安物買いの銭失い

 10/3 晴れ。アホみたく昼過ぎまで寝る。
 昨日の夕ご飯ですっかり外食好きになり、身支度をしてさっさと外へ。

 ぶらぶらしてねらいを定めたのは、ホテルの向かい側にあるお店。サヌールの町の端の方まで行ってから、わざわざ戻ってきてそこに決めた(笑)。理由は昨日と同じで「人がだいぶ入ってたから」。

 座って、メニュー見てびっくり。安すぎるのだ。
 ミー・ゴレンと、ナシ・ゴレン、パイナップルジュースを頼んで、Rp.30,000くらい。
 …日本円で2人で約360円!さすがの安さに、不安が走る。…どんなものが出されるのだろう?

 まぁ、出てきたものは予想よりひどくなかった。
 ミー・ゴレンの麺がインスタントだっただけで味もそんなにひどくかったし、ナシ・ゴレンにはちゃんとサテもクルップ(怪しい、ハートチップル←なつかしい(笑)!のようなものだったが)もついていた。

 パイナップルジュースの中に入っている氷は、多分水道水から作られているだろうから、飲むのに結構勇気がいったけど、そんなこと気にしていたら何も飲み食いできないなぁと腹をくくって飲むことにした。…味は、若干シロップ入れすぎで甘いくらいで、たいして他と変わらず。

 この店の流行っていたわけは、単に「安かったから」だということがよく分かった。


 ホテルに戻って、水着に着替えてプールへ直行。

 この頃になると、自分がだんだん黒くなっていっているのが分かる。
 日焼け止めを塗らないとすぐに肌が痛くなってくるほどの太陽光線。
 わぁぁぁって無意味に叫びたくなるほどの明るさ。

 試しにビーチに行ってみた(海嫌い。溺れそうになったことがあるので、足が付かないところに行くのは…)。
 白い砂浜(笑)。手をつけられていないようなきれいな海。グアムでは最近全く見かけなくなったナマコがいっぱいいる。

 わりに沖の方に行っても足がつく遠浅の海。海だというのに安心して泳ぐことができた。
 足の裏に時々痛い珊瑚。その傷にだんだん塩水がしみてきたので、プールに引き上げることにした。


 ざばざばとプールに入っていき、塩抜き(笑)する。

 タオルがないので、プールサイドのカウンターで借りようと思ったら、ウェイターがいない。カウンターに残されているタオルの貸し出し簿を勝手に覗く。貸し出しの枚数、借りた人の名前、部屋番号、国籍が明記されている。

 色んな人種の人がいた。ドイツ人、スウェーデン人、ドミニカ人(!)、クロアチア人(!)オランダ人とか。
 意外にもアメリカ人は全くいなかった。日本人も殆どいなかった(ボロいホテルだったから日本人向きじゃなかったのだろう)。
 すごいなぁ。面白い。こんなにいろんな人種の人が一所にいるというのを肌で感じたのは初めてかも。すごいすごいっ。

 …なんてことをしている内にボーイさんが来る。
 「いっぱいいろんな人がいるんだね。」と言うと「うんうん」って言って笑ってた。タオルもらった。

 プールから上がろうとしたら、サニーが「コーヒーか紅茶飲んでいかない?」と、声をかけてきた。聞けば、夕方プールサイドで飲むお茶は無料サービスなんですと。ほっほう。
 …で、うっかりコーヒーを頼んでしまった。
 バリ・コピ。にこにこしながらサニーが作ってくれたので、ミルクをたっっぷりいれてゆっくり飲んだ。相変わらず口中がざらざらする。サニーには悪いけど、明日からは紅茶にしようと心に誓った。

 お茶を飲み終えて部屋に帰るとき、お日様はもう沈んで、水平線の下からオレンヂ色を投げかけているところだった。
 人々は太陽の光の最後の一滴をいとおしむかのようにビーチに横たわっていた。


 お風呂に入って、買い物へ。
 スーパーに行って水とジュース(グァバとマンゴー。どちらも激甘で合成の香料・保存料・酸味料のにおい・味がする。くさいくさい。たかだか180ミリリットルぐらいのことが、飲み干すことができなかった)そんな諸々を買った。

 町の北端から南端まで歩くようにしてカリブ屋へ。

 途中、お祭りともダンスパーティーともつかぬ集まりが催されていた。若い女の子と男の子がわらわらと溢れている。楽しそうなのだけれど、外国人の姿は見えず、とても入っていけるような雰囲気ではなかった。…残念。


 カリブ屋到着。メニューを見て、料金的に大して安くはないな、と思った。店の雰囲気はなかなか良い。インドネシア人の客はいない。白人が大多数。

 インドネシアンフードと、パイナップルジュースを頼む。

 注文する前から、ボーイの兄さんがうるさい。
 「明日僕オフだから、ウブド行かない?$20。安くしとくよ(どうやら、一日ガイドとして雇わないか?ということらしい)」と、そうとうしつこく迫ってくる。他の外国人に勧めていないところを見ると、日本人だからってなめとるのかっ!!と、怒りたくなる。

 ごはんの方も大したことなかったしねぇ。もう二度と行きたくないよっ。ふんっ。

 気分を悪くして店を出て、きょろきょろしていたら(夜に外国で出歩くのは恐いので、辺りを警戒していたつもり)タクシーが止まってしまった。
 「No thank you. I'm sorry.」と、謝ってやり過ごす。…ははははは(^ ^;)。


 ホテルに帰って、そのままBarへ。

 今日は初っぱなからArakをストレートで(ライムを少し搾ったけど)飲んだ。…美味しい。ゆっくり飲むと、甘みが口の中に広がる。

 今日はお客さんがあまりいない。ヤマモトと色々話しながらお酒を飲む。即席インドネシア語口座をやったり、逆に日本語を教えたり。

 私がArakのロックを何杯も飲んでるのを、相変わらずひげの店長は「やれやれ」って感じで眺めてる。バンドは相変わらず渋い声というか、野太い声というか(いぶし銀的)でつまらなそうに色々歌っている。

 ヤマモト「今日は、『スキヤキ(上を向いて歩こう)』歌う日ダヨ。」

 ヤマモトの予言通り、バンドはドスの利いた声で『スキヤキ』を歌い始めた。…歌集見ながら、ね。
 しかも、その日本語ときたらものすごくいい加減で、何だかリズムもおかしい。おいおい\(^ ^;)とか思ったけど、周りの人も原曲を知らないみたいで、みんなにこにこしながら聞いている。
 …そういうもんなんだね。坂本九が少しかわいそう…。

 いい気持ちになって、部屋へ戻る。
 これだけ酔っぱらっていても、お風呂は欠かさない。…何といっても、今日はお湯の出る日だし。
 お風呂に浸かって、寝た。

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