Original Ogre Battle Tarot
 
X
WHEEL OF FORTUNE
 
  X WHEEL OF FORTUNE 〔運命の輪〕
 
  ◆祭祀ユフィール
 
  ■作成者名   金魚草さん
  ■作成者サイト AROUND OGREBATTLE SAGA
 
  ■作者コメント
     今まで外伝のキャラが一人もいなかったのとオウガ世界を象徴する
     存在の一つであるエレメント、すなわち精霊の使い手という事で
     ユフィールを選びました。
     炎といえばその「激しさ」につい目を奪われてしまいますが、この絵では
     敢えて炎のもう一つの面である「儚さ」の方に注目してみました。

愚者〕 〔魔術師〕 〔女教皇〕 〔女帝〕 〔皇帝〕 〔法王〕 〔恋人たち〕 〔戦車
〕 〔隠者〕 〔運命の輪〕 〔正義〕 〔吊し人〕 〔死神〕 〔節制〕 〔悪魔
〕 〔〕 〔〕 〔太陽〕 〔審判〕 〔世界〕 〔魔法の杖〕 〔〕 〔〕 〔五芒星
 
正位置と逆位置 〔ウェイト版より The Rider Waite Talot Deck〕
このアルカナのテーマは、思いがけない事態の変化です。
正位置はこの変化が良い結果をもたらすことを暗示し、逆位置はこの変化が裏目に出ることを暗示しています。
 
 
●正位置のキーワード
  不可避の事態、変化の接近、運命、幸福、ツキ、幸運な出来事、問題の解決あるいは終結の接近
 
 
●逆位置のキーワード
  悪化、不運な方向への展開、幸運の後の落とし穴、タイミングを逃す、見込み違い、すれ違い
 

タロットの解説 〔ウェイト版より The Rider Waite Tarot Deck〕
沸き上がる雲の中央に大きな輪が浮かんでいます。
輪の上にはスフィンクスが剣を持って乗っています。輪の両脇には、蛇と獣頭の人間が描かれています。
この回転する輪はマンダラ(曼陀羅)を表します。マンダラとは密教と呼ばれる仏教の宗派で使われる不思議な図のことです。卍という記号で表されることもあります。
マンダラは広大な無意識の世界への入口を表します。この輪の回転は一種のエネルギーを放射して、心的エネルギーを内向させ、意識を輪の中心にある自己へと引きつけます。
輪の向こう側には、無意識の世界があります。神秘の世界と言っても良いでしょう。そこでは様々な心霊的な存在に出会うことになります。
その出会いが勝利の栄光となるか、それとも闇の力への屈服になるのか、それは正に賭けと言えるでしょう。
マンダラの使い方は、仏教でも密教と呼ばれる秘密の教えになっています。
それは、無意識への没入が危険なものであり、きちんとした訓練と指導が必要だからです。
それでスフィンクスは、この扉をくぐるには危険を伴うと警告しているのです。
輪に背中をつけている獣の顔をした人間と蛇は、どちらも心霊的な力を表しています。雲の中に四元素を象徴するライオン(火の元素)、牛(地の元素)、ワシ(水の元素)、天使(風の元素)が見えます。
雲は「女帝」で説明した混合物(気)を象徴し、これらの生き物は、光のかけら、つまり魂の四つの性質を象徴します。
スフィンクスが剣を持っているのは、魂にまとわりついている闇の物質が心霊世界に入ってこないように見張るためです。
光のかけら、つまり魂は、光の使者が輪の中から現れるのを待っていて、使者のもたらす光によって、その本来の性質が十分発揮出来るようになることを望んでいます。
隠者のところで始まった真理の探求は、自分を駆り立てる「真の動機」の探求へと深まります。動機の動機を明らかにしようとする試みは、その過程で哲学的省察を超えて深層意識への探索へと深まっていくのです。
 
光と闇の神話 〔古代ペルシア神話より〕
隠者のランプの光の渦の中を進むと、前方に一つの扉が見えてきた。
扉には不思議な魔方陣が描かれていた。
彼がさらに近づくと、スフィンクスが現れ、彼の行く手をさえぎった。
 
スフィンクスが尋ねた。
「あなたは、この扉の向こうに何があるか知って、ここに来たのですか?」
若者は答えた。
「真理と幸福があると聞いてここに来たんだ。」
「誰に聞いたのですか?」
「一人の隠者からさ。彼はコスモクラトールから啓示を受けた者、輝く使徒の一人だと言っていた。」
「証拠を見せなさい。」
「これかい?」と言って、若者は隠者がくれた十字架を見せた。
 
スフィンクスの態度が和らいだ。
「私はコスモスが創造された時に、コスモクラトール=ミトラによって創造されました。その時以来、私は彼の命令で、この扉を守っているのです。彼は私に言いました。いつかここに、輝く使徒から十字架を手渡された者が訪ねてくるだろう。その時は扉を開けて通してやるようにと。」
 
スフィンクスは少し沈黙して、遠くを見てから続けた。
「私は長い間、待ちました。気が遠くなるほどの歳月を。そして最初の人間が来ました。それは預言者モーゼでした。その後、預言者イザヤ、義人エノク、ブッダ、イエスがこの扉をくぐって行きました。それから、あの炎の魔術師ザラシュストラも。」
 
スフィンクスは、これが心霊世界への入口であると言った。
若者は、この中へ入って行く覚悟を決めた。スフィンクスにそのことを告げると、スフィンクスはその扉を開けてくれた。
 
激しく回転する雲の渦巻きが見えた。雲の渦の中では、光の天使達と闇の悪魔達とが、激しく争っていた。天使の美しい顔が見えたかと思うと、次の瞬間には、悪魔の野卑な薄ら笑いを浮かべた顔が現れた。
渦の中心からは、光が雲のように沸き出していた。
「向こうではどういうことが起きるんだい? 教えてくれないか。」と若者は言った。
しかし、スフィンクスは首を振った。
「私は、この向こうに何があるかを教えてあげることは出来ません。私は門番にすぎないのです。」
 
スフィンクスは言った。
「ただ、これだけは言えます。この扉をくぐる者は誰でも、運命の秘密を知ることが出来るということです。さあ行って幸運をつかんで下さい。扉は長く開けておくわけにはいかないのです。」

 
 
 
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