Original Ogre Battle Tarot
 
I
THE MAGICIAN
 
  I THE MAGICIAN 〔魔術師〕
 
  ◆炎神ゾショネル
 
  ■作成者名   ベアスさん
  ■作成者サイト 新生オウガバトル親父同盟
 
  ■作者コメント
     マジシャンを描くにあたり、真っ先に頭に浮かんだキャラです。
     多分、オウガでのマジシャンのタロットが『炎』としてのイメージを
     強く出しているからだと思います。(笑)
     魔術師じゃないから,他のキャラにしようと考えたのですが、
     合いそうな炎属性の魔術師が思いつかず、ゾショネルを描きたい
     という気持ちもあったので、描くことにしました。

愚者〕 〔魔術師〕 〔女教皇〕 〔女帝〕 〔皇帝〕 〔法王〕 〔恋人たち〕 〔戦車
〕 〔隠者〕 〔運命の輪〕 〔正義〕 〔吊し人〕 〔死神〕 〔節制〕 〔悪魔
〕 〔〕 〔〕 〔太陽〕 〔審判〕 〔世界〕 〔魔法の杖〕 〔〕 〔〕 〔五芒星
 
正位置と逆位置 〔ウェイト版より The Rider Waite Talot Deck〕
このアルカナのテーマは、意志とその行使です。
正位置は、斬新なアイデアが優れたテクニックにより、道が開けて行くことを意味しています。
逆位置は、アイデアの凡庸さや、テクニックの未熟さと、それによる失敗を意味しています。
 
 
●正位置のキーワード
  意志力、熟練、創造性、独自性、独創性、才能、たくみな表現力、奇抜なアイデア、巧妙さ、変化、
  物事の始まり、物事の第一歩、恋愛の始まり、新たな始まり、願望の表明、愛の衝動、家、財産、
  経済、未来
 
 
●逆位置のキーワード
  詐欺、悪知恵、優柔不断、意志の弱さ、不適当、不安定、未熟、凡庸さ、未来の計画に対する臆病さ、
  消極的な態度
 

タロットの解説 〔ウェイト版より The Rider Waite Tarot Deck〕
魔術師は、白いローブの上に赤い外衣をまとって、テーブルの前に立っています。
机の前には様々な道具が置かれています。彼は単なる奇術師ではありません。
彼の着ている白のローブと赤い外衣は聖衣であって、彼が聖職者であることを示しています。
「魔術師」は英語でMagicianと言いますが、その語源はマゴス(Magus、複数形はマギ Magi)と言って、古代ペルシアで光の神ミトラに仕えた司祭のことを意味するのです。
マギはこの世から、いなくなったわけではありません。
この魔術師は、そのマギの一人なのです。
マギは、光の神ミトラと契約することで、聖なる力を授けられた者たちなのです。
彼の頭上には無限大の記号が描かれてますが、これはその証なのです。
彼が手にしている杖は、大いなる神とのけいやうを果たそうとする魔術師の意志を象徴します。
彼は、この意志の力で、物質、知識、会いを自由に操って、神との契約を果たそうとするのです。
彼の机の上に置かれた金貨(ペンタクル)、剣(ソード)、聖杯(カップ)、杖(ワンド)は、それぞれ物質、知識、愛、理想を象徴しています。
これらは神との契約を果たすための手段の象徴です。
額縁のように彼を取り囲む植物は、彼の意志が人やその夢を育て、花を咲かせることを祝福しています。
このカードには背景が全く描かれておらず、魔術師はあふれる光の中にいます。
これは、彼が神的で超自然的な力に取り囲まれていることを象徴しています。
彼を取り巻く光は、自然の光ではありません。
それは光の神ミトラが発する光なのです。
マギが契約している光の神ミトラとは、どのような神なのでしょうか?
この神には色々な呼び名があります。古代ペルシアではミフル(Mihr)と呼ばれました。古代ローマ帝国ではミトラス(Mithras)と呼ばれました。中国では活霊(生ける霊)、古代スラブではバガミーロと呼ばれました。
ユダヤ教では大天使メタトロン、キリスト教では天使長ミカエル、仏教ではミロクと呼ばれています。
しかし本当の名はミトラ(Mithra)なのです。
ミトラは光の国を守り、人間の魂を闇の魔手から守るために、天軍を率いて戦っているのです。気の遠くなるような遥かな古代から、ミトラは天使達を率いてサタンの軍団と戦ってきています。
この戦いは最終戦争ハルマゲドンの日まで続きます。
時代や場所が変わっても、ミトラに協力する者がいなくなることはありません。
ミトラに協力する者は、神の友として共に戦うことを誓うのです。
そしてコスモクラトール(Kosmokrator:宇宙の守護者という意味)と呼んで、尊敬を込めてこう呼びます。
「ロー! ミトラ、真理の光、聖なる声よ! ロー! ミトラ、最強の光、不敗の神よ! ロー! ミトラ、導きの言葉、正義の応報よ、我らの元に帰りたまえ。そして我らの救済者となりたまえ。」
 
光と闇の神話 〔古代ペルシア神話より〕
若者はある町に着いた。彼はいつしかその町の広場に来ていた。
広場の中央では、一人の男が何かをしているらしかった。
その男には何か人を引きつける魅力があるらしく、たくさんの人が集まって、厚い人垣を作っていた。
若者は、その男の名を知りたくなって、隣に立っていた女性に尋ねた。
 
「あの人は、東方のペルシアという地から来た魔術師で、炎の魔術師という異名を取っているそうよ。本名は、スピターマ・ザラシュストラというらしいけど、彼の弟子の中には、ツァラトゥストラと呼ぶ者や、ゾロアスターと呼ぶものもいるらしいわ。宿屋の女将さんの話では、弟子達は彼を古代ユダヤの預言者エリヤの弟子で、預言者エゼキエルや預言者イザヤに並ぶ預言者だと言っているそうよ。あ、ちょっと待って。ほら、魔術が始まるわ。」
 
若者が魔術師の方へ目を向けると、そこには魔術師の魔法によって、幻想的な光景が出現していた。
 
魔術師は、激しく揺れ動く蜃気楼の中に立っていた。
彼の周りには無数の炎が浮かんでいた。
たくさんの蝋燭や松明の火が闇の中で踊っているように見えた。
若者の目は、その炎の動きに釘付けになった。
 
気が付くと、若者は自分の肉体から遊離して、輝く光球となって、ふわふわと飛んでいることに気付いた。
蜃気楼の中に、異次元空間への入口のようなものがぽっかりと穴を空けていた。
若者は、その入口の方へ吸い込まれるように入っていった。

 
 
 
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