自分は本来孤独が好きだ。旅へ行く時も一人がいいにきまっている。
人を気遣いながら行っても楽しくない。
人間は一人で生まれてきて、一人で死んでいくんだ。
誰かと一緒でないと何も出来ない、したくないという人もいるが自分は違う。
一人は苦痛ではなくむしろ自由だ。そう思っているあなたにはこの項は用がないだろう。あなたは自主性に富んだ強い人だ。明るい孤独を大いに楽しんで頂きたい。
此処で言う孤独とは一人は淋しいが友達もいない。
さりとて何かの集まりに仲間入りするのも苦痛だ。
自分は人とは違うし実は人も余り好きではない。
なぜか劣等感や敗北感がつきまとう。
若い日は多感であり自意識が過剰で自尊心も強いが劣等感も強い。
人と違うのも不安だが人と同じも厭だ。じゃあどうすればいいのか聞かれてもどうしていいか分からない。自分が何を求めているのか?どうありたいのか?もわからない。
暗中模索。
若いが故の感傷と言えばそれまでだが多くの矛盾を心に抱えながら生まれてきた意義を問い、人生とは何?と悩み時には死を思い自殺を考えたり社会に反抗して悪の道さえ探りにいく。
青春のボヘミアンとでも言おうか。
しかしあなたには暖かい家庭があり受けた教育も根付いている。
そう、むちゃは出来ない。だが家では口もきかず、家族に精神的な重い負担をかけながら、自分を主張しつづけている。自己中心、我がまま、言えばそれもかなりある。悩むために生まれてきたのか?
もしあなたが現在の精神状態から一歩前進を望むなら、若い日を真剣に悩んだ先輩達の人生をのぞきに行こうではないか。本屋にはかっての若者達がそれぞれの青春を「みんな真剣に悩んだんだ」と言ってその心情を書きつづり後進に救いの手をのべている。
自分の心の求めているものに答えてくれそうな本を手に取って貰いたい。
先輩達の過ぎし青春を共有しあなたの青春の悩みの解答を探ってみよう。
あなたの今の正体不明な孤独感や、もろもろの不満や悩み、自縄自縛の観念なども多数の先輩達の語る人生の中に答えや解決のヒントがある。
先輩達は悩みの中から自分独自の生き方に到達し人生を全うした。
あなたもあなたの悩みの中から独自の生き方を見つけて欲しい。
我々が生きているこの日常生活は実は宝の山なのだ。
勝ちとる意欲のあるものには無限の成果をあたえてくれる。
孤独で有能なあなただから早く気づいて頂きたい。一度きりの人生、どれほどの成果があげれるものか自分を試してみて貰いたい。
現況を打開する最も有効な手は何にでも挑戦・体験・経験を積むことだ。
あれやこれや考えるのは一時置いておいてロボットになった気で興味のあることを実践してみよう。
きびしいようだが何時までも非理性的な感情におぼれていても何の進歩もない。
どこかでふんぎりをつけて自己改革に一歩を踏み出そう。
若き日の感傷を心に抱きながらも現実に根ざした生き方を模索しよう。
固まってしまった観念の中で何事も積極的にやってみないであれも嫌だ、これも駄目だと言っているのは単に逃げているだけだと思われても仕方がない。
世の中には生きて一度の青春を、先の見えない重い病気と戦っている人もいる。
それだけでもあなたがどんなに幸せか言うまでもない。感謝しよう。
あなたはルーツを持たない一粒の種。
自分次第で思いがけない美しい大輪の花が咲く。
まだ人生の先輩がどんなに懸命に言ったところで実感がわかないかも知れないが、若いと言うことがどんなにすごいことだったのか、やる気なら無限の可能性を秘めていたんだ、もっともっと思う存分やってみるべきだったということを、我々の年になると痛みを伴って分かってくる。言っておくが人生とは、やりたいことを沢山積み残したまま、時間切れとなってしまうという許し難い宿命を持っている。それは誰でも分かっている。
自分は何をしたいのか?どういう人生を送りたいのか?
若い日こそ真剣に悩みながら進むべき道の方向を見定めて、東へ向かう人は東へ、西へ向かう人は西へ元気に歩き出して貰いたい。
(詳細は自著「悩みは何ですか?」を参考にして下さい)