陶芸始めちゃいました

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vol.14  韓国・利川(イチョン)の旅

4泊5日。メンバー5名/コンさん、ゆう文、マチコさん、マコト、ナベさん。

目的1/韓国周遊で、田舎をぐるり旅する。
目的2/韓国青磁のメッカ、利川(イチョン)で作陶体験。
目的3/韓国料理をいろいろ味わう。

【出発前に】  ソウルもチェジュも行きました。 次はやはり韓国の田舎巡りでしょう。田舎と言えば「青磁」。我ら陶芸の旅は青磁のふるさと、5月春爛漫の 「利川」 を訪れました。
 改めて言うまでもなく、 日本の陶磁器の祖先は朝鮮半島。伊万里、唐津、薩摩、萩など日本のほとんどの陶芸文化の原点は豊臣秀吉が連れてきた朝鮮人陶工が陶祖といわれる。
 今旅は世界遺産・水原〜ソウルのバス観光をキャンセルし、 私的に利川と 「サギマッコル陶芸村」 を訪ね、 青磁の土にふれる体験をします。

利川の登り窯


------------- 韓国・利川(イチョン)の旅 スケジュール ---------------


1 今回の旅行は、阪急交通社の 「5日間・びっくり韓国周遊ぐるり旅」。 9回の食事付き、5つの世界遺産、 温泉入浴付きで、なんと5月の好日で 39,980円!です。

韓国地図

 このツアーを選んだ理由の ① は、 コース3日目に利川の陶芸村見学が入っていたこと。 ② 翌日がソウル自由行動日であったこと。 ③ ほぼ全食事付きだったことです。旅に貪欲なわれわれならではの 「団体旅行を離団して」 自由行動できるツアーをついに見つけました。



 1日目 温陽温泉(オニャン・オンチョン)

2 成田空港12:30発で、2時間30分。仁川(インチョン)空港15:00着。 パターンなら空港からソウル市内に向かうバスは、 南に進路をとり2時間半、 牙山市の古い温泉街、湯陽(オニャン)へ。 (ちなみに韓国には 日本全土にあるような温泉地はほとんどない)
 温陽温泉(オニャン・オンチョン)は、忠清南道北部の牙山市( アサンシ)にある温泉街で、百済時代から1300年の歴史を持つ韓国最古の地味〜な温泉地です。

温陽温泉 温泉街料理 コヤマ片山

 韓国は何を食べても美味しい!食には目がないナベちゃんです。 温泉街と聞いただけで、なぜかワクワクしてしまう男性軍ですが、 期待するものはありません。 旅の初日は温陽の温泉サウナで各人くつろぎ、明日からの観光に体力温存で備えます。



 2日目 慶州観光

4 今日は1日バス旅行で 「慶州」 へ。 遠路260km、 3時間半の長旅です。世界遺産 「古墳公園」 を散策します。 陶芸旅行では珍しいガイドさん付きです。 昼は熱々の石焼ビビンバ。 古墳公園 ガイド古墳公園ナベ

午後は世界遺産「良洞民俗村見学」です。 どうです、ソウルや釜山とはかなり違うでしょ?

ガイドパさん 民俗村見学

 慶州の世界遺産の民俗村。 ガイドさんがあっちと言えば、ゆう文がこっちと言う。

ゆう分古墳公園ナベ

 またバスに乗り、 世界遺産 「仏国寺」 で鐘をつき、 「石窟庵」を見学します。(下)


会場コヤマ 露店混さん鐘つき

 慶州・慶尚北道の仏国寺から、 山頂に車で約 7.5 km ほどの途中にあるのは 世界遺産の石窟庵(ソックラム)と入口の鐘閣です。
夕食は市内レストランでプルコギ。

石窟庵 石窟庵石窟庵


 3日目 いざ利川へ

 朝食は市内レストランで 「純豆腐チゲ」。 これはバカうま! オイキムチも何もかも韓国はホントなんでも美味しい国です。
純豆腐チゲ

〜〜漢 青 陶 窯〜〜


 午前中、観光バスは3時間半かけて北上、 利川 (イチョン) へ移動。 しかし我がサパンヌ陶芸クラブはここで陶芸村には同行せず、ツアーの旅程をキャンセルして 「パック旅行を離脱」 と相成ります。 そして、かねて日本から Web で作陶体験予約しておいた 「漢青陶窯」 へ。

漢青陶窯漢青陶窯

 中庭の奥に5連の登り窯。 日本に伝播した窯と同じタイプでしょう。

登り窯

 高麗青磁の聖地、 利川 (イチョン) の重鎮、 金福漢先生の漢青陶窯。 まずは工房や作業場を見学させていただきます。 ロクロに向かっておられるのが金福漢先生。 右は現在バリバリ活躍中の後継のご子息。

金福漢先生金福漢先生の息子さん

 細やかな彫り物がすごいスピードで彫られていきます。

作業中細工中

 細やかな彫られくり抜かれた乾燥中の壷たがたくさん。

作業中細工中
壁際の大壷たち

〜〜青磁土で手びねり〜〜


 さて、そろそろわれわれも作陶体験に臨みましよう。 この中庭の軒下で作陶します。 すぐ後ろには登り窯、いい環境です。 右はあてがわれた道具。

軒下で道具

10 楽しい手びねり修行の始まりはじまり〜。 どうですこの真剣な表情。 マコトは茶碗を作っているようです。 じつはこれが後で皿になります。
 ゆう文が口縁の処理にてこずるなか、 コンさんは青磁土のひねり方が分かったのか ゆとりの作陶。 マチコさんはさすがに慣れています。

作業中細工中
作業中細工中

 ただ黙々と土に相対します。 韓国の青磁土はサラサラでやわらかく 扱いやすい粘土です。

作陶する4人

11 マコトの茶碗がいつの間にか皿になっています。手品ではありません。
 ゆう文 「この口の回り何とかしたい」。マチコさん 「糸で切るといいわ」。 ゆう文 「よし、それやってみるか」。 向上心が垣間見えます。

作業中細工中

小山作陶中ゆう文眞知子

 楽しかった作陶もそろそろ終了です。

 「この後陶芸村に行きたいんです。タクシー呼んでくれませんか?」
お世話になったので、お土産をたくさん買いました。

係の女性たちお土産を買います


◎ 青磁の作品が出来上がり。
→ 2カ月後に漢青陶窯から送られてきた作品がこちら。利川4人作品
近くて遠いお隣の国。日本の陶磁器の作陶のイロハを教わった朝鮮半島から届きました(涙)




〜〜徒歩圏内で、陶芸村を散策〜〜


12 お土産の後は 名残を惜しみつつ、 利川市内にある 「サギマッコル陶芸村」 を訪ねる。 タクシーの運ちゃんに帰りの予定を聞かれ 「次は 利川バスセンターに行く」 というと、じゃあそれまで1〜2時間なら待っているニダ、というので丘の上で待機してもらいました。 (笑)


陶芸村の4人

陶芸村マコト陶芸村タクシー
陶芸村陶芸村
陶芸村陶芸村

13 利川市内を散策し、 とあるレストランに入るがここで 「ビール」 が通じない。ゆう文が 「ビール」 「ビア」 いろいろ身振り手振りで説明するが全然ダメ。 コンさんが 「メクチュ」 というと分かったようですが、まさかおちょくられた?
 このレストランには日本のビールがなく、地場のビールしかない。ゆう文はアルコールならオールマイティなので飲んでみたが、ちょっと水っぽいかった。
 いわゆる日本語ですが、ソウルや釜山、済州島などの観光地やレストラン、ショッピングでは日本語でほとんどOKだが、地方都市や田舎ではまったく通じないのです。



14  さて、ソウルに戻るため  「利川バスセンター」 に行きの切符を購入したいのだが、 路線が多いらしく、 まったく通じない。 列に並んで 「ソウル」 というがラチがあかない。 マチコさんが英語を駆使したところ、売り場が違うと判明、 そちらに並んでやっとチケットをゲットできました。

バス停バスセンター

 日も暮れる頃、 ソウルの江南駅バスセンターに到着。 地下鉄に乗り換えて、 今夜の指定ホテルに向うが、 ここでも苦労しました。 地下鉄駅はきれいで大きいのですが、サイン=標識が分からない。 マチコさんは iPad を持つ大学生をつかまえ、 やっと乗るべきホームと方向が見えてきました。
バス停バスセンター

   ソウルの地下鉄のホームのあちこちにガスマスク保管庫。 非常用だそうですが、 この国はまだ戦時休戦中なんですね。 地下鉄は防空壕なのだ。

 駅を出るととっぷり暮れた夜のソウル。 歩いてホテルに向かうが、 こういうフリーの時間がいちばん楽しい。 ホテルに着くと、 僕らとは別行動で水原華城観光に行った ナベちゃんたちがロビーにいて 「なに遅いじゃん、淋しかったよ〜」 と心配してくれた。
 現地ガイドの携帯に電話して、ホテルに無事戻ったことを伝えました。





 4日目 ソウル市内ぶらり散歩

15 4日目の朝食は 「アワビのお粥」。 午前中はソウル半日市内観光。
 青瓦台を見て、世界遺産 「宗廟」 へ。 昌徳宮 が金曜お休みで 「宗廟」 見学になった。 ここは初めてだったが、 鳥のさえずりが聞こえる静寂な境内の歴史散策が大変良かった。

宗廟

 昼は市内レストランで 「味噌チゲ」。 食後、人でごった返す明洞を歩き、 ロッテショッピングに行き、 お土産の真空パック・キムチを購入、 ここで自由解散となった。
 あ〜〜人混みはもう結構!


明洞1 明洞2荒明洞3
明洞4明洞5
明洞6明洞7


 5日目 帰国日

16 モーニングコール早朝4:20。朝食弁当セットを受け取り、5:20ホテル出発。土産物店に立ち寄り仁川空港へ。ソウル9:00発、成田11:00着、自由解散となりました。

 日本語がほとんど通じない!韓国の田舎で、 コンさんのカタコトの韓国語と マチコさんの英語力でなんとか乗り切った 韓国田舎巡りの旅 でした。みなさんご無事で何より、 お疲れさまでした。

 ではまたお会いしましょう。 アンニョンヒ ケセヨ ト マンナプシダ。   (5月吉日)




◎ 後日談   日本の方が 焼肉 旨いし 安いぜ。

明洞1

 てなことで、 帰国して2か月後、 利川の作品が届いたので皆さん集合で 恒例の 作品合評会。 今回は韓国の田舎旅行を懐かしみ 池袋西口・立教通りの裏、 焼肉 「牛炎」 にて積もり溢れるよもやま話に花が咲きました。




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