コンサート会場では、自分の演奏をモニターするために、ミュージシャンの前にスピーカーが置かれています。最近、このモニタースピーカーに代わって、通称「イヤモニ」と呼ばれているイヤーモニターが急速に普及してきました。
エレキギター登場以後、楽器毎のアンプが舞台上に林立するようになり、自分の演奏音を確認するため、モニタースピーカーを設置したのですが、演奏者にとっては動線が、観客にとっては視界が遮られます。これらの欠点をイヤーモニターは全てクリアーしており、さらにヘッドホンよりは小さく、見た目をさほど損ないませんので、普及に弾みがつくのは頷けます。
しかし、遮音性能が低いと、製品によっては、とても、危険な道具になりえます。実際、プロ用のハイエンドタイプは、挿入するシリコンピースを耳穴形状にフィットさせるため、オーダーメイドが可能となっており、10万円程度で、−28dB前後の遮音が可能です。ドラムス用の密閉型ヘッドホンでは、−35dB程度確保しているそうですから、イヤモニはギリギリと言ったレベルです。舞台上の音量+30dB以上のモニター音量で、やっと自分の演奏がはっきりと識別できると言われていますから、間に合わせで遮音対策を考慮していない製品を流用したならば、可聴範囲を超えた音量に長時間晒され、一発アウトになりかねません。
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