今日、カタリナ達がバンクーバーへ移動する。
朝、オヤジ（ジム）の手伝いで台所にいると、準備が整ったカタリナが部屋から出てきた。すっかり親しくなった風の私たちに驚いたオヤジが、「昨日何かあったのかい？」と聞いてきた。「一緒にワイン飲んだんだよねー。」と微笑み合う。

台所でくつろぎながら、オヤジが上手に私たちから話を引き出した。カタリナは、ドイツ人。英語が苦手で、強制的に英語を話す環境を作るために、長い旅行を決めたそうです。彼女の弟が英語ぺらぺらなのが、きっかけでもあるし、就職するにも英語は有利になるからと話していました。お互いに英語がすらすら出てこないので、カタリナと私の二人三脚で、オヤジに話していました。

オヤジに話をするといえば、私も英語を話す機会を増やすために、毎朝、散歩から戻って朝食の皿運びと、紅茶を作る手伝いをしていました。相変わらず、腰を振って鼻歌混じりに朝食を作るオヤジの背中に向かって、当日の予定と前日の観光の感想を、報告していました。オヤジも慣れた感じで、上手に私から話を引き出します。穏やかに話すオヤジの分かりやすい英語が好きです。

とうとう、カタリナ達とお別れ。彼女から住所を聞きだし一緒に写真を撮りました。Ｂ＆Ｂの玄関で手を振る。「カタリナ達と別れて悲しいな。」とつぶやいたら、オヤジが笑って私の頭をぐりぐりかき回した。

今日は朝から雨が降っていて、散歩は中止。また雨かとうんざりしていると、１１時くらいに、やっと晴れ間が見えてきた。晴れているうちに観光をせねば、と急いで支度をしてブッチャート・ガーデンへ行くことになった。バスは７５番に乗り、ダグラス通りを通ります。

待ち時間が長かったので、イートンのセンター街にお手洗いに行っている間に、友人が他の日本人の女の子と話していました。同じくブッチャート・ガーデンに行くとのこと。彼女は、大学で国際学を学んでいて、自然と人との関係を調べたいと言ってました。カナダ旅行の間、会った人にアンケートを頼んでいて、答えて欲しいと頼まれました。ノートには多くの人から回答を得たらしく、英語だったり、日本語だったりしていました。質問は英語で書かれていて、頭を使う内容でした。

１　先住民をどう思うか。／２　彼らの昔からの土地を取り戻す権利があるか。／３　（優遇されている）税をとるべきか。　／４　彼らをどう称しますか。／５　エコーツーリズムをどう思うか。／６　先住民の古来の文化を取り戻そうとする運動をどう思うか。

難しい問題でした。バスに乗っている間も書きましたが、目的地に着いても書き終わりませんでした。書き終わるまで、ブッチャート・ガーデンの入口で飲み物を飲んで、待っててもらいました。その間、お互いに親しくなり一緒に庭を回ることになりました。

さて、ブッチャート・ガーデンは世界に誇る素晴らしいガーデンです。どう、すごいのかと言うと３６枚撮りフィルムを花で使いきってしまうほどです。各テーマごとに庭が構成されていましたが、いつも各庭の入口で驚かされます。「にくい。やることがニクイよ！」と叫ぶ。小さいところまで心配りがいってて、脱帽。

あちこちで写真を撮る姿が見れます。

観光バスで、来なくてよかった。ゆっくり、くつろぎました。居ようと思えば９時まで居られるそうです。夜までここで過ごしましたが、最終バスに乗ったのは日本人のみ。他の人は車で来ているのでしょう。帰るためにバス停に行くと、そこで、２人の日本人の女の子達と出会いました。すると、今まで一緒にいた女の子が「あれー？」と彼女らを見て驚いていました。なんでも、ホステルを使っている仲間だったらしいです。

その中の一人と話しましたが、その子はオレゴン州の語学学校の夏休みを利用してここに来たとのこと。うーん、出会う個人旅行の日本人は皆、女の子。バイタリティー溢れるというか、すごいと思いました。学生時代に戻れるとしたら、迷わず私も海外へ飛び出すと思います。なんで、もっと学生時代に様々な経験をしなかったのだろうと悔やまれます。お金はなくても、たくさんの暇な時間があった学生時代でした。

市内に戻ると、ＢＣ議事堂がネオンで光っていました。まるで、ディズニーランドの建物のように光っています。とても、綺麗でした。空を見上げると満天の空。Ｂ＆Ｂに戻ってしたことは、台所のベランダに出て、イスに座り星を見上げること。ずっとこの夜空を見ていたいと思いました。

もちろん、カナダワインを片手に・・・です。