奥尻島

 ノブの『奥尻被災記』をご覧下さった方はお分かりかも知れませんが、奥尻は彼が北海道南西沖地震で被災したところです。
 あの震災から約8年。震災後、ノブは3回目、私は2回目の再訪。
 今回は、ノブが震災時にお世話になっていた 民宿『いなほ』に2泊する。
 私は、ご主人の水野さんにお会いするのは初めてなので、何となく緊張している。どきどき。

 奥尻へは、北海道本土の瀬棚というところからフェリーで乗用車ごと渡った。この路線は、どういう訳だか他の離島行航路より、ちと高い。
 先の震災で船がやられてしまった分を取り戻そうとしているのか、はたまた危険が多いからその保険分なのか、真相は分からぬが、島民も「高い!」とこぼしているところを見ると、やはり割高なようである。

 …ま、ともあれ。
 16:50 奥尻港着。夕食の時刻すれすれに、奥尻島最北端稲穂地区にある 民宿『いなほ』に入る。
 水野さん(写真左)は笑顔で迎え入れてくれた。

 夕食は、イカとウニ・アワビなど海の幸三昧。もう、ウニウニアワビアワビである。
 ウニも器に山盛りで出されて、勢いよく平らげると水野さんは笑顔で「もっとはぁ(←方言)、食べれ」と言って山盛りのウニを持ってきてくれる。私にも盛んに「食べろ食べろ」と勧めてきてくれるが、出されたものだけで手一杯でおかわりまで手が回らない。
 挙げ句の果てにウニごはんを食べていたら「ごはんなんて食べないでおかずだけ食べなさい」と言われる始末。…もう、おかずを食べさせることに命を懸けているとしか思えない。

 この『いなほ』、震災前までは海の本当に際に立っていた。しかし津波ですべて流されてしまい、震災後の復興の際、海岸線に防潮堤が出来たため、海からは少し離れてしまった。それでも、夕食時には雲や空を焼きながら、海に落っこっていく太陽が見える。

 明日は、平成12年10月に出来たばかりの『奥尻津波館』と、島の様子を見に行く。

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