2000’sTheUniverse VOL.7 MAIL
森 羅 万 象

【地球2】ヒトから人へ 【地球1】2000年を   この子達の世紀に何を…
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【地球1

2000年を迎えて

光り輝く 美し星 “地球”

1900年代に別れを告げて 新しい年を迎えました
そして1年もすると21世紀 節目に生きてる事にある種の感慨を持ちます
次の時代に大きな夢を掲げ 希望を持って生きていきたい
が いまかってないほどの様々な問題を抱えているのも紛れもない事実




1999年末に 世界人口が「60億人に達した」とのセレモニーが報じられました

1秒に3人が増加し90年代の10年間に10億人の世界人口の増加があったといわれてます
400万年以上の人類史上そのうち 旧石器時代がその大半(99%)を占めるそうです
ゆったりしたその時代に比べて近年の急激な人口増……
それに付随して様々な問題が起きています


かっての人類には 飢餓・病気・外敵・自然環境が“生物学的制約”として重くのしかかっていました
その後農業革命に飢餓の克服を求め 厳しい自然環境に都市革命で応じ
産業革命(技術革新)で「地球の支配者」たらんとしました
が結果として人口爆発・資源の過大な消費・過密・自然破壊として跳ね返り
人類は“環境上の制約”を持つことになりました
先進国の死亡原因の60%以上がガンや心臓病等の循環病 
開発途上国の死亡原因の60%が生活環境悪化に起因すると言われます
年間1400万人の5歳未満児が死亡し 内400万人が環境悪化(不衛生)・栄養不足が主因とされる
世界人口の14%以上が栄養不足の状態にあり 感染症等の重大な疾患の要因とされています

世界の耕作面積は過去40年間で40%の減少 途上国は先進国の2分の1以下の耕地面積しか有していない
そして途上国のそれは人口の増加に反比例するが如く急速に減少しています
過剰な耕作・放牧で数年前の耕作面積より20%以上減少していると推定されています
食糧問題で一番深刻なのがタンパク質不足といわれ その最大の供給源である漁獲量は
1989年「理論上の限界とされる1億トン」を突破しています
海洋に於いても人類活動は限界に近づいている?

元を辿れば 森林の急速な破壊・消失が水資源の枯渇 土壌の荒廃 自然災害の増大
地球温暖化……地球環境の悪化に繋がるようです
こうして今「地球の限界」が声高に言われるようになりました
近い将来世界人口は100億を超えると予測されています
そして地球が賄える限界人口の様々な数字が言われています
人類の叡智はこれら(悲観的な)予測数値を塗り替えていくでしょう
もっと住み良い「地球号」になることは決して夢ではないと思います

年初から湿った話題になりました 
でも節目の年に一人一人が意識を持って生きることは意義あることと思います
                                    h.
 

                SPACE 99では
                        この一年 機会ある毎に「人間」をキーワードに
                        『地球』にまつわる様々な話題を取り上げていくつもりです

                        皆様のお考えを是非お聞かせ下さい



【地球

光り輝く 美し星 “地球” ☆ヒトから人へ

人は爾来自らの存在の不思議を問いかけてきた 動物にはない性向でしょう
人間存在の不思議・疑問の大きさに 人は答えを造物主・神に求めた
創世神話を持たない民族はないようです 
やがて進化論(ダーウィン)によって創造神の呪縛から(たいへんな宗教論争があって)解き放されました
18世紀半ば産業革命と自然科学の進歩によって工業革命に突入し
急速な科学技術の発展は20世紀も終わろうとしている今 地球環境が問題視されるまでになりました

人 ひと とは……この節目の年に少し考えてみましょう

宇宙には人工のものも含めて 100余の元素が存在します
そして地球上のどんな生物も約20の元素から構成されているようです
人は多い順に 水素・酸素・炭素・窒素・カルシゥム・リン・硫黄・ナトリゥム・塩素…他に微量の鉄・亜鉛・銅等となり
人ばかりでなく生物全般になくてはならない元素で「生元素」と呼ばれています
人は特別なもので出来てるわけでなく宇宙に豊富にある元素で成り立っていることになります
もっとも150億年前のビックバンの前は宇宙には水素・ヘリゥムしかなかったようです
その後次々に星が生まれる課程でその他の元素が作られたようです
46億年前に太陽が形作られ 我が地球はその太陽から1億5000万km離れて誕生しました
この距離は生物にとって極めて絶妙な位置で 仮に10%近かったら「灼熱地獄」
遠かったら厳寒の地 生物の誕生はあり得なかった
6億年前に海(海や大気の生成は省きます)からカイメン等が出現 その後シダ類や魚類が現れ
そして最後に現れた人類…

人類の祖先が他のサル類の祖先とわかれて500万年 

人間らしい形になったのが200〜300万年前と言われています
人類という高等な「サル」が持つ性質とはどんなものでしょうか
人間の持つ不可思議さ… それは二律背反の要素を併せ持ったパーソナリティー
簡単に言ってしまえば善と悪の二つの世界を持っていることから来るのかもしれません
人間特有の人格・世界観は 霊長類の生態進化から考えられるのではないでしょうか

我々の祖先は 虫食→樹上生活の確立→果実食性→葉食→動物食と進み
中小哺乳類を食物にするようになりました 
多くの動物は食性が狭く 「虫食」「植物食」「肉食」と分かれますが 
我々の祖先はそれらのカテゴリーを破り雑食性へと進化しました

草食獣――集団(群れ)を作る(一部大動物は例外)一次消費者(食される側)
           協調・平和・集合性・親和性
肉食獣――単独生活者(例外有り)―高次消費者(食する側)
           孤独性・攻撃性

霊長類は元来生態的には一次消費者でありますが雑食性から肉食獣の性質を併せ持つようになり
草食獣と肉食獣の相反する属性を内包する存在となっていきました
ヒト化の課程でこの二つの属性が人類に入り 残虐性を内在しその居住環境(熱帯多雨林の樹上)から
天敵のいない人類は自身の社会内に “食う 食われる” 関係を持ち込んでしまった
今の世の争い事の絶えない世相も 遠くそんなところから尾を引いているのかも知れません

さてヒト化の最大のきっかけは「二足直立歩行」だったようです
元来二足で立つことは 胸・腹部・陰部等の傷つけられると致命的な弱点を敵にさらし
四足より逃走速度が落ち防御面ではたいへん不利になります
生存上不利な形質は進化の途上では 淘汰されるのが通常といわれていますが彼らは
道具の使用と作る能力によってこの道(進化)を進むのです
人類は身体的弱点を技術によって補強し 反自然的な進化をするのです
二足直立歩行と道具の使用は 大脳の進化を促し技術発展をも大きくしました
動物一般の「自然に適合して進化する」とする道程をとらず
「自然を改変する」ことによって生活基盤を構築する道を歩みました

原初人類の生活形態は狩猟・採取(漁も含めて)であり 最古(250万年前)のものとされる石器と
同型のものは100万年前まで使用され またそれより進歩した石器が150万年前から使用され始め
20万年前まで使われました
100万年前の前期旧石器時代の人口は13万人と推定されています 
仮に当時の大陸の面積が現在と近かったとすると人口密度は11万ヘクタールに1人ということになるようです
「無限に近い広い地球」に住んでいた人類はその人口が2倍になるまで数十万年を要しました
これら初歩的な道具による自然に依存した生活形態は1万年前まで悠久に続いたのです
人類史上90数%以上の長きにわたって自然・人・文化が一体となった草食動物的性向の
穏やかな社会生活を営んでいたと言えるのかも知れません
が 1万数千年前にこれら生活形態が革命的に変化して行くのです

農耕・牧畜が始まったのです
この自然物に頼らない人為的に食物を生産するという技術を手にした事と更に“火”の使用を始めた事によって
従前の生活形態と一線を画すことになりました
生産手段を得ることによって 生産物の集積―所有(所有概念)―富―の考えが始まり内在していた肉食獣的性質が
狩猟のみに向けられていたのがここから富(財)を巡って 
権力と搾取 支配と服従の構造へと芽生えて来たのではないでしょうか
また人類は火を用いることによって「焼き畑農耕」と牧地造成を急速に拡めます
5000年前頃鉄器を得ることによって 
開拓(森林破壊)は更に速度を速めこの1万年間はまさに森林破壊の歴史となったのです
18世紀頃までにヨーロッパの森林は伐採され尽くし その頃から自然保護思想は生まれてきましたが
近世の植民地政策や戦争・人口爆発その他によって 現在もその速度は緩んではいません

情報革命時代を迎えた今 技術革新・経済活動・生活形態そして人の欲望は
何人も予想し得なくなっているのではないでしょうか
そしてこの地球もこれまた想像も出来なかったほどの様々な問題を抱えてしまった
いま地球上で起きてる「文明の対決」とも言える紛争 その本質は
実は長い人類の歴史からかいま見えるような気がします(非常に乱暴な言い方ですね)
ならば技術革新のみを誇る前に 精神の革新・叡智の革新に格段の努力がいるのかも知れません

自然改変を始めた人類はDNA操作までに至り 本来自然の法則に従った生物進化を我々は自己改変
或いは「自身の進化」操作まで行き着いてしまうのでしょうか
人類は勿論地球の未来の明るい道筋を歩むためにも我々の意識が深く問われているのかも知れません 

               SPACE 99では
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