ先生
となるわけですが、あ、父:内海ラオウはもっと重要なポジションにいるため燻し銀にはカテゴライズしていません、あしからず・・・
まあ共通して言えることはキャラのシリアス化が凄いってことですか。
悪く言えばユーモアに欠ける・・・良く言えば重厚感溢れております。
そしてそのキャラの素晴らしさは出番の多さなのではなく、何といいましょうか・・・こーゆー人に傍にいて貰いたいなぁ。。。としみじみ思わせてくれる人間性、ふところの深さ?大人ってイイなぁー・・・涙。
原作を読んでおりますと真面目なお話でありながら定期的にコメディタッチな展開が挿入され絶妙に場を和ませてくれたりするものですが、アニばらではそのような事が滅多にありません。メインキャラクターはもとより脇の脇の雑魚兵士に至るまで、その冗談通じない感じが・・・まぁ出崎版の魅力ではあります。
で、その中でも今回初登場の画家のアルマンさん。この人のシリアスデフォルメ~・・・こーゆーのグッときちゃう。ばあやさんとジャレ合うなんてとんでもない(てか、ばあやさんの存在感ゼロなんですけど・・・)、まことにビジネスライクで物静か。弱りきったモナムール・オスカル様に対して実に行き届いた心配りをみせてくれるナイスな燻し銀です。
オスカル様ぁ・・・物悲しげな表情が胸に突き刺さります。。。
最近は元気なうちに精一杯オシャレをして、来るべき時に備え自ら遺影用の写真を用意する高齢の女性というのが珍しくないようですが、この時のオスカル様の心境としてはどうなんでしょうか。そーゆー単純なものとは違うような気もします。
とにかく、今までモデルになるのを断り続けていたのに突然自ら画家を呼んで・・・という行為にお屋敷の人々は驚きます。世の中全体にめっちゃ不穏な空気が漂う中、そりゃーそうでしょうとも。普段しない事をされると「え!?」と思うものですが、この時のこのオスカル様の行動に至ってはもうね~・・・虫の知らせアラーム鳴りまくりで未来からドラミちゃんが血相変えて飛んで来るレベルです。
ところで、最初で最後のこのご依頼。何故アルマンさんなのでしょうかね?
隠し撮り(?)ではなく堂々とオスカル様を凝視しキャンバスにそのお姿を描き出していいですよ~という画家にとったらなんちゅー名誉!しかし、アルマンさんは見たところ大変地味で謙虚なお方のようですから宮廷画家として派手に活躍していたとかではなさそうです。もうねー・・・アニばらが好き過ぎてこーゆーところ、妄想しないではいられません・・・。
で、オスカル様に私を描いてと唯一選ばれたアルマンさん。実は20年前にオスカル様を見初めていらしたようで・・・・・・泣けるっ!駄目だ、早くも涙が溢れてしまうっ!!
うおぉ~ぉ~ぉ~・・・。。。
こういった回想シー・・ン。私は本当に辛抱たまりません。実際、アントワネット様が初めてパリをご訪問されたのは17歳くらいの時だったはずなので、20年前というのは大変ざっくりした言い方です。でも、とにかく、それくらいの年月が流れて、色々な出来事がありました。
「まだ少女でいらしたアントワネット様のお美しさもさることながら、お傍にいらした貴女様の凛々しさ、初々しさ・・・黄金色のおぐしがまばゆい陽の光のごとく輝いて、今でもこの老いた絵描きの目の底に焼きついております・・・」
幸せだったあの頃、あの日の輝き、国民の愛情で満たされた青い空・・・・・
すべてが遠く懐かしく、取り戻せない時間・・・華やかだった長浜さん時代を思い出し「つくづく遠くへ来たもんだぁーーー・・・」と、視聴者も思わず溜め息のひとつもつきたくなる感じです。そして「覚えている。あの日の青い空は本当に美しかった・・・」の台詞と共にオスカル様の脳裏に浮かぶのは純粋無垢でいらしたアントワネット様の姿。
私くらいのヲタクになりますとそれを皮切りにオルレアン、ド・ゲメネ、シャルル・コルデー、うまいこと尾行したアンドレはカッコよかったなぁ~お陰で壮絶な死に様を披露するに至ったコルデーよ、あの時の君の顔色!覚えている、見事などどめ色だったことを・・・等と囁いて次々と押し寄せる思い出の波に呑まれて時間がいくらあっても足りないという事態になるのですが、皆様はいかがでしょうか?いい場面で脱線してすみません。
はぁー・・・・・オスカル様のご心中、お察しするにつけ、お足元に跪き、しとど泣き崩れてしまいたくなるような、なんともいえず印象的な場面ですね。。。
再び場面転換。先程ちょっと思い出したオルレアンが何か行動を起こしたようです。
おいおい、ルイ16世の退位を要求し2000人のデモを組んでベルサイユへ向かったそうですって、このタイミングでそんな事してしまうんですか!?その中にド・ゲメネはいるんですか!?なんか展開が凄くて頭を整理し付いていくのがやっとです。でも、まだまだ!盛り上がるのはこれから。冒頭ロベピ先生にホメ殺されてたジャック・ネッケル大蔵大臣が陛下の御前会議でいよいよ本格的に「王政改革ですっ!!」と大提案!それにブチ切れた王妃アントワネット様の描写がもうな~・・・和平など有り得ぬ。といった凄い形相で気が滅入ります。。。
でも、負けてはなりません!時の流れなど王が作るものです!!って台詞はちょっとカッコよかったですよ・・・
で、Bパートなんですがね、厳しい場面の次はアルマンさんとオスカル様のご登場。
第36話、動と静、この対比が絶妙です。
アニメのオスカル様は肖像画を描いて貰う間、ずっと軍服を着ていらしゃるんですよ。恐らくは忙しい間をぬって僅かな余暇をこれに充てていらっしゃるんだろうと思います。軍服を脱ぐ暇もない程に情勢は緊迫した状況なのでしょうね・・・なので、モデルでいる間もオスカル様からは寛いだ雰囲気は感じ取れません。それどころか、オスカル様はいよいよ体力の限界を迎えられているようです。それを心配し、自分も疲れたので今日はこれくいらいにしましょう・・・と、アルマンさん。この気遣い、見習いたいです。
そして帰り際、振り向いて「相当お悪いようだ・・・完成は急がねばならぬな」と。
初めて観た時は衝撃を受けました。「何!?オスカル様の身に相当お悪いことって・・・」と。
もう、彼女の一秒先が案じられてなりません。
そして、独りになったお部屋で椅子にもたれかかり息も絶え絶えに目を閉じるオスカル様・・・もう直視できないくらい苦しげなお姿に思わず目を覆いたくなる場面です。
嗚呼そして、何やら神妙な面持ちで帰るアルマンさんを見て不安を覚えたのでしょうね。アンドレが部屋へやって来ます。
その時・・・オスカル様は立ち上がられバルコニーで風に吹かれておりました。
私はね、思うのです。もしアンドレが目を負傷していなければ、彼はとっくにオスカル様を掻っ攫って安息の地に連れて逃げていたかもしれない。
たとえ心の片隅で革命に目覚めようとも、アンドレにとって最も大切なものはオスカル様なのです。
彼女を愛し、見守り、庇うのがアンドレの役割であり人生のはず。ならばこのような満身創痍でいるオスカル様を放置しておくはずがない。でも、現実に彼は失明寸前であり的確な状況判断が難しい状況にあります。
ここで理解しておきたい事は、視力に異常をきたすというのは単に目が見えなくなるだけでなく身体全体がおかしくなるんだという事です。自律神経がやられるので激しい頭痛や吐き気等も絶え間なく襲って来ていたに違いない。「黒い騎士に会いたい!」以降アンドレはそーゆー苦しみと長く闘って来たのだろうと思います。もうね~マンガなんだからそんな事はいいんだよ~とかではないんです。そこまで想像するから理解できる事もあるわけで。アニばらが本気ならば観る側も本気で受け取る態勢を整えなければなりません。で、幸い私はほんのちょっとアンドレと状況が似ているところがあったので、体感できっと共通するものがあるのだと勝手に決め付け猛然と泣きました。
残酷ですが神は彼がオスカル様を庇って何処か安全な場所へ連れて行ってしまわないよう、彼の目を駄目にしてしまいました。だから、アンドレはオスカル様の顔色が蒼白であることに気付くことができません。でもそれはお互い様。オスカル様だってアンドレの身に起きている悲劇にまだ気付くことが出来てないんですから。
アンドレ・・・精神的に、物凄く厳しいものがあったことでしょうね・・・
精一杯相手を慮ってはみても、やはり言葉にして初めて伝えられることもあるわけで。それで「言ってくれ」なんだと思います。
隠し事、してるだろ?
・・・何も。別に。
目はこの通りだけど、お前の為にできる事はたくさんあるよ。
だから、もしもの時は言ってくれ。
それでいいじゃないですか(涙・・・・・・)
自由が消えて一触即発の街。
「明日は私もパリへ出る」とだけ告げ、去るオスカル様。余計な話をしてしまう前に・・・
アニばらのオスカル様とアンドレ。こーゆー場面こそ分かりやすいラブシーンのきっと何倍も価値のあるものだ。私はそう信じ、この脚本を世界一愛しています。
しかし、それはここへ至るアニばら35話を真剣に観て、これでもかという程に深読みして来たから~~~・・・
もうねー・・・本当にこの二人の愛情物語って海よりも深いんですよ。
全力で想い合ってるからこそ、あえて相手が口にしない事を詮索したり追及したり、しないんです。それがたとえ破滅に向かうような事であっても、共に倒れる覚悟があるから止めたりしない。これって二人とも、もしくは片方だけでも元気いっぱいだったら、こーはならないんだろうなって思います。
命のタイムリミットを悟った人々の奇跡かって思うくらいの力強いエピソード、次回以降のことを思うと早くも嗚咽がっぁ~・・・うっうっうっ・・
さて、第36話で美味しい人。いや~~~この人だと思いますよ。サン・ジュスト。
彼ねぇ、もう曲芸テロ師ではありません。アニばらの無茶デフォルメによって史実からは遠くなってしまったんでしょうが、相変わらずイイ感じで物語を動かしてくれてますよ。なんといってもね古川登志夫さん。派手なイイ声してますね~この声聴くとテンション上がるわ♪
で、その特殊な声でですねぇ、まったくもって言うことにブレがありません。ここへ来てもうちょっと様子をみようという気は無いんでしょうか?無いんです。誰かを殺したくて仕方のない彼は大本命であるルイ16世&マリー・アントワネットを少々大仕事ではありますが殺って来ますよ?とか言うのだから参るなぁ。。。。
あんた、今それしたら歴史の教科書からフランス革命の項目が消えちまうっつ~の。
しかしまぁ、この男ね、殺したいのなら勝手に動けばいいんですよ、オルレアン公みたいに。でもいちいちロベピ先生に「殺って来ますけど、どうですか?」とお伺いを立てている。これはもう、面白半分、揺さぶりかけて反応を楽しんでいるんでしょうね。
ロベピ先生、さぞやストレス感じている事でしょう。
悪趣味ですが妙に頭が切れるところがあるらしく切り捨ててしまうには惜しい人材、それがサン・ジュストなのかもしれません。
そんなこんなでサンちゃんの見張りを仰せつかったロベピ信者のベルナール・シャトレ。
原作のように出会った経緯が描かれていないので「なんでそんなに信じてるのかな~?」と疑問符だったりしますが、まぁいろいろ義理があるんでしょう。で、そんな引っ付いちゃ~バレバレだろ?という至近距離でサンちゃんの尾行を開始する彼。でも案外バレていなかったらしく、てか、そんなことよりビビんなきゃなんない対象が目の前に現れ・・・オスカル様でございます。
前回タイマンで闘ってあやうくツラが割れそうになっていますんで、このまま突き進んで注目されたら殺気であの時のテロリストってバレるかも!?ってなもんで、慌てて隠れます。
そして、今度はオスカル様と部下2名(つってもアンドレ台詞無し・・・)の会話です。
大挙してパリに押し寄せた軍隊らのお陰で衛兵隊は巡回の必要がなくなり「なんとなくブラブラ散歩ってとこですな」なんつってちょっと自虐的な態度のケツアゴに、虚ろな目で「・・・どうなる?このままいったら、パリは・・・人々は・・・」と問いかけるオスカル様。それに対し行くとこまで行くしかねえんじゃないですか?暴動ということか・・・?革命と言って欲しいね。
・・・革命っ・・・!?
コミックスでしたら是非とも太字でバカデカく。更にオスカル様の描写はガラスにピシッーーー・・・っとヒビが入る感じの大変緊迫した様子でお願いします。
「革命?・・・革命か・・・」と、オスカル様・・・恐らく人生で初めて口にした言葉、ではなかったでしょうか?
そして彼女がこんなに動揺してるのにアンドレは妙に落ち着いてて・・・まぁいいけど。
ってところでサンちゃんが発する殺気をキャッチするも深く調べる事をせずに行ってしまうオスカル様。ここはあれです。たとえ背後から付け狙われていたところで今更もぅ構わん。と思われたので放置されたのです。職務怠慢とかではなく、もぅ構わんのです。それくらいに投げたくなるパリの現在の状況・・・お~オイタワシイ~~~・・・泣。。。
そーゆーわけで、こちらもストレスMAX!!
頭にきた時ほど冷静に対処せねばな。という隊長の心構えに相反してケツアゴ氏は暴れたくってしょうがないって感じです(ある意味サンちゃんと似ているじゃないか)。
そこで、いいか覚えとけ。田舎もんにはパリは似合わねえ。おめーらは駐屯地へ戻ってせいぜい羊でも相手にしてればいいんだボケっ!等と言ってモサい軍人さん達を挑発し、念願の取っ組み合いを満喫☆・・・多少スッキリしたのでしょうから良かったじゃないですか?万が一オスカル様が巻き込まれていたら許さなかったけどな。それはそうと、ケツアゴ。さっきの続きですがねぇーで「革命になったら勝つのは民衆」と断言。それについて一体全体何と答えればよろしいのか?
こいつの一言、ホントひとを黙らすよね・・・
そんなこんなで、これまでの仕事が無意味となり部下に軍隊がてんでバラバラであることを指摘され絶対王制敗北の予言を聞かされたオスカル様。でもね、そこで・・・ああ無情・・・とかって思ってると思ったら大間違い。彼女の中でも革命は既に始まっているんですから!
そしてそして、第36話、見所満載なので観察日記の文字数:記録更新の予感・・・!!
さぁ、今度はこっちです。結局尾行がバレてあわや串刺しか!?といったところで流石は元黒い騎士、サンちゃんの腕をガッと掴んで演説名人は得意のお説教タイムに突入です。野島昭生さんの声もね~とっても魅力的なんですが、やはり古川登志夫さんはいいですね。諸星あたるとかも大好きだったけど、この人のこの屈折した感じ、絶妙にキレた演技は凄いです・・・この声が聴こえて来ると画面が華やぐような、そんな特殊能力の持ち主ですね古川さん。
にしても、嗚呼サンちゃんの人生、一体ナニがあってこんな性格になってしまったのか・・・ご家族はどうしてるのかしらね?と、彼の「よしてくれ!信じられる人間なんているもんか!」の悲しい台詞を聞いて若干胸を痛めてみたり・・・するもんか!!イイね~~~。徹底的にやってくれ。ベルナールの妄信ぶりの方がもはや心配だから。それに、サンちゃんは最初からこんな捻くれたモノの見方をしていたわけではなさそうです。首飾り事件の時、そうジャンヌの裁判で初登場した頃の彼は多少エキセントリックなムードを漂わせつつも今よりかはまともな革命家を目指していたように思えます。少なくとも殺人鬼には見えなかった。ところが、変に頭が切れるのでロベスピエールの奥に潜むものにいち早く感付いてしまったんでしょう。で「結局そこかよ・・」と垣間見えたリーダーの黒い野望に幻滅し若気の至りもあって大暴走してしまったのかもしれない。あるいは、本当は黒い騎士の役オレがやりたかったのにっ!!なんであいつなんだ!?悔しい~~~っ!!!っていうボリシ@イバレエ団・芸術監督・硫酸ぶっ掛け事件並みの深い闇がそこには・・・以下省略。
とにかく、サンちゃん。ここへきてこの場面の口答えっぷりは見事です。
「先生は僕なんか比べ物にならないくらいのスケールをもったテロリストさ」
あーーーー・・・アニばらってきっと男性が観ても面白いだろうね。
この台詞を言わせたいが為の、サンちゃん、あの殺人鬼設定だったとは・・・。
ホントによく出来てますよ。凄いな~~~・・・☆
と、大いに感心しているところへトントン拍子にこの有様です!!
ご立腹のマリー・アントワネット様、ついにジャック・ネッケル大蔵大臣にユアーファイヤー!!とクビを宣言。その報告を何故か「吉報、待ってましたっ!!」とばかりの異様なテンションで迎えるロベスピエール。
ネッケル罷免でついに恐怖政治の幕が切って落とされた瞬間です。
フランス革命・・・?不気味だ・・・恐ろしい・・・っ!!
そう思うよう誘導しているとしか思えないこの脚本、演出!!
でも物凄く熱いよ・・・第36話、激動の18世紀に引きずり込まれるような見事な見事な出来栄えです。
腐りきった貴族支配の現状を打ち破ろうと立ち上がる人々。
でも革命家たちは決して一枚岩ではなく、それぞれの思惑によりじわじわと分裂していってしまうんですね・・・・・
でも、そんな事は問題ではない。ロベスピエールの人間性なんてどうだっていい。
「要は民衆が自分たちの為に立ち上がれるかどうかなんだよ・・・っ!」
ベルナール、ジャーナリスト魂をみせた渾身の一言でしょう。
呟き声だったけどボリューム上げて何度でも聴きますからね。。。
嗚呼~~~レジスタンス!!!胸が熱い・・・っ!!!!!
と、ここで終わったとしてもいいくらいの展開ですが・・・
そうはしない、これぞアニばらクオリティ~~~・・・☆☆☆☆☆
第36話のラスト。秀逸です。とんでもなくイイです。
この素晴らしさをなんと形容したらいいのか途方に暮れる程、イイです・・・。
アニばらのこの表現力~・・・信じて観てきたファンを裏切りませんでした。
もはや権力の亡者と化した王妃マリー・アントワネット。
そして軍人として生きねばならなかったオスカル。
これまで真剣にアニばらを観てきた視聴者にとって、この場面はいかに二人が“運命共同体”であったのか、その事を強烈に思い出すことの出来る最後のチャンスとなります。
両者はお互い守り合って、助け合って、生きてきた。そしてそこにはドライな主従関係なんかではなく、確かに愛が在った・・・最初は天真爛漫なお姫さまとストイックな護衛隊長。長い年月の間にはフェルゼンを巡って生々しく愛憎渦巻く場面もあったことでしょう。一方は知らねども・・・観てる我々が知っていればそれで良し。とにかく、少しづつ崩壊に向かうベルサイユの生活の中で、アントワネット様とオスカル様の間にはなんぴとたりとも立ち入る事の出来ない聖域のようなものがあったはずだと私は考えます。
オスカル様はね、本当に情の深いお方です。
家臣としての忠誠心、そして同性として同情、共感、尊敬、嫉妬、時には怒りを、アントワネット様に対して感じたこともあったでしょう。それら全部をひっくるめて、アントワネット様のことをすごくすごく愛してるんですよ。だから今まで闘って来れたんです。フェルゼンへの想いを断ち切ろうともがきにもがいたのもアントワネット様への愛情ゆえ。そして、恐らくそれ以上にアントワネット様はオスカル様のことを想っています。この人は長年オスカル様が抱えてこられた葛藤について何も気付いてはいないでしょうが、それこそそんな事は問題じゃないんです。ただただ純粋にオスカル・フランソワという人物が好きでたまらない。
14歳で政略結婚、一人ぼっちで嫁いで来て以来、常に変わらず出しゃばらず傍らで静かに気遣ってくれた人。持つべきものは友達だ!とオスカル様によって絶望の淵から救われた事だってきっと何度もあったに違いない。
その人が・・・人生振り返って、唯一「お友達」と呼べるその人がーーー・・・
この場面、猛烈泣けてくるのは二人の絶妙な息遣いによるところが大きいです。
田島令子さんのオスカル様~~~・・・なんか物凄い滲み出すものがあってもぉたまらん。。。
二人はもう二度と生きて会えないことを分かっている。特にアントワネット様はまもなく勃発する戦闘の中でオスカル様が死ぬであろうことを、分かりきっていながらもう守れないわけです。いや守れないどころか場合によってはオスカル抹殺の命令を自分が下すような事態にだってなりかねない。だからといって、止められないのですね。オスカルが自分を止められないのと同じように!
もう極限状態です。。。
この場面、寂しげな効果音からバックで流れる音楽、ドラマチックな背景、すべてが本当に素晴らしいです。そしてベルサイユを代表する美しい女性ふたり・・・溜め息が出そうな程です。こんな綺麗な絵を描いてくれて荒木さん・姫野さん・・・ホントにありがとうっ!!
駄目で元々・・・そーゆー感情がオスカル様の中にはあったのでしょうね。でもだからこそ搾り出すかのような静かな口調での最後のご進言。後戻りの出来ないアントワネット様とひざまずくオスカル様との間には確かに大きな壁が立ちはだかっているように見えます。でも、だからこそ美しい・・・このような場面なのに決して湿っぽくはならず砂漠のような荒涼とした画面が印象的です。
そこへ・・・アントワネット様への溢れる愛情が涙となって零れ落ちたのでしょうか?
・・・っか~~~~~~~~~~・・・・・・・
アントワネット様がオスカル様の涙を見たのって、この時が初めてだったんじゃないでしょうか?・・・ど、どんなお気持ちだったでしょうね・・・・・・号泣。。。。。。
いやぁ、此処でこれオスカルとアントワネットの涙の飛ばされる方向、おかしくない・・・?
とかって細かい突っ込みを入れる方もおられると聞き及びますが、それに気付くくらい皆しっかり観てるんだなぁ~と思うと妙に嬉しくなります。
この時この場所でお二人が放出された友情エネルギーというのがとにかく凄かったので、きっとプチ竜の巣みたくなったのだと思いますよ。そら、竜巻くらい起きてもおかしくはない・・・
まことアニばらでしか味わえない最高の場面でした。。。
第36話「合言葉は“サヨナラ”」。
オー・ルボワールとはフランス語で「また会いましょう」の意味らしいです。が、サブタイトルは「サヨナラ」としました。
私としてはこのラスト「このままいけば私は貴女に背く事になりますよ」と伝えたも同然なオスカル様と、それを究極の恩情で見逃してやったアントワネット様の図・・・という印象を持ちました。
そう、さんざんな暴君っぷりを見せ付けられた回の最後にアニばらの視点はやはり優しかった・・・
この場面だけでアントワネット様を愛せます。
貴女は歴史に翻弄された悲劇の王妃、決して暴君などではない。そして遠く第13話「アラスの風よ、応えて・・・」でオスカル様が願った一言、民衆のアントワネット様をお恨みする気持ちが少しでも薄らぎますように・・・あの方のお優しさが少しでも民衆に理解されますように・・・の想いがあまりにも切なく第36話のラストを吹き抜けてゆく・・・・・
え~ヲタクなので、一話内に留まらず全編通した大きな萌え方を皆様にもおススメ致します。
もうなー、「合言葉は“サヨナラ”」。
萌えが多岐に渡って喋りたいことたくさんあったので・・・こんな大長文になってしまいました。
次回は一転、オスカル様とアンドレの愛情物語に的を絞って・・・これまたダラダラと語ってみたいと思います!! つづく・・・☆