原因は多種多様、そのごく一部を上げてみた。
問題に耐えて乗りきれるか、人生途上で一大決心して方向転換するか重大な決断を迫られる場合がある。つらい試練である。
その場合只、「別れた方がいいのではないか」と言ってしまえば簡単だがそうもいかない。

★　子供には父親が必要だと思うからがまんするしかない。
★　生活力がないからがまんせざるを得ない。
★　暴力に耐えられないが淋しくて一人で生きていく自信もない。
★　100％嫌いになれず愛憎が交錯して決心しきれない。
★　生活と仕事が密着（店など）していて決断がつかない。
★　病人がいる。置いて出るわけにはいかない。
★　夫の親戚や兄妹とは確執つづきだが夫婦仲はよい。

ふんぎりのつかない理由も又さまざまである。
別れるべきか、やり直すべきかの重大な判断を下す前に、あなたが必ずやってみなければならないことがある。それは改善プログラムだ。
三ヶ月なり半年なり先ず期間を決めよう。その間に相手ばかりの非ではなくあなたも軌道修正して今までと違うあなたを演出してみよう。
何時も泣きわめき責め立てる人は怒りをみせず静かに話かけるとか、何時も文句を延々と言う人は何も言わずに優しい言葉の一言でもかけてみるとかあなたの変化が決心の現れとして理解して貰えるように努力してみよう。その結果有限の人生を尚かけ続けても良いものかどうか、その向こうにかすかな希望でも持てるのかどうか？を冷静に判断しよう。

万が一絶望的と判断し別の道を歩くと決めたなら躊躇せず、残り火のようなかすかな情に惑わされず機械的にものごとを進めて行かないと方向転換はできない。
相手の全部を憎しみや嫌悪で埋めつくして、別れることはなかなかできないものだ。長い人生を共に歩こうと一時は思った相手である。楽しい日もあったし優しくしてくれた時もあった。情で判断すると冷静に別れられるものではない。相手に絶望しながらもある種の執着が残っているのが当然だ。だがその執着に迷っていれば出口のないトンネルの中をさまよい続けることになる。 　
性格が合わない場合。（価値観の違いも含め）
人間の本性はそう簡単に変わるものではない。まず一生変わらないと思った方がよい。その違いを妥協で埋めていけるかどうか充分考えてみよう。

次に暴力。ほんの一時的なことなのか、習慣的に手を上げる人なのか、性格的に危険性のある人なのか判断すればすぐ分かる。酒が入れば暴力というのも長年直せないなら大事にいたらないうちに決断しなければならない場合もあるだろう。

繰り返しの借金問題は性格だからほとんど見込みない。
家族に対する真の愛情があれば、別れ話しが出る頃にはしみじみ反省して止めるはず。それが出来ないとすれば、あなたは素早く方向転換して建設的に生きた方がよい。子育て･病人の看病･家事労働はいろいろな解決の方法を探そう。
役所の福祉政策、民間の福祉企業やボランティア、あらゆる情報をどんどん集めて検討しよう。同じ苦労をしているネットのグループから良い知恵を聞けるかもしれない。努力すれば必ず解決する問題なので夫婦に愛情のある限りは別れ話は必要ない。

嫁・姑問題に関しては別項をもうけてある。参考にして頂きたい。

夫婦の場合はっきりしていることは、夫婦関係を持続できるかという問題がある。
側へ寄られれば虫ずが走るという場合は解消しかない。
問題が解決できないまま子供を犠牲にしたり、老齢の親に死ぬまで心配をかけたりすることがないように夫婦は常々話し合って理解を深め楽しく建設的に家庭を守っていこう。

人間は複雑な感情を持っている高等動物だから愛憎が絡み合い、今日は別れるしかないと思うが明日は別れはつらいと思う。
それを繰り返して年を取ってしまい一生を終わってしまうのがほとんどだ。
別れを決断するのは容易ではない。人生は有限。自分の抱えてる問題は努力すれば解決出来る事か、出来ないことかをしっかり見きわめよう。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （詳細は自著「悩みは何ですか？」を参考にして下さい）