インドネシア料理

 9/29、快晴。
 昨日は長い1日だった。私が意識を取り戻したのは、お昼をとうに回ってからだった。…空腹に耐えかねて飛び起きる。簡単にシャワーを浴びて、身支度。


 さて、何か食べる、という段になったのだが、どこに何を食べにいったらよいのかさっぱり思いつかない。
 ガイドブックを開く余裕もないくらい究極にお腹が空いていたので、ホテルのメインレストラン「KURI PURI Road side restrant」に駆け込んだ。

 メニューを見せてもらったが、当然インドネシア語(綴りはアルファベットを使用。いかさま英語のようなもの。例えば、cafeがkafeだったりする、ということ)と英語しか載っていない。
 やっぱり、こっちに来たからにはこっちのものを食べなきゃね、ということでインドネシア料理を注文することに。ナシ・ゴレン(Nasi Goreng)とコロケ(Koloke)、グリルド・フィッシュ(Grilled Fish)と、オレンヂジュースとパイナップルジュースを注文。


 ホテルはエントランスも、フロントも、カフェも、それからバーに至るまで、全て吹きさらしの建物なので、ものすごく開放的な雰囲気である。もちろんこのレストランも吹きさらし。
 外は上天気で、プールが見えて、風が気持ちよくて、地元の子どもが裸足で遊んでいる。
 道路に面した庭にはバーベキューセット(写真左手前)があって、そこで私たちの頼んだ魚を焼いているのが見える。

 バーベキューセットの裏側にはバリダンスを見せる舞台があって、夜になると、$55でダンスを見ながらシーフードを食べさせてくれるらしい(と、いうチラシをもらった)。

 お腹が空いてじりじりしているところに、ようやくドリンクがでてくる。
 …し、失敗した。

 オレンヂジュースならどこの国で注文しても大して失敗はしないだろうと、軽い気持ちで頼んだのがまずかった。ウェルカムドリンクで出されたのと同じ、蛍光オレンジ色の怪しい液体。味はもちろん駄菓子屋の粉ジュース。おぇぇ。

 それに比べて、パイナップルジュースは大当たり!
 日本のパインアップルジュースとは異なる、みずみずしい味。パイナップルと氷とほんの少しのシロップを、ミキサーでががーっと混ぜたもの。こんなにパイナップルジュースが美味しいなんて!と、生まれて初めて思った。
 …後で知ったことだけど、インドネシアのパイナップルは日本のそれより、小ぶりで甘みが少ない。しかし、繊維がやわらかく(芯まで食すことが出来る)甘さがしつこくないので、いくらでも食べることが出来るくらい美味しい。飽きのこない味である。

 以後、私の食事時のスタンダード・ドリンクはパイナップルジュースになった。


 ドリンクが周りの気温と同じ温度になり始め、何を頼んだのか忘れ始めた頃にようやくごはんものの登場。

 ナシ・ゴレンは、ナシ=ごはん、ゴレン=炒めるというインドネシア語からも分かるとおり、インドネシア風チャーハンのこと。香辛料は多いがあまり辛くなく、色は茶褐色。この色はどうやら、エビの腸を発酵させたもので出しているらしい。

 具は鶏肉と白菜。目玉焼き(両面まんべんなく焼いてある)と、クルップ(Krupuk)というエビせんべいが上に乗っかっている。それから、サテ(Sate)という、鶏肉(牛肉や豚肉を使用しているところもある)の角切りを焼いて、ピーナッツ・ソースをつけたものが乗っかっている。このサテ、味は胡麻よごしのピーナッツ版だと思っていただきたい。甘じょっぱい。なかなか美味しい。

 

 コロケは何かのフライかと思っていたのだが、予想を裏切ってケチャップ和えのようなものがでてきた。…何だ、これは?
 どうやら、コロケは酢鶏(酢豚の鶏肉版)のことらしい。味は酢豚を、もう少し甘ったるくした感じ。具が少し違うかな。鶏肉、青菜、キャベツ、にんじん、タマネギ…確かそうだったと思う。…これには定食のごとく白米がついていた。予想より、まともなごはん。多少ぱさついてはいるものの、平成米騒動の時に入ってきたタイ米よりも食べれるような代物だった。イケる、イケる。


 グリルド・フィッシュは、地元の魚を中庭のバーベキューセットで力ずくで(笑)焼いたもの。
 何が出てくるかは、その時に獲れるものによって違うのだろう。その日は、赤魚(多分フエダイだと思われる)のような魚だった。少し残っている鱗が異様に硬い。顔つきも何だか精悍な感じがして、ちょっと怖い。

 意を決して箸をのばす。軽く塩がふってあるらしく、そのままでイケる。白身で、鯛をもう少し俗っぽくしたような味。美味しい。
 いかさまガイドのスワルバ曰く(後日談)、その魚が一番美味しいということ。ふむふむ。


 お腹が目一杯になったところで、チェック。…それだけ食べたから(しかも、ホテルのレストランで!)、当然ものすごい金額になっているだろうと思っていたのだが、なんのなんの。2人で700円弱。やっすぅぅい!!


 すっかり満足して、部屋へ戻ってベッドへダイブ。
 あぁ、しあわせ…。飛行機に乗った次の日って、何もする気が起きない。


 だらだらしていたら、あっという間に夕食の時間…。

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