Original Ogre Battle Tarot
 
VI
THE LOVERS
 
  VI THE LOVERS 〔恋人たち〕
 
  ◆竜騎兵ジュヌーン&竜使いオクシオーヌ
 
  ■作成者名   ネムさん
  ■作成者サイト Flawless
 
  ■作者コメント
     「恋人」というお題でジュヌーンとオクシ、というのは元々自分が
     言い出したのですが、この二人で「ラブラブな恋人同士」というのは
     やはり無理があるように思え、あまり甘くないこのような構図と
     なりました。
 
     「恋人」のタロットでは二人の頭上にキューピッドが描かれたりする
     らしいので象徴的な感じで頭上に羽根らしきものを広げてみました。
     これから恋愛の神様が下りてくるところ…という感じです。

愚者〕 〔魔術師〕 〔女教皇〕 〔女帝〕 〔皇帝〕 〔法王〕 〔恋人たち〕 〔戦車
〕 〔隠者〕 〔運命の輪〕 〔正義〕 〔吊し人〕 〔死神〕 〔節制〕 〔悪魔
〕 〔〕 〔〕 〔太陽〕 〔審判〕 〔世界〕 〔魔法の杖〕 〔〕 〔〕 〔五芒星
 
正位置と逆位置 〔ウェイト版より The Rider Waite Talot Deck〕
このアルカナのテーマは選択です。
このアルカナは、選択の時が来たことを象徴しています。
正位置では選択の結果が正しかったことを意味し、逆位置は選択に誤りがあったことを暗示しています。
 
 
●正位置のキーワード
  選択の時、コミュニケーション、突然の予測出来ない変化、面白い体験、恋愛、友情、新しさ、結婚、
  幸福な交際の始まり、共同、出会い、試験、選択、認められること、無邪気、魅力
 
 
●逆位置のキーワード
  無頓着、選択出来ない、誘惑、気まぐれ、本腰が入らない、見通しの甘さ、選択の誤り
 

タロットの解説 〔ウェイト版より The Rider Waite Tarot Deck〕
恋人達の絵柄は、恋人達が中心となる構図ではなく、太陽を背景にした天使が中心となる構図で、意味も「選択の時」という意味が中心です。
名称が「恋人たち」だったために、数々の誤解を生んでいます。
伝統的な構図では、枝分かれする道の上で、一人の若者が二人の女性に、はさまれている格好になってます。
その場合、二人の女性は、それぞれ自分の方に若者を誘惑しようとしていて、若者が決めかねている様子がはっきりと描かれています。
道は夢の中では人生を象徴しますから、この選択が人生の分かれ目を象徴していることが分かります。
ウェイト版では、この構図の代わりに、エデンの園にいるアダムとイブが描かれています。
皇帝(ミトラ)で象徴されるロゴスが女帝で象徴される物質に働きかけ、コスモスが誕生します。その後、同じようにして人間の創造が行われるのです。
しかし最初の人間が誕生した時、サタンの魔手がエデンに侵入してしまいます。
それがイブの背後に描かれている木に絡みついている蛇なのです。
この蛇の誘惑に負けて、リンゴを食べてしまうために、人間の中に闇が混入してしまうのです。
これが人間の「原罪」なのです。
アダムとイブは楽園を追放され、地上に降ろされます。
そこで二人は全ての人間の父と母になるのです。
二人の子孫である、私達人間は、二人の「原罪」を引きずっているのです。
私達の人生は、選択決定の積み重ねです。一人一人が自分自身のために正しい選択決定をすることが人間の勤めなのですが、「原罪」つまり混入した闇のために、それは様々な試練に出会うことになるのです。
数字の6は、ダビデの星とかヘキサグラムとか呼ばれます。
通常は、上向きの三角形と下向きの三角形が重なった形で表されます。
皇帝(ロゴス)は設計図、女帝(物質)は材料に、たとえられます。
 
光と闇の神話 〔古代ペルシア神話より〕
コスモスを後にし、若者がさらに進んで行くと蜃気楼の中に、一つの惑星が見えた。それは地球であった。
雲間から下をのぞくと、地上の様子がはっきりと見えた。
気がつくと天使が彼の脇に立っていた。天使が手を振ると、蓮池の水面に見たこともない光景が映し出された。
そこには光球が列を作って並んでいるのが見えた。
 
「あれは人間の魂だ。彼らは人生という名の道をたどっているのです。」と天使が言った。
「あれをご覧なさい。」と言って、天使は一つの光球を指差した。
一つの光球が道の分岐点で右に進むか、左に進むかで迷っているのが見えた。
 
天使は言った。
「あの光球は今、人生の大きな分岐点に来ています。結婚しようかどうか迷っているのです。私の役目は、ここから光の矢を射って、迷っている魂に幸運を与えることです。それがコスモクラトールが私に与えた役目なのです。」
 
こう言って、天使は光の矢を射た。矢はまっしぐらに進んで、光球に当たった。
光球は、右の道を選んで進んで行った。
だが、別の光球に向かって矢を射た時には、途中で矢が邪悪そうな黒い蛇に変わってしまった。若者が驚いて尋ねると、天使が答えた。
「サタンの手下であるデーモン達が邪魔をしたのです。彼らは主に背いて、サタンを指導者とした者達で、元は天使だったのです。」
 
今まで気がつかなかったが、周りにはたくさんの光の天使達がいて、次々と幸福を運ぶ光の矢を射ていた。そして下方ではデーモン達が、その矢を捕まえて黒い蛇に変えていた。
半分とまではいかないが、かなりの数の矢がデーモン達の手に落ちていた。
「アダムとイブの誕生の時以来、私達はこうして戦っているのです。」と天使が言った。
若者が不安そうな顔をしているのを見て、天使が元気づけて言った。
「心配はいりません。私達にはコスモクラトール=ミトラがついてます。」
 
天使は、彼を蓮池のほとりに連れて行った。
「さて、これからあなたに、一つの体験をさせてあげましょう。」
天使がこう言い終わるやいなや、若者は、地上に落下していった。
そして落下していく中で、彼はこれまで見聞きしたことを全て忘れてしまったのだった。
 
彼の魂は、一人の赤ん坊の中に落下した。彼が赤ん坊の中に入った瞬間、赤ん坊はオギャーと泣いた。
赤ん坊の誕生を見守っていた司祭が、「幸いあれ、新しき光よ」と言った。

 
 
 
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