4月の日記

■今月のバナナ

  ◆◆大変です!


うすうす感じていた葉っぱの異常、だんだんとはっきりした症状を呈してきました。
  
バーコード状の薄いライン
茶色のスポット       
黒色の斑線状を呈する部分

白い斑入りの葉っぱ

ずーっとさかのぼって考えてみると、最初に異常に気付いたのは今年の1月頃でした。
ちょうどハダニを撃退できてホッとしていた時期です。
まず1号の葉っぱが小さいものしか出なくなり、葉柄が背丈も心なしか縮んできました。
それと同じ頃、新入りのジローの葉っぱの色が妙に濃くなり、触ってみると葉全体が肥厚した感じ。
葉脈の凸凹もはっきりして表面がざらつき、1号同様、葉柄の伸びない小さな葉が花びらのように重なって出ていました。

さらにおかしいと感じたのは2月になってから。
よーく観ると全ての株にバーコード状の薄いラインがあるような、ないような・・・
そうこうするうちに、2号の葉まで花びら状の出方をするようになりました。

4月に入って、ついに1号に斑入りの葉っぱが出現しました。
バーコードも次第にはっきりしてきて、枯れた葉にも明確なラインが見られるようになりました。
バーコードは程度の差こそあれ、サブローを除く全株に見られます。

いったいどうしちゃったというのでしょう。
これから戸外での生育シーズンを迎え、開花への期待も高まっているというのに。
バナナの最大の魅力である伸びやかな草姿が見られなくなって、何か異変が起きているということだけは確実に分かる状態です。

  ◆◆BBSでおなじみのヘモドムルさん来訪
そんなとき、BBSで常連の『ヘモドムルさん』がバナナの症状を見に来て下さいました。
ヘモドムルさんによると、バーコードは「banana bunchy top(バンチートップ、以下BBTと記)」
というウィルス病の症状ではないかということでした。
これはバナナアブラムシが寄生することにより感染し、人の手や農機具を介してはうつらないけれど
子株には必ず垂直感染するもの、だそうです。

BBTその他の病気に興味のある方はこちらもどうぞ(英文)
http://www.agnet.org/library/abstract/eb418.html

バーコード以外の異常は、カビによる病気と農薬や肥料などによる濃度障害を可能性として指摘されました。
そーなんです。茶や黒の斑点や葉の一部が白く変色したのは、
通販などで有名な某植物活性酵素液を葉面散布してから急に出現したのです。
(最初に斑点が出現して、その周りから白くなっていきました)
酵素液の濃度が、弱っているバナナには濃かったのかもしれません。
が、これは新しい葉の成長とともに回復していく可能性がありそうです。
****
でも、でも、でも、
BBTに関しては感染してしまったバナナの株は諦めるしかないそうです。
対策はなく、次第に枯れていくとのこと。
私のバナナはBBTでも不顕性感染型らしく、すぐに枯れ果てることはないけれど「もう結実は無理でしょう」とのことでした。

言われてみれば、もうすでに葉っぱは40枚目を越えています。
本来の健康なバナナなら葉っぱが35枚前後出現した時点で開花するはずですが。
ヘモドムルさんのお話では、バナナは結実しようがしまいが、ある程度まで成長したら世代交代をしてしまうそうです。
つまり私の1号・2号はそろそろ寿命をむかえるということです。

私の横でヘモドムルさんの話を聞いていた長女がひとこと「ガーーーーン!」
私の次にバナナの収穫を楽しみにしてしていたのが彼女なのです。

「あとはもう、葉っぱが風にそよぐ姿を楽しんで下さい」という言葉とバナナに関する分厚い洋書
を残してヘモドムルさんは帰って行かれました。
4月24日のことでした。
***
それにしてもこのひろ〜〜〜〜いネットの世界で、非常にバナナに詳しい方と知り合って、その方が我が家のご近所だったことにとても驚いています。
私が「庭は散らかっています」と言ったせいで気を使われた為か、本当にバナナの葉っぱだけを見つめて帰って行かれたヘモドムルさん。
とっても不思議な雰囲気を持った紳士でした。
おみやげにいただいたバナナの自ビール、ラベルも凝っています

  ◆◆決断・今後のこと
さてそのあと私は少し悩みました。
いったい今後はどうしたものかと。
家族にも「実がならないもんを育ててどーするん」と言われたし・・・

これまで私は、鑑賞のためではなく、「バナナを収穫したい」という明確な目標をもってバナナ栽培に挑戦してきました。
それがもう、結実不能な病気に罹っちゃったのですからどうしようもありません。

ここは思い切って全ての株を処分して1から出直すか・・・・
一時はそんな気持ちにもなったのですが、やっぱり私には9株のバナナたちを抜き捨てる事、出来そうにありません。

決めました。
この不治の病に侵された、かわいいくてかわいそうなバナナ達の面倒を最後まで看ていきたいと思います。
健康なバナナを栽培している人には、何の参考にもならないサイトに方向転換してしまうことになりそうですが。
でも結実の望みは完全に捨てたわけではなく、あわよくば、どの株かが開花に至ってくれるのではないかと思っています。

栽培記録は今後も続きますので、興味のある方は見守っていて下さいね。
  ◆◆おまけ
昨年5月に続いて今年も幸福の木が開花しました。
これで3度目の開花となり、今回の花は7つ。
夜になると濃厚な芳香を放ちながら蕾が開き、朝にはしぼんでしまいます。
香りはユリやエンジェルス・トランペットとよく似ていて、あまりに強烈すぎて毎夜頭痛が・・・
花は先端に向かって順次咲いていき、甘い蜜をしたたらせています。
これがバナナだったらいいのにな・・・

短い葉っぱがでたあと、蕾が出現    
1週間かかって伸びてきました
さらに伸びて開花直前
満開の様子
5月につづく
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