夜の女王に言われた通りザラストロがパミーナを母親から奪った悪人だとタミーノは主張する一方、弁者は「死と復讐がお前の心を燃え立たせている」、「ザラストロは叡智の神殿を支配している」、「お前を騙している女はおしゃべり」と語ります。次いで弁者が「友情がお前をこの神聖な場所に導く時に(So
bald dich fuhrt der Freundschaft Hand)
」と歌う時に、それまで合いの手を入れるだけだったオーケストラのうちチェロがこの弁者の声をユニゾンでなぞり始めます。このフリーメイソン的な歌詞の登場でモールァルトは音楽に厳粛さを加えていると考えられると思われます。