読書について

 

<作品寸評>
日本の文芸作品
 芥川賞作品

海外の文芸作品

エッセイ・雑文

<注目する作家>

大江健三郎

カズオ・イシグロ
北杜夫
鷺沢萠
高橋和巳
多和田葉子
野間宏
村上春樹

トルーマン・カポーティ

<1968-1972>
1968に関する本
1972に関する本

 

<文学史・文壇史>
文学史、文壇史について
文学史
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<批評>
作家論
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作品論

 

<最近読んだ作品>

五木寛之

怨歌の誕生

 

大下英治

悲しき歌姫

 

沢木耕太郎

流星ひとつ

 

新海均

カッパ・ブックスの時代

 

岡崎武志

蔵書の苦しみ


石原千秋

漱石と日本の近代


梯久美子 著
島尾ミホ伝『死の棘』の謎


ノルベルト・フライ 著1968年 反乱のグローバリズム

 

<トピックス>

高橋たか子死去

第7回大江健三郎賞
公開対談


英語で読む村上春樹

新・日本文壇史第九巻は「大衆文学の巨匠たち」である。
取り上げられている作家は、吉川英治、山本周五郎、大佛次郎、井上靖、吉村昭、司馬遼太郎、檀一雄、そして江戸川乱歩・松本清張・佐木隆三である。
中でも最もページ数を費やしているのが吉川英治の54ページであり、次いで大佛次郎の49ページ、檀一雄の45ページである。
著者は、吉川英治がかんかん虫(船舶•煙突•ボイラーなどにへばりついて、ハンマーでたたいて、さび落としをする作業員の俗称)から作家になり、宮本武蔵を書くまでになったことに共感したのではないか?また、大佛次郎には外務省勤務から正義を追い続けた生き方に共鳴したのではないかと思われる。
檀一雄の場合には、全く違う。無頼派の文士として書くべき素材が多かったためではないだろうか?私は、この章でいわゆる「小森のおばちゃん」、小森和子が菊池寛や川口松太郎と恋愛(愛人)関係にあった事、その後NHK会長であった人の息子と結婚した事、離婚後、一時、檀一雄と恋愛関係に陥った事を知った。知る人ぞ知る事かも知れないが、私はこの本で初めて知った。この様な下世話な事を知るのも楽しみの一つである。