新型コロナウィルスによって自粛生活を強いられているさなか、モーツァルトのオペラ『魔笛』でどうしても気になることが2つあって、暇を弄ぶうちに曲について調べてみることにしました。その気になることのひとつは、幕が開いて直ぐに登場するタミーノの衣装です。台本には「日本の狩衣」という記述があります。この曲が作曲された時代に台本作者のシカネーダーは日本のことを知っていたのでしょうか。もうひとつは、題名が『魔笛』と笛（フルート）とあるのに、オペラの中で笛はそれほどの活躍をしていないということです。その謎を解明しようと調べ始めたらどんどん深みに嵌っていって12章にもなってしまいました・・・。

No.	タイトル	作成日
第1章	はじめに	2020.12.20
第2章	シカネーダーとモーツァルト	2021.1.2
第3章	『魔笛』のルーツ 1 〜モーツァルトの『エジプト王タモス』	2021.2.1
第4章	『魔笛』のルーツ 2 〜『ツァイーデ』と『後宮からの誘拐』	2021.1.4
第5章	『魔笛』のルーツ 3 〜シカネーダーの『オベロン』	2020.12.5
第6章	『魔笛』のルーツ 4 〜シカネーダーの『賢者の石』	2020.12.20
第7章	『魔笛』のルーツ 5 〜リーベスキントの『ルル或いは魔法の笛』	2021.1.10
第8章	『魔笛』のルーツ 6 〜イグナーツ・フォン・ボルンと『セトス』	2020.12.6
第9章	フリーメイソンと『魔笛』	2021.1.22
第10章	『魔笛』という題名の謎と『魔笛』全2部作という仮説	2021.1.23
第11章	シカネーダーの『魔笛』続編	2021.1.10
第12章	『魔笛』 Variation	2020.1.24
☆	各曲について〜第1幕 第1曲〜第5曲	2020.1.25
☆	各曲について〜第1幕 第6曲〜第8曲	2020.1.31
☆	各曲について〜第2幕 第9曲〜第17曲	2020.2.14
☆	各曲について〜第2幕 第18曲〜第21曲	2020.2.22

参考文献
『魔笛　秘教のオペラ』 ジャック・シェイエ　Jacques Chailley　高橋英郎・藤井康生訳　白水社
『『魔笛』とウィーン  興行師シカネーダーの時代の』
　　　　　　　　クルト・ホノルカ　Kurt Honolka　西原稔訳　平凡社
『モーツァルト最後の時』 H. C. ロビンズ・ランドン H. C. Robbins Landon 海老沢敏訳　中央公論新社
『モーツァルト』 メイナード・ソロモン Maynard Solomon 石井宏訳　新書館
『ヨハン・バプティスト・シェンクのジングシュピール : 資料および音楽様式の研究』
　　　　　　　　武石みどり　お茶の水女子大学TeaPot 1991年
『ゲーブラー「エジプト王タモス」〜『魔笛』に影響を及ぼした啓蒙主義演劇』
　　　　　　　　北原博　北海学園大学学園論集(171)　2017年
『啓蒙専制期ハプスブルク君主国における批判的公共圏の成立―フリーメイソン勅令をめぐるパンフレット議論に基づいて』　上村敏郎、東京外国語大学海外事情研究所
　　　　　　　　『Quadrante クァドランテ』第18号（2016年3月）
『パパゲーノとパミーナの試練 - シカネーダーの『魔笛』続編について - 』
　　　　　　　　北原博 北海学園大学学術研究会『北海学園大学学園論集』(158) 2012年
『ユートピア旅行記叢書10』〜テラソン「セトス」 永見文雄訳　岩波書店
『ヘルマンとドレテーア』　ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ、国松孝二訳、新潮社
『モーツァルトの手紙（下）』 柴田治三郎訳、岩波書店
『魔笛 文明史の劇場』 塩山千仞　春秋社
『ウィーンのモーツァルト』 丸山桂介　春秋社
『旅路のアマデウス』 井上太郎　ＮＴＴ出版
『人間モーツァルト　天才の病理学』
　　　　　　　　ピーター・Ｊ・デイヴィース　Peter J. Davies 川端博訳　JICCジック出版局
『モーツァルト』　ジャン=ヴィクトル・オカール Jean‐Victor Hocquard 西永良成訳　白水社
『オペラ魔笛のことが語れる本』　金子一也　明日香出版社
「1778年、マンハイムの邂逅――モーツァルトの《ツァイーデ》（K. 344）とメロドラム」　池上健一郎
　　　　　　　　モーツァルティアン・フェライン第389回例会　2019年2月23日
Webページ　『オペラ対訳プロジェクト』 https://w.atwiki.jp/oper/


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