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高砂《たかさご》

脇能 (太鼓あり)
季節  春
作者  世阿弥元清
典拠  古今集の序より
作物  相生の松
前シテ  尉《じょう》(面・小尉)
後シテ  住吉明神(面・邯鄲男《かんたんおとこ》)
ツレ  姥《うば》(姥)
ワキ  神主友成《かんぬしともなり》
ワキヅレ  従者二人

物語

九州肥後の国阿蘇の宮の神主友成は、都に行く途中で名高い高砂の浦を訪ねました。
おりしも春、風は松の枝をわたり、入相の鐘も響いて沖の波も霞むうららかな景色です。
友成は松の落ち葉を掃いている清雅な老夫婦に高砂の松はどれかと尋ねます。
老人は今落ち葉を掃き清めているのが高砂の松であると教え、さらに自分は住吉にすむものでありツレの姥は高砂のものであるが相生の夫婦であると話します。
そして松の木の常に変わらぬ姿がが繁栄の象徴である由来や、多くの歌人や芸術家にインスピレーションを与えてきたことを様々な故事をひいて語り、松のめでたさを讃えます。
自分達は相生の松の精であると言いおいて、老人は追い風に乗り小舟で住吉へと去ってゆきます。
友成もあとを追って住吉明神へと帆をあげます。
順風に乗って住吉の浦についた友成の前に住吉明神があらわれて世のめでたさと春の美しさを讃えて舞います。

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