2000’sTheUniverse VOL.11 MAIL
森 羅 万 象

 【地球8】水の惑星・地球
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3/28続スピーチ術 楽しみニケイション  【地球6】地震国日本  【地球5】グローバル…  【地球4】海の汚れは…
【地球3】すべてはビッグバンから…  【地球2】ヒトから人へ  【地球1】2000年を  この子達の世紀に何を…
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木は切らない  浅草待乳山今昔  雪雲に覆われて  環境ホルモン
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【地球】シリーズにあわせて  環境ホルモン 木は切らない どうする!“ゴミ”もご参照下さい

  【地球7】 美しき星 永遠に輝いて〜〜
地球環境問題

その日は東京にしては稀にみるきれいに晴れた日だった。
空の青さを感じたのである。 そんな日、国道は車で溢れていた。
だが窓を閉めきった車内は快適だ。
エヤコンで快い温度に保たれた空間に、ピアノ曲が静かに流れていた。
車を走らせながらきのうのことを鮮明に思い出してしまった。
ある事で同じ国道を初めて、一時間ほど歩いたのだ。
すごい騒音と、経験をしたことのない排ガスの悪臭、喉が痛くなるようなホコリ……
それは車の生活に慣れきった身には“驚き”であった。
「環境問題」日ごろ目にし、耳にしてる言葉が大きく浮かんだ。

「地球環境問題」として少し考えてみたいと思った。
地球環境問題とは、“人間の社会経済活動の増大に伴って人間圏から放出される物質が、
地球システムの物質循環・エネルギー循環に影響を与える結果として生じる地球規模の諸現象”と定義されるようだ。
具体的には、
*地球温暖化 *オゾン層の破壊 *砂漠化・土壌の流出 
*酸性雨などの広域汚染 *熱帯雨林の減少
等である。
人間活動の活発化によって自然に負荷がかかり、結果、人間生存にも影響が出る。
その原因が単純に特定の主体(国家・企業・個人等)にだけ求めれば済むというものではなく、
人間社会そのもの、人間社会のあり方にあるというところに難しさがある。

以下『地球資源問題』『地球温暖化』『地表環境の変化』等について考えたいと思う。

『地球資源問題』
地球資源とは、“人間が地球システムから摂取する物質とエネルギー”
エネルギー資源・鉱物資源・生物資源・水資源・土壌資源等が考えられる。

「地球資源問題の構造」
エネルギー資源
化石燃料の燃焼から、硫黄酸化物・窒素酸化物・二酸化炭素
鉱物資源
有害化学物質の利用→有毒化学物質・オゾン層の破壊ガス
上記のように化石燃料の燃焼により生じたガス、及び有害物質の廃棄による地球システムの変動
人間圏からの急激な物質供給によって、地球システムでは本来の規模・時間スケジュールを越えた環境変化が生じる。
また金属鉱山から採取された重金属や、原子炉などから出る放射性廃棄物等によって汚染が生じる。
エネルギー資源‥鉱物資源これらの資源を我々の生活に利用することによって
酸性雨・気候変動・森林破壊・野生動物減少・オゾン層破壊・砂漠化・土壌汚染荒廃化・水質汚染が循環的に起きる。
他方人類にとって死活問題の“食糧増産”のために、急激な耕地面積の拡大、土壌改良等によって森林の喪失
土壌の劣化、水質汚染、さらに各種生物の減少或いは絶滅などの自然破壊をもたらす。
食糧を増産しようという営みや、生活向上を目指す経済活動が“自然破壊”を起こすという複雑な循環が
環境問題をますます難しくしている。
このように資源問題とは、単に“資源の枯渇”のように資源利用に関するものだけではなく、
資源利用から生み出された廃棄物の問題、資源開発に伴う自然破壊の問題も広く資源問題として
考えざるを得ない状況になっている。

「自然エネルギー」が昨今注目されている。
太陽光・風力・ダムを使わない小規模の水力・・、木くず・わら・家畜の排泄物といった〈バイオマス《生物資源》〉
これらを自然エネルギーと総称しているようだ。これに地熱を加える場合もある。
キーワードは“枯渇しない”“環境にやさしい”ということになる。
石炭・石油・天然ガス・等の化石燃料は資源に限りがあり、使い続ければ枯渇する。
これに対して、「自然エネルギー」は樹木にしても、使った後に植林すれば比較的短期間で資源の再生が可能だ。
これらのエネルギーに関しての日本の現状は、太陽光・熱利用に関しては世界のトップレベルで、
太陽光発電の設備容量は世界全体の三分の一を占める。
が、風力発電では、ドイツの1.5%アメリカの2.3%と低迷している。バイオマスもまだ緒に着いた段階だ。
太陽光発電にしても、一次エネルギー供給に占める割合は0.006%、
「新エネルギー」を全部会わせても1.2%にすぎないのが現状だ。
これらのエネルギーは、天候に左右される・設備に資金がかかるという、「使いにくさ」「コストがかかる」の
問題で、普及が思わしくない。
バイオマスの主役の木材は、生態系を破壊させないために原生林には手をつけず、
人工林や耕地で再生産出来る木材利用を進めれば、自然破壊に繋がらず、風力・太陽光と違い場所を限定されず、
貯蔵も出来て有望な資源と見直されつつある。しかし日本ではその利用がはかばかしくない。
日本では年間約600万立方米もの間伐材や枝材が放置され、建築現場からは約1700万立方米の廃材が廃棄されている。
これらを使うだけで、我が国の自然エネルギー利用は今の倍以上に増える計算だという。
“燃やしただけ植林すれば、二酸化炭素は増えない”
これからの時代、各分野において真剣に取り組むべき課題であろう。

「地球温暖化」

地球のエネルギーバランスは、地球が受ける太陽放射の吸収量と、
地球からの電磁波エネルギー量とが等しくなることで成り立っている。この地球に住む私達の義務は〜〜
この放射の吸収・放出において大気組成が重要な役割を果たす。
大気中の二酸化炭素(CO2)が増加しても、太陽放射の吸収にはほとんど影響はないが、
地球放射域での大気中の吸収、放出は増加する。地表付近では受け取るエネルギーが多くなり
気温が上昇する。「温室効果」である。
温暖化による影響で最も懸念されているのが海面水位の上昇である。
水温の上昇によって海水の膨張、陸上の氷床や氷河が融解して海面水位が上昇すると、
低緯度の珊瑚礁の島々や、三角州地帯の水没、高潮の被害の増大、地下水に塩分が混入し塩害等が懸念される。
また海水の蒸発が増大し、気象の異状、平均気温の上昇による植物生態(森林等)の変化、
生物の生態系への影響等あらゆる面での影響が懸念される。

産業革命以来、人間活動の結果として大気中のCO2等の温室効果をおよぼす気体が大気中に増加しており、
地球の温暖化をもたらしている。温室効果気体の多くは数十年以上、大気中に滞留し、
長期間にわたって温暖化の影響をもたらす。
科学・行政の力でこの大きな課題に取り組む重要性は勿論だが、個人としても差し迫った身近な問題として、
些細な事でも日常的に取り組む姿勢が求められているようだ。

「地表環境の変化」

地表では、岩石が物理的・化学的風化作用で分解される。風化作用は陸上生物の生存に不可欠な土壌の母材を提供する。
生物圏の中で、地表から数mまでの深さの範囲は土壌圏とよばれ、地上の豊かな生態系を維持している。
陸上植物の生育に必要な栄養塩類は、岩石から供給され土壌に蓄積される。
陸域は基本的には浸食の場であり、海洋底は堆積の場である。
地表では、岩石が先に述べた風化作用によって分解し、生成された物質は流水・氷河・風等によって、
最終的には海洋底に運搬され堆積される。
このように地表は絶えず更新され、栄養塩類が土壌に供給される。また、この作用(削剥作用)は、
大気中の二酸化炭素を地層中に固定する役割もある。
岩石の風化と植物からの有機物の供給によって出来る土壌は、人類にとって最も重要な資源のひとつである。
古代文明が例外なく大河のほとりの洪水被害を頻繁に受けやすい土地に成立してきたのは、
洪水によって絶えず肥沃な土壌が供給され、高い農業生産性を長く維持できたからであろう。

自然生態系においては、養分の循環、水の循環、土壌の生成、植物の生育といったここの現象が、互いに関連しながら、
微妙なバランスの上に成り立つている。これらのバランスが形成されるには長い時が必要だが、
一度形成されたバランスは多少の外部からのインパクトに対して自律的に修復機能が働き、安定が保たれる。
しかし、修復機能を越えた過度の外部インパクトが生態系に加わると、もとの安定した状態に復元する事が困難になる。
その外部インパクトの中で、最も強力かつ頻繁に作用するのが人間の様々な活動であろう。(砂漠化)
人間活動に起因する土地の荒廃は、日本を含めて世界中で進行しつつある。
過度の森林伐採、耕作地の過収奪、過放牧、かんがい地の不良な水管理、汚染物質の投棄等によって、
土地劣化は進んでいる。

地球環境をほんの数例で考えてみたが、人間活動のあらゆる面でその影響ははかりしれない。
ひとつの例として
地球の種の半分が生息しているというアマゾン、そこで“金”の採掘による自然破壊が進んでいる。
世界で毎年2千万組も行われている結婚式、そこで交換される指輪1つの金を得るために、
アマゾンでは大量の土砂(数トン)が掘られる。劣悪な作業環境の中で、禁じられている水銀も公然と使われて
豊かな熱帯雨林は、無惨にも荒廃していく。
資源の80%が先進国で消費されている現実、米国(世界一の消費国)のそれは、
バングラデシュ(世界最小消費国)の実に34倍である。世界中の人がアメリカ並みに消費すると地球が5個必要になる。
大量消費に伴って、大量廃棄物が地球を覆うとしている。
また、自然界になかった化学物質はこれまでに1800万種作り出され、いまも9秒に1種作り出されているという。
いまこうして向かっているパソコンにも使われている半導体に、1千種以上の化学物質が使用されているようだ。
それらの有害度の検証は、創出される速度に追いついていない。
大量生産・大量廃棄‥に地球は何処まで耐えられるのか〜
もう既に、地球の再生能力・浄化能力をはるかに超えてはいないのだろうか。

『“大量諸費との決別”それは21世紀を生きるための決断』と言った人もいた。
「この20〜30年の内にいまの経済の仕組みを作り変えなければらない。現在の諸技術でそれは可能だ。」
これもある学者の言葉だ。

「地球は何人まで養えるか」無意識に食べ残しを捨てる前に、少し考えてみたい。

今、私達一人一人になにが出来るか〜考えてみましょう。環境庁のホームページに様々な資料があります。
環 境 庁
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