休みになると気持ちがどこかへ行きたいと、うずくようになる。連休二日目でいい天気が続いた。バイク日和であった。やっぱり走ることにした。どこへ行こうかと考えたが、今が旬の長谷寺にした。 ![]() 京奈和道路ができたおかげで、普通は2時間ほどで長谷寺につく。はずであったが渋滞し桜井市に入れたのは12時30分を過ぎていた。 長谷までの道の途中、春日神社という小さな神社があり、そこで昼食を食べた。 12時40分で昼食の時間はかなりすぎていた。 奈良は、どんな小さな神社でも寺でもそれなりの深い由緒がある。かなりゆっくりしたので長谷寺近くの駐車場に着いたのは2時であった。バイクをおいたあと国道165号線を渡り長谷寺に向かった。 途中長谷山口坐神社、白髭神社、法起院などを参詣した。 法起院は寺伝によれば奈良時代の天平7年(735年)に西国三十三所を創始したと伝えられている徳道が、この地で隠棲した事に始まるとされる。徳道は晩年、境内の松の木に登りこの寺の名前の由来となった法起菩薩となったと言われる。 境内には徳道の廟と伝えられる十三重石塔がある。 長谷の里は泊瀬、初瀬とも書かれた。三方を山で囲まれている。長谷寺の門前町は初瀬川沿いに長く延びて、伊勢参りでも賑わった旧伊勢本街道で歴史もあり今も活気がある。とくに草餅の店が多い。 長谷寺の山門に着いたのは、3時30分であった。 長谷寺には国宝の「銅版法華説相図」があるというが見たことはない。 道明上人が飛鳥浄御原の天皇のために成年に造立したという。これにより天武天皇の朱鳥元年(686年)を創建の年としている。 ![]() 『枕草子』など平安文学に「初瀬詣で」がしばしば紹介され、清水寺や石山寺と並んで賑わった様子が描かれている。当時の建物は何度かの火災のために残っていないという。 その長谷寺本堂へは、仁王門を入ると長い登廊が山腹の本道へ通じていて運動不足には少し堪える参道となっている。長さ200m、399段ある屋根付きの回廊形式で、途中で二度折れ曲がっている。 天井には灯籠が下がっており、これを見るのも長谷寺参詣の楽しみでもある。 参道左右にはボタンがたくさん植えられており、様々な種類のボタンは、この参道から見るのが一番きれいである。 昨年はもう少し遅くて同じくらいだった。やはり温暖化で開花が早くなっているのかと思う。 それでも蕾もまだたくさんあり、この五月の連休中はきれいなボタンをずっと見ることができるという。 比較的時間の余裕があったのでこれまで何回か来たのに見ていないところを、じっくりと順番に見ていった。 今回は、特別に十一面観音様にタッチできるという特別拝観もあり、その観音様の間近で拝むことができ、その大きさを堪能してきた。 観音様にタッチし表に出ると記念にミサンガを手に巻いてくれた。 時間に余裕があると思っていたが、あちこちゆっくり眺めているうちに遅くなってしまった。バイクをおいている駐車場に着いたのは6時をすぎていた。 帰りの京奈和は入口の交差点で交通事故があって、渋滞した。救急車が2台も走っていき、交差点ではレッカー車が2台車を信号待ちをしていた。京奈和道路の電光掲示板に死亡事故発生と表示がでていた。 家には予定より30分ほど遅れ、8時30分についた 。暑くもなく寒くもない快適なツーリングであった。
朝からいい天気なので、ひとっ走り、天川村のみたらい渓谷に行くことにした。久しぶりのワンデイツーリングである。 10時に家を出た。 いつものガソリンスタンドでガソリンを満タンに入れ、タイヤの空気圧をチェックした。フロントはそれほど減っていなかったが、リアは1.8で少し少なかった。走り出したのは10時30分であった。いつもながら出発が遅い。 前を2台のアメリカンタイプのバイクが走っていた。独特なカスタマイズをしていた。こういう乗り方もある。 今日はツーリングバイクが多かった。シーズンだものね。 国道24号線から紀ノ川南岸に沿って走る県道に入り、五条まで走った。五条から168号線を南下した。 途中の天川村という案内板に沿って奈良県道を天川村向けて走った。 10軒あまりが寄り添ったように建っている在所が所々にあり、そのうちの五條市西吉野町平雄集落のT字路に「萌の朱雀記念碑」と書かれた案内板があった。時間は11時40分で、1時間10分走ったことになる。 休憩もかねて記念碑をみようと、徒歩で坂道を登りはじめたが、何もなかった。もういちどバイクに戻り坂を登りはじめた。この坂が難物であった。曲がりくねっている上に坂が急であった。途中でセコンドでは登らず止まってしまった。気合いを入れ直してローで走り出した。最近きつい山道を走っていないので、少しどたばたしてしまった。 記念碑は遙か山の上にあったのだ。行けども行けども碑はない。途中の道の分岐点に案内板が立っていたので道は間違っていないことはわかった。結構走った山の中腹当たりに碑はあった。 ![]() あとで地図を見ると3.3kmあった。とても歩ける距離ではない。 12時に到着した。 現場についてバイクを止め一息入れたところに下から、クロスカブがやってきた。同じようにロケ地を見に来た岩出町の人であった。互いに写真を撮りあった。このバイクシャリーの代わりにほしいバイクである。1リッター60km走ると言うことで、なおかつ110ccだから並のカブより速い。 河瀬直美さんの真新しい碑があった。映画のセリフでもあったようにとにかく山が深く険しい。よくこんなところを開墾し、住み着いたものだと感心する。映画の主人公はこの家の屋根の上に登って下を見ていた。映画はずいぶん昔に見たので乏しい記憶だが、この屋根から下を見下ろすシーンもあった。 山の地図を持っていなかったので、彼方に見える高い山々は何という山が分からなかったが、たぶん大峰山系の弥山や八経だと思う。 徳善寺という寺があり参詣した。無人であった。建物は新しいが由緒のありそうなお寺であった。 そこで昼食をとろうとしたが、少し気が引け、持っていたにぎりめしを少し食べ昼食は天川村に入ってからとした。 クロスバイクの方と写真を撮り合い、記念碑のある在所を後にしたのは、12時50分であった。 じつはヘルメットを脱いだあとかぶっていたハンティング帽子をどこかに落としたらしくポケットに入ってなかった。あきらめて帰りの坂を下りていくと、途中に帽子は、あった。よかった。気に入ってる帽子だけになくなるとつらいものがある。 再 び天川村向けて走り、みたらい渓谷が県道添いにある川迫川の広場についた。 1時30分であった。 広場からから川に降りることができたので昼食をした。カレーの昼食だった。 食事のあと、国道309号線を引き返してトンネル前にバイクを駐め、みたらい渓谷の散策路「みたらい遊歩道」を歩いた。 最初に吊り橋があった。歩きやすい山道を行くと、道の途中に突如として大理石のような観音様があった。 すぐ前に橋があり、その橋を渡ると国道309号線にでる。 天川は相変わらず澄んでいて、魚の泳いでいるのが見えた。 透明度の高い水が勢いよく流れていた。 みたらい渓谷遊歩道入り口にある滝がある。紅葉の時期には少し早いのでまた葉は緑である。紅葉の頃は人が一杯でこんなにゆったりと写真を撮ることはできない。 夕暮れが迫ってきたので途中の展望台まで行かずに、散策路を半分で切り上げ、もと来た道をバイクに戻った。 4時45分であった。 同じ道を帰ったが、札場三叉路というバス停前に、来る時は確認できなかった祠があった。次の平雄の在所で親子連れが遊んでいた。2歳くらいのかわいい女の子が手を振ってくれた。 ![]() 五條も近くなった168号線で警官が交通整理をしていた。消防車が赤色回転灯を廻していた。火事かなと思ったがそうではなく車の事故だった。道にかなり濃いタイヤのスリップ痕があった。何かの弾みで側壁にぶつけ、車が大破したのでレスキューをしたのかも知れない。気をつけなくてはいけない。 五條市街手前の168号線と県道の三叉路で左折し橋本市に向かった。 5時50分、南海電鉄の鉄橋下で休憩のため立ち寄った。ちょうど電車がきたのでKLEとツーショットでカシャ! このあと県道に出ようとして、駐車場から出るとき、反対車線から車がきたので停車したところ、砂利で足が滑り駐めた位置が悪く傾きを支えきれず、何年かぶりにタチゴケしてしてしまった。KLEを乗り出して13年間、4回目のタチゴケである。 超スローで転けたので、バイクも人にも損傷なかったが、ナックルガードにつけていたポジションランプのレンズが割れた。 倒れた時、ちょうど前を車が走り去った。少し恥ずかしかった。 起こしている時事故と思ったのか親切にとまってくれ車の中から様子を見ていたのか降りては来なかったが、KLEが起きたのを確認してから走り去った。ありがとう。 もういちどあちこち不具合はないか確認し、6時20分にそこをでた。自宅には7時に到着した。151km走っていた。 天気もよく気温もちょどよい、タチゴケした以外は、最高のワンデイツーリングであった。
今回、会社の研修旅行で北海道に行き(実は北海道は初めてなのである)研修二日目が自由行動だったので、かねてより予約をしていたバイクで北海道の道を走ることにした。1日だけなのでそれほど長くは走れないが、感じがつかめればいいと思った。 ホテルを出てまず向かったのは、定番の時計台。たいしたことはないという人が多いが、なかなかのものである。 古い建物好きの私にとっては、見応えがありよかった。窓ガラスのゆがみもいい。 周りがビルだらけでインパクトが薄れているが、昔の町並みの中だったらすごい存在感があったと思う。 重要文化財になるのもうなずけた。 近代建築のJRタワーから南千歳行きに乗り南千歳駅で降りた。 レンタカーショップからの迎えを待つところにキタキツネ注意のポスターが貼っていた。 あわよくばキタキツネ君に会いたいと思っているのだが・・・。 そしてレンタルしたヤマハセローの2014年型。ホンダNC750を借りたかったが、料金が高いのと慣れない道なので取り回しの楽な方がいいかなと思い、小さいのにしたのである。ナビ付きETC付き。トップケースは別料金のオプションであった。ヘルメットも借りた。 バイクレンタルの手続きを済ませ走り出した。KLE400と比べれば、軽くてとことこ走るので、自転車感覚で走れた。 それでも結構機敏に走り、運転しやすいバイクで、20年以上も作り続けられる 走り出して最初に立ち寄った施設は「サケのふるさと館」で、展示物はともかく遡上する鮭を捕獲するインディアン水車を見たかった。 ふるさと館施設内部も、現在リニューアル中で、入れなかった。 10時20分であった。 インディアン水車はサケのふるさと館建物裏手の千歳川にあった。水流を利用したうまい仕掛けで、私がいた20分ほどの間に5匹ほどがかかり捕らえられた。かかったサケが跳ねながらダクトに滑り込むのだが、一瞬なのできちんと写せなかった。写真も下のかごに入っているのだがきちんと見えない。この位置で観光客のために一跳ねしてほしい。 遡上するたくさんのサケも偏光フィルターをつければもっとはっきり見えるのだが、もってきていなかった。 ウグイの大群もあり、これを見たときロッドを持ってこなかったことを後悔した。間違いなく釣れるだろう。結構大きいので、釣りで遊ぶのにはもってこいである。 10時40分にふるさと館をで、337号線を北上した。途中橋があり、降りる道があったので河川敷に降りた。 川はいかにも北国の川という感じで、少し暗い色をしてゆったりと流れていた。ここでルアーを打てば、ウグイは間違いなくかかる。少し心残りがあるとすれば、釣り道具を持ってこなかったことである。 北海道にくれば頭にすり込まれているいかにも北海道という、農村風景を見たくて特に確信もなかったが337号線をさらに北上した。 所々でバイクを止め写真を撮った。 周りの仲間からは雨を期待されていたが、暑くなく寒くなく絶好のバイク日和であった。 途中に遺跡「国史跡キウス周堤墓群」があり、立ち寄った。入り口や各墓のそばに案内板がありよくわかる。 関西の古墳は盛り上げているのだが、ここ北海道では掘り下げている。白樺の幹にカタツムリがいたので記念撮影。 古墳をでたのが11時20分で、途中地産品の物販店に立ち寄った。 ここで店員さんに、「牛乳はないのですか?」と聞くと、「ありません」、「では売っている農場などはないですか?」、「ないですね。消毒しなければいけないですし・・・」であった。特濃の絞りたて牛乳を期待していたが飲めなかった。 ちょうど昼前だったので、ハスカップ寿司とそば団子を一つずつ買った。 どこで食べようかと考えながら走っていくと、ナビに神社が表示されていたので神社ならトイレもあり、座って食べるところがあるだろうと、そこに向かった。 八幡神社であった。11時40分についた。 コンクリ作りの本殿で、至って簡素な神社であった。ちょうどいい階段があり、そこで湯を沸かしコーヒーを作り、ハスカップ寿司とそば団子を食べた。至福の時間とはこういうときで、何も考えずまわりの鳥の鳴き声を聞き昆虫のうごめきを眺めていた。食事をし終わり、12時30分に八幡神社をあとにした。 気分がよかったので少しゆっくりしすぎた。 再び337号線を北上し、274号線に入ったが、ここからいつもの方向音痴の本領を発揮し、道がわからなくなり行きたいルートから大きくはずれてしまった。原因は、国道337号線を北上して突き当たりを左折し支笏湖へ向かう予定であったのが時間がなさそうなので、急遽変更したためである。いったん戻り元の道から支笏湖へ行くことにした。 それがなぜか逆の方向になりまた同じところに戻ってしまった。どこをどう走ったかわからないままである。 ま、いいかという感じで、ナビを確認しながら支笏湖に向かったが道に迷ったおかげで、いろんな農村風景を見ることができた。前田真三さんの写真のイメージのシーンはないかと思ったが、なかなかなかった。 時間があればじっくりシーンを探しポジションをきちんとして撮りたかった。 和歌山で白樺を見ようとすれば高野山まで行かなくてはいけないが、北海道では至る所にある。 北国の春の歌の「白樺青空」である。 少しピッチを上げないと飛行機の時間に遅れるので、撮っては走り走っては撮るという感じで距離を伸ばした。 1時40分。 支笏湖へ向かう道道16号線に水道の施設があった。なぜか飛行機の実物大模型が展示してあった。この施設の裏手にいかにも魚がいそうなきれいな川が流れていて、フライをやっている人もいた。ルアーを打ちたくなってきた。やっぱり竿は持ってくるべきだった そして2時をちょっと過ぎた頃にやっと支笏湖に到着。 支笏湖は逆光に輝ききれいであった。 外国の公園に来た感じがした。看板が少ないのでいい。何という花か知りませんがたくさん咲いていた。 アリさんが出てきたのでカシャ!昼ご飯が少しすくなかったので、あげいもを買った。これってあまり期待してなかったのだが大ヒットで、おいしかった。 カラスが近寄ってきておねだりをしている。公園内の木々は、なかなか味のあるものばかり和歌山とはまた違った木の表情がある。支笏湖の湖畔に降りると犬が飼い主の投げる木ぎれを拾いに湖を泳いでいた。水はさすがに透明度NO1というだけあってきれいであった。 革ジャンを着た人がいたので、東屋のある展望台で少し話をした。 「どちらから来られました?」、「名古屋からです。昨日は函館から札幌まで走ったけど大雨と風で往生こきました」、「バイクはなんですか?」、「BMWです」納得。うらやましい。 2時40分に支笏湖を離れた。 次は苫小牧のウトナイ湖を目指した。 苫小牧への分岐で2時51分であった。 快適な道はビッグバイクが多いので、250ccではついていけず、抜かれ抜かれつつ走った。 じつは途中苫小牧に立ち寄り港見学を計画していたのだが、時間がおしてきたのでパスした。 ![]() 3時半にウトナイ湖についた。 湖への道の入り口に靴をきれいにするマットがあったが、なぜ中国語が2行も書かれているのか不思議な気がした。 湖の岸辺に出ると白鳥が一羽身繕いをしていた。新千歳空港が近いので飛行機がよく行き交った。 たくさんの鯉が泳いでいたが、水がきれいなのでその姿がよく見えた。ウトナイ湖を出てからはひたすら千歳に向かった。 レンタルバイクはガソリンを満タンにして返さなければいけない。時間が押してきて、ガソリンスタンドが行く道にあるか不安であった。幸い帰り道のちょうどいいところにスタンドがあり、給油した。130kmほど バイクを戻して空港までシャトルバスで送ってもらい、予定の待合い場所に着いたのが、集合時間4時30分の2分前であった。大半の人がすでに集合していた。私より遅い人もいた。 空港で荷物を預けてから北海道旅行記念のラーメンを食べた。おいしかったが、やはり和歌山ラーメンのほうがひと味いいかな?初めての北海道でのショートツーリングは無事終わったが、今度は走るときはKLE400で時間に縛られず気ままに走りたいと思った。
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