>

映画の思い出について

 

<映画寸評>
日本の作品
欧米の作品
アジアの作品
ATG作品
文芸作品(原作もの)

 

<ドラマ寸評>
日本の作品


<注目する女優>
イングリッド
     ・バーグマン
コン・リー

ジャンヌ・モロー

ジーン・セバーグ
ニコール・キッドマン
フェイ・ダナウェイ

浅丘ルリ子

芦川いづみ
栗原小巻

黒木瞳

関根恵子

高峰秀子

中谷美紀

成海璃子

樋口可南子

真木よう子
宮沢りえ

吉永小百合

若尾文子

 

<注目する男優>

石原裕次郎

<注目する監督>
イム・グォンテク

チェン・カイコー

大島渚

小栗康平

小津安二郎

黒澤明

木下惠介

熊井啓

イングマール
    ・ベルイマン

<最近観た映画>

無伴奏

キャロル


 

<最近観たドラマ>

コントレール〜罪と恋〜
(NHK ドラマ10)

ガラスの家
(NHK ドラマ10)

 

<トピックス>

八重の桜の史実と創作

「三國連太郎」で逝く

 戦後直ぐには大作家が書いた原作を基にした文芸作品というものがあった。その後、井上靖や山崎豊子、松本清張などのエンタテイメントもの、そして最近は宮部みゆきや恩田陸、海堂尊など種々の映画が上映されている。私は、現在のものでは、伊坂幸太郎が好きである。

 

<ア行>
愛の渇き(1967年作品)/原作者:三島由紀夫

日本映画専門チャンネルのレトロスペクティブ特集で放映されていたので録画した。原作が三島由紀夫なので何気なく録画したのだ。ATG作品ではないかとの一寸した勘違いもあった。監督は蔵原惟繕、脚本は蔵原と藤田敏八、主演は浅丘ルリ子(悦子)。悦子が心を動かす使用人(園丁)の三郎を石立鉄男が演じている。
浅丘に言わせると、当時、蔵原はヌーヴェルヴァーグにはまっており、ルルーシュゴダールなどを研究していたという。確かにヌーヴェルヴァーグの様な映画仕立てで、今見ると斬新であり、面白いのであるが、日活社内では不評であったそうだ。その所為か、この映画をもって蔵原は日活を辞めフリーになった。
ストーリー原作と同じではないだろうが、かなり忠実であったのだろう、三島由紀夫は、「市川崑監督の”炎上”の次に良い」、と言ったらしい。ストーリーは単純である。悦子は夫の死後も夫の家に住んで夫の父、つまり舅と関係を持っている。彼らは広い邸宅と農場を持つ富裕層である。悦子は舅と関係は持っていても愛があるわけではないらしい。だから若い三郎に興味を持っている。でも、関係を持つわけではない。三郎も悦子に興味はあるが、関係は持たない。同じ階層の女中美代と関係を持ち、子供を作ってしまう。しかし三郎には愛はない。悦子は美代に子供を堕ろさせ、実家に帰してしまう。三郎は悦子のそんなやり方に不満があるわけではなく、逆に機会到来とばかりに悦子を襲おうとする。しかし、悦子は使用人が力で自分を奪おうとするのが、許せない。結果は舅が持ってきた鍬で悦子が三郎を殺してしまう。舅の代わりに。
人間的な交流のない倦んだ愛が描かれた作品である。
ゴダールはこの作品を褒めたらしい。確かに素晴らしい映画であった。後世に残る一品と言っていいだろう。
また、浅丘が好演である。意外と演技派であると思った。本人はこの時27歳。それまではアクション映画ばっかり出ていたので、こんな役はできるだろうか、と思ったという。何も考えず、監督の指示に従って演じたらしい。当時の感想は”うまく演じられたのだろうか?”という事であったが、今回見て”意外に良く演じられていてビックリした”、との事である。
この時代の映画の特徴なのか、またヌーヴェルヴァーグの映画の影響なのか、ナレーションやモノローグ、テロップが使われている。私は、これらに余り良い印象は持たなかった。何故か映画作りが安直に見えるからだ。突然の殺人と完結、パートカラーも奇異な感じがした。(2013年、日本映画専門チャンネルにて鑑賞)


<カ行>
きみにしか聞こえない(2007年作品)/原作者:乙一
成海璃子の項を参照のこと)

ゴメスの名はゴメス(1967年放送ドラマ)/原作者:結城昌治
栗原小巻の項を参照のこと)

月曜日のユカ(1964年作品/原作者:安川実(ミッキー安川)

 

<サ行>
死の棘(1990年作品/原作者:島尾敏雄)
小栗康平の項を参照のこと)

 

<ヤ行>
雪の喪章(1967年作品)/原作者:水芦光子
若尾文子の項を参照のこと)